HOVERAir「HOVERAir X1 Smart」ってどんな製品?

HOVERAir「HOVERAir X1 Smart」は、超軽量のAI飛行カメラドローンで、発売前から注目を集めていた自撮りデバイスです。
一般的な空撮ドローンとは異なり、AI技術を活用した自動飛行機能を搭載しているため、リモコン操作なしで被写体を自動追尾。ハンズフリーで高品質な空撮映像を撮影できる点が魅力です。
また、航空法の規制対象外となる99gの機体であり、申請なしで飛行・撮影が可能なんです。
機能や飛行オートの特徴

そもそも「HOVERAir」は、Zero Zero Roboticsという中国のメーカーが展開するブランド。AIテクノロジーを専門とする企業で、中国の他、台湾やアメリカにも拠点を置くグローバル企業です。
同社は日本の厳しい規制に合わせて99gのドローンを開発し、クラウドファンディングでの支援に成功して知名度を高めました。
そんな同社の注目モデル「HOVERAir X1 Smart」の性能や特徴をまずは紹介しましょう。
特徴1:8つのモードを搭載!
本製品最大の特徴は「基本的に、自動で動く」点です。そもそもほとんどのドローンは付属のリモコンやスマホアプリで操作しますが、ドローンの動きにはかなり癖があり、初心者にとっては慣れるだけでも大変。
HOVERAir「HOVERAir X1 Smart」は8つものモードを搭載し、そのほとんどが自動で設定された動きをしてくれます。だから、ドローン操作に慣れていなくてもキレイな映像を簡単に撮影できるんです。
では、各モードを紹介してみましょう。
モード1:ホバリング
ホバリングは、特定の位置で静止し撮影。大体、170cmぐらいの高さで静止します
モード2:ズームアウト
ズームアウトは、被写体から遠ざかるように撮影。ある程度の高さまで上昇します
モード3:フォロー
フォローは、被写体を背面から追尾して移動撮影。一定の距離をずっと保ち、上下左右の移動にも対応します
モード4:オービット
オービットは、被写体を中心に円を描きながら飛行して撮影するモード。静止した物体を様々な角度から撮影できます。
モード5:俯瞰撮影
俯瞰撮影は、上空から被写体を見下ろして撮影するモード。一軒家の2階程度の高さまで上昇して撮影してくれます。
モード6:フロントフォロー
被写体2メートルほど前の位置から顔が映るように正面から移動して撮影。それなりの移動速度でも対応してくれます
モード7:マニュアル操作
マニュアル操作は、アプリのリモコンから手動でHOVERAir「HOVERAir X1 Smart」を動かすモード。かなりの高さまで上昇できます。本製品は最大で2000mまで上昇できます。

画面上部にはHOVERAir「HOVERAir X1 Smart」のプレビュー画面。その下に機体を操るリモコンが配置されています。
モード8:サイドトラッキング
サイドトラッキングは、高度を変えずに横位置から追尾して移動撮影。ある程度の速さで走ってもちゃんと追尾してくれます。
特徴2:インテリジェント制御機能が便利
腕を前や横、上に振る動作をHOVERAir「HOVERAir X1 Smart」に向かって行うと、その動作を感知してモードを切り替わります。バッテンの動きをすると、撮影がストップします。
特徴3:100g未満なので申請が不要

HOVERAir「HOVERAir X1 Smart」は、重量99gと非常に軽量で、持ち運びが容易。航空法の規制対象外となるため、国土交通省への飛行許可申請や機体登録は不要です。
ただし、100g未満のドローンにも小型無人機等飛行禁止法や各自治体の条例があり、重要施設周辺や特定の場所でのドローン飛行が禁止されています。
以下の飛行禁止区域に該当する場合は飛行できませんので、ご注意ください。
- 国土交通大臣が指定する空港周辺地域
- 国会議事堂、内閣総理大臣官邸などの国の重要施設、外国公館、自衛隊基地、原子力発電所などの原子力事業所
- 都道府県や市区町村の条例で定める飛行禁止区域(都立公園など)
- 道路使用許可を得ていない道路
- 土地所有者の許可を得ていない私有地
- 河川敷や海岸(ドローンの飛行が禁止されている場合がある)
- 災害や捜索、救助活動などによる緊急用務空域
- 特別措置法により新たに指定された飛行禁止区域(オリンピック会場など)
また、私有地を飛行する場合は、土地所有者や管理者に許可を取る必要があります。
特徴4:価格はちょっと高め

