高音質のワイヤレスヘッドホン頂上決戦

今回は、高音質のワイヤレスヘッドホンで人気のソニー「WH-1000XM」シリーズや、過去の雑誌『家電批評』ワイヤレスヘッドホンランキングで1位・ベストバイを獲得したシュア(SHURE)「AONIC 50 GEN 2」など、注目のモデルを集めて頂上対決を実施しました。
高音質のワイヤレスヘッドホンの選び方
オーディオライターのゴン川野さん、クラシック音楽ファシリテーターの飯田有紗さん、作曲家・オーディオ評論家の生形三郎さんの3名が、各モデルを徹底視聴しました。
音質については、「解像度」「クリアさ」「音域のバランス」「音像定位」「ダイナミクス」の5項目を、上記3名のプロが評価。
一方、使い勝手に関しては、「装着感」「外音取り込み」「ノイズキャンセリング」「マイク性能」「操作性」の5項目を、雑誌『家電批評』編集部がチェックしました。
高音質のワイヤレスヘッドホンのおすすめ
プロと一緒に実際に使ってみた、ハイエンドワイヤレスヘッドホンのおすすめランキングです。それぞれの項目を緑のボタンで並べ替えられるので、商品選びの参考にしてみてくださいね。
商品 | おすすめポイント | |||||||||||
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Bowers & WilkinsPx7 S3
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高級感あるデザイン/通話マイクの音質 |
300g |
30時間(約) |
SBC、AAC、aptX、aptX HD、aptX Adaptive、aptX Lossless |
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シュアAONIC 50 GEN 2
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音源に忠実に再現/マイクの音が綺麗 |
337g(約) |
45時間 |
SBC、AAC、aptX、aptX HD、aptX Adaptive、LDAC |
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JBL TOUR ONE M3
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ノイズキャンセリングの効果/外音が聞きやすい |
278g |
40時間(約、ノイキャンON時)、70時間(約、ノイキャンOFF時) |
SBC、AAC、LDAC、LC3 |
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ソニーWH-1000XM6
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通話マイクの高い品質/直感的な操作性 |
254g |
30時間(約、ノイキャンON時)、40時間(約、ノイキャンOFF時) |
SBC、AAC、LDAC、LC3 |
【1位】Bowers & Wilkins「Px7 S3」
- Bowers & WilkinsPx7 S3
- 最安価格: ¥62,000〜
- 音質合計
- 装着感
- 外音取り込み
- ノイズキャンセリング
- マイク
- 操作性
- おすすめポイント
-
- 高級感あるデザイン
- 通話マイクの音質
- がっかりポイント
-
- 外音取り込みの効果
- 重量
- 300g
- 連続再生時間
- 30時間(約)
- 対応コーデック
- SBC、AAC、aptX、aptX HD、aptX Adaptive、aptX Lossless
- 型番
- PX7S3/AB

極上のサウンド。高解像度な音質です。
音の傾向

艶やかな高域にややゆったりした量感ある低域を組み合わせた音。どんなジャンルの楽曲も魅力的に聞かせてくれそう。
【使い勝手】ノイズキャンセリングが従来モデルよりも向上

前モデルでは効果がほとんど感じられなかったノイズキャンセリング機能ですが、今作では実用的なレベルにまで向上しています。
【マイク】通話相手と自然な音で会話ができる

通話時のマイク音量は十分で、音声も非常にクリア。騒がしい環境でも周囲の雑音をしっかりと抑えてくれます。
外音取り込みは弱い
外音取り込み機能の効果は、正直なところ高いとは言えません。音楽を再生していると人の声がほとんど聞こえず、コンビニなどでの会話は難しく感じます。
【ブランド紹介】B&Wはイギリス生まれの高級オーディオブランドです
バウワース&ウィルキンス(B&W)は、1966年の設立以来、多くの人々に愛されてきたオーディオブランドで、業務用としても高い評価を得ています。
2015年には、同社初のBluetooth対応ワイヤレスヘッドホン「P5 Wireless」を発売しました。
【2位】シュア「AONIC 50 GEN 2」
- シュアAONIC 50 GEN 2
- 最安価格: ¥48,800〜
8月4日(月)20時~8月11日(月)1時59分楽天市場で見る¥48,800〜
- 音質合計
- 装着感
- 外音取り込み
- ノイズキャンセリング
- マイク
- 操作性
- おすすめポイント
-
- 音源に忠実に再現
- マイクの音が綺麗
- がっかりポイント
-
- ノイズキャンセリング効果が弱い
- 重量
- 337g(約)
- 付属品
- プレミアムジッパー付きキャリングケース、着脱式充電 / 再生/ 通信用USB-C - USB-Aケーブルケーブル、3.5mm アナログオーディオケーブル
- Bluetooth規格
- Bluetooth 5.0
- 接続方式
- 無線、有線
- 連続再生時間
- 45時間
- 対応コーデック
- SBC、AAC、aptX、aptX HD、aptX Adaptive、LDAC
- 型番
- SBH50G2-BK-J

