カメラソニー「α7 IV」は本当に約30万円の価値がある?

ソニー「α7 IV」は本当に約30万円の価値がある? イメージ

最新家電って気になるけど、本当にこの金額を出す価値があるの? と思ったことはありませんか。

そこで今回、本音の家電ガイド『家電批評』ではフルサイズミラーレスカメラにフォーカス。約30万円のソニー「α7 IV」を自腹買いした編集部員が「簡単に思い通りに撮れるか」視点で実写レビューします。

阿部淳平
家電批評 編集長代理
阿部淳平 のコメント

作品として撮ることはせず、撮りたいものにカメラを向ける気軽なスタイルです。画質とかに、そこまでこだわりはありません(笑)。なので、本レビューもガチではなく「簡単に撮れるか」というカジュアル目線でお送りします。

第1回目は、手持ちの3機種との比較です。

カメラソニー「α7 IV」

ソニー「α7 IV」 イメージ

ソニー
α7 IV
実勢価格:29万7973円(ボディ)

サイズ・重量:約W131.3×D79.8×H96.4mm・約658g(バッテリー込み)
マウント:Eマウント
有効画素数:約3300万画素

まずは、ソニー「α7 IV」を購入するにあたって重視した機能や性能を簡単にまとめてみました。

オートでは撮らないので良好な操作性が絶対条件

オートでは撮らないので良好な操作性が絶対条件 イメージ

絞り、シャッター速度、AFポイントなど設定を自分で変えながら撮影するのが好みなので、ボタンやダイヤル類の感触は重要ポイント。ここが弱いと、撮影中にイライラしたり写真を撮るモチベーションが低下してしまいます。

『家電批評』で繰り返し指摘してきたことですが、操作性はソニーのミラーレスカメラの弱点でした。しかし、ソニー「α7 IV」はダイヤルやボタン類に必要十分なサイズが確保されており、それぞれのダイヤルも異なるトルク感で回りすぎたり、固すぎたりすることもありません。

あくまでの主観的なジャッジですが、カメラ好きの視点でも十分満足できるクオリティに達していると言えると思います。 

ボケを生かした写真が撮りやすいから「フルサイズ」を選定

ボケを生かした写真が撮りやすいから「フルサイズ」を選定 イメージ

α7 Ⅳのイメージセンサーは3300万画素のフルサイズです。APS-Cやマイクロフォーサーズなど他のセンサーサイズも検討したのですが、「強引に背景をボカせる」「高感度でもノイズが少ない」という実用上のメリットを感じてフルサイズ機を選択しました。

べつに、高画質な作品が撮りたいというわけではありません。フルサイズ機なら、撮影場所が雑然としてれば「背景をボカしてごまかす」という選択ができますし、「三脚を使うべきシーンでも高感度で乗り切る」こともできます。いい意味で“雑に撮れる“メリットがあるのです。

ニコンやキヤノンと異なりいろいろなメーカーのレンズが使える

ニコンやキヤノンと異なりいろいろなメーカーのレンズが使える イメージ

最近ではキヤノンがフルサイズミラーレスでシェアを伸ばしています。しかし、キヤノンやニコンは自社製レンズに固執しており、レンズの選択肢が少なめです。

一方、ソニーのボディならソニー純正品に加え、シグマやタムロンといったレンズメーカーのレンズが豊富に揃っています。

カメラ「α7 Ⅳ」は主に一眼レフの置き換え用として購入しました

筆者はキヤノンの一眼レフをメインに、サブにソニーのミラーレスを使っていました。ここからは、所持しているカメラ3台と後継機に求めていたそれぞれの条件、それをソニー「α7 IV」でカバーできたことを紹介していきます。

カメラ旅カメラとして愛用していたキヤノン「EOS 6D」

旅カメラとして愛用していたキヤノン「EOS 6D」 イメージ

キヤノン
EOS 6D
2012年発売

フルサイズ
2020万画素・秒間4.5コマ連写

※送客先はボディのみ

キヤノン「EOS 6D」はGPS内蔵で撮影地点が写真に記録されるので旅カメラとして活躍していた一台。フルサイズ一眼レフでは最軽量。操作性や画質も良好でした。

後継機に求めた条件:一眼レフ並の優れた操作性

ソニー「α7 IV」でカバーできたこと:ストレスが少なくまずまず満足

ソニー「α7 IV」でカバーできたこと:ストレスが少なくまずまず満足 イメージ

キヤノン「EOS 6D」などの本格派一眼レフは大きく重たいです。その反面、深いグリップは手になじむし、ボタンやダイヤルのサイズ・配置に余裕があり、慎重な操作を求められません。

これに指先が慣れるとミラーレスは窮屈で、ソニー「α7R II」を使うたび「一眼レフいいなあ」と思うわけです。

ソニー「α7 IV」を使ったら、そう感じる場面が少なくなり、「ソニーやるじゃん!」という印象です。

カメラ連写撮影用に購入したキヤノン「EOS 7D MarkII」

連写撮影用に購入したキヤノン「EOS 7D MarkII」 イメージ

キヤノン
EOS 7D MarkII
2014年発売

APS-C
2020万画素・秒間10コマ連写

※送客先はボディのみ

連写性能が強いキヤノン「EOS 7D MarkII」は、ブルーインパルスとか撮りたいなあ……と中古で格安購入した一台。登場時はプロも使っていたモデルだけあって撮り心地は抜群です。

後継機に求めた条件:10コマ/秒の連写と優れたオートフォーカス(AF)

ソニー「α7 IV」でカバーできたこと:10コマ/秒の連写速度や最新世代のオートフォーカス

ソニー「α7 IV」でカバーできたこと:10コマ/秒の連写速度や最新世代のオートフォーカス イメージ

一眼レフ時代の10コマは高速でしたが、最近のミラーレスは20コマ以上が当たり前。とはいえ、自分の用途ではこれで十分。AFもソニー機としては最新機能が盛り込まれています。

カメラ画質を最優先にしたいシーンで使っていたソニー「α7R II」

画質を最優先にしたいシーンで使っていたソニー「α7R II」 イメージ

ソニー
α7R II
2015年発売

フルサイズ
4240万画素・秒間5コマ連写

※送客先はボディのみ

ソニー「α7R II」は、4000万画素なら別格の高画質に違いない!という期待と、店頭値引きに説得され購入した一台。画質に大満足も操作性にはイライラしていました。

後継機に求めた条件:高画素機の緻密な描写やトリミングしやすさ

ソニー「α7 IV」でカバーできたこと:画素数は落ちるがフルサイズで3300万画素

同じ焦点距離のレンズを装着するとフルサイズよりセンサーの小さいAPS-Cセンサーのほうが被写体が大きく写ります。高画素のフルサイズセンサーはAPS-Cサイズに切り出しても、画素数を稼げるのがメリット。

キヤノン「EOS 7D MarkII」の代替機として考えると画素数は欲しいところ。しかし、ソニーの高画素機はソニー「α7 IV」より高額だったり内部システムが古かったりするので、3300万画素で妥協しました。

以上、ソニー「α7 IV」で簡単に思いどおりの写真は撮れる?【第1回】ソニー「α7 IV」の基本性能と編集部員が所持しているカメラとの比較でした。

次回からは、いよいよ実際に撮影を行なったレビューをお届けしていきます。ぜひ、チェックしてみてくださいね。

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