今回検証するノンフライヤー2製品は?
COSORI「COSORI PRO LE 4.7L ノンフライヤー」
COSORI
COSORI PRO LE
4.7L ノンフライヤー
実勢価格:1万3980円
サイズ・重量:W272×D275×H303mm・4.54kg
容量:4.7L
温度範囲:75℃~230℃
定格消費電力:1230W
発売:2022年1月
COSORI「COSORI PRO LE 4.7L ノンフライヤー」は、「料理作りを手軽に&食事をヘルシー」をうたい文句に、2022年1月に発売した製品です。
▼付属品
シンプルな構造のノンフライヤーで、コンパクトなサイズ感。ボタンを押すと食材を入れるバスケットが引き出せます。網はバスケットの底にセットし、タッチパネルで調理温度・時間を選択します。
EPEIOS「ノンフライオーブン
CP247A」
EPEIOS
ノンフライオーブン
CP247A
実勢価格:2万8600円
サイズ・重量:W330×D370×H380mm・約9.6kg
総庫内容量:14L
温度調節範囲:50℃~220℃まで10℃単位
発売:2021年6月
EPEIOS「ノンフライオーブン CP247A」は、2021年6月に「ほったらかしでヘルシーグルメを実現」をうたって発売された製品です。
▼付属品
こちらの庫内容量はノンフライヤーとして最大級。丸鶏も焼けるサイズ大きめのノンフライオーブンです。付属のワイヤーラック(写真下段左)とメッシュバスケット(写真上段中央)を組み合わせ、2段調理ができます。
そもそも「ノンフライ」とは?
検証を始める前に、そもそもノンフライ調理とはどのようなものなのでしょうか。
ノンフライは少量の油を使って、熱風で加熱し火を通す手法のこと。鶏肉は、食材に含まれている脂が高温になり、まるで油で揚げたときのようなジューシーな仕上がりになります。
また、ノンフライだと食材が油に浸からないうえに加熱時に余分な脂が落ちるので、ヘルシーな料理を作れます。
フライ:食材が油に浸かる
高温の油で加熱し火を通すことで、ジューシーな仕上がりにします。
ノンフライ:熱風で調理
熱風で火を通すため、余分な油を使わずヘルシーな仕上がりになります。
ノンフライヤーが備えるべき機能や性能は?
ノンフライヤーは揚げ物と違って油が少量のため、熱風で加熱すると食材が乾燥してパサつきやすいんです。これを防ぐために、一気に食材の表面を加熱し、水分が抜けないようにする機能や性能が必要となります。
おいしさテストで2製品を比較
まずは揚げ物の定番「唐揚げ」を調理して、2製品を比較してみました。
ノンフライヤーで唐揚げをつくる手順を紹介します。
1:下ごしらえ
【材料】鶏もも肉・しょうが(すりおろし)・酒・しょうゆ・片栗粉・揚げ油
鶏肉は下処理をすませ、一口大に切りボウルに入れます。しょうが・酒・しょうゆを加え、よくもみ込み、しばらく置きます。
もみ込み後、汁気を拭き取り、片栗粉をまんべんなく全体につけます。
ワンポイントアドバイス……鶏もも肉の皮部分にある、黄色い脂肪を取り除くと臭みが減ります。
2:油をスプレーする
▼COSORI「COSORI PRO LE 4.7L ノンフライヤー」
COSORI「COSORI PRO LE 4.7L ノンフライヤー」は、トレイの上で下ごしらえをしたお肉に両面オイルスプレーをします。
▼EPEIOS「ノンフライオーブン CP247A」
EPEIOS「ノンフライオーブン CP247A」は、メッシュバスケットにクッキングシートを敷き、下ごしらえをしたお肉を置いて両面オイルスプレーをします。
使ったオイルスプレーはコチラ
ミスティフィ
高機能オイルスプレー
200ml
実勢価格:2380円
3:ノンフライ調理する
▼COSORI「COSORI PRO LE 4.7L ノンフライヤー」
- 温度 :予熱・195℃
- モード:鶏肉(190℃)
- 時間 :14分
COSORIは付属のレシピどおりに、予熱機能で195℃にセットする。予熱が終わったら、バスケットを引き出し、肉が重ならないように並べる。
バスケットに並べたら、鶏肉モード(190℃)で14分加熱します。
▼EPEIOS「ノンフライオーブン CP247A」
- 温度:200℃
- 時間:15分加熱
EPEIOS「ノンフライオーブン CP247Aは公式サイトのレシピを参考に、クッキングシートを敷いたバスケットに肉を並べ、庫内中段にセットし、200℃で15分加熱します。
予熱機能がないので、そのまま加熱スタート!
