家電快眠のために整えたい室内環境

快眠のために整えたい室内環境 イメージ

一日の疲れをリセットするのに大切な睡眠。みなさんはぐっすり眠れていますか? 忙しくて時間がとれないなら、眠りの質を改善をはかってはいかがでしょうか。

そこで、室内の環境を整えて快眠をサポートするアイテムに注目。睡眠の専門家といっしょにスマートリモコンなど、空調家電や照明の操作を自動化できるアイテムを集めて検証しました。

家電質のよい睡眠をとるための三原則

自分がしっかり眠れているのか、イマイチわからないという人もいると思います。そもそも「快眠」というのはどんな状態のことをいうのでしょうか。

1:快眠の状態とは?

快眠とは、眠りの深さとリズムが整った状態のこと。自分で測定することはむずかしいですが、以下の3点を、本人が起きた時に実感できるかどうかが判断の目安となります。

・寝つきがいい
・途中で何度も起きない
・熟睡感がある

2:快眠のカギは就寝前の行動にあり

眠る前は、快眠しやすいようなコンディションに整えておくと効果的です。

深部温度を下げておく

深部温度を下げておく イメージ

体温が高いままだと寝つきが悪くなります。体の深部体温を下げておくこと、とくに“高いところから急降下させる”ことが重要。入浴の際に湯船につかって一度体温を上げると、そのあとで下がりやすくなるためオススメです。

自律神経を整えておく

自律神経を整えておく イメージ

心地よく眠りにつくには、自律神経を整えておくことも大切。音楽を流したり、 照明の色温度を落とすなどして、リラックスした状態(副交感神経が優位)をつくりましょう。

3:眠るための環境を整える

自分のコンディションだけでなく、寝室の環境も重要です。具体的に以下のような状態が理想的です。

▼室温:18~20℃
冬の間は18~20℃に設定します。可能なら朝方に1〜2℃高めにできるとベスト!

▼湿度:50%台
加湿器や除湿機などを使って50%台をキープします。

▼風:風速0.4m
寝室のドアを開けるなどして、体に感じないくらいの風(不感気流)をつくります。

▼音:40dB以下
室外の環境にもよりますが、部屋がシーンと静まり返った状態がこのくらいです。

▼明るさ:0.3ルクス以下
暗闇がベストですが、カーテンの裾から漏れる光ほどであれば問題ありません。

▼その他(触覚、嗅覚)
体に触れるものは柔らかいものを。香りはラベンダーやシダーウッドなどがおすすめです。

家電よく眠れているかをチェックしてくれる「睡眠計測家電」

睡眠時間を長くとるのは難しくても、上記のような空調家電や照明の設定なら改善できそうですよね。

ということで今回ご紹介するのは「睡眠計測家電」です。よく眠れているのか自分ではわからない……というときに便利なアイテムで、最近増えている注目のガジェットなんです。

よく眠れているかをチェックしてくれる「睡眠計測家電」 イメージ

腕時計タイプのものは気になって眠りの妨げになることもあるので、今回は腕時計タイプ以外の4製品を集めてテストしました。

家電一度設定したらあとはラクチン「Withings Sleep」

一度設定したらあとはラクチン「Withings Sleep」 イメージ

Withings
Withings Sleep
実勢価格:1万3800円

Withings「Withings Sleep」は、マットレスの下に置いて睡眠を計測するタイプです。初期設定は今回比較した中でいちばんラクで、一度設定したらあとは手間がないのがいいところ。ただしマットレスの厚みがあるので、人によっては寝心地が変わると感じるかもしれません。

