ハンディ高圧洗浄機ってどんなもの?
水洗いしてもなかなか落ちないのが、庭や外壁などの屋外の汚れです。
そんな頑固な汚れを落とす道具として人気なのが高圧洗浄機。
水道水の圧力を増幅し、高圧の水で頑固な汚れをしっかり落としてくれます。
しかし、強力な高圧洗浄機は本体も大きめだし、電源と水道につないで使う必要があります。
このため、掃除の前にいろいろと準備もいるし、どこでも気軽に使えるというものではありません。
とはいえ、以前と比べるとかなり小型な製品も増えており、充電式のワイヤレス製品も登場しています。
ただ、給水用タンクが別ユニットでつながっていたり、水を入れたバケツを別途用意する必要があったりと、準備や移動が面倒なのはこれまで通りです。
この面倒さを解消してもっと手軽に使えるようにした製品が、今回検証するハンディ高圧洗浄機です。
これまでの高圧洗浄機のノズル側ユニットのみで構成されており、バッテリー内蔵なので電源につなぐ必要がありません。
さらに、ペットボトルを装着して給水できるので水道につないだり、バケツに水を汲む必要もありません。
本体がコンパクトなうえ完全ワイヤレスで使えるので、持ち歩きやすく場所を選ばずに使えるのが最大のメリットです。
ただし、大型の高圧洗浄機と比べると、当然ながら水圧はかなり弱め。
そこで、本記事では肝心の洗浄力をはじめ、準備のラクさや使い勝手、後片付けのしやすさなど、気になるポイントを徹底検証していきます。
ハンディ高圧洗浄機の検証方法は?
検証①:洗浄性能をチェック
高圧洗浄機である以上、やはり気になるのはその洗浄性能です。
吐出水圧が10 MPa以上あるような大型高圧洗浄機と比べると、コンパクトな製品は吐出水圧は弱いです。
今回検証する製品は、1〜5MPaと一般的な高圧洗浄機の半分以下の水圧なので、当然それに比例して洗浄能力も落ちます。
そこで、各製品を実際に使ってみてどの程度の汚れまで落とせるかを確認しました。
検証は、可能な限り同程度に汚れが堆積したコンクリートで行います。
各製品とも吐出水圧が最大のモードで、散水範囲0°の状態と一段階広角の15°〜20°(製品によって角度が異なる)の2モードで、1回のストローク(10秒かけての噴射)でどれだけ汚れが落ちるかを確認しました。
加えて、より実使用に近い条件でも検証するために、風呂場のタイル目地、凸凹したコンクリート外壁、コンクリート製のカースロープなどで、可能な限り洗浄した際の汚れ落ちも確認します。
検証②:給水しやすさをチェック
ハンディ高圧洗浄機では給水にペットボトルを使用します。
ただし、製品によって対応しているペットボトルのサイズはさまざまです。
そのため、ペットボトルの対応容量によって給水しやすさや、水がなくなる早さに差があります。
そこで、各製品の給水しやすさや対応ペットボトルサイズが適切かをチェックしました。
検証③:コンパクトさをチェック
ハンディ製品なので、コンパクトさは重要な要素です。
しかし、本体自体は小さくて軽くても、使う際にノズルやペットボトルを装着するため、サイズは当然変わります。
しかも、ペットボトルには水が入るので、その分だけ重量も増します。
そこで、本体のコンパクトさだけでなく、使用状態でのコンパクトさや重量をチェックしました。
検証④:使い勝手をチェック
使い勝手の検証では、まず組み立てやすさをチェックします。
さらに、使用時の取り回しのよさや、水圧の切り替え、ノズルの使い勝手などを確認。
また、使用時の騒音も気になるポイントなので、実際に測定しました。
検証⑤:充電しやすさをチェック
バッテリー搭載のワイヤレス製品なので、使用前には充電が必要です。
そこで、各製品の充電の仕方や充電時間を比較しました。
さらに、忘れてはならないのが連続使用可能時間です。
掃除の途中でバッテリー切れなんてことにならないよう、十分な時間連続使用できるかも確認しました。
検証⑥:手入れのラクさをチェック
高圧洗浄機選びで意外と盲点なのが、後片付けのラクさです。
水を使う製品なので、掃除後の手入れがカンタンかどうかは重要です。
そこで、各製品の手入れのラクさを比較しました。
また、製品を使わない際の収納性にも注目しました。
しまった後に水が漏れたり、すぐにカビが生えてしまったり……。基本的に手入れが面倒な製品なので、すこしでもラクできるかはかなり大事なポイントです。
ハンディ高圧洗浄機のおすすめは?
