あると便利! ハンドブレンダーってなに?

「ハンドブレンダー」は名前の通り、手に持って使うキッチン調理器具。食材をまぜたりつぶしたりしますが、材料が少量でも使いやすいためミキサーやフードプロセッサーよりも手軽に使える便利なアイテムです。
使いこなせれば調理時間の時短だけでなく、料理の幅が広がるので、持っているとかなり重宝します。ただ、各社いろいろなタイプがあり、お値段もまちまち。店頭で実際に使うわけにもいかないので違いがわかりにくいのも事実です。
そこで、雑誌『LDK』と料理家が、人気メーカーであるブラウン、クイジナート、パナソニック、ドリテックの5製品を比較し、おすすめハンドブレンダーを探しました。
ミキサーとの違いは? ハンドブレンダーを使うメリット

『LDK』の公式Twitterアンケートによると、ハンドブレンダーに関心がある人は約7割。でも実際に持っている人はは、その半分くらいでした。
気になるけど購入までには至っていないという人や、ミキサーやフードプロセッサーと悩む人もいるでしょう。そこで、まずはハンドブレンダーの優秀ポイントを紹介します。
メリット1:ハンドブレンダーは低速回転で食材が酸化しにくい
似たような調理家電にミキサーがありますが、こちらは仕上がりの細かさを重視するアイテム。回転スピードが速く、高速で一気に粉砕できますが、食材が酸化しやすい面もあります。

一方、ハンドブレンダーは低速回転なので食材の酸化を防ぎ、栄養をしっかり摂取できます。

メリット2:ハンドブレンダーはつぶす・かきまぜる・練るが得意

上下運動によってすばやく攪拌しながら食材をつぶしたりかき混ぜたりし、キメが細かくなめらかに仕上がります。食材を練ることもできます。ミキサーやフードプロセッサーに比べると少量の食材の調理が手軽にできるため、離乳食や介護食作りで便利です。
メリット3:ハンドブレンダーは場所をとらない

スリムだから置き場所に困らないのもメリットのひとつ。引き出しにも収納でき、出しっぱなしでもOK! 使いたいときにすぐ取り出せる手軽さも便利です。
ハンドブレンダーが大活躍する場面とは?

切る、混ぜる、潰すことを得意とするハンドブレンダーですが、具体的にはどのような場面で活躍してくれるのでしょうか?
ハンドブレンダーが役立つ3つの場面をご紹介します。
役立つ場面1:赤ちゃんの離乳食作り
赤ちゃんが乳離れをして、ご飯を食べ出す時期である離乳食期。まだ歯が生えそろっておらず物を噛むことができない赤ちゃんの食事は、食材をすり潰して作る必要があります。
ハンドブレンダーが1台あれば、食材を細かく切り刻むことも、潰すことも簡単にできるので、離乳食作りの時間を大幅に短縮することができますよ。離乳食のほか、介護食でも同様に便利です。
役立つ場面2:栄養たっぷりのスムージー作り
様々な野菜や果物を使って作るスムージーは、栄養満点なのでぜひ毎日の食事に取り入れたいもの。忙しい朝もとりあえずスムージーを飲めば、基本的な栄養を摂ることができます。
野菜や果物を大きめの塊に切ってハンドブレンダーで潰すだけなので、スムージーを簡単に作ることができます。
役立つ場面3:野菜のポタージュ作り
野菜を丁寧に裏ごしして作るポタージュスープは、栄養満点で美味しい料理ですが食材を潰すのはなかなか重労働ですよね。でも、ハンドブレンダーで食材を一気に潰すところまでしてしまえば後は裏ごしするだけなので、簡単に本格的なポタージュスープを作ることができます。
ハンドブレンダーの選び方のポイント

ハンドブレンダーを購入する際の注目ポイントについて紹介していきます。
まずは、最初にチェックしたいスペックについてのチェックポイントを見ていきましょう。公式サイトや通販サイトの商品の説明や画像からわかるので、候補を探す基準にしてくださいね。
素材はステンレス製かプラスチック製か
ハンドブレンダーのブレード部分の素材はステンレス製のものとプラスチック製のものがあります。
ステンレス製は、熱に強く様々な場面で使えることに加えて、匂い移りや変色もしにくいという特徴があります。しかし、プラスチック製の方が値段がお手頃なものが多いため、「お試し程度に使ってみたい」という方はプラスチック製でもいいかもしれません。
スピード調節機能は満足できるか
スピード調節機能には、スイッチ式・ダイヤル式・ボタン式などがあります。
スイッチ式でも難なく使うことができますが、特に細やかな食材の撹拌され具合にこだわりたい方には、スピードを微調整できるダイヤル式とスイッチ式を選ぶといいでしょう。
アタッチメントも確認
ハンドブレンダーをより多くの場面で使いたい方はアタッチメントに注目してみましょう。
食材を細かくしたいだけでなく、ホイップを泡立てたり、食材を混ぜ合わせたりする時にも使いたいならば、ブレード部分を泡だて器などと付け替えれる「多機能タイプ」も要チェック。泡立てはハンドミキサーほどパワフルではありませんが、少量の食材であれば便利に使えます。
コードの長さと安全性は?
ハンドブレンダーのコードは、長い方がキッチンのどこにいても使うことができます。最近ではコードレスの充電式のものもあり、より手軽に使用したい方はこちらのタイプがいいでしょう。
さらに、チャイルドロック機能がついたものや、ブレードの負荷を察知して自動停止するタイプの商品は、安全面で不安を感じている方も安心して使うことができます。
“仕上がりの速さ”と“ラクさ”に注目
上記のスペック項目に加えて、ハンドブレンダーは使わないとわからない大事なポイントもあります。
だいたいのハンドブレンダーは、仕上がりという点でみるとそれほど違いはなく、どれも優秀です。でも、製品によって調理にかかる時間が違うので、“短時間での仕上がり”という観点からみると大きな差が出るんです。“パワフルで速くなめらかに仕上がるかどうか”がポイントです。
さらに、軽い、握りやすいなど調理中の使いやすさ、刃に食材が詰まりにくくないか、など“どれだけラクに使えるか”もハンドブレンダー選びの見逃せないポイントとなります。
最新&話題のハンドブレンダーを徹底比較!

