パソコンゲーミングマウスのメリットとは?

ゲーミングマウスは、通常のPC用マウスと比べ、ゲームプレイに特化した設計が特徴です。以下に特徴的な違いをまとめました。

一般的なマウスとの違い

  一般的なマウス ゲーミングマウス
センサーの性能 DPIが低くトラッキング速度が遅い DPIが高くトラッキング速度も速い

ボタン数と
カスタマイズ性

左・右ボタンとホイール

左・右ボタンとホイールに加え、複数のサイドボタン

応答速度

遅め

速い

形状 長時間使用を考慮した
設計のマウスも

多くのモデルで人間工学に基づいた
形状を採用

※DPI:「Dots Per Inch」の略。マウスを1インチ(2.54cm)動かした際に、画面上でカーソルが移動するドット数を示す値。数値が高いほど素早い動作が可能になります。

特徴①:多ボタン搭載による高いカスタマイズ性能

特徴①:多ボタン搭載による高いカスタマイズ性能 イメージ

ゲーミングマウスは、左右クリックボタン、ホイール、ホイールボタンに加え、サイドボタンやセンターボタンを搭載しています。

各ボタンにはアクションやショートカットを割り当てることができ、キーボードやゲームパッドと組み合わせることで、より自由な操作が可能になります。

特徴②:高性能センサーによる精密な操作

特徴②:高性能センサーによる精密な操作 イメージ

ゲーミングマウスのセンサーは一般的なマウスに比べ、より細かい動きを正確に感知できます。

さらに、多くのモデルではDPIを自由に変更でき、少しのマウス移動で大きくポインタを動かすことが可能です。

パソコンゲーミングマウスの選び方は?

ロジクールの新製品を含めた5製品を比較

ロジクールの新製品を含めた5製品を比較 イメージ

今回はガジェットライターの武者良太氏と、雑誌『家電批評』がロジクールのFPS・TPSなどゲーミングマウスが重要になるジャンルで活躍できる製品を探すため、人気メーカーのマウス5台を検証しました。

テスト項目は「本体の軽さ」「左右のクリック感」「サイドクリックの使いやすさ」「ホイールの使いやすさ」「付加機能」の5つ。実際にゲームをプレイして採点しています。

なお、テストに使用したゲームは、根強い人気を誇るFPS・TPSゲーム「PUBG」、タイムサバイバルゲーム「ヴァンパイアサバイバーズ」、フライトアクションゲーム「Project Wingman」の3タイトルです。

使いやすさなど5項目をテスト

テスト項目①:本体の重量

マウスを軽やかに動かすには重量がポイントです。ほとんどのゲーミングマウスは軽量ですが、なかには重さがあっても操作しやすいものもあります。

テスト項目②:左右のクリック感

左右ボタンをクリックした際の押しやすさをチェックしました。ボタンの素材や剛性などの違いがあります。

テスト項目③:サイドクリックの使いやすさ

サイドボタンの数が足りているか、押しやすい位置に配置されているかを確認。押しやすさもチェックしました。

テスト項目④:ホイールの使いやすさ

ホイールの素材と回転のしやすさをチェック。また引っかかりがないかなどを確認しました。

テスト項目⑤:付加機能

マウスを使用するうえで、より使いやすさにこだわっている追加機能をチェック。操作性だけでなく手が疲れにくいようになっているかも重視しました。

それでは、評価が高かったゲーミングマウスをおすすめ順に発表していきます!

パソコンゲーミングマウスのおすすめは?