出来上がった唐揚げを比べてみました
それではおいしさ検証です。パサつきを抑えてジューシーに仕上がったでしょうか。
▼COSORI「COSORI PRO LE 4.7L ノンフライヤー」
COSORI「COSORI PRO LE 4.7L ノンフライヤー」はオイルがついている部分は香ばしい仕上がりに。しかし、そのほかの部分は片栗粉の粉っぽさが目立ちました。さっぱりした唐揚げのようです。
▼EPEIOS「ノンフライオーブン CP247A」
EPEIOS「ノンフライオーブン CP247A」はカリッと感ではなく、乾燥したパリパリの食感。肉には水っぽさもあり、オイルの当たっていない部分は粉っぽさが残りました。
残念ながら2製品とも粉っぽさが残る結果となりました。
わかったこと:調理機能の最大の差は予熱の有無
前述したように、おいしい唐揚げを作るには、水分とうま味を逃さないことが大事。高温で表面を一気に加熱し、水分を閉じ込める必要があります。
COSORI「COSORI PRO LE 4.7L ノンフライヤー」は予熱機能アリ
COSORI「COSORI PRO LE 4.7L ノンフライヤー」は予熱機能で庫内の温度を上げられます。また、モードごとに簡単に温度設定もでき、手動でも設定が可能。
パネルには予熱完了の時間も表示されます。
一方、EPEIOS「ノンフライオーブン CP247A」には予熱機能がなく、加熱しながら庫内の温度を上げるタイプ。徐々に庫内の温度が上がりますが、設定温度にいつ到達するかはわかりません。
この予熱機能の有無が仕上がりにつながったと考えられます。
COSORIの製品は「シェイク」機能を使えば唐揚げをおいしく作れる
おいしい唐揚げ作りでは、途中で肉を裏返すことが重要です。COSORI「COSORI PRO LE 4.7L ノンフライヤー」の付属レシピでは、裏返さないため微妙な仕上がりとなりましたが、「シェイク」機能を使うとおいしくできます。
裏返すタイミングを自動で教えてくれるシェイク機能をオンにして作ると、音でお知らせ。トレイを開けて裏返すことで、肉全体に熱風が当たり、カリッとした食感、香ばしさがアップします。
付属のレシピが使いづらい
惜しかったのは、付属のレシピ。COSORIとEPEIOS、どちらの製品のレシピも材料・重量を含め、なじみのない料理や、悩みそうなレシピが多くあった印象でした。しかも揚げ物のレシピは少なく、ノンフライヤー以外のレシピがほとんど。付属レシピの改善を切に願います!