今回は最新機種や話題のハンドブレンダー5製品をピックアップ。先ほどのポイントをクリアする製品を見つけるため、扱いやすさ、食材のなめらかさ、調理しやすさの項目ででプロの料理家・北山みどりさんと比較しました。
調理しやすさ・扱いやすさ・食材のなめらかさでチェック

「調理のしやすさ」
持ちやすさ、ボタンの押しやすさなどをチェック。
「扱いやすさ」
女性でも負担にならない軽さや稼働音の大きさもチェック。

「食材のなめらかさ」
小松菜、りんご、バナナを1分間攪拌し、上下運動のスムーズさや仕上がり、速く仕上がるかもチェック。
ミキサー並みになめらかなスムージーが出来るものはあったのでしょうか。結果を見てみましょう!
ブラウン「マルチクイック7 MQ7000X」

ブラウン
マルチクイック7 ハンドブレンダー
MQ7000X
実勢価格:1万780円
本体重量:910g
調理用付属品:専用カップ
- 調理しやすさ: ◎+
- 扱いやすさ: ◎
- なめらかさ: ◎+
今回A+評価でベストを獲得したのは、ブラウン「マルチクイック7 ハンドブレンダー MQ7000X」です。
パワーがあってスムーズに撹拌。力いらずで素速く液状化できました。また5製品中で稼働音がもっとも静かなのも高ポイントとなりました。
小松菜やりんごの皮の食感がほとんどない!

バナナや小松菜はもちろん、硬いりんごの皮までしっかり粉砕。スムージーなら1分かからず完成しました。ミキサーに近いなめらかな仕上がりです。
クッションがきくから上下運動がラク!

シャフトが手の動きに合わせて伸縮する作りなので、力を入れずに上下運動ができ、本体の重さも感じにくいです。調理のしやすさも高評価でした。
最強パワーとクッション性がベスト獲得の決め手でした。
クイジナート「コードレス充電式 RHB-100J」

クイジナート
コードレス充電式ハンドブレンダー
RHB-100J
実勢価格:1万1582円
本体重量:620g
調理用付属品:泡立て器、専用カップ
- 調理しやすさ: ◎
- 扱いやすさ: ○
- なめらかさ: ◎+
続いてA評価は、クイジナート「コードレス充電式ハンドブレンダー RHB-100J」です。こちらは使う場所を選ばないところが便利。仕上がりは空気を含んだような軽さです。

ふわっとした口当たり。かなり飲みやすく仕上がります。

2つのボタンの同時押しが必要です。手が大きい人や、使い慣れてきたら問題ナシです。
クイジナート「スリム&ライト HB-500」

クイジナート
スリム&ライト マルチハンドブレンダー
HB-500
実勢価格:1万808円
本体重量: 500g
調理用付属品:泡立て器、専用カップ、チョッパー
- 調理しやすさ: ○
- 扱いやすさ: ◎
- なめらかさ: ◎
同じくA評価のクイジナート「スリム&ライト マルチハンドブレンダー HB-500」はスリムで軽く、女性に向いています。

食材が上に行きがちですが、大きく動かすことで混ざります。

りんごの皮もしっかり粉砕し、ザラつきはほぼナシ。舌触りなめらかです。
ドリテック「ブラン・ハンドブレンダー HM-805」

ドリテック
ブラン・ハンドブレンダー
HM-805
実勢価格:2066円
本体重量:500g
調理用付属品:専用カップ
- 調理しやすさ: ○
- 扱いやすさ: ◎
- なめらかさ: △
ドリテック「ブラン・ハンドブレンダー HM-805」はB評価となりました。本体が軽く、女性の手にフィットしますが、引っ張られる力は強めでした。

スイッチがやわらかく、力を入れずに押せます。

仕上がりは、りんごの皮がかなり残ってザラッとした舌触りに。飲むときは咀嚼が必要です。
パナソニック「ハンドブレンダーMX-S102」

パナソニック
ハンドブレンダー MX-S102
実勢価格:6009円
本体重量:900g
- 調理しやすさ: △
- 扱いやすさ: ○
- なめらかさ: ○
同じくB評価となったのは、パナソニック「ハンドブレンダーMX-S102」。ロックボタンとスイッチの同時押しがキツく、マイナスポイントとなりました。

上下に動かすとき、底に強く引っ張られてしまうので、上に持ち上げるのが大変。

なめらかさはまずまずです。りんごの皮はやや残り、ザラつきも感じますが、キメは細かく仕上がりました。
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以上、最新・話題のハンドブレンダー5製品比較でした。
今回ベストに輝いたブラウン「マルチクイック7 MQ7000X」はパワーとクッション性が優秀! ミキサーで作ったジュースに近い滑らかなスムージができました。普段の料理やスムージー、離乳食作りのためにハンドブレンダーを探しているならぜひチェックしてみてください。
プロが愛用しているだけあって、パワーがありますね。