カメラジンバルとは?

ミラーレスカメラや一眼レフカメラ、スマホなどで動画を撮影する際に手ブレを抑えてくれる便利なアイテム、ジンバル。最近はユーチューブなどでも配信者がカメラに付けているので、見たことがある人も多いのではないでしょうか。

ジンバルとは? イメージ

ジンバルの魅力はなんといっても映像の安定感です。歩き撮りの振動でガクンガクンと動く映像はとても不快ですよね。

最近はカメラの手ブレ補正が強力になっているのでそこまで被写体は大きくはブレませんが、足踏みしたときの微振動は映像として残ります。

ジンバルはそうした微振動や持ち手の揺れをなめらかに補正してくれるので便利です。

3軸ジンバルとは?

3軸ジンバルとは? イメージ

3軸ジンバルは、3つの軸を制御して手ブレを抑えてくれるジンバルです。

チルト(縦)、ロール(回転)、パン(横)の動きに対して軸を効果的に動かし、手持ちのブレや歩行時の揺れを高度に補正。なめらかな映像を撮影できます。

3軸ジンバルとは? イメージ2

iPhoneやPixel 7 Proなどスマホ用の3軸ジンバルもあります。

ジンバルはセッティングが面倒?

ジンバルはセッティングが面倒? イメージ

ジンバルとカメラのバランス調整は慣れるまで時間がかかります。一度調整してもレンズを替えればまた調整が必要。ですが慣れてしまえばそれほど面倒とは感じません。

今回は雑誌「家電批評」が、手ブレを抑えてスムーズな移動映像が撮れるカメラ用ジンバルのおすすめを探して、プロと人気4製品を比較検証しました。

カメラジンバルの選び方は?

ジンバルを選ぶ際に気になるのが、補正の効果サイズ。基本的にサイズが大きくなるほど補正効果は高まりますが、持ち運びの際には重たくなります。

ここでは、比較的コンパクトなモデルのジンバル4製品を集めて、「機能性」「操作性」「使い勝手」を検証しました。

比較検証の結果は、評価の高かったジンバルからおすすめ順にランキング形式で発表します。それではどうぞ!

カメラジンバルのおすすめは?

ジンバルのおすすめ比較表

プロと一緒に実際に使ってみた、ジンバルのおすすめランキングです。それぞれの項目を緑のボタンで並べ替えられるので、商品選びの参考にしてみてくださいね。

ランキングは項目名で並び替えられます
商品
A評価
DJIDJI RS 3
DJI DJI RS 3 イメージ
3.76
364mm
187mm
170mm(展開時・高さには延長用グリップ・三脚は含まず)
パン360°、ロール-95°〜+240°、チルト-112°〜+214°
3kg
A評価
DJIDJI RS 3 Mini
DJI DJI RS 3 Mini イメージ
3.53
180mm
159mm
269mm(展開時・高さには延長用グリップ・三脚は含まれず)
パン360°、ロール-95〜+240°、ティルト-110°〜+210°
対応
0.4〜2kgまで
B評価
ZHIYUN TECHC020116G CRANE M3
ZHIYUN TECH C020116G CRANE M3 イメージ
3.59
157mm
75mm
280mm(三脚除く)
パン-180〜+180°ロール、360°、-30〜+30°、チルト-45〜+160°
対応
B評価
MOZAAircross S
MOZA Aircross S イメージ
3.06
163.7mm
77.4mm
261.2mm(展開時)
0.13〜1.8kg

A評価【1位】DJI「DJI RS 3」

  • DJIDJI RS 3
  • 実勢価格: ¥56,100

総合評価: 3.76

アプリ連携
 4.00
手ブレ補正
 4.33
撮影機能
 3.00
握りやすさ
 4.00
ボタン操作
 4.50
持ち運びやすさ
 2.50
設置性
 4.50
付属機材
 3.00

走ってもブレない補正力と操作性のよさ

ジンバルのおすすめランキング第1位でベストバイに輝いたのは、DJI「DJI RS 3」

ドローンで有名なDJI社の製品。今回テストしたRS 3は、サイズがやや大きめですが機能性に優れておりブレや揺れを効果的に補正します。

テストでは歩き撮りのほか、小走りもしてみましたが揺れはかなり抑えられていました。

RS 3の画期的なところは、瞬時にセットアップが完了する「自動軸ロック」

カメラとのバランス調整は必要ですが、一度セットしてしまえば、電源ボタンを押すだけで自動的にジンバルが撮影形態に展開します。これがとてもラク。調整ノブで前後バランスが簡単なのもいいです。

