衣類乾燥に役立つ「除湿機」とは?

雨の日はもちろん、晴れている日でも花粉症などの理由で洗濯物を外に干さず、室内干しする人が増えています。外干しをしない理由には、以下のようなことが考えられます。
悩み1:花粉

外干しすると、舞っている花粉などが衣類に付着するので花粉症には厳しいところです。
悩み2:日光での色あせ

衣類によっては、日光の紫外線によって色があせてしまうこともあります。
悩み3:盗難

外干しだと、夜間や留守中に衣類を盗まれてしまう被害に遭うことも。
悩み4:梅雨・台風などの悪天候

梅雨など雨続きのときは室内干しをするほかなく、湿気に悩まされることも。
「部屋が湿っぽくなるのはイヤだけど、洗濯乾燥機を買うほど洗濯物の量が多くないし……」という人にオススメなのが、衣類乾燥除湿機。室内干しのときに使えば、衣類乾燥機能の力で洗濯物の乾きがグーンとスピードアップ! また、室内や玄関などの除湿もできるんです。
衣類乾燥除湿機を使えば「外干し」の悩みが全て解決&乾燥時間が圧倒的に短縮します。せっかく部屋干ししていたけど、着ようと思ったらまだ生乾きだった。なんてことも、衣類乾燥除湿機を使用すれば大幅に抑えることが可能です。
除湿機の種類とは?

どれも同じように見える衣類乾燥除湿機ですが、基本的な対応畳数などのスペック以外にどの方式を採用しているかという点を注目してみることが重要です。
衣類乾燥除湿機は現状では3つのタイプに分かれています。それぞれのタイプのメリット・デメリットをまとめてみました。
コンプレッサー式

コンプレッサー式(コンプレッサー方式)は、製品内部で冷媒を循環させて室内の湿った空気を取り込み、湿気を冷やして水滴に変えることで除湿します。
メリット
- 電気代が比較的安い
- 室温の上昇が少ない
- 高温時の除湿能力が高い
デメリット
- 冬など気温の低い時期は除湿能力が落ちることがある
- 稼働音が比較的大きい
- コンプレッサー内蔵のため製品の質量が重いことが多い
デシカント式

デシカント式(デシカント方式)は、製品内部にの乾燥剤に空気中の水分を吸着させ、ヒーターの熱によって乾燥した空気を吹き出します。
メリット
- コンプレッサーがないので比較的軽量
- 低温時でも除湿能力が落ちない
- 最大運転音が比較的静か
デメリット
- ヒーターを使うので消費電力が比較的高い
- 室温が上昇しがち
ハイブリッド式

ハイブリッド式(ハイブリッド方式)は、コンプレッサー式とデシカント式を組み合わせた構造で、室温に応じて2つの除湿方式を併用します。
メリット
- 1年を通して安定的に除湿する
- 室温に応じて自動的に切り替えてくれる
デメリット
- 本体のサイズが大きく重くなりがち
- 価格が高くなりがち
- 作動音が大きくなりがち
自分の環境に合うのはどのタイプの衣類乾燥除湿機か、前もって知っておくと製品が選びやすくなります。
衣類乾燥除湿機の選び方は?

