安いAndroidスマホって本当に使える?
メモリが小さい、カメラ画質が悪い、おサイフケータイ非対応などの理由で「安い機種=残念」という固定観念が世間に根付いていますが、果たして本当でしょうか?
雑誌『MONOQLO』では過去に格安スマホテストを実施。2023年10月号のU3万円格安スマホ特集では、モトローラ「moto g32」がベストバイに輝きました。
今回、新たなベストバイを決めるべく、2024年以降発売の4万円以下Androidスマホ4機種と過去ベストバイであるモトローラ「moto g32」を比較テスト!
過去ベストと対決するのは、モトローラ新作、OPPO、国内勢のシャープとFCNTの、おサイフケータイに対応した安いスマホ。乗り換えるのもありかも? と思える一台を探しました!
安いAndroidスマホの選び方は?
今回、雑誌『MONOQLO』編集部は日常使いできる安いスマホを探し、過去ベストを含む5製品をピックアップ。
フォトグラファーの文田信基さんとITライターの古作光徳さんとともに、以下の項目で比較テストを行いました。
テスト1:基本性能
ベンチスコア、満充電の状態から動画を再生して充電が切れるまでの動画の連続再生時間、画面サイズに対する重量の比率などを基に、スマホの基本性能を評価しました。
テスト2:使い勝手・機能性
画面のスクロールや文字入力、本体の持ちやすさや画面の見やすさ、搭載されている機能の利便性などをチェックしました。
テスト3:音質・画質
最高輝度・画質に設定して動画を視聴し、動きのなめらかさを確認。男性ボーカルの動画で音の広がりや音量を評価しました。
テスト4:カメラ(夜景)
編集部員が夜景を撮影し、明暗の調整、ブレの有無、画の雰囲気をフォトグラファーが評価しました。
テスト5:カメラ(料理)
黄色系の照明の下、刺身の盛り合わせを手前のサーモンに焦点を合わせて撮影。色味のバランスや鮮やかさに注目しました。
テスト6:製品のデザイン性
複数名のモニターが実際に見て触って、安っぽく見えないか、質感のよさなどを評価しました。
※各メーカーから貸与された端末を用いて検証しています。
4万円以下のAndoridのおすすめは?
プロと一緒に実際に使ってみた、安いAndroidスマホのおすすめランキングです。それぞれの項目を緑のボタンで並べ替えられるので、商品選びの参考にしてみてくださいね。
商品 | |||||||||
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モトローラmoto g64 5G
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シャープAQUOS wish4
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FCNTarrows We2
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オウガ・ジャパンOPPO A3 5G
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モトローラmoto g32
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【1位】モトローラ「moto g64 5G」
- モトローラmoto g64 5G
- 実勢価格: ¥27,280〜
- 基本性能
- 使い勝手・機能性
- 音質・画質
- カメラ(夜景)
- カメラ(料理)
- 製品のデザイン性
- おすすめポイント
-
- 5製品中唯一のメインメモリ8GBモデル
- 動作がサクサクで快適
- 艶消しフレームと背面の光沢感で高見え
- がっかりポイント
-
- 音質は広がり感や奥行き感に欠ける印象
- 幅
- 73.82mm(約)
- 奥行
- 7.99mm(約)
- 高さ
- 161.56mm(約)
- 重量
- 177g(約)
- SoC
- Dimensity 7025
- OS
- Android 14
- ディスプレイ
- 6.5インチ(約)
- メインメモリ
- 8GB
- ストレージ
- 128GB
- インカメラ
- 1600万画素(約)
- アウトカメラ
- 5000万画素(約、メイン)、200万画素(マクロ)
- 生体認証
- 指紋認証、顔認証
- 防水・防塵性能
- IP52
- 型番
- PB2G0001JP
【ベストの理由】素人でもパキッとキレイな写真が撮れる
夜景撮影はオートモードでもモトローラ「moto g32」の夜景モードに匹敵する明るさで、暗所での人物撮影に心強いです。
やや色調がマゼンダに偏ってはいるものの、オート撮影でも色鮮やかで明るい雰囲気に仕上がります。簡単にブレずに撮れるのも◎です。
マクロ撮影もバッチリです!
【基本性能】
- 動画の連続再生時間:13時間16分10秒
- Antutuベンチマーク:479475
動画の連続再生時間・ベンチスコア共に、5製品のなかでは優秀。ボディサイズに対して軽く感じるため、長時間使用しても疲れにくいです。
ベンチスコアは5製品中トップ
ベンチスコアはミドルクラススマホには及ばないものの、メインメモリ(RAM)が8GBと多いため、軽めのゲームなら十分に遊べそうです。
エントリーモデルとしては優秀。
【使い勝手・機能性】サイドボタンで音楽再生を操作
画面オフ時に音量ボタンでトラック送りができるため、移動中に重宝しそう。2回振り下ろすだけでライトのオンオフも可能です。
動作がスムーズ&カスタマイズも!
