マルチロースターってなに?
象印マホービンから新しく「マルチロースター」なるものが発売されました。
製品画像を見る限り「フィッシュロースターの新製品か?」と思いましたが、名前が「マルチロースター」となっています。
象印HPを覗いてみると、フィッシュロースターの項目がなくなり、新たにマルチロースターに変わっていました。
製品説明を見てもフィッシュロースターそのものですが、何が違うのでしょうか。
前回、同社から発売されたフィッシュロースターは、2015年発売の「フィッシュロースター EF-VG40」。
約8年ぶりのロースターのリニューアルということになります。
見た目も黒を基調とした現代風なデザインになっているので、ロースタージャンルのリニューアルをはかるということかもしれません。
確かに、「フィッシュロースター」という名前だと、「魚焼き器」のイメージが先行します。
魚以外にも「ローストチキン」や「焼きなす」なんかも焼けて、活用範囲の広い調理家電だったので、「マルチロースター」という名前のほうが的確でしょう。
ということで、名前は変わりましたが要するに、現代版フィッシュロースターと考えていただければいいと思います。
象印マホービン「マルチロースター」が新発売!!
- 象印マホービンマルチロースター EF-WA30
- 実勢価格: ¥12,722〜
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こちらが今回紹介&徹底検証する製品、象印マホービン「マルチロースター EF-WA30」です。
まずは、マルチロースターがどんな製品なのかまとめていきましょう。
上下から熱を加えて焼き上げる
マルチロースターの一番の特徴は、上下についたヒーターです。
食材をヒーターで挟み込むようにして、上下から熱を加えることで魚などをおいしく焼き上げます。
また、内部の水受皿に浮かべて使用する「こんがり反射板(フロート反射板)」によって熱を反射し、同時に水受皿の水の蒸発を減らすので、外はパリッと中はふんわりに仕上がるとのこと。
操作は、タイマーダイヤルのみでいたってシンプル。
火力調節などはありません。
煙やニオイ成分を約90%カット
本製品の上部には「高性能触媒フィルター」というものが付いています。
この触媒フィルターが煙やニオイ成分を分解するので、「おうちでのグリル料理に最適です」というのが象印マホービンの言い分です。
こういった煙やニオイの低減に関する機能は、調理家電によくある主張なのですが、説明には小さな文字で小難しいことが書いてありなんだかよくわからないものです。
こればかりは実際に使ってみないとわからない部分なので、しっかり検証していきます。
お手入れが簡単で清潔に使える
フタは全体が取り外し可能です。
上部のボタンを押しながら引き上げて取り外します。
外したフタはそのまま丸洗いが可能です。
触媒フィルターを取り外したりする必要もないので、非常にラクです。
また、水受皿も手前に引くだけで取り外せます。
調理の際は、この水受皿に300mlの水を張って、水の上にこんがり反射板(フロート反射板)を浮かべて使用します。
こちらの水受皿、反射板ももちろん丸洗い可能。
フタと水受皿を取り外すとヒーターとフレームだけの状態になり、細かいところもお手入れしやすくなっています。
実際に調理して徹底検証!!
マルチロースターがどういった製品かわかったところで、さっそく実際に使ってみます。
料理研究家の服部みどりさんをお招きして、魚や肉などを調理していただき、出来上がりの味を確かめていただきます。
まずは、先に率直な感想から申し上げます。
何を焼いてもウマいんですけど!!
本当か? と思うでしょう。
では、実食レビューの内容をじっくり語らせていただきます。
実食検証で焼いてみたのは以下の3つです。
①食パン
②チキン
③さんま
焼き上がりに特徴が出やすい食材たちです。
①「食パン」を焼いてみた結果
まずは、食パンからです。
公式ホームページのレシピ紹介でも「ピザトースト」や「ナッツハニートースト」などトーストレシピがおすすめとして紹介されています。
一度に焼けるのは、一般的な6枚切りの食パンなら2枚が限度でした。
隙間を詰めても3枚は入りません。
食パン単体の加熱目安はレシピなどになかったので、5分間予熱した後、様子を見つつ3〜4分程度加熱しました。
焼き上がってフタを開くと、焼けたパンのいい匂いが漂います。
両面ともいい色合いに焼けており食欲をそそります。
実際に食べてみると、外側は理想的なカリカリとした食感に焼き上がっており、中はふんわりかつもちっとした食感が残っています。
食べ進めてもパサつく印象がなく、しっかり水分を保ったまま焼けていることがわかりました。
②「チキン」を焼いてみた結果
続いてチキンを焼いてみます。
公式レシピには、鶏もも肉を使った「グリルチキン」のレシピがあります。
大きめの鶏もも肉なら、下処理して肉の厚みをならすと1〜2枚は同時に焼けそうです。
公式ホームページの「グリルチキン」のレシピを参考に、5分間予熱した後、皮目を下にして12〜14分ほど加熱しました。
焼き終わり、ひっくり返して下にした皮目を見ると、見事な焼き色です。
トングで皮の表面を撫でると、パリパリッと軽い音がして見事な焼き上がりを予感させます。
包丁を通すと、皮がバリッと音を立てた後、ほどよい弾力を感じながら落ちていきます。
断面を見ると、皮の下に潜んでいる脂も落ちており、身から肉汁が抜けてくることもありません。
それでは、実食。噛み締めるとまず皮のパリッとした食感とともに香ばしい香りがしてきます。
