ゲーミングマウスとは?

ゲーミングマウスとは、一般的なPC用マウスと比べ、「ゲームプレイに特化した設計」がなされているのが特徴のゲーミングデバイス。
とくに細かい操作が求められるFPSやMOBA(※)などのジャンルでは、わずかな動作の差が勝敗を左右することもあります。そのため、ゲーミングマウスには、より高性能で快適な操作性が求められます。
多ボタン搭載による高いカスタマイズ性能

ゲーミングマウスは、左右のクリックボタン、ホイール、ホイールボタンに加え、サイドボタンやセンターボタンなども搭載しています。
それぞれのボタンにアクションやショートカットを割り当てることができ、キーボードやゲームパッドと組み合わせることで、より自由度の高い操作が可能になります。
でも、どれを選べば良いか迷いませんか? そこで今回は、雑誌『家電批評』編集部がゲームに精通したガジェットライター・武者良太さんと一緒に、人気メーカーの「軽い」・「60g以下」・「ワイヤレス」のゲーミングマウス6製品を集めて、比較・検証しました。
※MOBAとは、2つのチームに分かれたプレイヤーが協力して戦い、相手チームの拠点を破壊することを目的としたゲームジャンルです。
ゲーミングマウスの選び方

ポイント1:ゲーミングマウスの主流は“軽量”タイプに
近年、ワイヤレスで軽量ボディのゲーミングマウスが、プロ・アマを問わず広く支持されています。とくに80g未満のモデルが主流となり、FPSやMOBAなど、素早い照準操作が求められるゲームで圧倒的なパフォーマンスを発揮します。
軽量マウスは手首や腕への負担が少なく、長時間プレイしても疲れにくいのが大きな魅力です。
また、かつての「無線=遅延」という常識はすでに過去のものとなり、現在ではワイヤレスマウスでも遅延はほとんどありません。
さらに、ワイヤレス接続(無線タイプ)ならUSBの接続方式の有線マウスと異なり、ケーブルの煩わしさがなく、より快適にゲームへ集中できる点も支持される理由のひとつです
ポイント2:ゲーミングマウスのセンサー性能

ゲーミングマウスに搭載されているセンサーは、一般的なマウスよりも高精度で、細かい動きを正確に感知できます。
また、多くのモデルではDPI(感度)を自由に調整できるため、わずかなマウスの動きでポインターを大きく動かすことも可能です。
DPIとは?
DPI(Dots Per Inch)とは、マウスを1インチ(約2.54cm)動かしたときに、ポインターが何ドット移動するかを表す数値です。数値が高いほどポインターは速く動きますが、そのぶん細かい操作は難しくなります。
eスポーツなどのプロゲーマーは400〜1200dpiを使うことが多いので、初めはプロの数値をまねするのもアリです!
ポイント3:持ち方によって選ぶべきマウスは変わる
ゲーミングマウスの持ち方には主に3つのスタイルがあり、それぞれに適したマウス形状があります。
かぶせ持ち(パームグリップ)

かぶせ持ちは腕全体を使う動きなので低感度向きです。
つまみ持ち(フィンガーチップグリップ)

つまみ持ちは手首のみで操作するため、高感度向きです。
つかみ持ち(クローグリップ)

つかみ持ちは速すぎず、遅すぎず、中間の感度に向いています。
ゲーミングマウスの比較方法
ガジェットライターの武者良太さんに「PUBG」などのゲームをプレイしてもらい、クリック感や滑りやすさなど、ゲームをするうえで重要な項目を検証しました。
マウスパッドは「NINJA FX ライデン」を使用しました。
ゲーミングマウスのおすすめ
プロと一緒に実際に使ってみた、ゲーミングマウスのおすすめランキングです。それぞれの項目を緑のボタンで並べ替えられるので、商品選びの参考にしてみてくださいね。
商品 | ||||||||||
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RazerRazer Viper V3 Pro
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ロジクール GPRO X SUPERLIGHT 2
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LamzuLamzu MAYA X 8K FNATIC SPECIAL EDITION
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NinjutsoNinjutso Sora V2 Wireless Gaming Mouse
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Pulsar Gaming GearsX2 CrazyLight Gaming Mouse
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Endgame GearsOP1w 4K
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【1位】Razer「Razer Viper V3 Pro」
- RazerRazer Viper V3 Pro
- 最安価格: ¥26,480〜
- 重量
- クリック感
- サイドクリック感
- ホイール
- ソールの滑りやすさ
- 持ちやすさ
- ビルドクオリティ
- アプリでのカスタマイズ性
- おすすめポイント
-
- 細部までこだわった設計
- ホイールボタンのグリップ感が◎
- がっかりポイント
-
- 手が小さい人には不向き
- 幅
- 127.1mm
- 奥行
- 63.9mm
- 高さ
- 39.9mm
- 重量
- 54g
- 型番
- VIPER V3 PRO BLACK
【ビルドクオリティ】

