電気ケトルの魅力は?
やかんより安全でスピーディーにお湯を沸かせる電気ケトル。
スイッチひとつでお湯が沸いて自動電源オフしてくれる電気ケトルを使えば、なにかと忙しい朝に身支度など別のことをしている間にもお湯を沸かせるので便利です。また、調理を同時並行で行っているときに「湯沸かししたいのにコンロが全部埋まっている……」というような場面でも、電気ケトルは重宝します。
すでに、電気ケトルはさまざまなメーカーからたくさんの製品が販売されていて、ネット通販や家電量販店で手軽に購入できることから、口コミがネットにたくさんアップされています。でも、クチコミだけを参考に理想の電気ケトルを見つけるのは難しくないですか?
そこで今回、雑誌『家電批評』 編集部がインスタントのコーヒーやカップ麺をすぐ飲みたい(食べたい)という需要を想定し、0.8L(リットル)サイズの電気ケトルの比較テストを敢行。
沸騰までの時間が短く使いやすいのはもちろん、デザインへの気配りや子どもがいる家庭では特に気になる安全性も高い、パーフェクトな電気ケトルを探すべく専門家と検証しました。
電気ケトルの選び方は?
ここでは、飲みたいもの・食べたいものに合った電気ケトルの選び方やその特徴について解説します。
コーヒーやミルク作りに適した電気ケトルの特徴は?
カップ麺を作るなら、お湯を沸かすだけのシンプルな電気ケトルで十分です。
しかし、90〜95℃が適温とされるコーヒーや70℃の赤ちゃん用のミルクを作る目的なら、温度設定機能付きの電気ケトルが便利でおすすめです。
紅茶やコーヒーに適した電気ケトルの特徴は?
電気ケトルは湯沸用の他に、ドリップ用にちょっとずつお湯を回し入れるための細口タイプも人気です。紅茶やコーヒーなどの飲み物にこだわるなら細口タイプの電気ケトルがおすすめです。
電気ケトルのデザインで使い勝手は変わる?
整理収納アドバイザー・インテリアコーディネーターのくろだあきこさん曰く、「直線的なデザインより丸みのあるデザインのほうが主張が強いといえます。また、ほこりがたまりやすそうな部位が少ないほうが実用的なデザインです」とのこと。
見た目のおしゃれさだけでなく、実用性という観点からデザイン性をチェックするのも手です。
電気ケトルの比較方法は?
すぐ沸くおしゃれな理想の電気ケトルを探し、雑誌『家電批評』編集部は、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなどで購入できる大手5社の800mlクラスの人気5製品を比較テスト! 気になる電気代もチェックしました。
テストでは、科学する料理研究家のさわけんさんと料理家・スーパーエコごはん研究家の桃世真弓さん、インテリアコーディネーターのくろだあきこさんにご協力いただき、次の4項目を検証しました。
テスト1:安全性
転倒時に湯漏れしないか、蒸気の漏れが少ないかを目視にて、
テスト2:沸騰速度
27℃の水が沸騰するまでの所要時間を300mlと満水時(800ml)の2パターンで測定。さらに30分間の保温力も加味しました。
テスト3:デザイン
キッチンに違和感なく溶け込むことを重視した評価です。
テスト4:使い勝手
目盛りの視認性、洗いやすさ、注ぎやすさ、水の入れやすさを確認しました。
以上の4項目を合算し、総合評価の高かった順に電気ケトルのおすすめをご紹介します。
電気ケトルのおすすめは?
