家庭用の小型冷凍庫とは?
コストコや激安スーパー、業務用スーパー(業スー)でまとめ買いした大量の冷凍食品やアイス、小分けにしたお肉などで冷凍庫がパンパン、もしくはごちゃごちゃ……なんて悩んでいませんか?
そんなお悩みを解決してくれるのが、2台目の冷凍庫の家庭用小型冷凍庫です。
「セカンド冷凍庫」や「サブ冷凍庫」とも言われ、コロナ禍の感染リスク軽減のためにまとめ買いやストックが推奨されたことで注目を浴び、さまざまなサイズ感やデザイン性の高いおしゃれなものも登場するなど人気になりました。
でも、冷凍専用庫って冷蔵庫に比べて口コミも少ないし、いったいどれを選べいいか迷いますよね。
そこで、雑誌『MONOQLO』編集部が、2万円前後で購入しやすく、コンパクトで置き場所も見つけやすいおすすめの60Lクラスの4製品を比較。収納力や使い勝手、電気代などをテストし、買うべきオススメはどれか探しました。
小型冷凍庫を置くメリットは?
まずはセカンド冷凍庫として小型冷凍庫を置くことでどんなメリットがあるのか見ていきましょう。
メリット1:「まとめ買い」ができる
特売デーで冷凍食品やお肉、アイスなどが大安売りされているとき、まとめ買いしたいけれど、収納しきれないから……と、諦めている人も多いのではないでしょうか。
こんなとき冷蔵庫とは別に小型冷凍庫があれば、そんなお悩みは一発解決。容量を気にすることなく、まとめ買いや買い置きができるようになりますし、買い物頻度を減らすこともできます。
メリット2:業務用の大容量食材も購入できる
ミニ冷凍庫があればスペースに余裕ができるので、業務用の塊肉やサイズの大きい食材だって何も気にせず買えるようになります。
「業務用スーパー」や「肉のハナマサ」などで売られている塊肉や、大容量で安い業務用冷凍食品を迷わず買えるので食費も大助かりです。
メリット3:お弁当や毎日の食事作りがラクになる
炊いたご飯やおかずが余ったら容器に入れて冷凍し、食べるときに解凍。また、冷凍野菜などをフル活用すると食事作りが楽に! 生活を便利にしてくれるのも家庭用冷凍庫の大きなメリットです。
メリット4:キャンプの買い出しがラクになる
家庭用冷凍庫は、アウトドアなどキャンプ時にも威力を発揮します。
事前にお肉や冷凍野菜を買い出しして冷凍専用庫に入れておけば、キャンプ当日はコンビニで飲み物を買う程度で済みます。
小型冷凍庫の選び方は?
家庭用冷凍庫を選ぶポイントは「設置性」と「電気代」です。
1:サイズ感
家庭用の小型冷凍庫(冷凍専用庫)は、30Lクラスから100Lを超えるものまでありますが、設置場所や家族の人数、使い方によって最適なものは変わってきます。
容量は入れたい食材の量で選びましょう。ちなみに、一般的なスーパーの買い物カゴの容量は28〜33Lです。
30Lは一人暮らし用
30Lサイズのミニ冷凍庫はちょっとした冷凍食品を保存しておくのにピッタリ。一人暮らしをしている人や、寝室や私室の個人用にもおすすめです。
60Lは置き場所に困らないコンパクトサイズ
60Lクラスサイズの小型冷凍庫は1〜2人暮らし向け。スリムなので圧迫感がなく、省スペースで設置できます。
85Lは3〜4段サイズで人気
85Lほどのサイズの小型冷凍庫は、ピザなどの“大物”がタテにもヨコにも入る容量です。
100L超はファミリー層向け
100L以上だと、3〜4人家族で使う一般的な冷蔵庫の冷凍室(80L〜120L)に匹敵する容量です。家族が多く、大容量のセカンド冷凍庫が欲しいならこのクラスです。
2:設置性
まず考えるのは自宅の置き場所です。置きたい場所にはまり、使い勝手がいいものを選びましょう。家庭用冷凍庫は「前開き型」と「上開き型(チェスト型)」の2種類があります。
前開きは上部も活用できる
ハンドルを引いて開けるタイプの前開き型は、比較的容量の大きい冷凍庫に多くみられます。
開けたときに庫内全体を見渡すことができたり、耐熱タイプの天板であれば、上に電子レンジやトースターなどを置いてスペースを有効活用できるメリットがあります。
一点注意したいのは、右開きと左開きの製品があること。左側に壁がある場合は左開き、右側に壁がある場合は右開きを選びましょう。
上開きは大型食品を詰めやすい
上部にドアが付いている上開き型は、大きなピザやブロック肉など、大型食品をそのまま収納・保存でき、取り出しやすいのがポイントです。
さらに、冷気は下へ逃げる傾向があるため、扉を開けても冷凍庫内の温度が上がりにくく、節電効果が期待できます。
ただ、食品を積み重ねていくので、底にある食品を取り出しにくくなるのがデメリットになります。
3:電気代