音の再現性が凄い。どんなジャンルにも合います。
音の傾向

ひとつひとつの音が緻密に再現され、音楽の中で鳴っている楽器の要素が掴みやすいです。
【外音】自然な音質で聞きやすい

とても自然な音質で、音楽を聴きながら周囲の状況を把握できます。
ただし、人の声に関しては、「外音取り込みテスト」で4製品中1位のJBL「TOUR ONE M3」と比べるとやや聞き取りにくいと感じました。
【マイク】マイクの音質も◎

高性能マイクを多数手がけるメーカーだけあり、通話マイクの音質は非常に自然でクリアです。また、ヘッドホン越しに聞く通話相手の声も綺麗で聞き取りやすく、快適に会話できます。
ノイズキャンセリング効果は弱い
電車や車の走行音、バイクのエンジン音などはある程度抑えられますが、中〜高域のノイズまではカットしきれません。特に混み合ったカフェでは、周囲の人の話し声がかなり聞こえてしまいます。
【ブランド紹介】シュアは世界的に有名なアメリカの老舗メーカーです
シュア(SHURE)は、マイクやイヤホンで世界的に知られるアメリカの老舗音響メーカーで、1925年に設立されました。ブランド名は、創業者であるSidney N. Shure(シドニー・N・シュア)に由来しています。
もともとはラジオ部品の販売からスタートし、その後マイクロホンメーカーとしての地位を確立。2000年にはマルチウェイBA型イヤホンを発売し、ケーブルを耳の後ろから回す装着スタイル「シュア掛け」が日本国内でも広まりました。
さらに、2009年からは本格的にヘッドホン市場にも参入しています。
【3位】JBL「TOUR ONE M3」
- JBL TOUR ONE M3
- 最安価格: ¥45,000〜
8月4日(月)20時~8月11日(月)1時59分楽天市場で見る¥49,400〜
- 音質合計
- 装着感
- 外音取り込み
- ノイズキャンセリング
- マイク
- 操作性
- おすすめポイント
-
- ノイズキャンセリングの効果
- 外音が聞きやすい
- がっかりポイント
-
- マイクの音質に不満
- 重量
- 278g
- 連続再生時間
- 40時間(約、ノイキャンON時)、70時間(約、ノイキャンOFF時)
- 対応コーデック
- SBC、AAC、LDAC、LC3
- 型番
- TOUR ONE M3 BLACK

音質も機能も充実。装着感も良好です。
音の傾向

オールマイティなので、映画音楽などをリラックスしながら聴くのによさそうです。
クリアさや解像力を欲張らず、まとまりのいいサウンドです。
【ノイズキャンセリング】騒がしい場所でも音楽がクリアに聴ける

その場の騒音を分析し、リアルタイムで効果を最適化します。
電車内や街頭など、環境ごとに異なる騒音も効果的に低減してくれます。
【外音】周囲の音が大きく綺麗に聞こえる