ランキング前に、上記で紹介したチェックポイント以外の、注目して欲しいポイントやおすすめ機能を紹介していきます。細かいポイントにはなりますが、チェックしておくとより自分に適した商品に出会えるでしょう。
排水タンク容量が大きいと手間いらずで扱いやすい
地味ながら重要なポイントとなるのが、衣類乾燥除湿機が搭載している排水タンクの容量。除湿機は、取り除いた湿気を水分として排水タンクに溜める構造が一般的です。
その容量タンクが小さいと、溜まった水を捨てに行く頻度が高くなってしまうので、面倒になってしまいます。中には排水タンクが一杯になると、運転を停止してしまう製品もあるため、除湿が行われずに衣類や部屋がジメジメといったことも。
就寝中や外出時でも問題なく稼働させるためには、2L以上あれば安心です。しかし、排水タンクが大きくなるほど本体のサイズも大きくなるので、設置場所と手間の両方を考慮して選ぶ必要があります。
また、排水タンクが一杯になったら知らせてくれるものや、ホースをつなげることで連続排水できるものもあるので、あわせて排水機能面もチェックしておきましょう。
手入れ・メンテナンスがしやすいと使用がラクになる
シーズン問わずに高頻度で稼働させるのであれば、手入れやメンテナンスがしやすいかにも注目しましょう。
衣類乾燥除湿機は空気清浄機などと同様に、定期的なフィルターの手入れが必要です。また、排水タンクはこまめに掃除してあげないと、タンク内にカビが発生してしまいます。共に手入れがしにくいと面倒になってきてしまうので、洗いやすいか取り出しやすいかといった点もチェックしましょう。
脱臭やタイマー機能が備わっているとより快適に
脱臭機能やタイマー機能といった+αの機能が備わっていれば、活躍してくれる場面も幅広くなります。
衣類乾燥をメインとするのであれば、脱臭機能は注目しておきたい機能のひとつで、湿気の多い季節に発生する、生乾きのニオイを抑えてくれます。シャープのプラズマクラスターや、パナソニックのナノイーといった脱臭機能を目安に選ぶのがおすすめです。
外出時や就寝時に活躍してくれるのが、タイマー機能。ONタイマー機能付きであれば、より便利に使用可能です。タイマー機能は、1時間ごとに設定できるモデルから、設定時間が決まっているものまでさまざま。用途に合わせて使いやすいものを選びましょう。
衣類乾燥除湿機の効果的な使い方は?

服を乾燥させるのに導入した衣類乾燥除湿機も、ただなんとなく使っているのでは、効果的ではありません。きちんとした使用法でないと、生乾きのニオイや、余計な電気代がかかるなど、せっかくの衣類乾燥除湿機が台無しになってしまいます。
使い方のコツは、除湿機の搭載する送風機能を使い、衣類の下から風を送ってあげること。洗濯したあとの衣類は、水分が下へ下がっていくので下のほうが乾きにくい傾向にあります。速く乾かすには、乾きにくい箇所めがけて下から風を当てるのがポイント。
下からの送風が難しい場合は、除湿機を真横に設置し可能な限り風が当たるように工夫しましょう。また、干す隙間を適度にあけることで風の通り道ができるため、より効果的ですよ。さらに、サーキュレーターや扇風機を併用するのもおすすめです。
速く乾かすことは、生乾きのニオイを抑えることにも繋がります。衣類乾燥除湿機を効果的に使うことで、時短にも不快なニオイの防止にも繋がるのです。
各社の衣類乾燥除湿機8製品を徹底比較しました
今回のテストでは、シャープや三菱電機といった人気ブランドをはじめとした2022年の衣類乾燥機能のある除湿機8製品を、Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングなどのネット通販でピックアップしました。
▼今回検証した8製品がこちら
- レコルト「RDH-1」
- 三菱電機「MJ-M120SX」
- アイリスオーヤマ「KIJDC-N80-NN」
- シャープ「CV-PH140」
- 山善「YDC-D120」
- コロナ「CD-WH1822」
- NABAIDUN「PD10-KAE」
- Bingoo「除湿機」
続いて、テスト内容の詳細について解説します。
衣類乾燥除湿機の比較方法は?

今回は下記の3項目について徹底比較。中でも重視したのは、衣類乾燥性能。部屋干しを一気に手軽にする本当の乾燥性能と実用性をMAXモードでガチ検証しました。
なお、今回は雑誌『家電批評』2021年7月号で行った衣類乾燥除湿機の検証と比較して、衣類乾燥力と使い勝手に特化した検証項目となっています。
比較項目1:湿度70%にした同一環境の室内で乾燥率を比較