身と皮の間の嫌な脂もなく、しっかりと火が通っており、身のほうはとてもジューシーに仕上がっている印象です。
家庭でこれと同様の火入れをしようとすると、なかなか難しいですが、マルチロースターならカンタンにおいしく焼き上げられるのでいいですね。
③「さんま」を焼いてみた結果
最後はさんまです。
ロースターならやっぱりこれ! 秋の味覚です。
こちらも公式レシピに「さんま塩焼」が掲載されています。
今年のさんまは漁獲量が少ないようで、少し小ぶりですが3尾くらいまでなら同時に焼けそうです。
公式ホームページの「さんま塩焼」のレシピを参考に、5分間予熱した後、13〜15分ほど加熱しました。
ここで見ておきたいのが、煙とニオイです。
冒頭で紹介した「高性能触媒フィルター」にどれくらい効果があるのか問題ですが、かなり機能していると思われます。
本体上部からは、ほとんど煙が出て来ず、フタを持ち上げるヒンジ側の隙間から少し煙が漏れ出てくるような現象は見られました。
ニオイに関しては、部屋に入ると「魚焼いてるな!?」と気づくレベルで出ますが、焼き網で焼いたときのような強烈なニオイはしないレベルと考えていただければよいと思います。
さんまを焼いているにしては、煙もニオイもそこまで酷くないなという印象です。
さて、さんまのほうはというと丁度いい感じに焼き上がりました。ひっくり返して裏側も見てみましょう。
さんまで最も顕著に現れたのですが、どうやら下側のほうが強く火が入る傾向にあるようです。
こんがり反射板の影響もあるのかもしれません。
この特性は注意したいポイントです。
焼き上がったさんまの断面を見てみると、これまでの食材同様に皮はパリッとしていて、身はホクホクで、全体的にしっかり火が通っています。
箸を入れると皮がパリパリッと破れて、身はほろほろと中骨からきれいに外れていきます。
口に入れた時の香ばしさと身から溢れ出るさんまの旨みは格別で、真剣な検証で張り詰めていた現場スタッフもそっと胸を撫で下ろし和やかな気持ちになりました。
タイマー操作だけで、失敗なく焼き上げられるので、焼き魚がなかなか上手くできないという方にもおすすめできます。
以上、3つの食材を実際に焼いて食べてみましたが、全て大満足の結果になりました。
このマルチロースターで焼けば、なんでもおいしくなるんじゃないかと思えてしまいます。
3つとも焼くための技術は異なる食材でしたが、やっていることはタイマーをセットして待つだけというのも高ポイントです。
調理を終えて気づいた「よいポイント」&「気になるポイント」
よいポイント:思ったより洗うのがラク
チキンを調理したときに気づいたのですが、使用後の手入れが思ったよりカンタンでした。
チキンから出る脂の後始末は結構大変だと考えていましたが、脂のほとんどが反射板の上に落ちています。
汚れのほとんどを反射板が受け止めており、水受皿のほうはほとんど汚れがなくサッと流すだけで終わるので、洗う際に手間が少ないです。
こういった調理家電のお手入れは大変なイメージでしたが、意外とラクで好印象です。
気になるポイント:連続使用は面倒
本製品は、水受皿に水がない状態で使うと故障などの原因になります。
そのため、1回の調理ごとに水受皿に規定量の水(300ml)を入れ替えないといけません。
これが結構面倒で、使うシーンによっては不便です。
購入を検討する方は、普段使うシーンを考えて、1回で人数分の調理が済むのか否かを考慮しておきたいです。
水受皿のお手入れがラクとはいえ、1回ごとは面倒。ただ、おいしく焼くために必要な水なのでジレンマです。
象印マホービン「マルチロースター」は買ってよし!!
- 象印マホービンマルチロースター EF-WA30
- 実勢価格: ¥12,722〜
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- 焼き上がりのおいしさ
- 使い勝手のよさ
- お手入れのしやすさ
何を焼いても本当においしい!!
象印マホービン「マルチロースター(EF-WA30)」は、家庭ではなかなか難しいグリル料理を誰でもおいしく手軽に実現できる逸品です。
フタや水受皿などが丸洗いできて、お手入れカンタンなのもグッド。
調理中に出る煙やニオイを抑えてくれるので、家の中で焼き魚はちょっと……と敬遠していた方にも試していただきたいです
これ1台で家庭料理の幅もかなり広がるので、料理好きな方にはぜひおすすめです。
- おすすめポイント
-
- 食材の焼き上がりが素晴らしい
- お手入れがカンタン
- 煙とニオイが少ない
- がっかりポイント
-
- 連続使用できるようになって欲しい
- 消費電力
- 1100W
- サイズ
- 約W49.5xD27xH19.5cm
- 焼き網の寸法
- 約W35xD17cm
- 重量
- 約4.6kg
- 型番
- EF-WA30
マルチロースターでできるグリル調理は、家庭料理としてはかなりレベルが高い。それでいて手間なくカンタン&おいしく仕上がるので、料理の幅をグンと広げてくれるスグレモノだと感じました。
使い勝手の面もかなり考えられているなと感じました。なによりカンタンにおいしく焼けるというのが、料理初心者にとってもありがたいです。
以上、象印マホービンの新製品「マルチロースター」の紹介&徹底検証でした。
気になった方はどんな料理が作れるのか公式ホームページのメニューを覗いてみてはいかがでしょうか。
毎日の食事のレベルをグンッと引き上げてくれるおすすめの逸品です。
火力の調整なしで、ここまでうまく焼けるとは思いませんでした。いわゆる外カリ中ふわの焼き上がりですが、しっかり水分を保っているため、カリッと焼けた部分の歯切れもよく。とてもおいしいと思います。