ハンディ洗浄機3製品を実際に使ってみて比較したおすすめランキングです。それぞれの項目を緑のボタンで並べ替えられるので、商品選びの参考にしてください。
商品 | おすすめポイント | |||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
サイン・ハウスSPICERR ポケッタブル高圧洗浄機 SWU-1
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大抵の汚れは落とせる洗浄力/3段階の水圧切り替えが便利/連続噴射時間が長くて給水もしやすい/圧倒的にコンパクトで取り回しがいい/後片付けがしやすい |
176mm(約) |
68mm(約) |
104mm(約、折りたたみ時)、181mm(約、使用時) |
800g(約) |
強:1MPa・中:0.7MPa・弱:0.5MPa |
強:130L/h・中:110L/h /弱:90L/h |
14分(強:0°ノズル) 〜 30分(弱:シャワーノズル) |
70dB |
3000mAh(リチウムイオン電池) |
4時間(約) |
USB Type-C(DC5V-2A以下推奨) |
7.2V |
IPX5相当 |
|||||||
Immpoest高圧洗浄機 コードレス 充電式 DJ-802
|
|
洗浄性能が高い/安いのに同梱アクセサリーが充実/バッテリー容量が多い |
263mm(実測) |
74mm(実測) |
319mm(実測) |
1.3kg |
5MPa |
336L/h |
50分(最大) |
69dB |
20000mAh |
2.5〜3時間 |
付属充電アダプター |
DC21V |
IPX5 |
|||||||
アイリスオーヤマ充電式ハンディウォッシャー JHW-101
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1.4MPaだけど十分な洗浄能力/使用状態で最も重量が軽い/バッテリーの充電が速い |
247mm(約) |
72mm(約) |
226mm(約) |
0.9kg(約) |
1.4MPa(最大) |
2.5L/m |
15分(約) |
- |
2000mAh |
2時間(約) |
USB Type-C(DC5V-2A以下推奨) |
DC12V |
- |
【1位】サイン・ハウス 「SPICERR ポケッタブル高圧洗浄機 SWU-1」
- サイン・ハウスSPICERR ポケッタブル高圧洗浄機 SWU-1
- 実勢価格: ¥11,800〜
タイムセールは毎日開催中!Amazonで見る¥11,800〜
アイテム毎日更新中!楽天市場で見る¥12,980〜
- 洗浄性能
- 給水しやすさ
- コンパクトさ
- 使い勝手
- 充電しやすさ
- 手入れのラクさ
- おすすめポイント
-
- 大抵の汚れは落とせる洗浄力
- 3段階の水圧切り替えが便利
- 連続噴射時間が長くて給水もしやすい
- 圧倒的にコンパクトで取り回しがいい
- 後片付けがしやすい
- がっかりポイント
-
- 広角噴射の洗浄力は低め
- 充電に時間がかかる
- 選択中の水圧を確認しにくい
- 幅
- 176mm(約)
- 奥行
- 68mm(約)
- 高さ
- 104mm(約、折りたたみ時)、181mm(約、使用時)
- 重量
- 800g(約)
- 圧力
- 強:1MPa・中:0.7MPa・弱:0.5MPa
- 流量
- 強:130L/h・中:110L/h /弱:90L/h
- 使用時間
- 14分(強:0°ノズル) 〜 30分(弱:シャワーノズル)
- 作動音量
- 70dB
- バッテリー容量
- 3000mAh(リチウムイオン電池)
- 充電時間
- 4時間(約)
- 充電方式
- USB Type-C(DC5V-2A以下推奨)
- 定格電圧
- 7.2V
- 防水性能
- IPX5相当
【十分な洗浄性能】1MPaでも大抵の汚れは落ちる!
高圧洗浄機にとって重要なのは、やはりしっかり汚れが落とせることです。
「サイン・ハウス SWU-1」は3製品中では最もパワーが低く、最大吐出水圧は「1MPa」しかありません。
スペックの数値だけを見るとあまり汚れが落ちそうにないですが、実際に使ってみたところ意外な結果となりました。
では、実際に①洗浄性能チェックの検証結果をご覧下さい
まずは、1回のストロークでの汚れ落ちの検証結果を見ていきます。
「サイン・ハウス SWU-1」は、0°より一段階広角が20°なので、この2モードで検証を行います。
※他の2製品は、どちらも0°より一段階広角は15°です。
▼1ストロークでの洗浄結果
右側の白い線になっている部分が角度0°で噴射した箇所で、パッとみただけでわかるくらい汚れが落ちています。
ただ、一段階広角の角度20°噴射で洗浄した左側はほぼ変化がないです。
最もわかりやすく汚れが落ちたのは、段差になっている部分の垂直面です。
角度0°噴射でストロークした箇所は、コンクリート表面の苔がなくなり、綺麗にコンクリートの白が見えています。
逆に角度20°噴射でストロークした箇所は、ほんの少し汚れが落ちているような、落ちていないような、はっきりわからないレベルです。
結果:角度0°噴射なら頑固な汚れも落ちる!!
それでは、「サイン・ハウス SWU-1」の結果が、今回検証した他の2製品と比べてどうなのかを比較してみます。
それぞれの製品の洗浄結果をまとめたものが下の表です。
※表は横にスクロールできます。また、PC表示だとより画像を見比べやすいです。
▼1ストロークでの洗浄結果比較表
製品名 | サイン・ハウス SWU-1 | Immpoest DJ-802 | アイリスオーヤマ JHW-101 |
洗浄前 | |||
洗浄後 | |||
段差部拡大 | |||
噴射角度 | 噴射角度 20°/0° | 噴射角度 15°/0° | 噴射角度 15°/0° |
水圧 | 最大1MPa | 最大5MPa | 最大1.4MPa |
今回検証した中で、吐出水圧が「5MPa」と最もパワフルな「Immpoest DJ-802」は、広角の角度15°噴射でストロークした箇所も汚れが落ちているのを確認できます。
1回のストロークで全て落とし切るほどではありませんが、どの範囲に噴射したかわかる程度には汚れが落ちているといえるでしょう。
「アイリスオーヤマ JHW-101」は、最大吐出水圧が「1.4MPa」で「サイン・ハウス SWU-1」よりも少し水圧が強いです。
ただ、結果を見ると汚れ落ちにほとんど違いはなく、角度0°噴射なら汚れを落とせていますが、角度15°噴射では僅かに汚れが薄くなった感じがするという程度です。
上記の結果からわかることは、「サイン・ハウス SWU-1」と「アイリスオーヤマ JHW-101」は0°ならしっかりとした洗浄力があるが、広角噴射での洗浄力はそこまで強くないということ。
特に、検証で洗浄対象とした「苔の生えたコンクリート」のような頑固な汚れを広角噴射でラクラク落とせるほどではないといえます。
まとめ:角度0°噴射ならどの製品も汚れが落ちたが、広角噴射では差が出た!!