音質の自然さではソニー「WH-1000XM6」に軍配が上がりますが、JBL「TOUR ONE M3」のほうが音量が大きく、周囲の状況を把握しやすいため、高評価となりました。
aptXに非対応なのが残念
高音質コーデックはLDACのみに対応しており、aptX HDなどには非対応です。
最近のスマートフォンは、LDACよりもaptX系に対応していることが多いため、この点はやや残念に感じます。
【ブランド紹介】JBLは劇場用スピーカーで有名なアメリカの音響メーカー
JBLは、1946年にJames Bullough Lansing(ジェームズ・B・ランシング)によってアメリカで設立された音響機器ブランドで、現在はハーマン・インターナショナルの傘下にあります。
2017年には、初のワイヤレスヘッドホン「JBL T450BT」を発売し、本格的にワイヤレス市場へ参入しました。
【4位】ソニー「WH-1000XM6」
- ソニーWH-1000XM6
- 最安価格: ¥59,674〜
- 音質合計
- 装着感
- 外音取り込み
- ノイズキャンセリング
- マイク
- 操作性
- おすすめポイント
-
- 通話マイクの高い品質
- 直感的な操作性
- がっかりポイント
-
- 装着に圧迫感がある
- 重量
- 254g
- 連続再生時間
- 30時間(約、ノイキャンON時)、40時間(約、ノイキャンOFF時)
- 対応コーデック
- SBC、AAC、LDAC、LC3
- 型番
- WH-1000XM6(B)

メリハリのある音質で、低域重視な人も納得です。
音の傾向

中・低域のつながりがよく男性ボーカルが綺麗に聴こえます。
音質は悪くないですが、やや低域過多な印象で中高域が少し埋もれて聴こえます。
【マイク】マイクの音質は最高得点

通話相手には、ヘッドホン越しで話しているとは思えないほど、クリアで自然な音質で伝わります。音量も十分で、しっかりと聞き取れるのも魅力です。
【操作】側面でボリュームの調節が可能

イヤーカップ側面を指で上下にスワイプすると音量調節ができ、便利です。前後にスワイプすれば曲送りや曲戻しも可能です。
装着感には不満あり
側圧が強めで、長時間使用すると耳や頭が痛くなりそうです。
また、イヤーパッドの質感にはややビニールっぽさがあり、もう少し高級感が欲しいという声もありました。
【ブランド紹介】ソニーといえば誰もが知る総合電機メーカー
ソニーは、2016年に発売された「1000X」シリーズで本格的にワイヤレスヘッドホン市場に参入しました。
高音質に加え、優れたノイズキャンセリング性能が話題となり、現在の最新モデルでも「ノイズキャンセリングを重視して選ぶ」というユーザーが多くいます。
まとめ:至高の音質ならB&W、コスパで選ぶならJBL!
以上、高音質のワイヤレスヘッドホンのおすすめランキングでした。
最も完成度が高かったのはBowers & Wilkins(B&W)「Px7 S3」でした。解像度だけでなく、音楽性豊かな独自チューニングが秀逸で、ノイズキャンセリングや操作性も優秀。高級感のあるデザインや快適なイヤーカップで、総合1位を獲得しました。
飯田さんも「バイオリンの響きが艶やかで、ほどよい湿度感と伸びやかな音色が素晴らしい」と絶賛。「買って帰ろうかな(笑)」と思わずこぼしたほどの出来栄えです。
総合2位は「音質BEST」を獲得したシュア「AONIC 50 GEN 2」。モニター志向の高解像度サウンドが特徴で、生方さんは「明晰で音の一粒一粒が鮮明に聴こえ、演奏の細部まで把握できる爽快感がある」と高く評価しました。
3位には「機能性BEST」を獲得したJBL「TOUR ONE M3」がランクイン。パワフルな低域から高域までバランスよく伸びるサウンドで、解像度こそシュア「AONIC 50 GEN 2」やB&W「Px7 S3」には及ばないものの、川野さんは「十分満足できる音質」と評価。ノイズキャンセリングと外音取り込みの性能は4機種中トップクラスで、コストパフォーマンス(コスパ)にも優れています。
4位のソニー「WH-1000XM6」は、解像度ではJBLをわずかに上回るものの、側圧がやや強く、長時間の使用では耳や頭が疲れやすいのが難点。ただし、安心感のあるノイズキャンセリングや高品位な通話マイク性能など、機能面では非常に優秀なモデルです。
記事を参考に検討し、お気に入りの高音質のワイヤレスヘッドホンを見つけて、スタイリッシュに極上の音楽体験を楽しんでください。
【総合】高音質のワイヤレスヘッドホンのおすすめ

Bowers & Wilkins
Px7 S3
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