いろいろ調理してみました
唐揚げをはじめとし、ほかにも付属レシピや一般レシピを参考に調理して評価しました。
唐揚げ(付属レシピベース)
COSORI「COSORI PRO LE 4.7L ノンフライヤー」
おいしさ:2/5点
加熱 :195℃(予熱+14分)
EPEIOS「ノンフライオーブン CP247A」
おいしさ:1/5点
加熱 :200℃(15分)
オイルがついているところは香ばしいが、片栗粉の粉っぽさもありました。
トースト(付属レシピベース)
COSORI「COSORI PRO LE 4.7L ノンフライヤー」
おいしさ:1/5点
加熱 :160℃(8分)
EPEIOS「ノンフライオーブン CP247A」
おいしさ:1/5点
加熱 :220℃(6分)
全体的にかたく、乾燥とパサつきが目立ちました。裏面に焼き色はなく真っ白。
フライドポテト(冷凍)
COSORI「COSORI PRO LE 4.7L ノンフライヤー」
おいしさ:3/5点
加熱 :195℃(予熱+10分)
EPEIOS「ノンフライオーブン CP247A」
おいしさ:1/5点
加熱 :レシピどおり+220℃(7分)
EPEIOS「ノンフライオーブン CP247A」は手間と時間がかかり過ぎたうえ、オイル感の強い仕上がりに。
ピザ
COSORI「COSORI PRO LE 4.7L ノンフライヤー」
おいしさ:4/5点
加熱 :220℃(予熱+10分)
EPEIOS「ノンフライオーブン CP247A」
おいしさ:2.5/5点
加熱 :200℃(9分)
表面の焼き色は◎。底面は温かい程度で焼き色がつかず、物足りなさを感じた。
とんかつ(一般レシピ)
COSORI「COSORI PRO LE 4.7L ノンフライヤー」
おいしさ:4/5点
加熱 :ステーキモード230℃(予熱+8分シェイク)
EPEIOS「ノンフライオーブン CP247A」
おいしさ:4/5点
加熱 :220℃(10分+裏返し(8分)
肉はとんかつ用よりも、小間切れなどを用意し、丸めて使うほうが◎です。
ポテトフライ(付属レシピベース)
COSORI「COSORI PRO LE 4.7L ノンフライヤー」
おいしさ:5/5点
加熱 :195℃(15分)
EPEIOS「ノンフライオーブン CP247A」
おいしさ:3/5点
加熱 :200℃(15分)
COSORI「COSORI PRO LE 4.7L ノンフライヤー」は網の熱伝導もよく、中までしっかり火が通りおいしく仕上がりました。
ステーキ(一般レシピ)
COSORI「COSORI PRO LE 4.7L ノンフライヤー」
おいしさ:5/5点
加熱 :205℃(予熱+シェイク5分)
EPEIOS「ノンフライオーブン CP247A」
おいしさ:2/5点
加熱 :220℃(10分)
一般的な分量で作るのは、加熱時間の設定など知識がないと難しいです。
塩サバ(一般レシピ)
COSORI「COSORI PRO LE 4.7L ノンフライヤー」
おいしさ:4/5点
加熱 :200℃(予熱+8分シェイク)
EPEIOS「ノンフライオーブン CP247A」
おいしさ:─
加熱 :─
身から焼き、シェイクで皮目を焼くと香ばしくて◎。身もふっくらでおいしい!
ロティサリーチキン
COSORI「COSORI PRO LE 4.7L ノンフライヤー」
おいしさ:─
加熱 :─
EPEIOS「ノンフライオーブン CP247A」
おいしさ:4/5点
加熱 :220℃(35分)
多少乾燥しているものの、ジューシーでおいしく見た目もバッチリです。
使用感テストで2製品を比較
EPEIOS「ノンフライオーブン CP247A」のプリセット機能は意味がない
2製品を比較すると「簡単」さに大きな差がありました。
誰もがラクにおいしい料理を作るには、「プリセット機能」が重要です。しかしEPEIOS「ノンフライオーブン CP247A」は説明書を見ても分量が不明なうえに、加熱時間や温度の幅が広すぎて意味を成していません。
時間や温度をセットする基準がないため判断が難しく、手動モードも搭載していませんでした。
COSORI「COSORI PRO LE 4.7L ノンフライヤー」:食材ごとに分量や加熱時間が明確
EPEIOS「ノンフライオーブン CP247A」:分量も書かれておらず目安にならない
徹底比較で不親切さが浮き彫りに
両製品とも構造は似ています。使い勝手やレシピ、説明書など使用時に重要な点は不親切でした。