それでは、「サイン・ハウス SWU-1」は最大吐出水圧の角度0°噴射で実際どこまで洗浄できるのか、いろいろな箇所を可能な限り洗浄してみた結果を見てみましょう。
吐出水圧が最大の「強モード(1MPa)」を使い、噴射角度は「0°」で洗浄を実施しました。
以下は、実際に洗浄してみた箇所ごとのビフォーアフター写真です。
▼風呂場のタイル目地の洗浄結果
▼凸凹したコンクリート外壁の洗浄結果
▼コンクリート製のカースロープの洗浄結果
風呂場のタイル目地のカビ、黒ずんだ凸凹のコンクリート外壁、土で汚れたコンクリート製のカースロープの3パターンで実際に洗浄してみましたが、「1MPa」でもどれもしっかり汚れが落とせました。
ただ、やはり角度0°噴射で広い範囲を洗浄するには、時間がかかってしまいます。
ちょっと気になった箇所を部分的に洗浄するのであれば十分なパワーではあるものの、広い範囲を洗浄するにはやはり無理があります。
そこを抑えておけば、購入後に「想定と違った」という事態にならず、納得して利用できるでしょう。
油でベトベトになった換気扇のファンなどは、なかなか汚れが落ちないのかもしれませんが、バスルームや家の周りをちょっと掃除する分には1MPaでも十分だとわかりました。
水圧が弱いほうがありがたい場合もある
検証では、頑固な汚れを洗浄対象としましたが、もっと弱い汚れなら広角噴射でも十分に落とせます。
さらにいえば、水圧弱めのほうがありがたい場面もあります。
例えば、バイクなどを洗車する場合にはもってこいだといえます。
「サイン・ハウス」はインカムやスマホホルダーなどを製造・販売するバイク用品メーカーで、本製品もバイクの洗車がより便利にできるようにと開発された経緯があります。
実際に、ライターが愛車バイクを洗車してみましたが、タンクなどの傷が気になる部分は1MPaでも強すぎるかもと感じました。
なので、強・中・弱と水圧を切り替えられ、最弱で「0.5MPa」まで水圧を落とせるのは非常に有り難いです。
【給水もしやすい】ペットボトルは90°回して着けるだけ
②給水しやすさに関しては、水を入れたペットボトルに専用キャップを取り付け、本体に装着するだけ。
装着も本体の穴にはめて、90°回して固定するだけなので、非常にカンタンです。
メーカーの推奨は2Lのペットボトルですが、ボトル外径27.5mm、ボトル口径25.0mmのものであれば取り付け可能。
そのため、径さえ合えば1.5Lのペットボトルも装着できます。
付属のホースが2Lペットボトル用の長さなので、1.5Lペットボトルで使用するとホースが少したわみますが、使用することはできます。
チューブ付きの専用キャップで閉めてから本体に装着するので、装着時に水が漏れにくいのもグッドポイントです。
実際に2Lと1.5Lの両方を取り付けて使ってみた感想としては、1.5Lのほうが重くなりすぎずに取り回しが良く、使いやすいと感じました。ちなみに、水やお茶用の柔らかいペットボトルより、炭酸飲料用の硬めのペットボトルのほうが使いやすいです。
▼給水量とパワーのバランスがかなり重要
今回検証した製品を比較するうえで、給水に関してはかなり重要なポイントなので掘り下げて詳しく見ていきます。
ここで重要なのは、ペットボトル対応サイズ(給水量)とパワー(吐出水圧・吐出水量)のバランスです。
下の表は各製品のペットボトル対応サイズと吐出水圧・水量、実際に連続噴射できた時間を計測した結果をまとめたものです。
▼ペットボトル対応サイズ・吐出水圧・吐出水量の一覧
製品名 | サイン・ハウス SWU-1 | Immpoest DJ-802 | アイリスオーヤマ JHW-101 |
ペットボトル対応サイズ | 2L推奨 | 2L推奨 | 500ml専用 |
吐出水圧 |
強:1MPa 中:0.7MPa 弱:0.5MPa |
高圧:5MPa 低圧:3.5MPa |
1.4MPa (水圧切り替えなし) |
吐出水量 |
強:130L/h 中:110L/h 弱:90L/h |
最大336L/h (低圧での吐出水量の記載なし) |
150L/h(※) |
※スペック表記の2.5L/mを時間あたりに換算した数値です |
▼実測連続噴射時間の計測結果
製品名 | サイン・ハウス SWU-1 | Immpoest DJ-802 | アイリスオーヤマ JHW-101 |
連続噴射時間(実測) 噴射角度:0° 吐出水圧:最大 |
2L:約1分12秒 1.5L:約50秒 (強モード) |
2L:約30秒 1.5L:約23秒 (高圧モード) |
600ml:約27秒 500ml:約24秒 |
連続噴射時間(実測) 噴射角度:0° 吐出水圧:中 |
2L:約1分20秒 1.5L:約1分 (中モード) |
ー |
ー |
連続噴射時間(実測) 噴射角度:0° 吐出水圧:最小 |
2L:約1分35秒 1.5L:約1分10秒 (弱モード) |
2L:約35秒 1.5L:約28秒 (低圧モード) |
ー |
「サイン・ハウス SWU-1」と「Immpoest DJ-802」は、2Lペットボトルがメーカー推奨で、付属のホースも2Lペットボトル用の長さになっています。
また、どちらとも1.5Lのペットボトルでも使用することはできました。
「アイリスオーヤマ JHW-101」のみ“500mlのペットボトル専用”となっており、付属のホースも500mlペットボトル用の長さなので、1.5L・2Lサイズのペットボトルでは使用できません。
ちなみに、600mlの少し大きめなものでも、使用することができました。
以上の給水量の違いを踏まえて、実際の連続噴射時間を測ってみると盲点になりやすい製品ごとの特性が見えてきます。
最大吐出水圧で最も長く連続噴射できたのは、「サイン・ハウス SWU-1」です。
2Lペットボトルを使った「強モード(1MPa)」で「約1分12秒」、「中モード(0.7MPa)」なら「約1分20秒」、「弱モード(0.5MPa)」なら「約1分35秒」の連続噴射ができます。
「Immpoest DJ-802」の場合、「サイン・ハウス SWU-1」と比べると最大吐出水量が約2.5倍の「336L/h」なので、「高圧モード(5MPa)」で噴射すると、同じ2Lの給水量でも半分以下の「約30秒」で水を使い切ります。