湿度70%
一定時間ごとに衣類重量を計測して乾燥率を計測

一定時間ごとに干している衣類の重量を計測し、各製品の乾燥率を計測しました。
比較項目2:使い勝手を比較
取扱説明書などを見なくても使いたい機能を直感的に呼び出せる操作性だけではなく、メンテナンスや取り回し、チャイルドロックや連続排水などの付加機能までもチェックしています。
1.操作性

ホームページなどでウリにしている機能を、説明書を見なくてもストレスなく呼び出せて使いこなせるかをチェック。
2.メンテナンス

タンクにたまった水をこぼさず捨てられるか、フィルターの掃除は簡単にできるかなどのお手入れまわりを検証しました。
3.取り回し

衣類乾燥除湿機をほかの部屋に移動して使うとき、キャスターは転がしやすいか、ハンドルなどが付属しているかを採点しました。
比較項目3:基本性能を比較
ラボで騒音計とワットモニターを使って静音性と消費電力を計測した上で、それぞれ評価しています。日常使いで気になるコストや動作音はこの項目を見ればわかります。
4.静音性

衣類乾燥、除湿の最強・最弱モード双方で製品中心の高さから正面と横それぞれ所定の場所に騒音計を設置して計測しました。
5.消費電力

衣類乾燥時にワットモニターを接続。一定時間運転したあとの消費電力から、1時間あたりの消費電力を27円/kwhで算出しました。
それでは、本題の衣類乾燥除湿機のおすすめランキングを発表します。
【おすすめ衣類乾燥除湿機1位】アイリスオーヤマ「KIJDC-N80-N」

アイリスオーヤマ(IRIS OHYAMA)
KIJDC-N80-N
実勢価格:4万1580円
サイズ・重量:W33.4×H73.9×D28.5cm・11.5kg
除湿能力:8.0L(1日)
タイプ:デシカント式
タンク容量:約3.5L
消費電力:19.1円(1時間あたり)
動作音:平均約54.4dB
▼テスト結果
- 衣類乾燥性能:34点/35点
- 使い勝手 :9点/10点
- 基本性能 :14点/15点
- 静音性 :14点/20点
- 消費電力 :14点/20点
- 合計 :85点/100点
衣類乾燥力と使い勝手に特化した今回の比較でベストバイとなったのは、アイリスオーヤマ「KIJDC-N80-N」。一番外側に干されたタオルの乾燥率100%を記録したのはアイリスオーヤマだけで、バスタオルの乾燥率もNO.1。その理由は広範囲に首振りができるサーキュレーターで、ムラなく衣類に当たっていたためです。
メリット1:強力乾燥風と除湿で乾かす!

強力な風と広範囲の首振りスイングを備えたパワーを発揮し、衣類乾燥力はトップレベル。前回テストより更に細かく比較した結果、他モデルより乾燥率に明確な差が出ました。
メリット2:サーキュレーター搭載

サーキュレーターと除湿機はそれぞれ単独でも使えます。サーキュレーターを上下に動かしてエアコンの風を循環させれば、節電にもつながります。
アイリスオーヤマが衣類乾燥性能ナンバーワン!サーキュレーター併用の爆風で乾かします。「素早い乾燥」も「風量」も重要でした。
【衣類乾燥】全体の平均では乾燥率89.6%とベストスコアを記録

バスタオルは2時間でほぼ乾きました。

一番外側のタオルは乾燥率100%でした。

内側のTシャツも約90%乾きました。

スウェットシャツは上出来の乾き具合でした。

スウェットパンツもほぼ乾燥しています。
サーキュレーターと除湿ともに「強」に設定、首振り70°で衣類乾燥をしたところ、爆風がまんべんなく洗濯物に当たりました。タオル3枚のうち、一番外側に干したタオルが1時間半で乾燥率100%! スウェットパンツやバスタオル、スウェットシャツも上々の乾き具合で高評価。室内干しの強い味方です。
【使い勝手】ユーザー目線の気配りがいたるところに光る
操作パネル
操作しやすくシンプルなボタン

サーキュレーター、除湿、首振り、タイマーでボタンが分かれています。3段階のランプで部屋のおおよその湿度がわかるのも親切です。
持ち手
中央より上にあって持ち上げやすい

