性能と安全性を徹底比較
電気ケトル8製品の価格はいずれも5000円以下と、「買いやすさ」はどれもバッチリの8製品。そこで、これらの「基本性能」と「安全性」をテストして、どれが一番「買い」かを決めました。
基本性能の検証

沸騰するまでの時間や注ぎやすさ、掃除しやすさなどを検証しました。沸騰時間は700mlの水を入れて、沸騰するまでの時間を測定しました。
安全性の検証

お湯や熱でヤケドしないように、沸騰した際の本体の表面温度、倒したときのお湯のこぼれ方などを検証しました。
タイガーの「わく子」でした
あらゆる面で最高評価なのは
タイガー魔法瓶 (TIGER)
蒸気レス電気ケトルわく子 PCH-G080
実勢価格:3877円
サイズ:W143×D226×H200mm
消費電力:1300W
コードの長さ:1.3m
重量:850g
基本性能と安全性を検証した結果、すべての項目で他の製品を圧倒したタイガーの「わく子」が文句なしのベストバイとなりました。以下に、「わく子」の優れた4つのポイントを紹介します。
[ポイント1]まったくこぼれません

注ぎ口の開閉は、上部のボタンで行います。ここを閉めておけば、倒れてもお湯は一滴もこぼれません。これなら、小さなお子さんがいるご家庭でも安心ですね。
[ポイント2]口が広く、ふたが取り外せます

口が広いうえに、ふたも完全に取り外せるため、非常に洗いやすいです。細かい溝や凸凹が少ないのも、うれしいポイント。
[ポイント3]まったく蒸気が出ません

全8製品中、まったく蒸気が出ないのは、この製品だけでした。棚に置いたまま沸騰させても、蒸気が天板にダメージを与えることがありません。
[ポイント4]3分43秒の沸騰時間は最速でした

電気ケトルの性能として、重視したい項目の1つである沸騰時間。もっとも遅い製品と比べると、なんと2倍近い差がありました。
気になるテスト結果をご紹介
ほかの製品はどうだった?タイガーの「わく子」以外の7製品は、どんな性能だったのでしょうか? 気になるテスト結果を見てみましょう。

※ 沸騰してから10分経過時と30分経過時にそれぞれカップに注いだ湯の温度を計測
タイガーと比べ、沸騰時間はティファール、象印ともに遜色ない結果でしたが、安全性や使い勝手で差がつきました。その他の製品は、沸騰時間の遅さ、沸騰中の表面温度、メンテナンスしにくさなどに課題が残ったようです。「見た目や価格がどうしても気に入った」という人以外は、性能面を重視したほうがよさそうですね。
電気ケトル性能はココを見よ
基本性能だけじゃない!今回のテストを通じて、電気ケトルの性能を見るうえで重要なチェックポイントが分かりました。
[チェック1]沸騰時の表面温度

上位の3製品を除くと、沸騰時に取っ手以外の表面温度が、火にかけたヤカン並みに熱くなりました。とくにOsterは、水の沸騰温度よりも高い100℃を超えていました。
[チェック2]ケトルの構造

ふたが取り外せる、口が広いといった構造は、洗いやすさにつながります。アイリスオーヤマはふたが外せず、口が狭いので、女性の小さな手でも洗いにくい造りでした。
[チェック3]蒸気の方向

タイガー以外は、沸騰時に蒸気が出ます。その方向に注意しないと、思わぬヤケドを負うことも…。とくに象印の商品は、横方向に蒸気が吹き出すタイプ。向きに気を付けないと、周囲の人や物にかかる危険があります。
いかがでしたでしょうか? 電気ケトルの購入時は、この3つのポイントも気にしてみてくださいね。