また、「アイリスオーヤマ JHW-101」の場合は、「サイン・ハウス SWU-1」と同程度の吐出水量の「150L/h」ですが、給水量が500mlなので「約24秒」で水を使い切ってしまいます。
どちらも30秒以下で水がなくなってしまい、頻繁に給水せねばならず、正直不便な部分は否めません。
これはひとえにパワーと給水量のバランスが悪いのが原因だといえます。
「Immpoest DJ-802」の場合は、ハンディでありながら高いパワーを持っているのは利点ですが、吐出水量が多くなるので水がすぐなくなってしまいます。
「3.5MPa」の低圧モードも搭載していますが、このモードでも「約35秒」で水がなくなるのであまり違いがありません。
「アイリスオーヤマ JHW-101」の場合は、給水量が500mlで使用時に軽いのがメリットですが、「約24秒」で水がなくなるのはさすがに短すぎると感じます。
水圧の切り替えもないので、これ以上水を節約するということもできず、600mlペットボトルを使ったとしても「約27秒」しかもちません。
今回検証した製品の中では、「サイン・ハウス SWU-1」の給水量とパワーのバランスが最も優れているといえます。
最大吐出水圧「1MPa」とパワーを弱めに設定して吐出水量を抑え、給水量は2Lまで対応させることで、十分な洗浄性能を維持しながら給水回数を少なくするという良いバランスです。
ハンディ高圧洗浄機は、普通の高圧洗浄機と違って“一概にパワーが強ければよいというわけでもない”というのは興味深い発見でした。
ちなみに、ペットボトル以外から給水する方法も用意されています。
5mの給水ホースが付属しているので、水を入れたバケツなどからも給水が可能です。
広い範囲を洗浄するときはバケツを利用するといいでしょう。
なお、蛇口から直接の給水には対応していません。
【圧倒的なコンパクトさ】使用時の状態でもコンパクト
「SWU-1」の最大の特徴は、とにかくコンパクトなこと。
グリップ部分は折りたたむことができ、折りたたんだ状態でのサイズは「約W176×D68×H104mm」で、大きめのポケットならすっぽり入るサイズです。
本体のみの重量も今回検証した製品の中で最軽量の「約800g」。
そのため、③コンパクトさは他の2製品と比べても圧倒的です。
使用時には折りたたんであるグリップを開き、先端にノズルを装着します。
さらに水を入れたペットボトルを装着すれば準備は完了。
使用時のサイズは実測値で約W267×D90×H362mmとなりますが、それでもやはり3製品中で最もコンパクトです。
使用時の重量は、2Lペットボトルを装着すると実測値で「約2987g」となり、おおよそ「3kg」くらいです。
片手で扱うにはちょっと重たいですが、下に向けて使う分には問題なし。
ただ、高所を掃除するなどで上に向けて維持するのは、相応の筋力がいりそうです。
ちなみに、1.5Lのペットボトルであれば、実測値「約2469g」となり「500g」くらい軽くなってかなり扱いやすくなります。
では、他の2製品の重量と比べてどうかを確認するため、各製品の重量測定結果を下の表にまとめました。
▼重量の計測結果
製品名 | サイン・ハウス SWU-1 | Immpoest DJ-802 | アイリスオーヤマ JHW-101 |
本体のみ重量 (スペック記載値) |
約800g | 1300g | 約900g |
組み立て後 ペットボトル装着前 本体重量(実測) |
約913g | 約1530g | 約1034g |
2Lペットボトル 装着時重量(実測) |
約2987g | 約3602g | ー |
1.5Lペットボトル 装着時重量(実測) |
約2469g | 約3086g | ー |
600mlペットボトル 装着時重量(実測) |
ー | ー | 約1656g |
500mlペットボトル 装着時重量(実測) |
ー | ー | 約1556g |
「Immpoest DJ-802」は、2Lペットボトル使用時で「約3602g」あり、さすがに重たいです。
1.5Lペットボトルであれば「約3086g」になるので、多少扱いやすくなります。
最も使用時の重量が軽いのは、当然「アイリスオーヤマ JHW-101」で、500mlペットボトル使用時で「約1556g」です。
力に自信がなくても普通に扱えるレベルなので、軽さという面ではダントツです。
「サイン・ハウス SWU-1」は本体がかなり軽く、2Lのペットボトルを装着しても片手でギリギリ扱える範囲に収まっているのがグッドポイント。
【満足のいく使いやすさ】コンパクトゆえの取り回しのよさが素晴らしい
続いて、④使い勝手について見ていきます。
まずは製品の組み立てやすさですが、先端のノズルはペットボトル同様に穴にはめて90°回せば装着完了。
ノズルの場合は本体側に少し押し込みつつ回す必要があり、ちょっとだけコツが必要ですが、慣れれば組み立てはしやすいです。
取り回し:狭い場所でも使いやすい
本体が非常にコンパクトなので、狭い場所でも取り回しやすいです。
特に階段など、大型の高圧洗浄機で掃除しにくい場所にも、サッと持っていって使えるのが非常に便利だと感じました。
また、本体が軽く重心が真ん中寄りなので、ペットボトルの水が満タンに近ければ、装着した状態で自立します。
他の2製品は、ペットボトルを装着した状態で自立しないので、洗浄の合間に“ちょっと置く”ということができず意外と不便に感じました。
これも本体がコンパクトで軽いがゆえの便利さといえるでしょう。
操作性:単純明快で操作には困りません
水圧の切り替えは「強・中・弱」の3通りで、ボタンですぐに切り替え可能です。
電源ボタンは特に存在せず、トリガーを引くだけで水が出ます。
トリガーを引いている間は、バッテリー残量を示すメーターが点灯します。
水圧の切り替えはボタンを押すだけで簡単ですが、今どの水圧なのかは表示されないので、水の勢いで判断する必要があります。また、電源ボタンが特に存在しないので、持って移動中にうっかりトリガーを引いてしまうと水が出てしまうのは難点。
ノズル:5パターンに切り替え可能