4個のキャスター付きなので転がして移動できるし、中央より上に持ち手があって重心のバランスがいいので持ち運びもしやすいです。
タンク
フタを外さなくても水捨てができる

タンクはフタとハンドル付きで端だけ開くので、水捨ても簡単。フタを外して、タンクとフタをそれぞれ洗うこともできます。
フィルター
サーキュレーターのカバーまで洗える

背面のフィルターはもちろん、ホコリがたまりやすいサーキュレーターのカバーも簡単に取り外して洗えます。
【基本性能】消費電力や動作音にはやや難あり
消費電力

デシカント方式のためか、電気代もそれなりにかかります。
動作音

サーキュレーターと除湿を強にすると61.4dB、弱で47.3dBでした。
除湿能力は1日8L、タンク容量は3.5Lと十分。サーキュレーターからの風量で、パワフルに衣類を乾燥してくれます!ただし、その分ちょっとコストや動作音が大きいです。

サーキュレーターと除湿機を兼ねているのがいいですね!
洗濯物にサーキュレーターで風を当てながら除湿機で湿った空気を吸い込むことで、「風が強い日の外干し」を室内で再現できるのがアイリスオーヤマ「KIJDC-N80-N」の強み。サーキュレーターと除湿機は独立して使えるので、エアコンの風を循環させて冷暖房効率をアップしたり、お風呂場や玄関などを除湿したりできるのも便利です。
ただしサーキュレーターのモーター音が、かなり大きめ。洗濯物を乾かしながら寝るにはややツラい音量なので、日中や外出時での使用をオススメします。とにかく部屋干しでしっかり乾かしたいなら、アイリスにおまかせです!
CV-PH140」
【おすすめ衣類乾燥除湿機2位】シャープ「
シャープ
CV-PH140
実勢価格:7万1800円
サイズ・重量:W36.5×D23.5×H64.5cm・約15.0kg
定格除湿能力:13L(1日)
タイプ:ハイブリッド式
タンク容量:約3.6L
消費電力:16.6円(1時間あたり)
動作音:平均約54.2dB
▼テスト結果
- 衣類乾燥性能:32点/35点
- 使い勝手 :9点/10点
- 基本性能 :14点/15点
- 静音性 :14点/20点
- 消費電力 :15点/20点
- 合計 :84点/100点
2位はシャープ「CV-PH140」。夏場はコンプレッサー式で省エネ除湿し、冬場はデシカント式と最適なバランスで制御する85.6%とさすがの乾燥率でプラスとマイナスのイオンを放出する「プラズマクラスター」による消臭やホースの接続による連続排水、チャイルドロックといった機能も備えています。

消費電力は高めですがソツのない機種です。
メリット1:飲み会帰りの洋服の消臭にも使える

飲み会帰りのジャケットには、油や煙などの臭いが付きがち。翌日も着るなら、寝る前に音控えめの設定で衣類消臭モードにするといいです。
※メーカーサイトより
【使い勝手】ブラシ収納など細かな配慮が光る
ブラシ

約半年に1回お手入れする電極部の清掃ブラシは、本体内蔵なのもいいです。
タンク

タンクにはハンドルと排水口があり、たまった水を捨てやすいです。
フィルター

背面のフィルターは外してつけ置き洗いができるので、いつも清潔!
【衣類乾燥】平均乾燥率85.6%と好スコアを記録!