電気ケトルのおすすめ比較表
プロと一緒に実際に使ってみた、電気ケトルのおすすめランキングです。それぞれの項目を緑のボタンで並べ替えられるので、商品選びの参考にしてみてくださいね。
商品 | おすすめポイント | ||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
タイガー魔法瓶PCK-A081
|
|
安全性が高い/沸騰速度が高速/台座も含めスッキリしたデザイン/開口部が広く洗いやすい |
159mm |
250mm |
220mm |
1.1kg |
0.8L |
1300W |
|||||
象印マホービンCK-DB08
|
|
コスパBEST/沸騰時間が短い/湯漏れが少なく表面も熱くない/水が注ぎやすい |
220mm(約) |
165mm(約) |
200mm(約)(プレート含む) |
1.0kg(約)(プレート含む) |
0.8L |
1300W |
|||||
ティファールアプレシア ロック コントロール エコ ブラック 0.8L KO8418JP
|
|
使い勝手BEST/温度調節機能付きで使い勝手がいい |
170mm(約) |
220mm(約) |
210mm(約) |
1.27kg(約) |
0.8L |
1250W |
|||||
レコルトRDG-1
|
|
140mm(約) |
185mm(約) |
210mm(約)(電源プレート含む) |
1.0kg(約)(電源プレート含む) |
0.8L(約) |
900W |
||||||
デロンギセタ 電気ケトル KBS1200J
|
|
220mm |
165mm |
185mm(ベース含む) |
0.9kg(ベース含む) |
0.8L |
1200W |
【1位】タイガー魔法瓶「PCK-A081」
- タイガー魔法瓶PCK-A081
- 実勢価格: ¥7,765〜
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- 安全性
- 沸騰速度
- デザイン
- 使い勝手
300mlを1分30秒以内で沸かす高性能
電気ケトルのおすすめランキングで1位でベストバイに輝いたのは、タイガー魔法瓶(TIGER)「PCK-A081」。写真はブラックですがホワイトもあります。
高性能だからか、やや大柄なこと、水位を外側から確認できないことやフタが閉めづらいなど少々惜しい点もありましたが、どの評価項目でも大きな弱点がなく完成度の高い電気ケトルでした。
特に沸騰速度が優秀。300mlで1分26秒、満水時3分30秒と今回テストした製品中、最速で沸きました。満水で3分台はタイガー魔法瓶(TIGER)「PCK-A081」と象印マホービン「CK-DB08」だけでした。
タイガー魔法瓶(TIGER)「PCK-A081」は、安全性と沸騰速度を重視する人におすすめです。
- おすすめポイント
-
- 安全性が高い
- 沸騰速度が高速
- 台座も含めスッキリしたデザイン
- 開口部が広く洗いやすい
- がっかりポイント
-
- 外からは水位がわからない
- 幅
- 159mm
- 奥行
- 250mm
- 高さ
- 220mm
- 重量
- 1.1kg
- 容量
- 0.8L
- 消費電力
- 1300W
- 型番
- PCK-A081(KM)
▼沸騰速度
- 300ml:1分26秒
- 800ml(満水時):3分30秒
安全性:良好
転倒時の湯漏れ
転倒時の湯漏れは象印よりやや多かったものの、今回テストした製品の中では少ない方です。
蒸気漏れ
タイガー魔法瓶(TIGER)「PCK-A081」は蒸気レス。加熱中や沸騰時の蒸気漏れは写真のように皆無でした。
沸騰中の表面温度
どの部分も熱くなっておらず、表面温度も低いままです。
デザイン:良好
キッチンに馴染みやすい外観。0.8Lモデルとしてはやや大きめです。
使い勝手:良好
洗いやすさ
洗いやすく、外側もすっきりした形状で拭きやすい!
メモリの見やすさ
水位目盛りの視認性は良好ですが、外側から確認できません。
フタがやや閉めづらい
フタと注ぎ口が一体になっている象印やティファールと異なりフタの前後がわかりにくい(写真は前後逆)のは気になりました。
使い勝手も優秀ですが、水位の見やすさはティファールに フタの閉めやすさは象印が優勢でした。しかし、タイガー魔法瓶(TIGER)「PCK-A081」は、安全性と沸騰速度の評価が高く家電製品としてとてもよくできている電気ケトルです。
【2位】象印マホービン「CK-DB08」
- 象印マホービンCK-DB08
- 実勢価格: ¥4,310〜
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- 安全性
- 沸騰速度
- デザイン
- 使い勝手
安いけれど安全性や沸騰速度は好成績!