一般的に100g未満のドローンの多くは高くても2万円程度ですが、HOVERAir「HOVERAir X1 Smart」は約6万円とかなり高額。AI撮影と高画質でしっかり撮影したい人向けと言えます。
以上が本製品の特徴となります。
それでは、本製品の検証結果を紹介します!
HOVERAir「HOVERAir X1 Smart」の検証結果は?
SNSとの相性がいい画期的自撮りカメラ
【A評価】HOVERAir「HOVERAir X1 Smart」
- HOVERAirX1 Smart
- 最安価格: ¥59,980〜
- 遅延
- 安定性
- 操作性
- 安全性
- 音の大きさ
- 稼働時間
- カメラ画像
- カメラ映像
- おすすめポイント
-
- AI撮影モードの種類が豊富
- 唯一無二の動画撮影ができる
- 画質がキレイ
- 安全性が高い
- がっかりポイント
-
- 価格が高め
- マニュアル操作が難しい
- 駆動音がやや大きい
- 本体サイズ
- 114mmx142mmx27mm
- 機体重量
- 99g
- 操縦可能距離
- 不明
- 最大飛行時間
- 10分
- 送信機周波数帯
- 2.4GHz
- 充電時間
- 不明
- カメラレンズ視野角
- 不明
- カメラ調整範囲
- 不明
- 画素数
- 4000x3000P・2704x1520P
- 写真・映像形式
- 不明
- リアルタイム距離
- 不明
- 型番
- ZZ-H-1-002
検証の結果「HOVERAir X1 Smart」はベストバイとなりました。その根拠となる検証内容をこれから紹介します!
HOVERAir「HOVERAir X1 Smart」の実力を徹底検証!!
ドローンインストラクターの岡宏治氏とベテランのプロカメラマンである文田信基氏協力のもと、「HOVERAir X1 Smart」の実力を検証してみました。
検証1:遅延はないか?
結果:優秀でほとんど遅延はなし!
リモコン操作とドローンの動きとの間に遅延がないかをテストしました。

メインのAI撮影モードでは、ほとんど遅延がなく、スマートフォンでモードを選択すると素早く飛行を開始。
アプリでのマニュアル操作も、遅延なくドローンが反応しました。
検証2:安定性はあるか?
結果:空中で完全に静止しました
ドローンをホバリングさせ、上下左右に移動せずに静止できるかをテストしました。

空中で完全に静止し、100g未満のドローンとしては非常に高い安定性を示しました。
多少風が吹いていたにも関わらず、かなり安定して飛行してくれました!
検証3:思い通りに操作できるか?
結果:ちょっと操作しにくいけどそもそも操作目的の製品ではない
ドローンを思い通りに操縦できるか、旋回のしやすさをメインにチェック。

「HOVERAir X1 Smart」のマニュアル操作画面は縦画面。プレビュー画面の下に縦移動と横移動をコントロールするボタンが配置されています。
縦画面であることと、両手で操作しにくい点が課題かもしれません。
そもそもドローンを操作して楽しむタイプの機種ではありませんが、改善してほしい点のひとつです。
検証4:安全に使えるか?
結果:プロペラガードによって安全に使える
空中で静止できるか、壁などに衝突した際にプロペラガードがドローンを保護できるかをテストしました。

「HOVERAir X1 Smart」は、プロペラが完全に覆われた設計になっており、万が一障害物に衝突した場合でも破損のリスクが低く、安全に飛行できます。
安定性と操作性が高いため、狭い場所で操作しない限り安全に使用できるはず。
また、他の100g未満のドローンと比較しても、機体の安定性が非常に高く、意図しない縦横方向への移動がほとんどないため、屋内でも安心して使用できます。
さらに「HOVERCareサポート」に加入すれば、軽度の故障に対する無料修理や交換サービス、新品本体の半額購入権(1回)を利用可能。安心して使えます!
手元から離着陸できるのは安全性が高いから。とはいえ、広い場所での撮影をおすすめします。
検証5:駆動音はうるさくないか?
結果:パチンコ屋ぐらいの騒音がありそれなりにうるさい
駆動音の最大音量を測定しました。

