「電気せいろ」と普通のせいろの違いとは?
健康的な食事といえば、野菜をたくさん使った料理です。でも、野菜を美味しくたくさん食べるのは難しいですよね。そこでおすすめしたいのが、伝統的な調理器具の「せいろ」。蒸すことで野菜は甘く仕上がり、 とてもおいしくなるんです。
一般的なせいろは鍋で湯を沸かし、その蒸気で食材に水分を与えながら加熱するというもの。ところが、最近では卓上で使える「電気せいろ」が 増えています。
「電気せいろ」とは?
「電気せいろ」は本体に水を入れ、電気で蒸気を作り出し、火やガスを使わずに加熱する仕組み。お値段は1万円以下のものから2万円以上するものまで価格に幅があります。
そこで今回は手頃な価格のライソン「冷凍食品用せいろ蒸し器 点心爛漫DX」と高価格なOcrasi「O'MUSU -オムス-」の2製品を用意し、それぞれのウリを考慮した検証を行いました。
はたして、調理性能や使い勝手に値段ぶんの差はあるのか、そして、どちらがおすすめなのでしょうか?
ライソンとOcrasiの電気せいろ、それぞれの特徴は?
ライソン「冷凍食品用せいろ蒸し器 点心爛漫DX」
- ライソン冷凍食品用せいろ蒸し器 点心爛漫DX
- 実勢価格: ¥4,440〜
タイムセールは毎日開催中!Amazonで見る¥4,440〜
アイテム毎日更新中!楽天市場で見る¥5,040〜
ライソン「冷凍食品用せいろ蒸し器 点心爛漫DX」は加熱のみの単機能タイプ。本体内側の線まで水を入れ、受け皿とせいろをセットし、つまみで時間を設定します。
別途、蒸し布かクッキングシートも必要です。今回は冷凍食品と蒸し野菜を検証しました。
- 幅
- 18.5cm
- 奥行
- 19cm
- 高さ
- 9.5cm
- 受け皿サイズ
- 直径約22.5×H3cm
- 重量
- 550g(約)
- 付属品
- 本体、受け皿、せいろ(竹製15cm)2個、せいろ(竹製21cm)1個
- 型番
- KDSC-003B
▼ライソン「冷凍食品用せいろ蒸し器 点心爛漫DX」のセット内容
1:本体(洗浄不可)
2:受け皿(洗浄可能)
3:せいろ(竹製15cm)2個
4:せいろ(竹製21cm)1個
せいろは大小2種類で、小2個、大1個とそれぞれの蓋が各1個。コンセントは取り外しできません。水を流す際は注意しましょう。
Ocrasi「O'MUSU-オムス-」
- OcrasiO'MUSU-オムス-
- 検証時価格: ¥25,800〜
Ocrasi「O'MUSU-オムス-」は、タッチパネルで火力や加熱時間の設定などができます。
かなりの大きさがあるため、水も大量に使用。蒸し機能の他、低温調理のモードもあるなど高機能です。コンセントは取り外し可能でした。
- 幅
- 29.5cm
- 奥行
- 31.5cm
- 高さ
- 15.2cm(せいろを含むと約37cm)
- 重量
- 1.1kg(せいろを含むと1.7kg)
- 付属品
- 本体、水切り筒、蒸し布、専用トレー、せいろ(竹製15cm)2個、底なしのせいろ(竹製21cm)1個
▼Ocrasi「O'MUSU-オムス-」のセット内容
1:本体(洗浄不可)
2:水切り筒(洗浄可能)
3:蒸し布(洗浄可能)
4:専用トレー(洗浄可能)
5:せいろ(竹製15cm)2個
6:底なしのせいろ(竹製21cm)1個
高さのある食材も対応可能な底なしせいろ、蒸し布付き。水切り筒は機能によって使い分けます。
せいろ部分のお手入れ方法は?