平均乾燥率85.6%と好スコアを記録。バスタオルやスウェットパンツなど、厚手の衣類の乾燥率が高かったのはうれしいところ。雨続きの日に大活躍です。
※全体の平均乾燥率は、タオル3枚、バスタオル2枚、Tシャツ2枚、スウェットシャツ、スウェットパンツすべての2時間後の乾燥率を平均した数値です。
シャープ「CV-PH140」は衣類消臭、除湿、衣類乾燥はボタンで切り替えられ、「音控えめ」に設定できるのも親切。4カ所にキャスターがあるので移動もしやすいですし、水捨てやお手入れなどがしやすいのもいい! また、「モード」ボタンの長押しで、お知らせ音の解除やヒーターのオフなど細かい設定もできます。多機能な衣類乾燥除湿機が欲しい人にオススメの機種です。
CD-WH1822」
【おすすめ衣類乾燥除湿機3位】コロナ「
コロナ
CD-WH1822
実勢価格:6万6880円
サイズ・重量:W37.8×D23.5×H65.7cm・13.9kg
定格除湿能力:18L(1日)
タイプ:コンプレッサー式
タンク容量:約5.5L
消費電力:17.1円(1時間あたり)
動作音:平均約53.1dB
▼テスト結果
- 衣類乾燥性能:31点/35点
- 使い勝手 :9点/10点
- 基本性能 :13点/15点
- 静音性 :15点/20点
- 消費電力 :15点/20点
- 合計 :83点/100点
3位はコロナ「CD-WH1822」。除湿可能面積が木造23~鉄筋45畳と広く、送風とヒーター温風の「速乾Wルーバー」で洗濯物を乾燥します。スウェットパンツは90%以上と高い乾燥率を記録しました。
少量の洗濯物を集中的に乾かす「集中速乾」機能も便利。サーキュレーターのみ運転もできるので、冷暖房効率を上げるなどの用途にも適しています。ホースを付けた連続排水にも対応。ヒーター併用で洗濯物をふんわり乾かしたい人にオススメです。
メリット1:サーキュレーターのみでも使える!

「除湿」ボタンを3回押すと「サーキュレータ」ランプが点灯。連続で送風のみ行ってくれます。風量は5段階で好みの風向きに設定できるので、室内の空気を循環させるのに便利です。
【乾燥機能】Tシャツとスウェットパンツの乾燥率は90%以上!

平均乾燥率は82.2%。タオル、Tシャツ、スウェットパンツの乾燥率は上々。ヒーター温風がしっかり当たって乾かせています。
【使い勝手】タンクはハンドル付きで水が捨てやすく熱交換器まで洗浄できる

タンクはハンドル付きで排水口があり、水が捨てやすいです。除湿能力18L(1日)は8製品中最大です。

除湿機の内部乾燥や、水道水200mlを使った熱交換器洗浄も可能で清潔さを保てます。
【基本性能】ヒーターはオフにもできる

ヒーター温風が暑いと感じるときは、運転中にヒーターボタンを押すことでオフにできます。送風のみで洗濯物を乾かせるのは親切です。
4位:【おすすめ衣類乾燥除湿機4位】三菱電機「
MJ-M120SX」
三菱電機
MJ-M120SX
実勢価格:3万6900円
サイズ・重量:W36.0×D21.0×H53.4cm・13.5kg
定格除湿能力:11L(1日)
タイプ:コンプレッサー式
タンク容量:約3L
消費電力:8.3円(1時間あたり)
動作音:平均約52.5dB
▼テスト結果
- 衣類乾燥性能:30点/35点
- 使い勝手 :8点/10点
- 基本性能 :13点/15点
- 静音性 :15点/20点
- 消費電力 :16点/20点
- 合計 :82点/100点
4位は三菱電機「MJ-M120SX」。洗濯物や壁などの表面温度が検知できるセンサー「ムーブアイ」で効率よく乾かすのが特徴。今回の検証では間に合いませんでしたが、2022年4月新型のMJ-M120TXが発売されたことで、価格が下がってよりお買い得になっています。
【乾燥機能】バスタオルは93%乾いた

平均乾燥率は81.9%。ムーブアイで乾燥を効率よく行うので、バスタオルやスウェットパンツは高スコアでした。
【使い勝手】検証製品中唯一のハンドル付きで持ち運びやすい

