▼2019年最新ランキングはこちらで公開中です! 合わせてご活用ください!
エアコンを買うなら 部屋の広さを考えてから
現在、各社メーカーからさまざまなエアコンが発売されています。しかし、どのエアコンを買えばいいのかわからなかったり、単純に多機能なものを買えばいいと思っていませんか?
まずエアコンを選ぶ際の大前提としては、部屋の広さに合わせて選ばなければならないということ。エアコンの性能に見合わない部屋の広さだと、いつまでも部屋が冷えなかったり、逆に寒いままだったりします。逆に部屋が狭いと冷えすぎたり暑すぎたりしてしまうことも。まずは設置したい部屋の畳数を把握し、正しくエアコンを選びましょう。
エアコンには「畳数表示」というものがあり、エアコンの性能に適した部屋の畳数が目安としてカタログなどに記載されています。まずはそれを参考に選びましょう。
たとえば「6~9畳」という畳数表示があるとします。これは6~9畳の部屋に適しているというわけではなく、「木造住宅なら6畳、鉄筋住宅なら9畳の部屋に適している」という意味になります。なので、まずは家が木造か鉄筋かを確認し、エアコンを設置したい部屋の畳数をチェックしましょう。
冷暖房だけではない 多機能なエアコンが普及
エアコンも日々進化を続けており、搭載された機能は冷房や暖房だけではなく、どんどん便利機能が付加されています。
人のいる場所や動きを見て部屋を快適にするセンサー機能や、面倒なフィルター掃除を自動でしてくれる機能など、今はもう何もせずともエアコンが動いてくれる時代。他にも、空気清浄や除湿機能、衣類乾燥機能などが搭載されているものもあります。
その付加機能の性能がどれだけ優れているか、またそれが自分の生活に必要なのかも、購入のポイントになります。
リビング用と寝室用は 何が違うのか?
実際のところ、「寝室用エアコン」「リビング用エアコン」というジャンルが存在するわけではありません。しかし、部屋でどのように使うかによって、選ぶエアコンは自ずと決まってくるのです。
リビング用に購入するなら、人の動きを感知するセンサー機能がついていれば快適な空間で過ごせますし、寝室用ならお風呂上りでも安心な加湿機能が搭載していると嬉しい。そのような点も踏まえ、今回のランキングは「リビング用」と「寝室用」に分けて結果を出しました。
順位付けの審査は10項目! 隅々までテストしました
審査項目は10個に分けて採点し、ランキングしました。基本性能や付加機能、デザインにも注目しました。
[1] 基本性能と効率性:10PT
冷暖房機能の快適さに加えて、通年エネルギー消費効率の数値の高さも基本性能に加味して採点しました。「より効率よく、快適に使うことができる製品か」が評価のポイントです。
[2]風を制御できるか:5PT
冷房なら部屋の上部からしっかり循環できているか、暖房なら足元から送ることができるかの気流制御技術を比較しました。リビング向けエアコンはハイレベルな結果になっています。
[3]センサーは優秀か:5PT
部屋の温度や湿度はもちろん、壁や人、さらに少し先の未来の温度まで予測するなど、センサー機能の進化は目まぐるしいもの。機能の有無で加点しました。
[4]省エネ性は優秀か:5PT
オートセーブ・オフ、消し忘れなどの無駄な運転を防止する機能の有無で採点。製品によっては、なんとAIで学習し、自動モードを使う製品もありました。
[5]自動お掃除技術:5PT
中途半端なお掃除技術だとメンテナンスが必要になることもありますが、最新モデルは加熱や凍結技術を活用して熱交換器などの汚れまで落としてくれるという製品も。
[6]お手入れはしやすいか:5PT
ボディが外せたり水洗いができるなど、自動内部お掃除機能だけではまかなえない部分のメンテナンスのしやすさをチェックしました。
[7]サイズや設置性の良さ:5PT
デザインと引き換えに本体の存在感も大きくなってしまう製品がある一方で、省スペースを意識した見た目を持つ製品もありました。採点はサイズスペックを比較。
[8]付加機能は優秀か:5PT
加湿、消臭、Wi-Fi対応など、空調メーカーと総合家電メーカーが、それぞれならではの機能を搭載しています。その便利度をしっかりテストしました。
[9]デザイン(リビング用のみ):5PT
エアコンにすらデザインに気をつかう現代。人気のフラットデザインをベースにして、各社それぞれのデザインで勝負しています(写真の製品は、ダイキンのリソラ SXシリーズです)。今回はリビング用のみ加点。
[10]コスパ(寝室用):5PT
2台目以降のエアコンにそこまで費用はかけられないという人も多いのでは? 寝室用のエアコンのみ、コストパフォーマンスが高いものに加点しました。
今回ご協力いただいたのは こちらのプロです
今回、編集部と一緒にテストを行ったのは、こちらの家電のプロ。
家電コーディネーター
戸井田園子氏
大手プレハブメーカーにてインテリアコーディネートや商品企画を担当し、性能、価格、デザインなど、商品の優劣を見極める技術を身に付けた、生活家電のプロ。