A+評価【1位】パルサー「Feinmann F01」

  • パルサーFeinmann F01 Gaming Mouse FMF01
  • 検証時価格: ¥24,500

総合評価: 4.80

 
軽さ
 5.00
クリック感
 5.00
サイドクリック
 5.00
ホイール
 5.00
付加機能
 4.00

高いクリック感と適切なボタン配置を兼ね揃える

ゲーミングマウスおすすめランキングでベストバイを獲得したのは、パルサーの「Feinmann F01」。わずか46gの本体重量が目を引くフラッグシップセンサーを搭載したゲーミングマウスです。

一見壊れやすそうなボディですが、マグネシウム合金が採用され、高い強度と耐衝撃性を備えています

センサーには、Pulsar独自のXS-1センサーを搭載し、32000DPIの解像度、750IPSのトラッキング速度を実現しています。

さらに、通信性能は、最新技術を搭載した「Pulsar 8K ワイヤレス ゲーミング ドングル」を搭載することで、超高ポーリングレートによる超高速データ転送を実現。入力遅延を最小限に抑え、マウスとモニター間を瞬時に更新できます。

実際にゲームで使ってみると、クリックした感触が非常に良く、ボタンのどの部分でもわずかな力で確実に押せる点が好印象。サイドボタンは押しやすいサイズ、形状になっていて、配置されている場所も文句なしでした。

おすすめポイント
  1. 幅広で安定感は抜群
  2. クリック感はちょうどいい
  3. 角が取れていて押し間違いがない
  4. 先端が押してもしならない
がっかりポイント
  1. 構造上汗などが内部に入りやすそう
DPI(最大)
32000
重量(g)
46g
型番
[FIRST EDITION] FEINMANN F01 G
武者良太
ガジェットライター
武者良太 のコメント

マウスの移動やクリックのしやすさも抜群で、サバゲーで優位に立てるでしょう。カッコよさもピカイチです

ベストの決め手:FPS・TPSゲームに特化した超軽量&高速入力

ベストの決め手:FPS・TPSゲームに特化した超軽量&高速入力 イメージ
重さを測ったところ、パルサーは37g。「Keris Ⅱ ACE」は43gで、6gの差が出ました

軽量でマウス操作がしやすく、クリック感も優れているため、FPS・TPSゲームに特に向いています。なかでも左右ボタンの剛性が高く、先の部分をクリックしても確実に射撃できるのがポイントが高かったです。「敵を倒すぞ!」というテンションに直結するはず。

A+評価【2位】ASUS「ROG Keris II ACE」  

  • ROGROG Keris II Ace
  • 実勢価格: ¥16,537

総合評価: 4.60

 
軽さ
 5.00
クリック感
 4.00
サイドクリック
 4.00
ホイール
 5.00
付加機能
 5.00

軽やかな操作感で動かしやすい

2位にはASUS「ROG Keris II ACE」がランクイン。eスポーツのプロプレイヤー向けに開発された、長時間の激しいプレイでも疲れにくい、流線型の軽量デザインで54g超軽量エルゴノミクスゲーミングマウスです。

センサーには、独自の4万2000dpi光学センサーを搭載し、また、瞬時に作動して明確な信号を送るROG光学マイクロスイッチが採用。これによりプレイヤーがクリック感を得られやすくなっています。

さらに、ROGポーリングレートブースターによって、ワイヤレスモードでは最大4,000Hzのポーリングレートに対応。非常に滑らかなカーソルコントロールが可能です。

実際に触れてみると、重さを感じない軽やかな操作感が特に印象的でした。ややボディが大きく感じるかもしれませんが、滑りの良さと重量が操作感を向上させています。パンサーには劣るものの、基本的に左右ボタンのクリック感は悪くなく、先端にいくほどややしなる程度でした。

ホイールは幅広ではないものの、引っかかりが少なくかなり動かしやすい印象です。

おすすめポイント
  1. 軽やかな操作感
  2. クリック感も良好
  3. ホイール操作がしやすい
  4. 付属のトングル装着でさらに正確な操作が可能
がっかりポイント
  1. サイドボタンが少し親指に引っかかる
DPI(最大)
42000
重量(g)
54g
型番
ROG KERIS II ACE BLACK
武者良太
ガジェットライター
武者良太 のコメント

カーソルコントロールが楽でした。なめらかな操作感に加え、内部に格納されているパーツが前方に集中しているからかもしれません

おすすめポイント:手に馴染みやすい一台

おすすめポイント:手に馴染みやすい一台 イメージ

FPSプレーヤー向けに開発されただけあり、軽量かつ軽やかな操作ができる手に馴染みやすいマウス。eスポーツのトッププロも愛用する快適な操作性で、クリック感も優秀でした。