ボディは大きくて重たいですが、走って撮ってもブレない補正力と操作性のよさはさすがです。

おすすめポイント
  1. 本格的なジンバルが欲しい人
  2. 大きめのカメラを載せたい人
364mm
奥行
187mm
高さ
170mm(展開時・高さには延長用グリップ・三脚は含まず)
重量(ジンバル)
990g
重量(グリップ)
200g
機械的稼働範囲
パン360°、ロール-95°〜+240°、チルト-112°〜+214°
タッチパネル
積載重量
3kg
型番
CP.RN.00000216.01
園部大輔 氏
山岳写真家/イラストレーター
園部大輔 氏 のコメント

自動的に撮影状態になるのはとても便利です

液晶が見やすくてタッチ操作も快適

液晶が見やすくてタッチ操作も快適 イメージ

1.8インチOLEDフルカラータッチ画面は見やすくレスポンスもいいです。

微調整ノブで簡単にバランスが取れる

微調整ノブで簡単にバランスが取れる イメージ

カメラの前後バランスを微調整できるノブ。レンズ交換時などに便利です。

アプリではなくボディ側で操作

アプリではなくボディ側で操作 イメージ

パンフォロー、パン&チルトフォロー、FPVのモード切り替えが可能です。

安定感はあるけれど大きく重い

安定感はあるけれど大きく重い イメージ

RS 3は大きく重いのがネック。RS 3 miniと比べてひと回り以上の違いがあります。安定感を求めるか軽さを求めるかで選ぶ製品が変わってきます。

付属機材

付属機材 イメージ

別売のグリップでローアングルがラクに撮れます。

DJI「DJI RS 3」は、コンパクトなジンバルが欲しい人やいつも持ち歩きたい人には不向きですが、本格的なジンバルが欲しい人大きめのカメラを載せたい人におすすめです。

A評価【2位】DJI「DJI RS 3 Mini 」

  • DJIDJI RS 3 Mini
  • 実勢価格: ¥51,480

総合評価: 3.53

アプリ連携
 4.00
手ブレ補正
 3.67
撮影機能
 4.00
握りやすさ
 3.50
ボタン操作
 4.00
持ち運びやすさ
 3.00
設置性
 3.00
付属機材
 3.00

性能は軽量3機種中ベスト

ジンバルのおすすめランキング第2位は、DJI「DJI RS 3 Mini」

RS3の小型モデルで、性能性は軽量3機種でベストでした。手ブレ補正は同じメーカーDJIの上位モデル「RS 3」より劣りますが、一般的に使うには十分な性能。

こちらは軽さが武器で約850kg(縦向きなら795kg)と軽量です。RS 3 Miniは手ブレの補正効果がとても高く、走っても不快な揺れは起こりません。

別売のブリーフケースハンドルを付ければローアングルもラクに撮影できます。

RS 3 MiniにはRS 3のような自動展開の機能はありませんが、各調整部品の精度が高いためセッティングも素早く行えました

積載重量に対応するカメラはキヤノンならEOS Rシリーズ、ソニーはα7シリーズなどです。

おすすめポイント
  1. 安定感ある映像が撮りたい人
  2. フルサイズ機で使いたい人
180mm
奥行
159mm
高さ
269mm(展開時・高さには延長用グリップ・三脚は含まれず)
重量(縦向き撮影時)
795g
重量(横向き撮影時)
850g
機械的稼働範囲
パン360°、ロール-95〜+240°、ティルト-110°〜+210°
タッチパネル
対応
積載重量
0.4〜2kgまで
型番
CP.RN.00000294.01
園部大輔 氏
山岳写真家/イラストレーター
園部大輔 氏 のコメント

RS3はでかい!と思うならこちらを選ぶといいです

ズームボタンが使いやすい

ズームボタンが使いやすい イメージ

人差し指を置く場所にズームボタンがあるので、とても操作しやすいです。

液晶が見やすくてタッチ操作も快適

液晶が見やすくてタッチ操作も快適 イメージ

タッチ液晶の表示は日中でも見やすく、タッチ操作も快適です。

デザイン優先のためか使いにくい

デザイン優先のためか使いにくい イメージ

デザイン優先のためか、ロックボタンが使いにくいのがネック。ジンバルをロックするボタンが小さく、手袋をしていると操作がしにくいと感じました。

付属機材

付属機材 イメージ

こちらも別売のグリップが付けられます。

DJI「DJI RS 3 Mini」は、片手で気軽に撮影したい人や見た目がゴツいのは嫌いな人には向きませんが、安定感ある映像が撮りたい人フルサイズ機で使いたい人におすすめです。

B評価【3位】ZHIYUN TECH「C020116GCRANE M3」

  • ZHIYUN TECHC020116G CRANE M3
  • 実勢価格: ¥48,400

総合評価: 3.59

アプリ連携
 4.00
手ブレ補正
 3.67
撮影機能
 2.50
握りやすさ
 3.50
ボタン操作
 3.50
持ち運びやすさ
 4.00
設置性
 4.00
付属機材
 3.50