パワーが強いためか、駆動音は上昇時に79.3dBと大きめ。大体パチンコ店の店内と同じくらいの騒音です。屋内での使用は周囲への配慮が必要でしょう。
屋外で使っても、それなりにプロペラ音が響きます
検証6:十分な稼働時間があるか?
結果:基本的に10分程度は使用できます!
バッテリー1個あたりの公称稼働時間を参考にしました。

「HOVERAir X1 Smart」の最大飛行時間は10分(最大ホバリング時は9分30秒)。マニュアル操作ではバッテリー消費が早くなりがちですが、AI撮影モードを使用すれば短時間で撮影を終えられます。
バッテリー持続時間が気になる場合は、別売りの予備バッテリーや充電ハブを揃えるのがおすすめ。ちなみに、本製品には予備バッテリーが2つ付属しています。
Type-Cで充電ができるので、スマホ充電用のモバイルバッテリーでも充電できる点は大きなメリットです。
検証7:写真や動画の質はいいか?
結果:100g未満のドローンとは思えない美しさ!
撮影した画像や動画の色味や解像度を見て適性に表現できているかをプロカメラマンにチェックしました。
静止画

「HOVERAir X1 Smart」で撮影したところ、静止画は100g未満のドローンとは思えないほどの色味と発色の良さで、適性に表現できています。「HOVERAir X1 Smart」のカメラスペックは「2.7k/30fps」「1080p@60fps」「1080P HDR」に対応。画像最大サイズは、4000x3000(1200万画素)、HDR:2592x1940(500万画素)と100g以下のドローンのなかでは最高レベルの画質です。
ほぼ適正に近い色味で、自然な色合いを感じられます。解像度も優れていて、細かいところまでしっかりと再現。滲みがなく、スッキリとした絵に仕上がっています。
動画
HOVERAir「HOVERAir X1 Smart」の動画解像度は、色味はほぼ適切で、環境色をうまく取り入れた自然な発色。鮮明な映像を撮影できます。ダイナミックレンジが広く、白飛びや黒つぶれもがありません。また、解像度も高く、しっかり細部まで再現されているのがわかります。さらに、手ぶれ補正システムを搭載しているので、なめらかな動画を撮影できるんです。
「HOVERAir X1 Smart」は60fpsあってなめらか。明るいところ暗いところのコントラストの差は良く、色味の出方も適正です。スマホほどではないものの、かなりの高画質です。
自撮りをするにはかなりいいドローンです
ちなみに、HOVERAir「HOVERAir X1 Smart」は縦位置にも対応。InstagramやTikTokでも違和感なく動画投稿できますよ!
【まとめ】予備知識いらず!創作意欲が増すドローンカメラ
HOVERAir「HOVERAir X1 Smart」は、日本の個人ドローン利用に適合した本体重量は99gの“AI搭載のセルフィー用ドローンカメラ”。ドローンの免許や登録手続きをすることなく、誰でも手軽に利用を開始できます。※飛行禁止エリア除く
その最大の特徴は、AI顔認識とVIO技術を組み合わせた自動追跡機能。カメラの映像と加速度などを検知して、被写体がどこにいるのかを自動で追いかけながら撮影することができる点。ドローン撮影に慣れていなくても、カンタンに人物撮影ができるんです。
筆者は100g未満のドローンを他にもかなり操作しましたが、それに比べると本製品の撮影のやりやすさは段違い。掛け値なしに「誰でも使える製品」と言えます。もしドローンでちゃんと撮影をしたいのであれば、本製品を選ぶのがベストでしょう。
少々値段は張りますが、SNSなどで他の人とは違った写真を撮影してみたい人にもおすすめの製品です!
撮影者が被写体の動きにドローンを動かすこと自体が難しいのに、それがひとりでできてしまうのが画期的です
価格は高めですが、それ以上の空撮体験が可能です。斬新な映像を投稿してSNSで共有してみてはいかがでしょうか。
以上、HOVERAir「HOVERAir X1 Smart」の紹介&徹底検証の結果でした。
斬新な撮影方法を駆使してSNSで注目を浴びたい方は、ぜひ購入の参考にしてみてください!
動き出し・静止ともに遅延がほとんどありませんでした。