スクロールと読み込みがスムーズで操作が快適です。
操作方法を自分好みにカスタマイズできます。ジェスチャーによる操作設定も可能です。
【音質・画質】動きがとてもなめらか
細部までキレイに表現されていて、カクつきもなし。声がクリアに強調され、広がり感や奥行き感に欠ける印象でした。
【カメラ(夜景)】メリハリの効いた明るい写真
コントラストが強くシャープな仕上がりで、ブレが少なく看板の文字もくっきり見えます。
【カメラ(料理)】色鮮やかで食欲をそそる
色が濃く、明るい仕上がりで料理が美味しそうです。手前のものはくっきり、奥のものはボケて雰囲気が出ています。
【製品のデザイン性】
艶消しのフレームと、背面の上品な光沢感が好評でした。「8万円くらいに見える」との声も。
【2位】シャープ「AQUOS wish4」
- シャープAQUOS wish4
- 実勢価格: ¥15,000〜
- 基本性能
- 使い勝手・機能性
- 音質・画質
- カメラ(夜景)
- カメラ(料理)
- 製品のデザイン性
- 幅
- 76mm(約)
- 奥行
- 8.8mm(約)
- 高さ
- 167mm(約)
- 重量
- 190g(約)
- SoC
- Dimensity 700
- OS
- Android 14(発売開始時)
- ディスプレイ
- 6.6インチ(約)
- メインメモリ
- 4GB
- ストレージ
- 64GB
- インカメラ
- 800万画素
- アウトカメラ
- 5010万画素(約)
- 生体認証
- 指紋認証、顔認証
- 防水・防塵性能
- 防塵IPX8、防水IPX5
- 型番
- SH-52E(B)
【基本性能】
- 動画の連続再生時間:10時間6分16秒
- Antutuベンチマーク:371807
メインメモリは4GBと小さく、ベンチマークスコアも高くはないためゲームプレイが多い人には厳しめ。
動画の連続再生時間は5製品中4位でした。
【使い勝手・機能性】平置き操作もガタつかずに快適
レンズ部が薄いため、平置きでの操作が快適。
幅が大きいのはネックですが、マット素材で指紋がつきにくいのは◯です。
【音質・画質】エッジの効いた映像表現
線が太く、影が濃く、全体的に暗く見える傾向。動き自体はなめらかですが、黒い部分がチラつくことも。
音量は小さめです。
【カメラ(夜景)】もっとも肉眼に近い
オートナイトモードで撮影。明暗のバランスがよく、適度なボケみで雰囲気のある画になりました。
【カメラ(料理)】全体がくっきりしている
全体にピントが合い、パキッとメリハリが利いているため、広範囲をくっきり写したい人向き。色味が濃く出ているのも高評価でした。
【製品のデザイン性】
レンズ周りの丸いあしらいが可愛らしいです。マットな質感も安っぽくなく◯。
【3位】FCNT「arrows We2」
- FCNTarrows We2
- 実勢価格: ¥16,980〜
- 基本性能
- 使い勝手・機能性
- 音質・画質
- カメラ(夜景)
- カメラ(料理)
- 製品のデザイン性
- 型番
- F-52E
【基本性能】
- 動画の連続再生時間:13時間15分34秒
- Antutuベンチマーク:468797
ベンチスコアは高めで、バッテリー持ちもそこそこ。重たいゲームや動画編集といった作業を行わないのであれば、十分なレベルと言えます。
【使い勝手・機能性】コンパクトで持ちやすい
手に馴染むコンパクトなサイズ感。スクロールの反応は良好ですが、文字入力キーボードが独特なので慣れが必要かもしれません。
【音質・画質】色鮮やかでカクつかない
画面がやや暗めで平坦に見えますが、色鮮やか。カクつきも気になりません。
音声に重厚感がなく若干チープな印象です。
【カメラ(夜景)】適度な明るさで自然な仕上がり
夜景モードは、色味と明るさが自然。光が適度に抑えられていて看板も見やすいです。
【カメラ(料理)】色が濃いがやや暗め
色が濃く、影の出方などコントラストの利き方はキレイですが、暗めの仕上がり。寄りと引きで色味が安定しにくかったです。
【製品のデザイン性】
背面・側面ともにマットな素材で、角ばった部分がなくやわらかい印象です。
【4位】オウガ・ジャパン「OPPO A3 5G」
- オウガ・ジャパンOPPO A3 5G
- 実勢価格: ¥23,997〜
- 基本性能
- 使い勝手・機能性
- 音質・画質
- カメラ(夜景)
- カメラ(料理)
- 製品のデザイン性
- 型番
- A3 5G NA パープル
【基本性能】