電気ケトルのおすすめランキング2位は、A評価の象印マホービン(ZOJIRUSHI)「CK-DB08」。
今回テストしたモデルのなかでは2位の沸騰速度を記録しつつも、コスパの高さが光りました。
注ぎ口にフタがあるタイプでロックを解除するとフタが鳥のクチバシのように開きます。
開口部が狭いため、やや水を入れづらい、洗いにくい弱点はあるものの、注ぎやすさや、フタの閉めやすさなど1位のタイガー魔法瓶「PCK-A081」とは異なる良さがある上、転倒時の湯漏れも今回テストした製品中もっとも少ないなど安全性も良好です。
性能とコスパの良さを求めるなら、象印マホービン(ZOJIRUSHI)「CK-DB08」がおすすめです。
- おすすめポイント
-
- コスパBEST
- 沸騰時間が短い
- 湯漏れが少なく表面も熱くない
- 水が注ぎやすい
- がっかりポイント
-
- 水位目盛りが見づらい
- 形状的に洗いづらい
- 幅
- 220mm(約)
- 奥行
- 165mm(約)
- 高さ
- 200mm(約)(プレート含む)
- 重量
- 1.0kg(約)(プレート含む)
- 容量
- 0.8L
- 消費電力
- 1300W
- 型番
- CK-DB08-BM
▼沸騰速度
- 300ml:1分29秒
- 800ml(満水時):3分46秒
安全性:良好
転倒時の湯漏れ
注ぎ口にロック機構があることも手伝ってか転倒時の湯漏れは今回検証した製品で一番少なめでした。
蒸気漏れ
沸騰直後に蒸気が出ますが、沸騰するまでは少なめです。
沸騰中の表面温度
注ぎ口の内側は熱くなりますが、基本的にどの部分も熱くなっていないです。
デザイン:合格
水位窓は左右両方にありますが視認性はイマイチでした。
本体はすぼまっているのに台座が広いため、台座の存在感が大きめです。パーツの接合ラインが目立つのも気になります。
使い勝手:良好
注ぎやすさ
注ぎ口の形状が工夫されておりフタを外してお鍋などにドバッと注ぎやすく、余ったお湯も捨てやすいです。
洗いやすさ
口が小さめです。
取り外し可能なフタは、注ぎ口が一体になっており、閉めやすいです。
水位窓が左右にあるので便利そうですが、実際にはフタを外して上からのぞきこんでも、外側から見ても水位が確認しづらく感じました。ロックボタンのON/OFFが視覚的にすぐわかるのは◎です。
【3位】ティファール「アプレシア ロックコントロール エコ」
- ティファールアプレシア ロック コントロール エコ ブラック 0.8L KO8418JP
- 実勢価格: ¥8,300〜
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- 安全性
- 沸騰速度
- デザイン
- 使い勝手
温度調節機能付きで使い勝手に優れる
電気ケトルのおすすめランキング3位は、A評価のティファール(T-fal)「アプレシア ロックコントロール エコ ブラック 0.8L KO8418JP」。
温度調節機能付きで、料理研究家の二人からは「手放せない便利さ」と言う声が出た一方、「持ち手の付け根にホコリが溜まりそう」(くろださん)という指摘も……。
水位目盛りが見やすいのは◎。ティファール(T-fal)「アプレシア ロックコントロール エコ ブラック 0.8L KO8418JP」は、使い勝手を重視する人におすすめです。
- おすすめポイント
-
- 使い勝手BEST
- 温度調節機能付きで使い勝手がいい
- がっかりポイント
-
- お手入れがやや面倒そう
- 幅
- 170mm(約)
- 奥行
- 220mm(約)
- 高さ
- 210mm(約)
- 重量
- 1.27kg(約)
- 容量
- 0.8L
- 消費電力
- 1250W
- 型番
- KO8418JP
▼沸騰速度
- 300ml:1分40秒
- 800ml(満水時):4分15秒
安全性:合格
転倒時の湯漏れ
今回テストした製品の中では少ない方です。
蒸気漏れ
省スチーム設計です。
沸騰中の表面温度
お湯が入っている部分がそのまま熱くなっています。取っ手、蓋は熱くなっていませんでした。
デザイン:合格
操作はタッチパネル式で、タッチパネル周辺のデザインもすっきりしています。しかし、本体は光沢があるため、汚れが目立ちやすいです。
持ち手の付け根にホコリが溜まりそうです。
使い勝手:優秀
40℃・60℃・70℃・80℃・85℃・90℃・95℃・100℃の8段階の設定温度に温度調節が可能です。料理研究家の二人は「手放せない便利さ」と絶賛。
洗いやすさ
内側に手を入れやすいので洗いやすいです。
水位が見やすいです。また、注ぎ口にカバーが付いているので、ほこりが入りにくい形状です。
