扇風機の方がエアコンより省エネ …とも限らない理由は?

夏の省エネ家電といえば扇風機ですが、場合によってはエアコンを使った方がいいこともあります。それが「送風」機能の活用です。エアコンは「冷やす」ことに多くの電力を消費するため、風を送るだけの送風機能では、そこまで電力を消費しません。

とくに、価格の安い「ACモーター」の扇風機は消費電力もそこそこあるので、機種によってはエアコンの送風の方が省エネになります。また、さらに省エネなのが「DCモーター」の扇風機。こちらは2万円以上もする高級扇風機ながら、近年売れている製品です。

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実際に消費電力を比べてみました。

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DCモーターの省エネ性は群を抜いていますが、エアコンの送風も十分に省エネといえるでしょう。

「8畳用×2台」VS「16畳用1台」 どっちが省エネ?

例えば16畳程度の大きな部屋にエアコンを設置する場合、16畳用を1台設置するのと8畳用を2台設置するのでは、どちらが省エネだと思いますか?

答えは「8畳用×2台」です。

一概には言えませんが、最近の売れ筋の6~8畳用は省エネ効率も高く、小型2台の方が大型1台より省エネなことも多いです。

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もちろん、初期投資は8畳用2台の方が、設置コストなど高くついてしまいます。また、そもそも環境的には2台設置が不可能な場合もありますが、情報としては理解しておいて損はないでしょう。

なお、適用畳数に関しては、多少大きい方が省エネの場合が多いです。エアコンの定格出力は最大に近いほど多くの電力を消費するので、サイズが大きい方が余裕を持った運転にできるからです。

しかし、適用畳数が大きすぎても無駄が発生するほか、最近の住宅は断熱効果も上がっているため、畳数相当の性能で差し支えないこともあります。

そこで「エアコントラブル相談室」 を利用するのがオススメ。エアコンを取り付けたい部屋や家の条件をチェックすることで、最適な畳数を算出してくれます。

「自動運転」と「弱風運転」 もちろん弱の方が省エネ?

ほとんど場合、「自動設定」にしておくほうが省エネです。とくに、エアコン起動し、冷風が出始めた段階のまだ部屋が冷えてない状態で弱風にすると、冷却した風を部屋に届けるのに時間がかかり却ってロスになってしまいます。

「自動運転」と「弱風運転」もちろん弱の方が省エネ? イメージ
「自動運転」と「弱風運転」もちろん弱の方が省エネ? イメージ2

自動モードだと室温次第でエアコンの風量を制御し、自動で最適な調整をしてくれます。最近のモデルはその精度も高く、メーカーも自動運転を推奨していることが多いのはそのためです。

フィルター掃除って どれくらい節約効果あるの?

フィルターの手入れを1年間怠ると、冷房効率は25%ダウンするといわれています。掃除は面倒ですが、省エネはもちろん製品を長く使うためにも掃除は必須です。

フィルターのゴミは掃除機で吸う

 

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フィルターに詰まっているホコリは、ブラシのアタッチメントをつけた掃除機でしっかり吸い取りましょう。

フラップの奥は割り箸&スポンジで

 

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冷風の吹き出し口であるフラップやルーバーはこまめに掃除しないと冷房効率が下がります。手の届かない奥の方は割り箸にスポンジをつけて掃除しましょう。

自動掃除機能付きならダストボックスも

 

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フィルター自動掃除機能は便利だが忘れがちなのがダストボックスのゴミ捨て。シーズンごとに手入れし、ためすぎないよう注意しましょう。

室外機もメンテナンスで 省エネになるって本当?

基本的には本当です。周囲にはなるべく物を置かず、ひさしを作る、定期的に周囲のゴミを取り除くなどすると運転効率も上がります。ただしメンテナンスの仕方によってはNGなこともあります。

内部に直接水を吹きかけるのはNG

 

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外から勢いよく水をかけたくなるがフィンや基盤損傷の恐れもあるので絶対ダメです。

空気の流れを遮断するのはダメ

 

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吹き出し口の前に物を置くのは室外機が熱を吸い戻してしまうためNGです。

実は暑い時間の打ち水は逆効果

 

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室外機の周りに打ち水をするのも効果はありますが、暑い時間にやると蒸発した熱を吸い込み逆効果です。涼しい時間帯を狙いましょう。

以上、エアコンをお得に使うための回答集でした。節約も快適も両立するために、ぜひ実践してみてください。

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