Razer「Razer Viper V3 Pro」(写真上)はボタンが反っており、指を置いたときのフィット感がバツグンです。クリック後の反発が控えめなので、指への負担も少ないです。
【ホイール】

他製品と比べると、ホイールにやや重さを感じます。また、表面は滑りにくい設計で指がズレず、グリップ感は十分です。

私はかぶせ持ち派なので、大ぶりのサイズ感が手にジャストフィット。狙った位置に止まるので、照準を合わせやすかったです。自分の手に合ったマウスを選べば、こんなに照準を合わせやすくなるのかと驚きました!
【総評】
サイズが大きい分、安定感のある操作が可能。かぶせ持ちの人に最適なゲーミングマウスです。
【2位】ロジクール G「PRO X SUPERLIGHT 2」
- ロジクール GPRO X SUPERLIGHT 2
- 最安価格: ¥23,980〜
- 重量
- クリック感
- サイドクリック感
- ホイール
- ソールの滑りやすさ
- 持ちやすさ
- ビルドクオリティ
- アプリでのカスタマイズ性
- おすすめポイント
-
- 多くのプロゲーマーが愛用
- 他のマウスから移行しやすい
- がっかりポイント
-
- クリック感が重めで好みが分かれる
- 幅
- 125.0mm
- 奥行
- 63.5mm
- 高さ
- 40.0mm
- 重量
- 60g
- 型番
- G-PPD-004WL-BKd
【アプリでのカスタマイズ性】

細かい設定に加え、前に使用していたマウスと同等のDPIに補正可能です。他社のマウスでも簡単に移行できます。
【ホイール】

ロジクールG「PRO X SUPERLIGHT 2」(写真左)は、他製品に比べてホイールが大きいため、左クリックからホイール操作への移行がスムーズです。
【持ちやすさ】細部のつくりも考えられた設計!