先端のノズルは、噴射角度を切り替え可能な「5in1ジェットノズル」になっており、ノズルを回すことで「0°/20°/20°傾斜/40°/シャワー」の5種類の噴射パターンが使えます。
「20°傾斜」は、角度20°でやや下方向に向かって噴射するモードです。
最大角度40°までの広い範囲への噴射もでき、シャワーもついているので、洗浄から散水まで幅広く対応できます。
さらに、洗浄タンクキットが付属しており、洗剤を入れることでフォーム洗浄も可能です。
動作音:音は意外とうるさい
最後に動作音についてです。
公称の騒音値は「70dB」となっており、意外と音が大きいです。
実際に室内で騒音計を用いて1mの距離から騒音値を測ってみたところ、強モードで「79.9dB」、中モードで「79.5db」、弱モードで「78.8dB」でした。
屋外で使用する際には、実測数値ほど音が大きい感じはしないですが、うるさめではあります。
他の2製品についても同様に騒音値を計測した結果が下の表です。
▼騒音値の計測結果
製品名 | サイン・ハウス SWU-1 | Immpoest DJ-802 | アイリスオーヤマ JHW-101 |
最強モード |
79.9dB (強モード) |
81.9dB (高圧モード) |
80.7dB |
中モード |
79.5dB (中モード) |
ー | ー |
最低モード |
78.8dB (弱モード) |
80.4dB (低圧モード) |
ー |
※暗騒音:53.4dB |
どの製品もおおよそ80dBくらいの騒音値を記録しており、そこまで大きな差はありませんが、この中だと「Immpoest DJ-802」がパワーが強い分、音が大きいと感じます。
「サイン・ハウス SWU-1」と「アイリスオーヤマ JHW-101」の音の大きさは同程度くらいです。
80dBというと、地下鉄の車内や騒々しい交差点と同レベルの騒音です。早朝や深夜に使うのは避けたほうがいいでしょう。
【充電時間は長い】フル充電には4時間かかる
本体には「3000mAh」のバッテリーが搭載されており、充電はUSB-Cで行います。
本体を折りたたんだ状態で充電できるので、場所を取らずに充電できます。
ただし、USB-PDには非対応で、充電時間は約4時間と長めです。
なお、稼働時間は「強モード」の角度0°噴射で約14分、「弱モード」のシャワーで約30分です。
他の2製品とのバッテリー性能も比較しておきます。
▼各製品のバッテリー性能
製品名 | サイン・ハウス SWU-1 | Immpoest DJ-802 | アイリスオーヤマ JHW-101 |
バッテリー容量 |
3000mAh |
20000mAh |
2000mAh |
連続使用可能時間 | 約14分(強:0°ノズル) ~ 30分(弱:シャワーノズル) | 30-50分 | 約15分 |
「サイン・ハウス SWU-1」で洗浄を行う場合、洗浄性能検証で見たとおり、基本的に「強モード」の角度0°噴射で使用することになるので、約14分でバッテリーがなくなると捉えたほうがよいでしょう。
「Immpoest DJ-802」のバッテリーは外付けの大型バッテリーということもあり、「20000mAh」の容量で最短でも30分程度の連続使用が可能です。
「アイリスオーヤマ JHW-101」は水圧の切り替えがないので、約15分の連続使用です。
「サイン・ハウス SWU-1」と「アイリスオーヤマ JHW-101」の連続使用可能時間は、実使用において同程度だといえるでしょう。
「Immpoest DJ-802」のバッテリー容量が突出して多いですが、その分重いというデメリットもあるので、一概に長いほうがよいとも言い切れず、やはりここでもバランスが重要です。
ハンディ高圧洗浄機という製品の用途を考えると、「サイン・ハウス SWU-1」と「アイリスオーヤマ JHW-101」くらいのバッテリー容量であったほうが、バランスがよいと感じます。
「サイン・ハウス SWU-1」は、クルマ1台を丸々洗えるほどの稼働時間ではありませんが、ハンディの手軽さを重視するならばこれくらいでちょうどよいといえるでしょう。
【手入れは比較的ラク】丸っこいデザインで拭き取りもラク
最後に⑥手入れのしやすさですが、水を使う製品なので後片付けや手入れは基本的に面倒です。
使った後はしっかり水気を拭き取る必要があり、しっかり拭いたと思っても下を向けたらまだまだ中から水が出てきたなんてこともあります。
「SWU-1」も例外ではありませんが、3製品の中では手入れがしやすいほうです
本体が角を配した丸っこいデザインなので、水気を拭き取りやすく、折りたたむとコンパクトなので収納場所も選びません。
しばらくタオルの上に置いて、そこら辺に放置していてもジャマにならず、IPX5相当の防水性能もあるので、そこまで神経質にならなくてよいのはありがたいです。
また、本製品には電源ボタンがないですが、グリップを折りたたむとトリガーが内部に隠れるようになっています。そのため収納時にトリガーにものが当たって、中に残っていた水が噴射されるという心配はありません。この気が利くデザインには関心させられました。
【2位】Immpoest「高圧洗浄機 コードレス 充電式 DJ-802」
- Immpoest高圧洗浄機 コードレス 充電式 DJ-802
- 実勢価格: ¥8,549〜
- 洗浄性能
- 給水しやすさ
- コンパクトさ
- 使い勝手
- 充電しやすさ
- 手入れのラクさ
- おすすめポイント
-
- 洗浄性能が高い
- 安いのに同梱アクセサリーが充実
- バッテリー容量が多い
- がっかりポイント
-
- 重いので取り回しが大変
- 強力なぶん水の減りが早い
- 稼働音が大きい
- 幅
- 263mm(実測)
- 奥行
- 74mm(実測)
- 高さ
- 319mm(実測)
- 重量
- 1.3kg
- 圧力
- 5MPa
- 流量
- 336L/h
- 使用時間
- 50分(最大)
- 作動音量
- 69dB
- バッテリー容量
- 20000mAh
- 充電時間
- 2.5〜3時間
- 充電方式
- 付属充電アダプター
- 定格電圧
- DC21V
- 防水性能
- IPX5
【洗浄性能はトップ】5MPaの水圧で汚れを落とす!