【リビング用ランキング】1位 霧ヶ峰 FZシリーズ
まずはリビング用のエアコンランキングから発表します。
1位は圧倒的な44PTを獲得した三菱電機の「霧ヶ峰 FZシリーズ」。
三菱電機(MITSUBISHI ELECTRIC)
霧ヶ峰 FZシリーズ(14畳用)
MSZ-FZV4018S-W
実勢価格:27万5880円
サイズ:W89×D35.8×H28.5cm
重量:22kg
畳数の目安:冷房 11~17畳/暖房 11~14畳
消費電力:冷房時 940W/暖房時 960W
省エネ基準達成率:130%
通年エネルギー消費効率(APF):7.8
採点結果はこちら
霧ヶ峰おなじみの機能「ムーブアイ」に加え、左右独立運動のファンを採用してからは、圧倒的な効率性で他製品の追随を許さない三菱電機のエアコン。
「ムーブアイmirAi」が搭載された新モデルは、部屋の温まりやすさと冷めやすさをAIが学習し「少し先の未来の体感温度」を予測し、それに合わせた運転を行ってくれる優れものです。
気流の制御やオートストップなどの省エネ性能もピカイチ。自動クリーンシステムはもはや珍しくはありませんが、自分でボディを外してお手入れができるのは同社メーカーのみでした。お手入れのしやすさ、デザインの良さも文句ナシの1位です。
【リビング用ランキング】2位 ダイキンのうるさら7 RX
2位にランクインしたのは、ダイキンの「うるさら7 RX」でした。
ダイキン工業(DAIKIN)
うるさら7 RX(14畳用)
S40VTRXP-W
実勢価格:19万1645円
サイズ:W79.8×D37×H29.5cm
重量:15.5kg
畳数の目安:冷房 11~17畳/暖房 11~14畳
消費電力:冷房時 965W/暖房時 1060W
省エネ基準達成率:128%
通年エネルギー消費効率(AFP):6.3
採点結果はこちら
全体的に性能の数値が高く、40PTを獲得した本製品。コンプレッサー技術や外気温に対して、室外機が冷暖房性能にしっかり対応しているなど、影の努力も見られました。
【リビング用ランキング】3位 白くまくん Xシリーズ
3位は日立の「白くまくん Xシリーズ」です。
日立(HITACHI)
白くまくん Xシリーズ(14畳用)
RAS-X40H2-W
実勢価格:20万2170円
サイズ:W79.8×D37.4×H29.5cm
重量:16.5kg
畳数の目安:冷房 11~17畳/暖房 11~14畳
消費電力:冷房時 890W/暖房時 930W
省エネ基準達成率:151%
通年エネルギー消費効率(AFP):7.4
※こちらの商品は売り切れとなりました。
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エネルギーの消費効率を表すAPFが高水準ということに加えて、人を識別するセンサーは日立のみが持っていました。
また、熱交換器の凍結洗浄も独自のもの。しかし三菱のような新機構やダイキンにはあった耐熱室外機などといった“+α”がなかったので基本性能は9PTとしています。
4位: 【リビング用ランキング】4位
ノクリア Xシリーズ
39PTを獲得し4位になったのは、富士通の「ノクリア Xシリーズ」。
富士通ゼネラル
ノクリア Xシリーズ
AS-X40H2W
実勢価格:15万100円
サイズ:W78.6×D37.8×H29.3cm
重量:20kg
畳数の目安:冷房 11~17畳/暖房 11~14畳
消費電力:冷房時 870W/暖房時 970W
省エネ基準達成率:140%
通年エネルギー消費効率(APF):6.9
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熱交換器周りの汚れを加熱・除菌して掃除する能力を持っています。
さらにフィルターとダストボックスが一体化しており、簡単に取り外せます。ダストボックスのお手入れは定期的に行いたいので、お手入れでのポイントが高くなりました。
5位: 【リビング用ランキング】5位
リソラ SXシリーズ
5位には、ダイキンの「リソラ SXシリーズ」がランクインしました。
ダイキン工業(DAIKIN)
リソラ SXシリーズ(14畳用)S40VTSXP
実勢価格:14万7686円
サイズ:W79.8×D18.5×H29.5cm
重量:10kg
畳数の目安:冷房 11~17畳/暖房 11~14畳
消費電力:冷房時 1250W/暖房時 1310W
省エネ基準達成率:102%
通年エネルギー消費効率(APF):5.0
採点結果はこちら
カラーバリエーションも豊富で、リビング用でランキングしている他製品とは、一線を画すデザイン。また、性能面では他製品にやや劣りますが、基本に忠実なダイキンらしい性能が魅力的でした。
【寝室用ランキング】1位 1位はやっぱり霧ヶ峰でした
ここからは寝室用エアコンのランキングを発表します。
堂々の寝室用エアコン1位に輝いたのは、三菱電機の「霧ヶ峰 Xシリーズ」でした。リビング用に続いて、寝室用でも1位をキープです。