せいろのお手入れは、使ったあとに拭いて乾燥させるだけ。湿らせた布巾で拭き取りしっかり乾かします。
汚れてしまったときは、流水を当てながらたわしなどで優しく擦ってください。
それでは、上記の2製品をそれぞれ使って実際に調理を行い、実力をチェックしました。まずはライソン「冷凍食品用せいろ蒸し器 点心爛漫DX」から見てみましょう。
ライソン「点心爛漫DX」と電子レンジで調理。旨さを比較
せいろの定番の使用方法が冷凍食品のあたためです。まずはライソン「冷凍食品用せいろ蒸し器 点心爛漫DX」と電子レンジで、冷凍食品と蒸し野菜を調理して比較をしました。
▼比較した食品
1 冷凍餃子
2 冷凍ハンバーグ
3 冷凍ごはん
4 冷凍あんぱん
5 冷凍肉まん
6 蒸し野菜
▼チェック項目
「簡単さ」
クッキングシートで包む必要がある、水を潜らせる必要がある、など一手間がかかる場合に減点
「おいしさ」
蒸し上がりや解凍後の食感や味の良さ
また、総合評価は片付けの手間なども勘案して判定しました。それでは各食品で調理テストの比較結果を見てみましょう。
1:冷凍餃子
▼ライソン「点心爛漫DX」(加熱時間:15分)
- 簡単さ :4/5点
- おいしさ:5/5点
ライソンのせいろで蒸した餃子は高さもあり、ふっくらツヤツヤに仕上がりました。
皮まで、もちもちジューシー餃子に!
▼電子レンジ(加熱時間:1分30秒)
- 簡単さ :4/5点
- おいしさ:2/5点
電子レンジでは、水をくぐらせラップをして加熱しました。
中は熱々ですが、上部の皮は乾燥気味で硬かったです。
2:冷凍肉まん
▼ライソン「点心爛漫DX」(加熱時間:15分)
- 簡単さ :5/5点
- おいしさ:5/5点
▼電子レンジ(加熱時間:4分30秒)
- 簡単さ :2/5点
- おいしさ:3/5点
レンジで冷凍肉まんを温める場合、事前の解凍が必要なこともあります。
3:冷凍あんぱん
▼ライソン「点心爛漫DX」(加熱時間:17分)
- 簡単さ :5/5点
- おいしさ:5/5点
ライソン「点心爛漫DX」で調理した冷凍あんぱんはシワシワになりましたが、食感は断然良好です。
▼電子レンジ(加熱時間:1分20秒)
- 簡単さ :5/5点
- おいしさ:2/5点
4:冷凍ごはん
▼ライソン「点心爛漫DX」(加熱時間:20分)
- 簡単さ :3/5点
- おいしさ:4/5点
▼電子レンジ(加熱時間:3分30秒)
- 簡単さ :5/5点
- おいしさ:3/5点
冷凍ごはんは、レンジでの解凍だとネチネチした団子状になってしまいました。
5:冷凍ハンバーグ
▼ライソン「点心爛漫DX」(加熱時間:15分)
- 簡単さ :3/5点
- おいしさ:4/5点
▼電子レンジ(加熱時間:1分40秒)
- 簡単さ :5/5点
- おいしさ:3/5点
肉肉しさはレンジで調理した方が上ですが、ジューシーさ・ふっくらさはライソン「点心爛漫DX」で調理した方が上でした。
6:蒸し野菜
▼ライソン「点心爛漫DX」(加熱時間:30分)
- 簡単さ :3/5点
- おいしさ:4.5/5点
▼電子レンジ(加熱時間:8分)
- 簡単さ :5/5点
- おいしさ:3/5点
電子レンジでは煮たような食感に。ライソン「点心爛漫DX」で作った蒸し野菜はシャキシャキしていました。
ライソン「冷凍食品用せいろ蒸し器 点心爛漫DX」の検証まとめ
- ライソン冷凍食品用せいろ蒸し器 点心爛漫DX
- 実勢価格: ¥4,440〜
タイムセールは毎日開催中!Amazonで見る¥4,440〜
アイテム毎日更新中!楽天市場で見る¥5,040〜
- 総合評価
ライソンのせいろ、「冷凍食品用せいろ蒸し器 点心爛漫DX」と電子レンジで調理した冷凍食品と蒸し野菜を比較した結果、せいろは水分を含ませながら加熱するので、ふっくらジューシーに仕上がる傾向がありました。