「DJ-802」は、高圧モードで吐出水圧が「5MPa」 と、3製品中で最も吐出水圧が強い製品です。
洗浄力は最も高く、特に広角噴射でも汚れが落ちることがはっきり確認できたのは本製品だけです。
▼1ストロークでの洗浄結果
1ストロークでの洗浄結果は、角度0°噴射ではもちろん高い洗浄力で、角度15°噴射でもある程度汚れが落ちています。
平面部分は部分的に落ちている様子でしたが、段差部分の垂直面はくっきりとコンクリートの白が現れています。
それでは、角度0°噴射でいろいろな箇所を実際に可能な限り洗浄してみた結果も見てみましょう。
▼風呂場のタイル目地の洗浄結果
▼凸凹したコンクリート外壁の洗浄結果
▼コンクリート製のカースロープの洗浄結果
「高圧モード」で角度0°噴射でテストしましたが、3パターンともしっかり汚れが落ちました。
最終的な洗い上がりは、他の2製品の結果とさほど違いはありませんが、汚れが落ちるスピードはやはり本製品のほうが早いです。
ハイパワーなので、汚れを落とすのにかかった時間は他の製品と比べると明らかに短かかったです。
【給水もしやすい】ペットボトルは押し込むだけで装着
②給水しやすさですが、1位の「サイン・ハウス SWU-1」と同様に水を入れたペットボトルに専用キャップを取り付け、本体の出っ張り部分を押し込めば固定されます。
ペットボトルを外す際にはキャップの外側を下に引き下げて引き抜けば外れます。
本製品は2Lのペットボトルに対応しています。
接続可能なペットボトルの外形・口径などは明記されていませんが、「サイン・ハウス SWU-1」と同じペットボトルが使えました。
チューブ付きの専用キャップで閉めてから本体に装着するので、装着時に水が漏れることも少なく便利です。
▼ペットボトル対応サイズ・吐出水圧・吐出水量の一覧
製品名 | Immpoest DJ-802 |
ペットボトル対応サイズ | 2L推奨 |
吐出水圧 |
高圧:5MPa 低圧:3.5MPa |
吐出水量 |
最大336L/h (低圧での吐出水量の記載なし) |
▼実測連続噴射時間の計測結果
製品名 | Immpoest DJ-802 |
連続噴射時間(実測) 噴射角度:0° 吐出水圧:最大 |
2L:約30秒 1.5L:約23秒 (高圧モード) |
連続噴射時間(実測) 噴射角度:0° 吐出水圧:中 |
ー |
連続噴射時間(実測) 噴射角度:0° 吐出水圧:最小 |
2L:約35秒 1.5L:約28秒 (低圧モード) |
ペットボトル対応サイズと吐出水圧・水量、実際に連続噴射できた時間を計測した結果については前段で詳しく述べましたが、本製品はパワーが強い分、水もすごい勢いでなくなるのがネックです。
「高圧モード」では「約30秒」、「低圧モード」でも「約35秒」しか連続噴射できないので、必然的に給水回数は多くなってしまいます。
水圧が強い分、水の減りも早いので、重くはなりますが2Lのペットボトルを使うほうがよさそうです。
5mの給水ホースが付属しているので、水を入れたバケツからも給水が可能です。
本製品の場合、基本的にはバケツからの給水がメインになるでしょう。
バケツ給水ホースの先には、フィルターを取り付けでき、異物を吸い上げてしまうリスクも少ないです。
なお、蛇口から直接の給水には対応していません。
本製品なら蛇口から直接給水できたほうが、結果的にラクな気がしますが、そうなると“ハンディ”とは? という問題にも繋がるのでなんともいえません。
よくいえば“ハイパワーなハンディ高圧洗浄機”ですが、その反面“どっちつかず”という感じは否めないです。
【重さがネック】それなりに大きくて重い
③コンパクトさに関しては、大きくて重いというのが正直なところ。
本体サイズは明記されていませんが、実測で「約W263×D74×H319mm」と3製品中で最大。
バッテリー込みの本体重量も、「約1.3kg」と最も重いです。
ノズルの延長ロッドなしの状態なら、使用時のサイズは2Lペットボトルを装着した実測値で「約W340×D95×H478mm」です。
また、重量は「約3602g」とかなり重たく、さすがに片手でラクラク扱える重量ではないといえます。
バッテリーがグリップの下にあるので、重心のバランスもちょっと悪い印象です。
【使い勝手は微妙】電源ボタンが利点にも欠点にも
続いて④使い勝手を見ていきます。
組み立てやすさ:ノズルは装着しやすい
ノズルは「サイン・ハウス SWU-1」と同様に、本体側に押し込みつつ90°回して固定する方式です。
力もいらずスッと固定できるので、組み立てやすいです。
取り回し:重いので両手での使用がおすすめ
ノズルの延長ロッドを付けなければ、長さはほどほどなので狭い場所でも十分使えます。
ただし、2Lペットボトル装着時はおおよそ「3.6kg」の重さなので、両手で支えるほうが無難です。
片手で上に向けたまま動かすのは、かなりキツイくらい重いです。
本製品は、バッテリー部分が重たいので、ペットボトルを装着した状態で自立しません。
一旦置いて作業をするといった場合に、置き方に困ります。
操作性:単純明快で操作には困りません
吐出水圧は高圧・低圧の2通りで、本体後方のボタンで切り替えられます。
「+」が高圧、「-」が低圧と単純明快で、選択モード側のLEDが点灯します。
LEDの上半分はバッテリー残量のメーターになっているので、選択モードもバッテリー残量も一目でわかるのがグッドポイント。
また、3製品中でこの製品だけ電源ボタンがついており、電源を入れてからトリガーを引いて噴射します。
電源ボタンがあるので誤操作で部屋の中を水浸しにしてしまう心配はありませんが、ちょっと間があくとすぐ電源オフになってしまいます。そのため、休み休み使っていると噴射の度に電源を押さなければならない煩わしさがあります。
ノズル:6パターンを回して切り替え
製品には「6in1ジェットノズル」が付属しており、ノズルを回すことで噴射パターンを変えられます。
ノズルには「0°/15°/25°/40°の4種類の噴射角度と2種類のイラスト」が書かれていますが、イラストの片方はシャワーだとして、もう片方が不明です。
