お茶を楽に淹れられる?「茶こしつき電気ケトル」を比較!
朝起きたら、まずお湯を沸かすのがルーティーンという方は多いのではないでしょうか。
そんなとき、便利なのが電気ケトル。暑い季節はいっそう水分補給が大事なので、白湯を飲んだりお茶をたくさん作って冷やしたりと、大活躍します。しかし、電気ケトルは容量が少ないものが多いので、頻繁にお湯を沸かす必要があるのが面倒でした。
そこで今回注目したのが、「大容量の多機能電気ケトル」。しかも茶こし付属で、煮出し機能付きの製品もあるんです。一気に1.5リットルのお茶が作れたら、ラクできちゃうかも!
果たして魅力的な茶こし付き電気ケトル は見つかるのか? というわけで、今回は人気メーカーの「ティファール」と「アイリスオーヤマ」の多機能電気ケトルがおすすめなのか、比較検証します。
茶こし付き電気ケトルとは?
煎茶などを淹れるときには「急須」を使いますが、茶こし付き電気ケトルには、茶こしが付属しているので急須を用意する必要がありません。大容量の冷たい緑茶や麦茶も、一気に作れてラクできそうです。
急須の場合(お湯は別途沸かす)
急須に茶葉を入れます。
お湯を注ぎ、蓋をして蒸らします。
湯飲みに最後の一滴まで注ぎます。
茶こし付き電気ケトルの場合
適温になったら茶葉を入れます。
蓋をして、好みの濃さになるまで待ちます。
湯飲みなどに注ぎます。
今回比較する人気の2製品は?
まずは今回検証を行なう2製品、ティファール「テイエール1.5L」とアイリスオーヤマ「ガラスケトル 温度調整付 IKE-G1500T」の基本スペックの比較です。
ティファール「テイエール 1.5L」
- ティファールテイエール 1.5L
- 実勢価格: ¥9,890〜
ティファール「テイエール1.5L」はデザイン性が高く、煮出し機能付き。レシピブックも付いているので、おしゃれなティータイムも楽しめそうです。
- 容量
- 1.5L
- 重さ
- 1920g
- 消費電力
- 1250w
- 主な機能
- 温度調節、保温、煮出し
- 保温
- 60-95℃(1時間)
- 温度調節
- 60-100℃(7段階)
- レシピブック
- 付属
- 型番
- BJ813DJP
アイリスオーヤマ「ガラスケトル 温度調整付 IKE-G1500T」
- アイリスオーヤマガラスケトル 温度調整付 IKE-G1500T
- 実勢価格: ¥6,720〜
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アイリスオーヤマ「ガラスケトル 温度調整付 IKE-G1500T」は、日本茶を淹れることを想定した茶こし付きの大容量電気ケトルです。温度調整・保温が可能で、パネルの表示も見やすいです。
- 容量
- 1.5L(約)
- 重さ
- 1700g
- 消費電力
- 1200w
- 主な機能
- 温度調節、保温
- 保温
- 60-95℃(1時間)
- 温度調節
- 60-100℃(9段階)
- レシピブック
- なし
- 型番
- IKE-G1500T-B
どちらも茶こし付き。温度調節や保温ができる多機能タイプです。
それでは、どちらの製品がよりラクに美味しいお茶を淹れられるのか、仕上がりや使いやすさを比較検証しました。
検証1:お茶を美味しく淹れられる?
まずはお茶の美味しさをテスト。次の5種類のお茶を淹れて比較しました。
▼お茶の種類
1:煎茶
2:ほうじ茶
3:麦茶
4:紅茶
5:フルーツティー
茶葉や水の量などは、目安が記載されているティファールのレシピブックを参考に決めています。使い勝手は、お茶を淹れて洗うまでのラクさをメニューごとに評価しました。
それでは、テスト結果を見てみましょう。
1:煎茶
▼ティファール「テイエール1.5L」
- 使い勝手:2.5/5点
- おいしさ:3/5点
▼アイリスオーヤマ「IKE-G1500T」
- 使い勝手:2/5点
- おいしさ:2.5/5点
どちらも渋味、風味とも薄い仕上がり。茶葉はどちらも入れやすいものの、使用中でも簡単に「茶こし」を取り外せるティファール「テイエール1.5L」のほうが扱いやすく感じました。
2:ほうじ茶
▼ティファール「テイエール1.5L」
- 使い勝手:4/5点
- おいしさ:4/5点
▼アイリスオーヤマ「IKE-G1500T」
- 使い勝手:3.5/5点
- おいしさ:4/5点
アイリスオーヤマ「IKE-G1500T」はすっきりおいしく、ティファール「テイエール1.5L」は、ほうじ茶の香りと風味が良好でした。
ただ、しばらく置いてしまうと苦味が出てしまうので、茶こしの取り出しやすいティファール「テイエール1.5L」のほうが、ほうじ茶を楽しみやすいです。
3:麦茶
▼ティファール「テイエール1.5L」
- 使い勝手:3/5点
- おいしさ:3/5点
▼アイリスオーヤマ「IKE-G1500T」
- 使い勝手:3/5点
- おいしさ:4/5点
麦茶パックを使用。ティファール「テイエール1.5L」はレシピ通り煮出したものの、味も色も薄め。
アイリスオーヤマ「IKE-G1500T」はパックを入れて10分放置しただけで、香ばしい風味で雑味のないおいしい麦茶になりました。それに、後片付けも簡単!
