ヘルスケアそもそも電動ネッククーラーってなに?

そもそも電動ネッククーラーってなに? イメージ
日本の夏は暑すぎる!!

昨今の日本の夏は異常な暑さです。

それは、世界的にも同じで、昨年には世界の平均気温が過去最高となる見通しを受けて、国連事務総長が会見で次のように述べました。

「地球温暖化の時代は終わった。地球沸騰化の時代がやってきた」

“沸騰”とは、なんとも恐ろしい響きですが、静観していられないのも事実。

なんてったって“暑い”のだから。

夏の暑さに対する対処は必須です。

体を冷やすための道具または、装備を携帯することが常識となりつつあります。

そもそも電動ネッククーラーってなに? イメージ2
暑さ対策装備はもはや必須です

そんな“暑さに対抗する装備”のひとつが「ネッククーラー」です。

ひとえにネッククーラーといっても、色々な種類があります。

「ネッククーラー」と検索すると、出てくるのは以下の3タイプでしょうか。

①特殊な液体が入っていて、冷凍庫で冷やして使用するタイプ

②電動の冷却プレートで冷やすタイプ

③電動冷却プレートに加えて、扇風ファンもついているタイプ

このような“首まわりを冷やすグッズ”をひっくるめて「ネッククーラー」と呼んでいます。

特に、②③のようなものは「電動ネックファン」として区別されていたりします。

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冷却プレート付きが人気です

先にあげた3タイプの中でも、特に人気のある売れ筋は③の“冷却プレート+扇風ファン”のタイプです。

Amazonや楽天などのネットショップで検索すると、似たような製品が山のように出てきて値段もピンキリ

それだけでなく、家電量販店でも多種多様な製品が並べられています。

こうなると必然的に“どれがいいの?”となりますよね。

そこで、本記事ではネットショップや家電量販店の売れ筋製品7種類を一挙に買い集め、実際に全て使って検証してわかったベストバイを紹介します。

本記事がみなさまの“夏に対抗する装備”選びの一助となれば幸いです。

それでは参りましょう。

酷暑を乗り切るベストバイを紹介します!

さっそく、MONOQLOが人気7製品を比較して見つけた電動ネッククーラーのベストバイを紹介します!

A評価【エレス】iFan Collar Ice 2024

  • エレスiFan Collar Ice 2024
  • 実勢価格: ¥6,855

総合評価: 3.88

 
冷却性能
 4.41
静音性
 2.00
送風効率
 4.50
操作性
 5.00
可搬性
 3.00
装着感
 5.00

圧倒的な涼しさと使いやすさ

電動ネッククーラーのおすすめランキング1位でベストバイとなったのは、エレス「iFan Collar Ice 2024」です。

エレス「iFan Collar Ice 2024」は、他製品に比べて高い冷却性能を持っており、シンプルに一番涼しいです。

大きな冷却プレートで、首の後ろ全体を冷やすことができ、扇風ファンの風もこめかみから耳の後ろにかけて広い範囲を冷やすことができます。

静音性でも優れているといえ、操作感や装着感も文句なし。

苦しい夏の暑さに対抗する装備として役立つ逸品です。

おすすめポイント
  1. とにかく涼しい
  2. 静音性もバッチリ
  3. 使いやすい
  4. 体にフィットする
がっかりポイント
  1. 折りたたみできれば完璧だった
180mm(約)
奥行き
60mm(約)
高さ
215mm(約)
重量
390g(約)
充電時間
3~4時間(約)

【ベストバイの理由】圧倒的な涼しさ!!

【ベストバイの理由】圧倒的な涼しさ!! イメージ
思わず頬がゆるむ涼しさ

「エレス iFan Collar Ice 2024」をベストバイとしておすすめする理由は、なんといっても他機種に比べて圧倒的に涼しいこと。

まずは、①冷却性能チェックの検証結果をご覧ください。

▼「エレス」のサーモ画像
冷却プレート接触部のサーモ画像 首まわりと顔のサーモ画像(右側) 首まわりと顔のサーモ画像(左側)
▼「エレス」のサーモ画像 イメージ
※スマホは横スクロールで画像切り替え→
▼「エレス」のサーモ画像 イメージ2
 
▼「エレス」のサーモ画像 イメージ3
 

「エレス」は冷却プレートを使用する場合、扇風ファンは「弱モード」のみ使用可能なため、冷却プレート+扇風ファン「弱モード」にて検証。

冷却プレートに、強弱の選択はありません。

上の画像が「エレス」のサーモカメラ画像です。

これを見ると冷却プレートが広い範囲、首の後ろのほぼ全面を冷やしていることがわかります。

▼「エレス」のサーモ画像 イメージ4
対製品と比べてかなり大きい冷却プレート

最も冷えているところで「22.5℃」まで温度が下がっています。

また、冷却プレートが接触している部分だけでなく、製品が覆っている部分に冷気がまわって、首の横側も冷えていました

加えて、扇風ファンの風が当たっている部分も広く、特にこめかみや耳たぶなども温度が下がっています

▼冷却性能最下位「Sugeko」のサーモ画像
冷却プレート接触部のサーモ画像 首まわりと顔のサーモ画像(右側) 首まわりと顔のサーモ画像(左側)
▼冷却性能最下位「Sugeko」のサーモ画像 イメージ
※スマホは横スクロールで画像切り替え→
▼冷却性能最下位「Sugeko」のサーモ画像 イメージ2
 