サイドボタン下部がややへこんでおり、親指を添えたときにフィット感があります。
サイズが大きめなので、手が大きくかぶせ持ちの私には最高。クリック時の反発は強すぎず、Razer「Razer Viper V3 Pro」と似ています。専用アプリで細かい設定もできるので、不満を一切感じませんでした。
【総評】
プロゲーマーの使用率が高く、「プロと同じ製品を使いたい!」という人にもおすすめの製品です。
【3位】Lamzu「Lamzu MAYA X 8K FNATIC SPECIAL EDITION」
- LamzuLamzu MAYA X 8K FNATIC SPECIAL EDITION
- 最安価格: ¥17,790〜
- 重量
- クリック感
- サイドクリック感
- ホイール
- ソールの滑りやすさ
- 持ちやすさ
- ビルドクオリティ
- アプリでのカスタマイズ性
- 幅
- 118.3mm
- 奥行
- 62.1mm
- 高さ
- 37.7mm
- 重量
- 45g(約)
- 型番
- LAMZU MAYA X 8K FNATIC SPECIAL
【4位】Ninjutso「Ninjutso Sora V2 Wireless Gaming Mouse」
- NinjutsoNinjutso Sora V2 Wireless Gaming Mouse
- 最安価格: ¥15,980〜
- 重量
- クリック感
- サイドクリック感
- ホイール
- ソールの滑りやすさ
- 持ちやすさ
- ビルドクオリティ
- アプリでのカスタマイズ性
- 幅
- 119.2mm
- 奥行
- 37.3mm
- 高さ
- 59mm
- 重量
- 39g(約)
- 型番
- nj-sora-v2-white
【5位】Pulsar Gaming Gears「X2 CrazyLight Gaming Mouse」
- Pulsar Gaming GearsX2 CrazyLight Gaming Mouse
- 最安価格: ¥16,390〜
- 重量
- クリック感
- サイドクリック感
- ホイール
- ソールの滑りやすさ
- 持ちやすさ
- ビルドクオリティ
- アプリでのカスタマイズ性
- 幅
- 115.6mm
- 奥行
- 61mm
- 高さ
- 36.6mm
- 重量
- 35g(約)
- 型番
- X2 V2 GAMING MOUSE BLACK
【6位】Endgame Gears「OP1w 4K」
- Endgame GearsOP1w 4K
- 最安価格: ¥15,000〜
- 重量
- クリック感
- サイドクリック感
- ホイール
- ソールの滑りやすさ
- 持ちやすさ
- ビルドクオリティ
- アプリでのカスタマイズ性
- 幅
- 118.2mm
- 奥行
- 60.5mm
- 高さ
- 37.2mm
- 重量
- 58.5g(約)
- 型番
- OP1W 4K WHITE
ゲーミングマウスのよくある質問Q&A
Q. 一般的なマウスとゲーミングマウスの主な違いは?
一般的なPC用マウスと比べ、ゲーミングマウスは「ゲームプレイに特化した設計」がなされているのが特徴です。
一般的なマウスとゲーミングマウスの主な違い
一般的な マウス |
ゲーミング マウス |
|
センサー 性能 |
DPIが低く、 トラッキング 精度も控えめ |
DPIが高く、 動きの追従が 速い |
ボタン数と カスタマイズ性 |
左・右ボタン とホイール |
複数のサイド ボタンを搭載、 割り当て変更 も可能 |
応答速度 | やや遅め | クリックの 反応が非常に 速い |
形状・ フィット感 |
シンプルで 汎用的 |
人間工学に 基づいた エルゴノミクス 設計が多い |
Q. ポーリングレートとは?
A.ポーリングレート(Polling Rate)とは、マウスが1秒間に何回、PCに信号(位置情報など)を送信するかを示す数値で、単位は「Hz(ヘルツ)」です。
たとえば、ポーリングレートが1000Hzであれば1秒間に1000回、4000Hzであれば4000回の頻度で信号が送られることになります。数値が高いほど、マウスの動きに対するPCの応答性が向上し、より精密な操作が可能になります。
ただし、設定が高すぎるとPCに余計な負荷がかかる場合もあるため、バランスの取れた設定が重要です。

まとめ:マウスの持ち方と手のサイズに合ったマウス選びを
以上、ゲーミングマウスのおすすめランキングでした。
今回のテストでは、ゲーマーにおなじみのRazerとロジクールG(Logicool G)が、それぞれ第1位・第2位を獲得しました。
Razer「Razer Viper V3 Pro」は、左右ボタンに反りがあり、指が自然にフィットする設計が印象的。長時間のプレイでも快適です。
ロジクールG「PRO X SUPERLIGHT 2」は、クリック感がRazerに近いものの、サイドボタン下部にくぼみがあり、親指を置きやすいのが特長です。また、専用アプリを使えば異なるマウス間でDPI設定を補正できるため、他社製品からの乗り換えもスムーズです。
第3位のLamzu「Lamzu MAYA X 8K FNATIC SPECIAL EDITION」は、プレートが薄いためかクリック時の反発が強く、長時間使用では指が疲れやすい傾向があります。ただし、握ったときの安定感やマウスをしっかり止められる操作性は優秀です。
第4位のNinjutso「Ninjutso Sora V2 Wireless Gaming Mouse」と第5位のPulsar Gaming Gears「X2 CrazyLight Gaming Mouse」は、どちらも軽さと小型を採用。手が小さい人に適しています。
第6位のEndgame Gears「OP1w 4K」は、やや重さがある分、狙った位置でしっかり止めやすく、安定した操作が可能です。ホイールやクリック感は一般的なマウスに近く、ゲームとビジネスの両方で使えますが、やや中途半端な印象も残ります。
なお、手のサイズや持ち方、好みの重さによって使いやすさは異なるため、購入前に実際に店頭で触ってみるのがおすすめです。
この記事を参考に、ぜひ自分にぴったりのゲーミングマウスを見つけてください。
ゲーミングマウスのおすすめ

Razer
Razer Viper V3 Pro

ロジクール G
PRO X SUPERLIGHT 2
ゲーミングマウスの売れ筋ランキングもチェック!
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ボタンの先端や根本部分など、押した場所によって、ボタンの沈み込みがほとんど変わらず、クリック感がよかったです。