小型冷凍庫は通電させた状態で使用する家電なので、電気代が気になります。ただ、小型冷凍庫の容量による消費電力の差は小さく、同じ容量でも製品によって違います。
電気代を抑えたい方は星の数で表された「省エネ基準達成率」に注目して選ぶといいでしょう。
4:冷却方法や機能性をチェック
冷却方式は「直冷式」と「ファン式」の2種類
直冷式は、冷却器で庫内を直接冷やすため、しっかり冷やすことができます。ただ、庫内に入った水分が凍ることで霜が発生しやすいので、定期的に霜取りをする必要があります。
ファン式は、ファンで冷風を送って冷やす方式。直冷式のように霜が発生しないため、霜取りの必要がありません。デメリットとしては、直冷式よりも比較的高価な点です。
温度調節機能はあると便利
あると便利な機能としては、「温度調節機能」。冷却温度を調節することで肉や野菜の冷凍焼けをしにくくしたり、すぐに使用する食材なら、冷却温度を上げて解凍しやすいようにしておくことができます。
その他、自動で霜を取り除いてくれる「霜取り機能」や、扉の開けっぱなしを知らせてくれる「アラーム」の有無などもチェックしておくといいでしょう。
置き場所に困らない60Lの小型冷凍庫を比較
今回は、Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングなどのネットの販売サイトや家電量販店として人気の60Lタイプの小型冷凍庫4製品をピックアップ。以下の項目でテストを行いました。
小型冷凍庫のテスト1:使い勝手(収納のしやすさ)
家庭でよくまとめ買いする冷凍食品や冷凍保存容器を実際に詰め込んで、収納のしやすさを検証。同じ容量でも収納力の違いがあるかチェックしました。
▼今回の検証に使用した食品
今回の検証に使用したのは、ニチレイさんから提供していただいた定番の冷凍食品30種類と精肉3パックです。
小型冷凍庫のテスト2:電気代
製品サイトが発表している年間消費電力から算出して比較しました。
※年間消費電量は日本工業規格(JIS C 9801-3)にもとづき表示されているため、実際の消費電力は使用条件によって変動します。
小型冷凍庫のテスト3:設置性
サイズと上部にものを載せられるかなどをチェックしました。
それでは、テスト結果を評価の高かったおすすめ順に発表します!
小型冷凍庫のおすすめは?
商品 | |||||||||||
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ハイセンス 冷凍庫 61L HF-A61W
|
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480mm |
450mm |
850mm |
26kg |
61L |
147W |
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アイリスオーヤマIRIS 前開き冷凍庫 60L IUSD-6B-W
|
|
480mm |
500mm |
850mm |
26kg |
60L |
132W |
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ハイアール1ドア 前開き式冷凍庫 JF-NU60A
|
|
480mm |
500mm |
840mm |
24.4kg |
60L |
146W |
||||
MAXZEN冷凍庫 JF060HM01WH
|
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480mm |
500mm |
840mm |
24kg |
60L |
146W |
【1位】ハイセンス「冷凍庫 HF-A61W」
- ハイセンス 冷凍庫 61L HF-A61W
- 実勢価格: ¥23,000〜
タイムセールは毎日開催中!Amazonで見る¥23,000〜
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- 使い勝手
- 電気代
- 設置性
家庭用小型冷凍庫おすすめランキングでベストバイとなったのは、ハイセンス(Hisense)「冷凍庫 HF-A61W」です。
今回検証した4製品とも定格内容積はほぼ同一ですが、収納しやすさでは本製品が一歩リードし、見事A+評価を獲得しました。想定年間電気代は約3528円です。
- 幅
- 480mm
- 奥行
- 450mm
- 高さ
- 850mm
- 重量
- 26kg
- 容量
- 61L
- 消費電力
- 147W
- 型番
- HF-A61W
冷凍食品30品+精肉3パックが収まった!