▼冷却性能最下位「Sugeko」のサーモ画像 イメージ3
 

比較として、こちらが冷却性能のテストで最下位評価となった「Sugeko」のサーモカメラ画像です。

まず、一目瞭然なのが“冷えている範囲”の違いです。

「Sugeko」は冷える範囲が比較的狭いことがわかります。

▼冷却性能最下位「Sugeko」のサーモ画像 イメージ4
「Sugeko」は冷却プレートそのものが小さい

最も冷えているポイントで「20.9℃」になっており、「エレス」よりも「1.6℃」低いですが、ごく限られた範囲だけです。

また、「エレス」のサーモカメラ画像に見られた、顔や耳といった部分はほとんど冷えていません

同じ「電動ネッククーラー」という製品群であり、姿形は似通っていても、冷却性能にはこんなにも違いがあるんです

松下和矢
LAB.360(ラボドットサンロクマル)室長
松下和矢 のコメント

「エレス iFan Collar Ice 2024」は今回検証した7製品の中でも、冷却範囲が比較的広く、サーモカメラの画像から見ても、様々な箇所が冷えていることがわかります。

向谷文臣
MONOQLO編集部 デスク/ MONOQLO WEB編集部 デスク
向谷文臣 のコメント

実際に被験者となり、蒸し暑い検証室で各製品を体感した担当編集からすると、下位の製品は冷えてはいるが“焼け石に水”といった感じで、あまり涼しさを感じませんでした。

【静音性は△だが送風効率は◎】弱モードでもしっかりと風が強い

【静音性は△だが送風効率は◎】弱モードでもしっかりと風が強い イメージ
感じられる風量もダントツです

続いては、②静音性と送風効率チェックの検証結果についてです。

まず、各製品の扇風ファン駆動音の大きさと、風量の測定値を示し、そこからわかることを解説します。

▼騒音値と風速の測定値(暗騒音:41.0dB)
メーカー 最小風量モードでの測定値 最大風量モードでの測定値
騒音値 風速 送風効率(風速/騒音値) 騒音値 風速 送風効率(風速/騒音値)
エレス 46.8dB 2.2m/s 0.047 62.1dB 4.4m/s 0.071
ドウシシャ 42.2dB 2.3m/s 0.055 50.6dB 3.5m/s 0.069
EXCITECH 48.3dB 1.4m/s 0.029 59.3dB 1.7m/s 0.029
サンコー 52.5dB 2.0m/s 0.038 55.3dB 2.4m/s 0.043
アテックス 45.3dB 0.8m/s 0.018 53.8dB 1.0m/s 0.019
ライフオンプロダクツ 43.8dB 0.6m/s 0.014 57.4dB 1.6m/s 0.028
Sugeko 55.2dB 0.6m/s 0.011 66.6dB 1.0m/s 0.015

上の表は、各製品の最小/最大風量時の騒音値と風速、また送風効率をまとめたものです。

送風効率の数値は大きいものほどよいです。

最小風量では、騒音値が45.0dB±3.0の範囲のものが多いですが、風速にはかなりばらつきがあります。

最大風量モードでは、このばらつきがより顕著になります。

▼騒音値と風速の測定値(暗騒音:41.0dB) イメージ
「エレス」は送風効率が非常に高い

それぞれの製品で、搭載されている扇風ファンの構造が極端に異なるわけではなく、円盤型の扇風ファンが回転することで風を送り出します。

ただし、実際に装着すると話は別で、同じくらいの音が鳴っているのに、あまり風を感じられないものが出てきます。

つまり、風をうまく制御できていない製品があるわけです。

それらをわかりやすくするために、送風効率(風速/騒音値)を計算してみました。

下位の製品は、ベストバイの「エレス」よりも騒音値の数値的には静かですが、その実ほとんど風を感じず、送風効率がよくないことがわかります。

また、言い換えれば、送風効率がよいものほど、より風を感じられて涼しいといえます。

▼騒音値と風速の測定値(暗騒音:41.0dB) イメージ2
風が当たる範囲も広い

その意味で、「エレス」は非常に優秀です。

素の騒音値は、最小風量モードで「46.8dB」、最大風量モードで「62.1dB」となっており、特に最大風量では音が大きいです。

この点で「静音性」の評価は低くなっています。

▼騒音値と風速の測定値(暗騒音:41.0dB) イメージ3
「ドウシシャ」の吹き出し口は狭い

ただし、送風効率で見ると単にうるさいというわけではないことがわかります。

静音性ではトップの「ドウシシャ」と比べると、素の騒音値は「エレス」の方が大きいですが、送風効率で見ると最小風量モードで同程度、最大風量モードでは「エレス」の方がよいという結果になります。