COSORI「COSORI PRO LE 4.7L ノンフライヤー」は予熱とシェイク機能が優秀。コンパクトで設置性もいいです。EPEIOS「ノンフライオーブン CP247A」は庫内が見える点は高ポイントです。
EPEIOS「ノンフライオーブン CP247A」の2段調理は便利ではなかった
一見便利そうな2段調理。しかし一般的なオーブンと違い、予熱なしで上段の熱源と熱風だけでは火力が弱く、メニューによってはおいしい料理を作るのは難しいと感じました。
網の大きさは両製品ほぼ同じ
庫内の大きさは、COSORI「COSORI PRO LE 4.7L ノンフライヤー」よりEPEIOS「ノンフライオーブン CP247A」のほうが大きいですが、食材を置く網の面積は庫内の大きさと比例せず。1段での使用時に調理可能な食材の量はほとんど変わりませんでした。
結論:ノンフライヤーとして優秀なのは「COSORI PRO LE 4.7L ノンフライヤー」
検証の結果、ノンフライヤーとして優秀なのは予熱機能のあるCOSORI「COSORI PRO LE 4.7L ノンフライヤー」でした。
COSORI「COSORI PRO LE 4.7L ノンフライヤー」
COSORI
COSORI PRO LE
4.7L ノンフライヤー
実勢価格:1万3980円
サイズ・重量:W272×D275×H303mm・4.54kg
容量:4.7L
温度範囲:75℃~230℃
定格消費電力:1230W
発売:2022年1月
▼テスト結果
- 調理しやすさ :3.18/5点
- おいしさ :3.27/5点
- 片付けのしやすさ:3.18/5点
良かった点
予熱機能、シェイク機能、タッチパネル操作がわかりやすかった。
悪かった点
底の部分の熱の当たりが弱く、いわゆる“揚げ物感”は弱かった。
COSORI「COSORI PRO LE4.7L ノンフライヤー」は庫内が小さい分、EPSIOS「ノンフライオーブン CP247A」よりも高温の熱風が均一に回りやすいです。
EPEIOS「ノンフライオーブン CP247A」
EPEIOS
ノンフライオーブン
CP247A
実勢価格:2万8600円
サイズ・重量:W330×D370×H380mm・約9.6kg
総庫内容量:14L
温度調節範囲:50℃~220℃まで10℃単位
発売:2021年6月
▼テスト結果
- 調理しやすさ :2.82/5点
- おいしさ :2.45/5点
- 片付けのしやすさ:2.64/5点
良かった点
丸鶏が回りながら焼けるのを自宅で見られるのは感動。テンションが上がります。
悪かった点
便利なはずのプリセット機能がわかりづらくて手こずりました。稼働音も大きくうるさめです。
EPEIOS「ノンフライオーブン CP247A」は熱風が均等でなく、場所によって当たり具合に違いがあるようです。ガラス扉のためか手前の温度が下がりやすく、奥に比べて焼き色に差がありました。
試行錯誤しないとおいしく調理できないのが課題
説明書やレシピは、製品のよさを存分に味わうための重要なアイテム。今回の検証では、特にEPSIOS「ノンフライオーブン CP247A」の操作方法、レシピなどのわかりにくさが印象に残りました。
まずは誰が作っても失敗せず、絶品の唐揚げが作れる調理のコツや温度・時間・分量の掲載を希望します!
おまけ:EPEIOS「ノンフライオーブン CP247A」はチキンの丸焼き用にはアリ!
今回は残念ながらC評価となったEPEIOS「ノンフライオーブン CP247A」ですが、チキンの丸焼きは絶品でした。
丸鶏が回転するため熱が均等に伝わり、皮は香ばしく焼けじっくり余分な脂を落とします。ヘルシーなうえパリッとジューシーに仕上がり、おいしいロティサリーチキンができました(ただしレシピ指定の900gの丸鶏は入手しづらいので注意)。
チキンの丸焼き用に買うなら、EPEIOS「ノンフライオーブン CP247A」はアリ。最後にレシピを紹介します。
EPEIOSで作る「ロティサリーチキン」
1:下処理した丸鶏に塩・こしょう・オリーブ油をすり込む
2:2本の足と体をタコ糸で結ぶ
3:付属の「ロティサリーフォーク」で丸鶏を固定する
4:本体にセットし、皿にシートを敷き、野菜とともに加熱
5:220℃(35分)で焼く
220℃で35分焼いたら完成です!
くるくる回るところを見るのも楽しいです。
以上、ノンフライヤー2製品の比較検証でした。ノンフライヤーが気になっていた人は、ぜひ参考にしてみてください。
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香ばしくジューシーに仕上がるとおいしい!