特徴

○:電源を入れたら使える手軽さ
○:アプリのグラフは見やすい
×:本体が分厚くベッドの寝心地が変わる

特徴 イメージ

このようにマットレスの下にセット。

浅い眠りを2段階で表示

浅い眠りを2段階で表示 イメージ

棒グラフがやや見づらく、ざっくりしていますが、浅い眠りを2段階で表示してくれるのはよかったです。

家電レーダーでモニタリング「Google Nest Hub」

レーダーでモニタリング「Google Nest Hub」 イメージ

Google
Google Nest Hub(第2世代)
実勢価格:9900円

Google「Google Nest Hub(第2世代)」は、Googleのスマートディスプレイにレーダーで睡眠をモニタリングする新機能が搭載しています。置く場所は選びますが、精度の高さが期待できます。

特徴

○:結果を見ると精度は高そう
○:体に触れないからストレスフリー
×:置き場所を選ぶ

特徴 イメージ

体に触れないから
眠りやすい

体に触れないから眠りやすい イメージ

機器登録と睡眠計測で別アプリを使うのがやや面倒ですが、体に触れないので眠りやすさでは随一です。

家電いびきを抑制する Philips「スノアサイレンサー」

いびきを抑制する Philips「スノアサイレンサー」 イメージ

Philips
Smart Sleep スノアサイレンサー
実勢価格:2万4200円

Philips「Smart Sleep スノアサイレンサー」は、いびきをかくと振動して横向きになるのを促し、いびきを抑えます。今回2名が自宅で試したところ、上々の効果を確認しました。

特徴

○:かなりの確率で横向き寝になる
○:隣に寝ている人にはうれしい
×:振動で目が覚める人もいる

特徴 イメージ

胸の下に装着して計測

胸の下に装着して計測 イメージ

ベルトを胸の下に装着しますが、締め付けの強さとズレなさのバランス調整がやや大変。テストでは「プラパーツが痛い」との声もありました。

家電脳波で計る Philips「ディープスリープ ヘッドバンド2」

脳波で計る Philips「ディープスリープヘッドバンド2」 イメージ

Philips
Smart Sleep
ディープスリープヘッドバンド 2
実勢価格:2万9800円

Philips「ディープスリープヘッドバンド 2」は、頭部に取り付けて脳波を計測するタイプで「体動で計測するタイプより精度は高い」(小林さん)とのこと。素材がよく、過度な締め付けもなかったです。

特徴

○:体の動きで計るものより精度が高い
○:バンドの肌当たりがよく調節しやすい
×:慣れるまで時間がかかる

特徴 イメージ

途中の覚醒もちゃんと検出

途中の覚醒もちゃんと検出 イメージ

睡眠の深さを示す折れ線グラフがわかりやすいです。途中の覚醒もきちんと表示しました。

家電睡眠アプリのグラフはどう見ればいい?

睡眠アプリのグラフはどう見ればいい? イメージ

ところで、睡眠アプリのグラフをどう見ればいいのか疑問に思っている方もいるのでは?

睡眠分析グラフの形状は、各アイテムの使用するアプリによって違います。ただし下に示した理想の睡眠サイクルと、注視すべきことを事前に頭に入れておけば、どんなグラフが出てきても、ある程度睡眠状態の良し悪しを判断できます。

これが理想の睡眠のカタチ

・最初の数十分で深い眠りに落ちる
・睡眠段階1から開始し、2~4を経てレム睡眠が出現
・ノンレム睡眠とレム睡眠を4~5回繰り返す
・深い眠りの深度が徐々に浅くなる
・深い眠りが3時間以内に多く出現

これが理想の睡眠のカタチ イメージ
小林麻利子 氏
眠りとお風呂の専門家
小林麻利子 氏 のコメント

睡眠状態の質を改善するきっかけに!

ちなみに昼寝のときは……

昼寝など10分程度の仮眠の場合、深い眠りに落ちる前に起きてもパフォーマンスは改善するそうです。なお、10分の使用で睡眠状態を分析してくれた製品はありませんでした。

以上、睡眠計測家電4製品の紹介でした。ちゃんと眠れているか気になる方はチェックしてみてくださいね。

なお、「睡眠改善アイテム」の特集は、以下の記事もご覧になってください。

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