- 動画の連続再生時間:12時間56分44秒
- Antutuベンチマーク:425345
ベンチスコアとバッテリー持ちは3万円台の製品に肉薄。
本体は約187gで、ボディサイズに対する重量感の比率が低いため重たく感じにくかったです。
【使い勝手・機能性】斜めからでもはっきり見える
画面の明るさと視野角は5製品のなかでもダントツで、暗闇での使用に重宝。操作感はややもっさりしていました。
【音質・画質】動きがなめらかだけど細部はぼやけた
画面が明るくて迫力があります。動きはなめらかだったものの、細部はぼやけがちでした。
音は軽めで、広がり感はあと一歩でした。
【カメラ(夜景)】処理が効いて人工的な印象
夜景モードで撮影。オート撮影より明暗バランスが整っていますが、全体的にやや暗めです。
【カメラ(料理)】薄暗くて色が薄い……
奥側のボケみはしっかり出ているものの、全体的に薄暗くて彩度が物足りない印象。美味しそうに撮るには工夫が必要です。
【製品のデザイン性】
3眼レンズや背面のツヤ消し光沢は高級感があります。側面のテカリはややチープです。
【5位】モトローラ「moto g32」
- モトローラmoto g32
- 実勢価格: ¥22,500〜
- 基本性能
- 使い勝手・機能性
- 音質・画質
- カメラ(夜景)
- カメラ(料理)
- 製品のデザイン性
- サイズ
- W73.8×D8.49×H161.7mm
- 重量
- 184g
- バッテリー容量
- 5000mAh
- 画面解像度
- 2400×1080
- チップ
- Snapdragon® 680 4
- ディスプレイ
- 6.5インチ
- 型番
- PAUV0003JP
【基本性能】
- 動画の連続再生時間:9時間59分13秒
- Antutuベンチマーク:314465
2022年発売の製品ということもあり、ベンチスコアと充電持ちは2024年発売の他製品におよばず。
おサイフケータイが使えないのも残念ポイントです。
【使い勝手・機能性】独自メニューでカスタマイズ
ひねる、振るといったジェスチャーに紐づけたスマホ操作の設定が可能。本体は薄いもののレンズ部の出っ張りは大きめです。
【音質・画質】カクつくけれど音質はよかった
カクつきが気になったものの、細部の表現はキレイ。音の広がりと重厚感が感じられ、楽器の音もよく聴こえました。
【カメラ(夜景)】夜景モードだとブレがち……
オート撮影だとかなり暗く、夜景モードは明るい部分の白飛びとブレが気になりました。
【カメラ(料理)】全体が明るくのっぺり
料理モードで撮影。おおむねキレイですが、色が薄く、明るさが平均化されていて迫力・立体感はあと一歩でした。
【製品のデザイン性】
背面がツルツルしていて光沢感が強く、iPodを想起させるデザインです。
まとめ:最新の格安スマホは想像以上に“アリ”でした
以上、4万円以下のAndoridスマホのおすすめランキングでした!
2024年発売の4製品はおサイフケータイ対応。うち2機種は5G対応で、時代の流れを感じました。
また、ジェスチャー設定によってスマホ操作のカスタマイズが可能な機種もあり、操作の主流はiPhoneと同様ジェスチャーナビゲーションに移行しつつある模様です。
5製品ともイヤホンジャック搭載というのはやや意外でした。
そんな中、今回ベストバイとなったのは前モデルから進化したmotorola(モトローラ)「moto g64 5G」。8GBのメモリを搭載しており、動作の滑らかさで他機種を圧倒。充電の持ちがよく、ベンチスコアは日常使いするぶんには問題ないレベルです。
動画も細部まできれいに表現され、映像もカクつくことなく楽しめました。また、カメラ性能も優秀で、オート撮影でも色鮮やかな映える写真に仕上がるのがうれしいです。
操作性もよく、ジェスチャーナビゲーションと3ボタン操作の両方に対応しているため、iPhoneや昔のAndroidスマホから乗り換える場合も違和感なく使えるはず。
「格安スマホバレ」しにくい高級感のあるデザインで、サブ機はもちろん、メイン機としてもおすすめです。
motorola「moto g64 5G」はコスパ重視派も満足できるはず。ご紹介した商品詳細を参考に、自分に合った一台をぜひ選んでみてくださいね。
4万円以下のAndoridスマホのおすすめ
モトローラ
moto g64 5G
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メリハリの利いた明るく楽しい雰囲気の写真が撮れます。