また、サイドボタンの剛性も高いので、押し損じがなくゲームをしていて安心感高めです。

なお、見下ろし型シューティングゲームの「ヴァンパイアサバイバーズ」では、自分の手に合った大きさと滑りの良さが自分の感覚とゲーム画面とでズレがなくて使いやすかったです。

A+評価【3位】タートルビーチ「Burst Ⅱ Air」

  • タートルビーチBurst II Air
  • 実勢価格: ¥17,980

総合評価: 4.40

 
軽さ
 5.00
クリック感
 4.00
サイドクリック
 3.00
ホイール
 5.00
付加機能
 5.00

自分でカスタマイズして最適な一台に

同率で3位にタートルビーチ「Burst II Air」がランクイン。洗練されたエルゴノミック形状と10個の専用ボタンに加え、4Dスクロールホイールを備えたゲーミングマウスです。

センサーには、応答性の高い超高速の操作が可能な Owl-Eye 19K DPI 光学式センサーを搭載し、正確なトラッキングと高速な反応速度を実現。ゲーム内の微細な動きも正確に反映し、プレイヤーの意図通りに操作できます。

さらに、サイドに合計6つ、センターに1つのボタンが配置され、自分に最適な設定から様々なカスタマイズが可能です。

実際に使用したところ、ホイールはグリップ部分の素材が指にフィットし、押した際も本体側が凹むように設計されているので回しやすかったです。

一方で、マウスの山がセンターではなく後方に位置しているため、サイドボタンが押しやすい設計になっています。複数のボタンを使用するMMORPGをプレイするのに適しているでしょう。

ただし、ボタンが滑りやすくなってしまっているのがちょっと気になりました。

おすすめポイント
  1. 左・右ボタンが押しやすい
  2. カスタマイズ性に優れる
  3. 充電ドックが付属
がっかりポイント
  1. やや重さを感じる
DPI(最大)
26000
重量(g)
約47g
型番
TBM210115
武者良太
ガジェットライター
武者良太 のコメント

FPSとMMORPG、どちらのプレイにも向いているオールマイティなゲーミングマウスです

おすすめポイント:盛り上がりが後ろにありリラックスしてプレイできる

おすすめポイント:盛り上がりが後ろにありリラックスしてプレイできる イメージ

マウスの盛り上がりが比較的後ろの方にある点が特徴的。MMOなど長時間プレイになりがちなゲームをプレイするときには疲れにくく適しています

A+評価【3位】ASUS「ROG Harpe Ace Mini」

  • ROGROG Harpe Ace Mini
  • 実勢価格: ¥18,360

総合評価: 4.20

 
軽さ
 5.00
クリック感
 3.00
サイドクリック
 3.00
ホイール
 5.00
付加機能
 5.00

手にすっぽり収まる小型マウスが好みならコレ!

同率の3位はASUS「ROG Harpe Ace Mini」。49gの超軽量設計で、長時間のゲームプレイでも負担を軽減しつつ、高速かつ精密な操作ができます。2位の「ROG Keris II ACE」と異なり、長さと高さがひと回り小さめの設計。

センサーには、独自の42000DPIのROG AimPoint Pro光学センサーを搭載し、高速で正確な操作が可能。また、ROG光学マイクロスイッチを採用することで、高速なクリック応答と1億回のクリック耐久性を実現します。

実際に使用した感じでは、クリック部分をあらかじめしならせる作りをしているためか、クリック感は良くも悪くも平均的な印象

サイドボタンは出っ張りも少なく、押した時のストロークも短いのでクリックが押しやすかったです。とくに手が小さい人は使いやすいでしょう。

とはいえ、ガジェットライターの武者さんや男性の担当編集が使いましたが、かなり小さめで、手のサイズによって合う・合わないが他製品以上に出そうな印象でした。

おすすめポイント
  1. グリップ感がちゃんとしている
  2. ホイールが回しやすい設計
  3. 手が小さい人にピッタリ
がっかりポイント
  1. しならせる設計でFPS向けではない
DPI(最大)
42000
重量(g)
49g
型番
ROG HARPE ACE MINI BLACK