重さは13.5kgですが、ハンドルがあるのでキャスターを転がしての移動中も持ち運びがしやすく、リビングから洗面所、脱衣所、浴室などに移動して使えます。ハンドルの角が丸くて握りやすいのもいいです。
5位:【おすすめ衣類乾燥除湿機5位】山善「
YDC-D120」
山善
YDC-D120
実勢価格:2万4800円
サイズ・重量:W37.2×D27.2×H59.3cm・15.6kg
定格除湿能力:10.0L(1日)
タイプ:コンプレッサー式
タンク容量:約6.0L
消費電力:7.4円(1時間あたり)
動作音:平均約48.6dB
▼テスト結果
- 衣類乾燥性能:27点/35点
- 使い勝手 :8点/10点
- 基本性能 :13点/15点
- 静音性 :14点/20点
- 消費電力 :16点/20点
- 合計 :78点/100点
5位は山善「YDC-D120」。機能はシンプルですが、操作の簡単さやお手入れのしやすさがいぶし銀のように光っています。容量タンクが6Lと大容量なので水捨ての回数が少なく手間が省けますし、引き出し式&ハンドル付きで排水が簡単です。
電気代も安く、ランニングコストが気になる人にはオススメの一台。もっとも、騒音計での数値こそ48.6dBとそこそこですが、音が「ブーン」という独特の低音なのでうるさく感じる人もいるかもしれません。昼間に使うのであれば、特に問題はないでしょう。

動作音が独特で寝室使いは厳しいですが、コスパはいいです。
本体価格と電気代と乾燥率のバランスがいい

※1kWhあたり¥27で計算
今回は衣類の乾燥率を重視しているので総合5位ですが、1時間当たりの電気代は7.4円と安い! 平均乾燥率が68%とランニングコストが安く、実勢価格が2万5000円以下であることから、コスパベストに選定しました。
メリット1:フィルターが外しやすくお手入れもしやすい

タンクは取っ手と排水口付きで水が捨てやすく、フィルターも外しやすくてお手入れがカンタンです。機能はシンプルですが、使い勝手はとても良好です。
【衣類乾燥】スウェットパンツは82.7%も乾燥していた

平均乾燥率は68.0%で上位機種よりも下がりますが、スウェットパンツの乾燥率は82.7%と上々の結果になりました。
※全体の平均乾燥率は、タオル3枚、バスタオル2枚、Tシャツ2枚、スウェットシャツ、スウェットパンツすべての2時間後の乾燥率を平均した数値です。
【使い勝手】現在の湿度が表示されるのは親切

衣類乾燥は、モードボタンで「乾燥」にセットするだけ。また湿度がパネルに表示され、除湿モードでは40~70%まで5%刻みで設定して除湿できます。除湿・送風モードは強・弱2段階に設定できます。
【基本性能】チャイルドロッなど細かな気遣いが光る

操作をロックして子どものいたずらを防ぐ「チャイルドロック」が独立していたり、ホースを接続しての連続排水にも対応するなど、シンプルながら基本性能は備えています。
6位:【おすすめ衣類乾燥除湿機6位】レコルト「
Dihumidifier RDH-1」
レコルト
Dihumidifier RDH-1
実勢価格:2万7200円
サイズ・重量:W25.5×D22.0×H49.0cm・10.8kg
定格除湿能力:6L(1日)
タイプ:コンプレッサー式
タンク容量:約2L
消費電力:3.2円(1時間あたり)
動作音:平均約47.6dB
▼テスト結果
- 衣類乾燥性能:12点/35点
- 使い勝手 :8点/10点
- 基本性能 :13点/15点
- 静音性 :20点/20点
- 消費電力 :17点/20点
- 合計 :70点/100点
6位はレコルト「Dihumidifier RDH-1」。乾燥性能はそこそこですが、送風を「Lo」に固定して操作音がオフになるスリープモード、ロックボタンの長押しによるチャイルドロック、連続排水可能など、基本的な機能は備えています。スッキリとしたおしゃれなデザインで、インテリアにもなじみやすいです。
【乾燥機能】2時間で半分乾くくらいの乾燥率