使ってみた感じでは、強弱がついた狭い角度のシャワーといった印象ですが、販売ページにも日本語マニュアルにも明確な名称は記載されていません。
謎の散水パターンはあるものの、種類としては十分です。
ちなみに、製品写真やマニュアルではノズルの回転部分が上に出っ張るように取り付けられています。しかし、マニュアルの向きで取り付けると、選択中の散水パターンが上から見えないので、下に出っ張るように取り付けるのが正解な気もしますが、特に向きの指定はないのでお好きにということなのでしょうか……。
製品には「バリオスプレーランス」という延長ロッドが付属しており、本体とノズルの間に装着できます。
説明書には、基本的にこの「バリオスプレーランス」を間に挟んだ状態で、その先に「6in1ジェットノズル」などを付けていますが、このノズルを間に挟まずとも本体に「6in1ノズル」などを直に装着することもできます。
そのため、奥まった箇所や高い場所を洗浄する場合以外は、本体にノズルを直に装着したほうがコンパクトで取り回しが良いです。
さらに、左右360°・上下180°で散水方向を変えられる「角度調整可能なジェットノズル」も付属しています。
本体が入らない隙間なども掃除できるので、非常に便利で、特に車の下を掃除する際などに活躍します。
また、フォームノズルも付属しているので、フォーム洗浄も可能です。
動作音:音は一番うるさい
動作音は、かなりうるさいです。
説明書には「69dB」と記載されているのですが、数値よりも音が大きいように感じます。
実際に室内で騒音計を用いて1mの距離から騒音値を測ってみたところ、「高圧モード」で「81.9dB」、「低圧モード」で「80.4dB」という結果でした。
測定結果の数値は、他の製品と大差があるわけではないですが、電動ドライバーに似たような音が出るせいもあるのか、やはり一番うるさいと感じます。
【稼働時間が長い】バッテリー容量がケタ違い
グリップの下部に装着するバッテリーは、容量が「20000mAh」とかなりの大容量。
1位製品が3000mAhなので、約7倍の容量です。
使用するモードによって変わりますが最短で「約30分」、最長で「約50分」と長時間稼働できます。
専用の充電アダプターが付属しており、充電は意外と早く、約2.5〜3時間でフル充電できます。
ただし、本体からバッテリーを取り外して専用アダプターにつなぐ方式なので、場所は取らないものの充電はやや面倒です。
ちなみに、Amazonの製品販売ページには、マキタの18Vバッテリーと互換性があるようなことが書いてありますが、「注意:【電圧:<18V~21V、電流:11A~12A】の範囲内ではないと、かなりの確率で基板が焼けてしまいます」という物騒な注意書きがあります。
付属のバッテリー以外を使うのは、やめておいたほうが良いでしょう。
バッテリー側に充電状態を示すLEDが付いておらず、アダプター側に付いているのもちょっと不便です。また、稼働時間は長いものの、ペットボトルだとすぐ水がなくなるので「こんなに長くなくていいからもうちょい軽いほうが……」というアンバランスさも感じます。
【手入れは面倒】手入れは若干気を使う
最後に⑥手入れのしやすさですが、本体に凹凸が多いので手入れは若干面倒です。
本体の防水性能はIPX5相当なので、そこまで念入りにする必要もないですが、取り外し可能なバッテリーの電極部分に水がかからないよう注意しなければなりません。
ちなみに、両サイドの「高圧洗浄機」と書かれている部分はシールになっており、水気の有無に関わらずすぐ剥がれてくるのが難儀。
ただ、収納に関しては専用ケース付きなので、持ち運びが非常にラクです。
【3位】アイリスオーヤマ「充電式ハンディウォッシャー JHW-101」
- アイリスオーヤマ充電式ハンディウォッシャー JHW-101
- 実勢価格: ¥10,989〜
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- 洗浄性能
- 給水しやすさ
- コンパクトさ
- 使い勝手
- 充電しやすさ
- 手入れのラクさ
- おすすめポイント
-
- 1.4MPaだけど十分な洗浄能力
- 使用状態で最も重量が軽い
- バッテリーの充電が速い
- がっかりポイント
-
- 対応ペットボトルのサイズが小さい
- 水圧の切り替えができない
- 充電は手軽だけれど場所を取る
- 幅
- 247mm(約)
- 奥行
- 72mm(約)
- 高さ
- 226mm(約)
- 重量
- 0.9kg(約)
- 圧力
- 1.4MPa(最大)
- 流量
- 2.5L/m
- 使用時間
- 15分(約)
- 作動音量
- -
- バッテリー容量
- 2000mAh
- 充電時間
- 2時間(約)
- 充電方式
- USB Type-C(DC5V-2A以下推奨)
- 定格電圧
- DC12V
- 防水性能
- -
- 型番
- JHW-101 グレー
【洗浄性能は十分】1.4MPaですが汚れは落ちる
「アイリスオーヤマ JHW-101」の吐出水圧は1.4MPaなので、「サイン・ハウス SWU-1」よりもちょっと強い程度です。
「サイン・ハウス SWU-1」の「1MPa」でも汚れは落とせたので、当然ながら本製品でもしっかりと汚れを落とせます。
余談ですが、本製品は「高圧洗浄機」と銘打っておらず、「ハンディウォッシャー」という分類のようです。
▼1ストロークでの洗浄結果
1ストロークでの洗浄結果は、先述したとおり角度0°噴射では十分な洗浄力があり、角度15°噴射では僅かに汚れが薄くなるくらいでした。
段差部分の垂直面を見ると、角度15°の範囲で白くなっている部分が見られますが、ここは洗浄前の時点からこのような状態であったため、洗浄によって汚れが落ちたわけではありません。
それでは、角度0°噴射でいろいろな箇所を実際に可能な限り洗浄してみた結果も見てみましょう。
▼風呂場のタイル目地の洗浄結果
▼凸凹したコンクリート外壁の洗浄結果
▼コンクリート製のカースロープの洗浄結果