1段目がトビラ式のため、大量の冷凍食品をとりあえず放り込めます。
7段階で温度を調節
温度調節はダイヤル式で、誤ってふれても動いてしまう心配がありません。1段目の右壁に配置されています。
金属皿で効率的に冷却
引き出しの2段目には金属皿が付属しています。温度の伝達が速いため、溶けかけた食品も素早く冷やせます。
中に何が入っているか確認しやすい
1段目はトビラ式で、大きさや高さのあるものを入れたりするのに最適。2段目・3段目の引き出しは内側にあまり持ち手が出っ張っておらず、ケースいっぱいに収納できるのでムダがないです。
トビラ式の最上段はどんどん食品を詰め込める
ケースの厚みがないため、2段目・3段目より大きな食品も放り込めます。とりあえず放り込めるのでズボラさんにもおすすめ。でも入れ過ぎ雪崩には注意してください。
庫内の温度がもっとも安定していた
冷凍庫内の温度を12時間測定したところ、平均約−30℃と低く、温度の振れ幅は±1.4℃と安定していました。マクスゼン「JF060HM01」は庫内温度が約−20℃やや高め、ハイアール「JF-NU60A」は振れ幅が±5.8℃と大きめでした。
【2位】アイリスオーヤマ「IRIS 前開き冷凍庫 60L IUSD-6B-B」
- アイリスオーヤマIRIS 前開き冷凍庫 60L IUSD-6B-W
- 実勢価格: ¥21,600〜
タイムセールは毎日開催中!Amazonで見る¥23,990〜
アイテム毎日更新中!楽天市場で見る¥21,600〜
- 使い勝手
- 電気代
- 設置性
家庭用小型冷凍庫おすすめランキングでアイリスオーヤマ(IRIS OHYAMA)「IRIS 前開き冷凍庫 IUSD-6B-B」はA評価でした。
キッチン以外にもマッチしやすいブラックが用意されているのが嬉しいポイント。書斎に置いても締まります。
消費電力が4製品でもっとも低く、想定年間電気代は約3168円と、高騰を続ける電気代対策として選択肢に入ります。天板は100℃まで対応し、レンジなどが置きやすいデザインです。
- 幅
- 480mm
- 奥行
- 500mm
- 高さ
- 850mm
- 重量
- 26kg
- 消費電力
- 132W
- 容量
- 60L
- 型番
- IUSD-6B-B
電子レンジも置ける100℃対応の天板
天板の耐熱温度は100℃で、耐荷重は30kg。電子レンジも余裕で置けます。
電気代はもっとも安い
年間の電気代はベストのハイセンス「HF-A61W」より約400円安い計算。長く使うほど恩恵は大きくなります。
温度調整は背面
5段階の温度調整ツマミは背面に設置。頻繁に設定を変える人には、デメリットになります。
【3位】ハイアール「1ドア 前開き式冷凍庫 JF-NU60A」
- ハイアール1ドア 前開き式冷凍庫 JF-NU60A
- 実勢価格: ¥19,602〜
タイムセールは毎日開催中!Amazonで見る¥19,800〜
アイテム毎日更新中!楽天市場で見る¥19,602〜
- 使い勝手
- 電気代
- 設置性
家庭用小型冷凍庫おすすめランキングでB評価だったのは、唯一2万円を切ったハイアール(Haier)「1ドア 前開き式冷凍庫 JF-NU60A」です。
スペックや実用性の差が小さかっただけに、コスパのよさが際立ちます。急速冷凍モードを備えていたのも本製品だけです。
ハイセンス「HF-A61W」に比べて3段目の奥行きが広く、3段に満遍なく冷凍食品が入ります。
想定年間電気代は約3504円です。
- 幅
- 480mm
- 奥行
- 500mm
- 高さ
- 840mm
- 重量
- 24.4kg
- 容量
- 60L
- 消費電力
- 146W
- 型番
- JF-NU60A
温度調整は5段階で急速冷凍機能付き
1段目の上部に備わっているのが、温度調整機能。設定ボタンを3秒押すと急速冷凍モードになります。