例えば、肉まんは全体が均一に加熱され、生地はふわふわ、あんはふっくらジューシー、できたてかと思うくらいの再現度です。
一方の電子レンジは中は熱々でしっかり温まるものの、時間が経つとパンや肉まんの生地は硬くなってしまいます。乾燥や加熱のムラが出る時もありました。
加熱時間は、せいろで15〜30分、電子レンジは1分20秒〜8分ほど。早く食べるならレンジ、できたて風を味わうなら電気せいろがおすすめです。
- おすすめポイント
-
- コンパクトで場所を取らず、すぐせいろ料理を楽しめる
- がっかりポイント
-
- 小さめのせいろなので、大人数の家庭には不向き
- 幅
- 18.5cm
- 奥行
- 19cm
- 高さ
- 9.5cm
- 受け皿サイズ
- 直径約22.5×H3cm
- 重量
- 550g(約)
- 付属品
- 本体、受け皿、せいろ(竹製15cm)2個、せいろ(竹製21cm)1個
- 型番
- KDSC-003B
おすすめポイント:さっと取り出して簡単に使えます
さっと取り出してすぐ使えます。水を入れて受け皿をセット。クッキングシートを敷いたせいろに食材を入れて、蓋をしたらタイマースタートです。
おいしく仕上げるコツ:ハンバーグやごはんはクッキングシートに包んで入れる
クッキングシートに冷凍ごはんをのせ、両端をひねって包みます。シートの重なっている面を下にしてせいろにのせましょう。
ちなみに「冷凍ちまき」でも比較しました。レンジでもおいしく解凍できますが、ライソンのほうがネチネチ感がなく、より上品な食感になりました。
Ocrasi「O'MUSU -オムス-」で蒸し料理を作って検証
続いては、高級機であるOcrasi「O'MUSU -オムス-」の検証です。こちらは高機能なので、「蒸し調理」を作って検証しました。
1:麻婆豆腐(加熱時間:沸騰後20分)
▼テスト結果
- 簡単さ :2/5点
- おいしさ:5/5点
耐熱容器に入れた豆腐の上に、ひき肉と野菜、調味料を混ぜたものをのせます。
あとは耐熱皿に入れて蒸します。
ただ、レシピの時間では加熱不足で10分延長。出来上がりは、ひき肉のコクとしっかりした味が◎でした。
2:鮭ときのこのバター蒸し(加熱時間:沸騰後12分)
▼テスト結果
- 簡単さ :4/5点
- おいしさ:4/5点
クッキングシートを敷き、きのこ、玉ねぎ、生鮭、バターなどをのせ蒸します。
ふっくらとした鮭がおいしい! きのこたっぷりでヘルシーです。
バターは後のせ。レシピは生鮭ですが塩鮭もアリです!
3:豚バラもやしうどん(加熱時間:沸騰後20分)
▼テスト結果
- 簡単さ :3/5点
- おいしさ:3/5点
上段に濡らした布を敷いてゆでうどんをのせ、下段にクッキングシートを敷いた上に具材(肉ともやし)をのせ、蒸します。
蒸しあがったら白だしをかけて完成。残念ながら、うどんはコシがなく、柔らかくなりすぎて微妙でした……。
4:オリジナルレシピ「ごはんセット」
オリジナルレシピ「ごはんセット」を考えて、作ってみました。作ったメニューは以下。
- 1. 鶏肉の生姜焼き風
- 2. 蒸し野菜
- 3. ナスの煮浸し
- 4. しゃけごはん
<材料>
1:鶏肉の生姜焼き風(鶏もも肉1/2枚、玉ねぎ1/4個、生姜一片、酒大さじ1/2、しょう油大さじ1)
2:蒸し野菜(蓮根、さつまいも、厚揚げ、エビ、スナップえんどう)蒸し野菜のソース(マヨネーズ、味噌、無糖ヨーグルト、にんにくチューブ)
3:煮浸し(ナス2本、ネギ1/3本、鰹節、白だし大さじ1、ごま油小さじ1)
しゃけごはん:(冷やごはん1合、しゃけフレーク、いりごま、大葉)
せいろは重ねて使えるので、一気に複数の料理を作れます。お肉や煮浸しなどのおかずを入れたせいろは下段で15分蒸して、最後の5分間だけ、上段に「しゃけごはん」を追加して蒸しました。そのあとに大葉を散らすだけ、と簡単。「ナスの煮浸し」は蒸し上がったなすとネギに白だしと鰹節を和えます。