【4位】レコルト「ダブルウォール ガラスケトル RDG-1」
- レコルトRDG-1
- 実勢価格: ¥8,800〜
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※画像とリンク先の商品でカラーが異なる場合があります
- 安全性
- 沸騰速度
- デザイン
- 使い勝手
電気ケトルのおすすめランキング4位は、C評価のレコルト(recolte)「ダブルウォール ガラスケトル RDG-1」。
注ぎ口にガラス製の素材を採用した珍しい製品。
「フタをワンタッチで外せないので沸かした後だと危険」(桃世さん)、「入れやすいし洗いやすい」(さわけんさん)と使い勝手は賛否両論の末、合格ラインに到達しました。
- 幅
- 140mm(約)
- 奥行
- 185mm(約)
- 高さ
- 210mm(約)(電源プレート含む)
- 重量
- 1.0kg(約)(電源プレート含む)
- 容量
- 0.8L(約)
- 消費電力
- 900W
- 型番
- RDG-1(W)
▼沸騰速度
- 300ml:2分31秒
- 800ml(満水時):5分32秒
安全性:微妙
転倒時の湯漏れ
転倒したら、湯漏れします。
蒸気漏れ
蒸気は漏れます。
沸騰中の表面温度
ガラスの部分はかなり高温になりました。また、天面に近いハンドルの一部、注ぎ口周辺が熱くなりました。
使い勝手:合格
洗いやすさ
洗いやすいです。
フタを開けるときに引っ張り上げるタイプなので、沸かした後はやけどしないよう注意が必要です。
【5位】デロンギ「セタ 電気ケトル」
- デロンギセタ 電気ケトル KBS1200J
- 実勢価格: ¥4,980〜
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本日「0のつく日」は楽天カードでポイント4倍!!楽天市場で見る¥5,043〜
- 安全性
- 沸騰速度
- デザイン
- 使い勝手
電気ケトルのおすすめランキング5位は、C評価のデロンギ(DeLonghi)「セタ 電気ケトル」。
デロンギ社史上最軽量とシルクのドレープをイメージしたデザインが特徴。4色展開です。
しかし、転倒時に湯漏れしやすく、蒸気の吹出しや表面温度への配慮も乏しいのは残念でした。
沸騰も遅かったこと、キッチン家電との相性が気になる外観などで専門家の評価も伸びずC評価となっています。
- 幅
- 220mm
- 奥行
- 165mm
- 高さ
- 185mm(ベース含む)
- 重量
- 0.9kg(ベース含む)
- 容量
- 0.8L
- 消費電力
- 1200W
- 型番
- KBS1200J
▼沸騰速度
- 300ml:2分1秒
- 800ml(満水時):4分25秒
安全性:難あり
転倒時の湯漏れ
転倒したら、湯漏れします。
蒸気漏れ
蒸気は漏れます。
沸騰中の表面温度
お湯が入っている部分がそのまま熱くなっています。取っ手、蓋は熱くなっていませんでした。
デザイン:難あり
ドレープのある個性的な見た目で、ほかのキッチン家電との相性は気になるところです。
使い勝手:微妙
洗いやすさ
蓋が取れず、口も小さめです。
中に金属があるため洗いにくいでです。
まとめ:子どもがいるなら安全性の高いタイガーか象印を!
以上、電気ケトルのおすすめランキング5選でした。
今回5製品を比較しましたが、A評価以上のタイガー魔法瓶、象印マホービン、ティファール(T-fal)から選ぶのがおすすめです。
ベストバイのタイガー魔法瓶「PCK-A081」は、わずかな弱点はあるものの蒸気レスで安心で、沸騰スピードも優秀です。
安全性を優先するならタイガー魔法瓶「PCK-A081」と象印マホービン「CK-DB08」がおすすめです。使いやすさや機能を優先するなら、ティファール(T-fal)「アプレシア ロックコントロール エコ」もおすすめです。
レコルト「ダブルウォール ガラスケトル RDG-1」やデロンギ「セタ 電気ケトル」はデザインに特徴があるので、見た目優先で選ぶならアリかもしれません。
電気ケトルが気になっている人は、本記事でご紹介したおすすめアイテムを参考に、ぜひ自分にぴったりの一台を選んでください。
電気ケトルのおすすめ
タイガー魔法瓶
PCK-A081
電気ケトルの売れ筋ランキングもチェック!
電気ケトルのAmazon・楽天の売れ筋ランキングは、以下のリンクからご確認ください。
サーモカメラで沸騰直後の表面温度を観察しましたがタイガーは熱くなるところがありません。沸騰速度や安全性などの基本性能はタイガーと象印に優位性がありました。