3段目の引き出しが大きめなのが◎
ハイセンス「HF-A61W」より大きな3段目には、大きなロックアイスの袋や立てると高さのある今川焼が余裕で収まりました。
ドアヒンジの出っ張りが気になる
双子のようなデザインのハイアール「JF-NU60A」とマクスゼン「JF060HM01」ですが、気になったのが上部のドアヒンジが出っ張っていること。本製品は天板に100℃、30kgまで置けますが、使用する際に干渉することがありそうです。
【3位】MAXZEN「冷凍庫 JF060HM01」
- 使い勝手
- 電気代
- 設置性
家庭用小型冷凍庫おすすめランキングでマクスゼン(maxzen)「冷凍庫 JF060HM01」は、B評価でした。
4製品を並べたときにハイアール「JF-NU60A」と同じサイズ。ドアのデザインこそ違いますが、引き出しまでまったく同じものです。
3段目の引き出しが大きく収納しやすさは上々。ただ、温度調整ツマミを回すのにコインが必要で、わずかに評価を下げました。想定年間電気代は約3504円です。
- 幅
- 480mm
- 奥行
- 500mm
- 高さ
- 840mm
- 重量
- 24kg
- 容量
- 60L
- 消費電力
- 146W
- 型番
- JF060HM01
ハイアールと同じ引き出しで収納力は十分
3段ともに引き出しのサイズと形状はハイアール「JF-NU60A」とまったく同じ。各段のサイズ差があまりなく、満遍なく収納できます。
誤操作防止にはなるけど温度調整が使いにくすぎ
温度調整機能は3段階。あまり操作しないとはいえ、コインがないと回しにくいのはイマイチです。
小型冷凍庫のおすすめ まとめ
以上、おすすめの小型サイズのセカンド冷凍庫4製品の紹介でした。
ポイントは収納のしやすさ
家庭用小型冷凍庫を選ぶ時に重要なのは、やはり収納しやすさなどの使い勝手です。4製品とも冷凍食品30品に加え、精肉3パックも収まり、高い収納力を見せつけてくれました。
ただ、比較的余裕のあったハイセンス「HF-A61W」に比べて、残り3製品はギリギリ。
これはハイセンス「HF-A61W」の1段目がトビラ式でスペース全体に押し込めたのに加えて、引き出し内側の出っ張りが小さめだったことが影響したようです。見た目にはほぼ同サイズですが、意外なところで差が出ました。
気になる想定電気代はアイリスオーヤマより高くなっていますが、収納力を重視してハイセンスをベストバイに選出しました。
60L前後でセカンド冷凍庫を探しているなら、ぜひテスト結果を参考に選んでみてください。
過去ベスト:100Lサイズならアイリスオーヤマ
アイリスオーヤマ
ICSD-10A
実勢価格:3万1000円
質量:26kg
容量:100L
サイズ:W565mm・H850mm・D523mm
定格消費電力(JIS C 9801 2015)/(50Hz/60Hz):82/89W
※こちらは新しいモデルが販売されています。
▼検証結果
- 収納力 :S
- 使い勝手:B
- 電気代 :S
最後に、100L超えで過去テストで高評価を獲得したおすすめのアイリスオーヤマ「ICSD-10A」を紹介します。
抜群の収納力とランニングコストの安さで高評価。引き出しがなく、上からボンボン入れていくタイプなので、ほぼ100Lの収納力なのに、キッチンに置きやすいサイズ感です。
収納力が優秀
上開きタイプで収納力抜群。かごを付けなければ、人気スーパー「OKストア」のピザもまるっと収納可!大きな製品がないときは、かご(バスケット)で仕分けられます。
収納力の高い上開きタイプのセカンド冷凍庫をお探しならおすすめです。
冷凍庫の売れ筋ランキングもチェック!
冷凍庫のAmazon・楽天の売れ筋ランキングは、以下のリンクからご確認ください。
主婦のズボラさがよくわかっています。