携帯性がよく、シンプルで操作しやすい

ジンバルのおすすめランキング第3位は、ZHIYUN TECHC「020116GCRANE M3」

小型3機種で一番軽量なモデル。小型で携帯性がよくシンプル操作で扱いやすいです。ブレは多いだろうなと予想していましたが、思いのほか補正してくれます。

ただ小型すぎてフルサイズ機などを載せると、アングルによってはレンズが引っかかり可動域が制限される場面も。

グリップの上部に三脚穴があり、ここにミニ三脚などを付けてグリップとして利用できます。これが結構便利。普段使いにちょうどいいジンバルです。

おすすめポイント
  1. 小型ミラーレスで利用する人
  2. カメラ装着が楽なものを求める人
157mm
奥行
75mm
高さ
280mm(三脚除く)
重量
700g
機械的稼働範囲
パン-180〜+180°ロール、360°、-30〜+30°、チルト-45〜+160°
タッチパネル
対応
型番
Crane M3
園部大輔 氏
山岳写真家/イラストレーター
園部大輔 氏 のコメント

使い勝手がよく、個人的に買いたいジンバルです

カメラ台座部分の長穴加工が便利

カメラ台座部分の長穴加工が便利 イメージ

長穴加工されているのでカメラとのバランス調整時にスムーズに動いてくれます。

グリップ上部に三脚穴あり

グリップ上部に三脚穴あり イメージ

グリップの上部穴にハンドルを装着できます。

ローアングルなどはきびしい

ローアングルなどはきびしい イメージ

可動域が狭いので、ローアングルなどはきびしいです。α7クラスでもレンズが引っかかる場合がありました。

ZHIYUN TECHC「020116GCRANE M3」は、小型ミラーレスで利用する人カメラ装着がラクなものを求める人におすすめです。

B評価【4位】MOZA「Aircross S」

  • MOZAAircross S
  • 実勢価格: ¥35,846

総合評価: 3.06

アプリ連携
 1.50
手ブレ補正
 4.00
撮影機能
 2.50
握りやすさ
 2.50
ボタン操作
 3.50
持ち運びやすさ
 3.50
設置性
 3.50
付属機材
 3.00

軽量コンパクトで持ち運びに便利

ジンバルのおすすめランキング第4位は、MOZA「Aircross S」

専用アプリはなく連携なしで使うジンバル。軽量コンパクトで持ち運びに便利。それでいてブレ補正の効果は高いです。

液晶は付いていますが、タッチ液晶ではありません。最近のジンバルとしては珍しくアプリを使わないスタンドアローンタイプです。

おすすめポイント
  1. いつも持ち歩きたい人
  2. たまにしか使わない人
163.7mm
奥行
77.4mm
高さ
261.2mm(展開時)
重量
750g
機械的可動範囲
パン360°、ロール330°、チルト330°
積載重量
0.13〜1.8kg
型番
MPS01
園部大輔 氏
山岳写真家/イラストレーター
園部大輔 氏 のコメント

コンパクトなのでカバンに入れて持ち歩けます

ジョイスティックが快適

ジョイスティックが快適 イメージ

ジョイスティックが快適。液晶の項目を選ぶときに使用。操作はしやすいです。

頼りない感じがします

頼りない感じがします イメージ

各部の固定が少し不安で剛性感に欠け頼りない感じがします。軽いカメラ専用と思ったほうがいいでしょう。

MOZA「Aircross S」は、いつも持ち歩きたい人たまにしか使わない人におすすめです。

カメラまとめ:DJIはまるで映画のような安定した映像が撮れる

以上、ジンバルのおすすめランキング4選でした。

ベストバイに輝いたのは、DJI「DJI RS 3」

ボディは大きくて重たいですが、走ってもブレない補正力と操作性のよさはさすが。動画撮影で起こりがちな揺れやブレを画期的に補正してくれます。

DJI「DJI RS 3」

 
DJI「DJI RS 3」 イメージ
DJI「DJI RS 3」 イメージ2

DJI
DJI RS 3

DJI「DJI RS 3」は、サイズがやや大きめですが機能性に優れていて、ブレや揺れを効果的に補正します。

自動軸ロックで瞬時にセットアップが完了し、電源ボタンを押すだけで自動的にジンバルが撮影形態に展開するのでラクです。

コンパクトさを求める人には不向きですが、一眼レフやミラーレスカメラといった本格的なカメラを載せたい人におすすめです。

カメラジンバルの購入を検討しているという人は、本記事のおすすめランキングを参考にお気に入りを見つけてみてください。

カメラジンバルの売れ筋ランキングもチェック!

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