おすすめポイント:ホイールが回しやすい構造

おすすめポイント:ホイールが回しやすい構造 イメージ

ホイール付近の凹みが特徴的。指を入れやすく、ホイールの回しやすさに繋がっています

中山壮太
家電批評編集部
中山壮太 のコメント

小さめですが、しっかり回しやすい構造になっています

A評価【5位】ロジクール「PRO X SUPERLIGHT 2 DEX」

  • ロジクールPRO X SUPERLIGHT 2 DEX
  • 実勢価格: ¥24,500

総合評価: 3.80

 
軽さ
 5.00
クリック感
 4.00
サイドクリック
 3.00
ホイール
 4.00
付加機能
 3.00

ロジクール製品で固めるのであればアリ!

4位になったのはロジクール「PRO X SUPERLIGHT 2 DEX」。eスポーツ向けに設計された約60gの超軽量ゲーミングマウスです。前モデルの「PRO X SUPERLIGHT」からさらに軽量化され、素早い操作と長時間の使用でも疲れにくい設計になっています。

センサーには同社の高精度「HERO 2」センサーを搭載し、高精度で安定したトラッキングが可能。

また、光学式とメカニカルのハイブリッドスイッチを採用し、素早い応答性と耐久性を両立。遅延のないクリック速度を実現しています。

実際に使用したところ、左・右ボタンの先端を押すとしなる感じがあり剛性が不足。反応速度が速いだけにもったいない印象でした

さらに、サイドボタンはアクセスしやすい親指に位置し、丸みがあって引っ掛かりはなかったですが、押した感触はやわらかすぎ。イマイチ感触をつかみにくかったです。

ただ、一つのドングルでロジクール製のキーボードもワイヤレスにできる点は秀逸。ロジクール製品で固めるのであれば選んで損はないでしょう。

おすすめポイント
  1. 1つのドングルでロジクール製のキーボードもワイヤレス化できる
  2. クリック感に優れる
がっかりポイント
  1. サイドボタンの押し心地に違和感
  2. ホイールが出っ張りすぎ
DPI(最大)
44000
重量(g)
60g
型番
GPROXSL-WLDEXWH
中山壮太
家電批評編集部
中山壮太 のコメント

ホイールが出っ張り気味で、ちょっと邪魔くさいイメージがあります

パソコン性能も使い勝手も最高!満点評価の「Feinmann F01」を体感してみて!

最新のゲーミングマウス5製品のランキングを発表しました。

今回の検証では全製品が高評価で、ゲーミングマウスを謳うだけの性能を確かめられました。プレイするゲームやユーザーの手の形状、さらにプレイ時のマウスの持ち方によって「合う・合わない」は大きく分かれます。ぜひ一度、家電量販店などで実際に触って確かめてみてください。

今回検証に協力いただいた武者さん曰く「普通のマウスでゲームをプレイしている人がゲーミングマウスを使うと、新しい世界が開けます!」とのこと。担当編集もこれまで一般的なマウスしか触ってこなかったのですが、ゲーミングマウスの軽すぎる操作感に感動しました。

最後にプレイしたゲームごとのおすすめマウスを紹介 !

PUBG:パルサーがベスト。剛性の高さは敵を倒す昂りに直結します!

ヴァンパイアサバイバーズ(見下ろし型シューティングゲーム):ROGがベスト。特別に急いだ操作をするわけではないものの、自分の手にあった大きさと滑りの良さにより、脳とゲーム画面がピッタリと一致します。

プロジェクト・ウィングマン(コンバットフライトアクションゲーム):パルサー。戦闘寄りのゲームだとこちらが最適です。

このランキングを参考にして、自分に最適なゲーミングマウスを選んでみてください!