平均乾燥率は55.1パーセント。小型だからか、衣類乾燥性能はそこそこ。洗濯物が少ない一人暮らし向きです。
【使い勝手】ルーバーの開閉は手動で若干使いにくい

ルーバーは前後90°まで向きを変えられます。自動では開かないので、うっかり閉めっぱなしにすると故障の原因になってしまうことも。
7位:【おすすめ衣類乾燥除湿機7位】NABAIDUN
「PD10-KAE」
NABAIDUN
PD10-KAE
実勢価格:1万3980円
サイズ・重量:W29.0×D24.0×H41.4cm・8kg
定格除湿能力:10L(1日)
タイプ:コンプレッサー式
タンク容量:約2.4L
消費電力:2.5円(1時間あたり)
動作音:平均約47.0dB
▼テスト結果
- 衣類乾燥性能:10点/35点
- 使い勝手 :3点/10点
- 基本性能 :6点/15点
- 静音性 :20点/20点
- 消費電力 :18点/20点
- 合計 :57点/100点
7位はNABAIDUN「PD10-KAE」。小型コンパクトで最安値。これで衣類乾燥性能がよければ、クローゼットや押入れ用にと推せたのですが……。タンクにフタやハンドル、排水口もなく、水が捨てにくいです。
【乾燥機能】衣類乾燥性能が一番低かった

平均乾燥率は51.4%。8機種中で最も小型・軽量だからか、衣類乾燥性能は最下位でした。
【使い勝手】タンクにフタがないうえにバランス悪くこぼれそう

タンクにフタとハンドルがなかったのは、NABAIDUN「PD10-KAE」とBingooだけでした。
7位:【おすすめ衣類乾燥除湿機7位】Bingoo「
除湿機 H11」
Bingoo
除湿機 H11
実勢価格:2万7800円
サイズ・重量:W21.5×D28.5×H51.0cm・9.5kg
定格除湿能力:11L(1日)
タイプ:コンプレッサー式
タンク容量:約4L
消費電力:5.0円(1時間あたり)
動作音:平均約47.3dB
▼テスト結果
- 衣類乾燥性能:12点/35点
- 使い勝手 :2点/10点
- 基本性能 :6点/15点
- 静音性 :20点/20点
- 消費電力 :17点/20点
- 合計 :57点/100点
同7位はBingoo「除湿機 H11」。こちらもタンクにフタやハンドル、排水口がなく、水が捨てにくいです。表示部の数字が薄くて見にくいのもダメでした。
【乾燥機能】Tシャツはそこそこ乾く

平均乾燥率は58.6%。衣類乾燥性能はそこそこ。スウェットパンツの乾きもよかったです。
【使い勝手】湿度などの表示がものすごく見にくい

現在の湿度や目標湿度、タイマー設定時間の表示部が薄くて見にくいです。
おわりに
以上、除湿機のおすすめランキング8選でした。
今回は衣類乾燥性能を重視して前回の検証か1時間プラスした2時間の乾燥を行った結果、最も乾燥率が高かったアイリスオーヤマがベストバイとなりました。もっとも、1位から4位までは各1点差と僅差なので、「プラズマクラスター」による消臭に魅力を感じるならSHARP、ヒーター温風でふんわり乾かしたいならコロナ、新製品発売によるお買い得価格を期待するなら三菱電機というように、目的に応じて選んでもいいでしょう。
もちろん、予算の範囲内で選ぶのもアリ。お手頃価格でランニングコストが安い機種を探しているなら山善、インテリアになじむ衣類乾燥除湿機がほしいならレコルトも選択肢に入ります。NABAIDUNとBingooはAmaonで評価4と5(2022年4月20日現在)と高評価だったため、かなり期待していたのですが、残念な結果に終わりました。
衣類乾燥除湿機は梅雨時の湿気対策だけではなく、花粉の季節や悪天候続きのときも活躍してくれるアイテム。湿度が高い季節のカビ菌予防にもなるので、ぜひおすすめランキングを参考に、購入を検討してみてください!
乾燥性能で高スコアを記録しました。