つまり、音だけ大きいということではなく、音に見合った風が得られているということです。

また、「エレス」は「ドウシシャ」に比べて吹き出し口が広く、より広い範囲に風が当たるという点でも優れています。

この点が、冷却性能の評価において「エレス」が最強となった理由でもあります。

向谷文臣
MONOQLO編集部 デスク/ MONOQLO WEB編集部 デスク
向谷文臣 のコメント

「エレス」は風量弱でも相当な風が出ますし、稼働音も屋外で使用する分には気にならないレベルだといえます。

【使い勝手も◎】使いやすく装着感もいい

③使い勝手もチェックしておきましょう。

各製品を使い比べてチェックした、操作性、可搬性、装着感について見ていきます。

操作性:簡潔な操作で不満なし
操作性:簡潔な操作で不満なし イメージ
わかりやすい操作感

「電動ネッククーラー」を買い集めてわかった操作に関する共通点は、2つのボタンで操作するのが主流であること。

扇風ファンの操作ボタンがひとつ、冷却プレートの操作ボタンがひとつです。

オン・オフは長押し、扇風ファンの風量の強弱などは、ボタンを押すごとに「弱→中→強→オフ」といった形で移行します。

「エレス」もこの方式で、ボタンも操作しやすい位置にあるので、理に適っていて、簡潔で使いやすいです。

向谷文臣
MONOQLO編集部 デスク/ MONOQLO WEB編集部 デスク
向谷文臣 のコメント

「エレス」独自の飛び抜けた使いやすさがあるわけではないですが、無難で使いやすいという印象です。

可搬性:折りたたみはできません
可搬性:折りたたみはできません イメージ
持ち運びはしにくい

これができれば最高だったのにな〜と思うのは「折りたたみ」です。

あまり長い時間使用すると、皮膚異常などのリスクがあり、30分程度使ったら休憩を挟むのがよいという都合上、外して持ち歩く時間も長いです。

ただ、その際の収納にはいささか困ります

折りたためない小型ヘッドホンを想像してください、正直使わないときは邪魔ですよね。

ならば「首に掛けたままにできないか?」と思うでしょう。

実はそれもできません

冷却プレートは、ペルチェ素子という電子部品を使っているのですが、このペルチェ素子は原理的に使用後熱くなります

かなりの熱さになることもあり、とても首に掛けたままにはできないです。

向谷文臣
MONOQLO編集部 デスク/ MONOQLO WEB編集部 デスク
向谷文臣 のコメント

折りたたみできないのは残念ですが、折りたたむとなると構造的な欠点やコストの問題も絡んできそうです。現状の価格と製品クオリティーはかなりよいバランスなので、それが崩れるくらいならこのままがいいでしょう。

装着感:首筋に沿う3D構造で付け心地◎
装着感:首筋に沿う3D構造で付け心地◎ イメージ
首などに負担がかかりにくい

「エレス」の重量は「約390g」で、今回比較した製品群では重たい部類です。

しかし、首筋から肩甲骨にかけて綺麗に沿う3D形状になっており、数値ほど重さを感じません

首に負担をかけないように、うまく重量を分散できているいい例です。

装着感:首筋に沿う3D構造で付け心地◎ イメージ2
構造上、負担がかかりやすい

反例としては「ライフオンプロダクツ」がわかりやすいです。

「ライフオンプロダクツ」は重量が「約260g」で軽いのですが、その構造上、重量の大半を占めるファン部を首の後ろだけで支えることになります。

そうすると、どうしても首が疲れてくるので、重量よりも形状のほうが大事だといえます。

向谷文臣
MONOQLO編集部 デスク/ MONOQLO WEB編集部 デスク
向谷文臣 のコメント

この点は、実際に使ってみないとわからなかったポイントです。検証前は、単純に重いのはダメなんじゃないかと思いましたが、重量より形状のほうが大事だと気付かされました。

バッテリー:かなり長期間利用できそう
連続使用時間
扇風ファンのみ使用時 約2.5〜11時間※
※使用時間は使用する環境・風量の強さにより異なります

取り扱い説明書には、扇風ファンのみ使用時の連続使用時間が記載されており、約2.5〜11時間となっています。

最長で11時間というのは、かなり長く、他製品の場合は最長7〜8時間くらいのものが多いです。

暑さ対策をして、今年も乗り切りましょう!

以上、MONOQLOが検証した電動ネッククーラーのベストバイの紹介でした。

他にも冷涼アイテムをたくさん紹介しているので、気になる方はぜひチェックしてください!