本製品には水圧の切り替えがないため、常に1.4MPaの水圧で噴射されます。
結果を見ると、3パターンともしっかり汚れが落ちています。
他の2製品の結果と比べても、最終的な洗い上がりに大きな差はありません。
汚れ落ちのスピードは、「サイン・ハウス SWU-1」とほぼ同等です。
【給水は正直面倒】ペットボトルの装着に手間取った
②給水しやすさですが、他製品がワンタッチだったのに対し、この製品はネジ式でぐるぐる回して装着します。
説明書によると、接続キャップは本体側に先に取り付け、そこに水を入れたペットボトルを取り付けるという方法になっています。
取り付けの際に水がこぼれないように気を使うため、この仕様はシンプルに不便です。
装着がネジ式なので時間がかかるし、シンプルに装着しにくいです。ちょっと力を入れるとペットボトルが変形して水が飛び出すため、気を使います。
本製品の対応ペットボトルは500ml専用で、付属のホースも500mlペットボトル用の長さなので、1.5Lや2Lのペットボトルは使用できません。
一応、水やお茶などでよくあるちょっと大きめの「600ml」のペットボトルなら使用することができました。
洗浄力検証ではタイル1枚分のまわりを1周したら空になってしまったので、かなりの給水回数が発生します。
パッケージには5mの給水ホースが同梱されているので、バケツからの給水も可能です。
ペットボトルでの給水回数を考えれば、バケツ利用をメインにしたほうが快適です。
なお、蛇口から直接の給水には対応していません。
【使用状態では最軽量】水が少ないぶん軽い
③コンパクトさに関しては、「Immpoest DJ-802」ほど大きくはありませんが、それほどコンパクトとはいえません。
本体サイズは「約W247×D72×H226mm」、形状は「Immpoest DJ-802」と似たような形で、グリップの下にバッテリーがあります。
バッテリー容量が「2000mAh」なので、本体重量は「約900g」と軽いです。
使用時には先端にノズル、本体下に水を入れた500mlペットボトルを装着します。
使用時のサイズは実測値で「約W352×D77×H358mm」とそこそこの大きさがあります。
しかし、水が少ない分、使用時の重量は「約1556g」と最軽量です。
バッテリー部分が「Immpoest DJ-802」ほど重くもないので、使用時の重心のバランスの悪さも気になりません。
【可もなく不可もない】取り回しがとにかく軽くて快適
続いて④使い勝手を見ていきます。
組み立てやすさ:ノズルは装着しやすい
ノズルは他の2製品と同様に本体側に押し込みつつ90°回して固定する方式です。
なお、ノズルは左右どちらにも回せるので、向きを気にせずに取り付けられます。
取り回し:軽いので取り回しは快適
ノズルが短く、取り付け後もほどほどの長さなので狭い場所でも十分使えます。
使用時はとにかく軽いので、片手でヒョイヒョイと取り回せます。
操作性:操作はトリガーだけ
本製品には水圧の切り替えがなく、操作はトリガーを引いて水を出すだけです。
非常にわかりやすいですが、電源ボタンやバッテリー残量表示などもないので、その点では不便ともいえます。
ノズル:5パターンを回して切り替え
製品には「5in1ノズル」が付属しており、ノズルを回すことで噴射パターンを変えられます。
噴射パターンは「0°・15°・25°・40°・0+(シャワー)」の5種類です。
種類としては十分でしょう。
また、「フォームランス」も付属しているので、洗剤を利用してフォーム洗浄も可能です。
動作音:音はそれなりにうるさい
動作音は、体感として「Immpoest DJ-802」ほど大きな音には感じませんが、そこそこうるさいです。
動作音の記載はなく、実際に室内で騒音計を用いて1mの距離から騒音値を測ってみたところ、「80.7dB」でした。
【約2時間で充電】手軽だけど場所は取る
バッテリーは「2000mAh」と小さめなので、連続使用可能時間は「約15分」です。
USB-C端子で充電しますが、高速充電には非対応。
ただ、「サイン・ハウス SWU-1」よりもかなり充電が早く、約2時間でフル充電できます。
ケーブルを本体に直接挿せるので手軽ですが、充電時に場所を取ります。
【手入れは面倒】収納にも気を使う
最後に⑥手入れのしやすさですが、本体に凹凸が多いので手入れはやや面倒です。
専用ケースなども付属していないので、しっかり乾いた状態で箱にしまって収納するか、別途プラケースなどを購入して収納するのがよいでしょう。
また、本製品には電源ボタンがないので、収納時にトリガーにものが当たって押されると動き出します。
そのため、内部に水が残っていると漏れ出てくるので、しっかり中まで乾かしてから収納するか、本体のみ単独で収納するのがよいです。
ちなみに、バケツとしても使える収納BOXセットが「1万7800円」で販売されており、公式オンラインショップの「アイリスプラザ」では期間限定で収納BOXプレゼントなどのキャンペーンも実施されています。
公式の収納BOXは結構大きめで、この製品だけをしまうというより、スポンジやブラシなどの掃除道具をまとめてしまう想定のようです。
まとめ:サイン・ハウスは手軽さと製品クオリティの高さが最高!!
以上、ハンディ高圧洗浄機のおすすめランキングでした。
今回、3製品を徹底比較したうえで、ベストバイとしておすすめしたいのは、、サイン・ハウス「SPICERR ポケッタブル高圧洗浄機 SWU-1」です。
ポケッタブルという名前の通り、ポケットにも入るサイズのコンパクトさで、手軽に持ち歩いてどこででも使えるのが最大の魅力。
そのサイズからは想像できない十分な洗浄性能もあり、使い勝手においても“丁寧で気が利く”設計が各所に見られて、全体的な製品クオリティが高いと感じました。
バスルームやバルコニー、庭、外壁などの自宅周りはもちろん、キャンプや海水浴などに持って行っても活躍してくれるでしょう。
ペットボトルは対応サイズを確認して用意する必要があります。また、ペットボトルにもいくつか規格があるので、対応容量のものでも装着できないペットボトルも存在します。