▼テスト結果
- 簡単さ :3/5点
- おいしさ:5/5点
結果は予想以上に、簡単に美味しくできました。
「鶏肉の生姜焼き風」は、鶏肉は水分を保ったまま火が通るので、ふっくらと柔らかくジューシーでした。「蒸し野菜」は布使用で余分な水分は逃げ、みずみずしく甘い蒸し野菜になりました。
Ocrasi「O'MUSU-オムス-」の検証まとめ
- OcrasiO'MUSU-オムス-
- 検証時価格: ¥25,800〜
- 総合評価
高火力で安定した温度で蒸すことのできるOcrasi「O'MUSU-オムス-」は、食卓の上で本格的な蒸し料理を楽しめます。
使用後のせいろは基本的に底を拭くだけでOK。洗い物がほとんどないことに驚きましたが、重要なのは、使用後はカビないようにとにかくしっかり乾かすことです。
必要なものがセットになっているとはいえ、2万円越えというお高め価格ですが、本格的「電気せいろ」を今すぐ楽しみたいならおすすめです。
- おすすめポイント
-
- 食材や料理に合った火力調整が可能
- せいろ以外も機能が充実
- がっかりポイント
-
- 約2万5800円と高額
- 大きいので場所をとる
- 幅
- 29.5cm
- 奥行
- 31.5cm
- 高さ
- 15.2cm(せいろを含むと約37cm)
- 重量
- 1.1kg(せいろを含むと1.7kg)
- 付属品
- 本体、水切り筒、蒸し布、専用トレー、せいろ(竹製15cm)2個、底なしのせいろ(竹製21cm)1個
ライソンとOcrasiのせいろ、使ってみての違いは?
ライソン「冷凍食品用せいろ蒸し器 点心爛漫DX」とOcrasi「O'MUSU-オムス-」の違いをまとめました。
1:Ocrasi「O'MUSU-オムス-」は要予熱&火力調整OK
ライソン「冷凍食品用せいろ蒸し器 点心爛漫DX」とOcrasi「O'MUSU-オムス-」は、予熱の有無と火力調整ができるかに違いがあります。
Ocrasi「O'MUSU-オムス-」は予熱が必要。沸騰して十分に蒸気が上がってから、トレーとせいろを本体に乗せます。
Ocrasi「O'MUSU-オムス-」は火力の調整が可能です。なお、蒸す場合は水切り筒で蒸気を効率よくせいろに送るのがポイント。沸騰待ちの時間(5分ほど)もあり、ライソン「冷凍食品用せいろ蒸し器 点心爛漫DX」より調理時間は伸びがちです。
2:高火力なのでOcrasi「O'MUSU-オムス-」のほうが、よりふっくら!
Ocrasi「O'MUSU-オムス-」のほうが高火力なので、蒸し野菜や冷食はライソン「冷凍食品用せいろ蒸し器 点心爛漫DX」よりさらにふっくら仕上がります。
レシピでは蒸し野菜は弱い出力を使うように指示あり。葉物、根菜などどれもみずみずしく、素材本来のおいしさが味わえます。
電気せいろのベストバイはライソン「冷凍食品用せいろ蒸し器 点心爛漫DX」
以上、ライソン「冷凍食品用せいろ蒸し器 点心爛漫DX」とOcrasi「O'MUSU-オムス-」の電気せいろの検証でした。
ライソン「冷凍食品用せいろ蒸し器 点心爛漫DX」は、冷凍食品をおいしく仕上げ、電子レンジとの差は一目瞭然! 比較的リーズナブルな8000円台というお値段(検証時点)で、せいろのメリットを実感できる優秀製品ということで、今回のベストバイとなりました。
一方、Ocrasi「O'MUSU-オムス-」はお値段はしますが、高火力で多機能。本格的な蒸し料理を楽しみたい人にピッタリな製品です。
それぞれにメリットがありますが、どちらも優秀製品。お買い物の参考にしてみてくださいね。
電気せいろの売れ筋ランキングもチェック!
電気せいろのAmazon・楽天の売れ筋ランキングは、以下のリンクからご確認ください。
電気せいろを使うと、乾燥した食材も水分が補われてふっくらと仕上がります。このおいしさを味わって!