三菱電機(MITSUBISHI ELECTRIC)
霧ヶ峰 Xシリーズ
MSZ-X2818-W
実勢価格:13万9800円
サイズ:W79.9×D29.5×H30.9cm
重量:15kg
畳数の目安:冷房 8~12畳/暖房 8~10畳
消費電力:冷房時 580W/暖房時 715W
省エネ基準達成率:115%
通年エネルギー消費効率(APF):6.7
※こちらの商品は売り切れとなりました。
採点結果はこちら
ムーブアイと体感温度モニターで、睡眠中も不快感のない安定した気流と省エネ性能を兼ね揃えた1台。
「吹き分けとムーブアイ機能が寝室でも、効率よく稼働してくれる」と戸井田氏が言うように、寝室用のエアコンとして、ぜひおすすめしたい製品です。
体の部位まで見極めるセンサー、ムーブアイを搭載しています。三菱電機はミドルクラスでも内部クリーンコーティングなど、最上位レベルと同じ自動おそうじ機能がついているのが魅力。それを目当てで購入するのであれば、“三菱電機”と覚えておくといいでしょう。
【寝室用ランキング】2位 Eolia GXシリーズ
2位には、37PTを獲得したパナソニックの「Eolia GXシリーズ」がランクインしました。
パナソニック(Panasonic)
Eolia GXシリーズ(10畳用)
CS-GX288C-W
実勢価格:11万9433円
サイズ:W79×D34×H24.9cm
重量:10.5kg
畳数の目安:冷房 8~12畳/暖房 8~10畳
消費電力:冷房時 770W/暖房時 870W
省エネ基準達成率:100%
通年エネルギー消費効率(APF):5.8
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独特な形状で設置性が高く、寝室向きなエアコンです。「室温みはり」やエコナビ機能搭載で、ランニングコストも優秀でした。
フィルターの自動おそうじ機能がついていますが、最上位よりはやや劣るタイプなのが残念でした。
【寝室用ランキング】3位 シャープのH-Hシリーズ
3位は、36PTでシャープの「H-Hシリーズ」がランクインしました。
シャープ(SHARP)
H-Hシリーズ(10畳用)
AY-H28H-W
実勢価格:10万7680円
サイズ:W79.8×D29.9×H24.9cm
重量:11kg
畳数の目安:冷房 8~12畳/暖房 8~10畳
消費電力:冷房時 720W/暖房時 820畳
省エネ基準達成率:100%
通年エネルギー消費効率(APF):5.8
※こちらの商品は売り切れとなりました。
採点結果はこちら
内部まで取り外しが可能で、さらに水洗いができる製品というのは、じつはほとんどありません。プロも納得の部分でした。
また、高さが25cm以内という点も魅力的。省エネ性は2PTとあまり高くはないですが、エコ自動モードがある点も踏まえ、3位となりました。
4位: 【寝室用ランキング】4位
アイリスのIRA-2802A
寝室用として2台目の購入を検討するなら、なるべく安く済ませたいという人も多いはず。4位と5位はコスパ重視のエアコンです。まず4位には、アイリスオーヤマの「IRA-2802A」がランクイン。
アイリスオーヤマ(IRIS OHYAMA)
IRA-2802A
実勢価格:8万4000円
サイズ:W79×D20.6×H28cm
重量:7kg
畳数の目安:冷房 8~12畳/暖房 8~10畳
消費電力:冷房時 710W/暖房時 860W
省エネ基準達成率:100%
通年エネルギー消費効率(APF):5.7
採点結果はこちら
奥行き20cmと薄型で、設置性がそれなりに高いという本製品。ポイントは32PTですが、最低限の機能は付いています。
特に付加機能にこだわらず、安く購入したいと考える人におすすめです。
5位: 【寝室用ランキング】5位
コロナのCSH-N2818R
合計30PTでコロナの「CSH-N2818R」が5位に。
コロナ(CORONA)
CSH-N2818R
実勢価格:7万3045円
サイズ:W79.5×D23.5×H29cm
重量:10kg
畳数の目安:冷房 8~12畳/暖房 8~10畳
消費電力:冷房時 695W/暖房時 835W
省エネ基準達成率:100%
通年エネルギー消費効率(AFP):5.8
採点結果はこちら
アイリスオーヤマの製品と同じように、こちらもコスパ重視。10畳用のエアコンが10万円以下は破格の値段です。
自動お掃除技術はアイリスより劣ってしまったので、この順位に落ち着く結果となりました。
以上、リビング用と寝室用のエアコンランキングでした。センサー機能や気流制御、自動おそうじ機能まで、まるでスキがない三菱の霧ヶ峰がどちらでも1位を獲得し、他社がそれを追いかけるような形となっています。そんな三菱は他社に先駆けてAIセンサーを採用。省エネ機能のみなら他社でも使われていましたが、機能面でも大きく寄与しています。エアコンにも確実にAIの波が押し寄せており、さらなる進化が楽しみになるランキングでした。