4:紅茶
▼ティファール「テイエール1.5L」
- 使い勝手:4.5/5点
- おいしさ:4.5/5点
▼アイリスオーヤマ「IKE-G1500T」
- 使い勝手:3.5/5点
- おいしさ:2.5/5点
ティファール「テイエール1.5L」で入れた紅茶は、香り、風味、味、全てのバランスが良く、紅茶の為に作られた電気ケトルかと思うくらいにおいしかったです。アイリスオーヤマ「IKE-G1500T」の紅茶は全体的に薄く物足りない印象でした。
5:フルーツティー
▼ティファール「テイエール1.5L」
- 使い勝手:3/5点
- おいしさ:2/5点
▼アイリスオーヤマ「IKE-G1500T」
- 使い勝手:2/5点
- おいしさ:4/5点
紅茶を作ったあとに茶こしを取り出し、カットしたフルーツを入れ、ティファール「テイエール1.5L」では煮出して、アイリスオーヤマ「IKE-G1500T」では保温して作りました。
フルーツはどちらも口が小さいので入れづらかったものの、煮出さないアイリスオーヤマ「IKE-G1500T」のほうが紅茶の香りと甘さが豊かでした。
お茶を淹れて感じた2製品の惜しい点は?
急須や、やかんのほうが風味がいい
急須で淹れた煎茶やほうじ茶のほうが、本来の色、おいしい渋さ、爽やかさを感じられました。
お茶の正解は急須でした! 改めて、急須の優秀さに感動しました。
お湯に茶葉が浸かりきらない……
湯に茶葉全体が浸からず、茶葉の開きにも上下でムラがありました。急須のように上から湯を注げないので、適度な蒸らしも難しい……。
お茶の適正容量は650ml程度
茶葉と湯の割合や浸かり具合など、総合的においしいお茶を淹れられるのは650ml程度でした。
ほうじ茶や緑茶で試したところ、1L(上の画像の左)でも多すぎでした。
沸騰速度や保温性能は十分良好!
沸騰速度や保温性能は、ティファールとアイリスオーヤマの両製品とも良好です。沸騰速度はティファール「テイエール1.5L」がやや早い程度で、保温性能はどちらもほぼ設定温度通りの水温をキープしました」
ほぼ設定通りの温度をキープしており、温度制御に関する機能は十分と言えます。
沸騰時間:ティファール「テイエール1.5L」のほうがやや速い
加熱前の水温は25℃で統一。ティファール「テイエール1.5L」は800mlで4分21秒、1500mlでは7分48秒で沸騰。
アイリスオーヤマ「IKE-G1500T」は、800mlで4分48秒、1500mlでは8分15秒で沸騰しました。
なお、高性能な製品の場合、800mlは3分台で沸騰します。そのため、どちらも沸騰が速いとまでは言えません。
保温性能:およそ95℃をしっかりキープできている
95℃で30分間保温した平均温度は、ティファール「テイエール1.5L」が93.9℃、アイリスオーヤマ「IKE-G1500T」が94.7℃でした。
保温性能はほぼ同じで、温度も変更可能。ティファール「テイエール1.5L」(写真左)は保温時間も設定可能です。
ティファール「テイエール1.5L」の独自機能の「煮出し」の温度変化
保温は95℃までですが、最大10分間100℃付近をキープできる煮出し機能。10分間の平均温度は98.6℃でした。ほぼ希望通りの温度で煮出しができていると言えます。
検証2:操作性や洗いやすさは?
続いて、使用感のチェックです。操作性や洗いやすさには両製品で大きな違いが見られました。
茶こしの使い勝手:ティファールが優秀
ティファール「テイエール1.5L」の茶こしは単体で着脱でき、底面部分も取り外せるので茶葉を捨てやすく、洗うときにも全体をしっかり洗えるので◎。
アイリスオーヤマ「IKE-G1500T」の茶こしは、あらかじめ上部にセットしてから使用しますが、お茶が好みの味や色になっても簡単に取り外しができないところが残念でした。
ティファールは湯沸後でも茶こしの着脱がしやすい
ティファール「テイエール1.5L」は、つまみ付きの茶こしで着脱がラク!
アイリスオーヤマ「IKE-G1500T」は、茶こしを途中で取り出すのは難しいです。
ティファールは茶こしの底を着脱できるがアイリスオーヤマは固定
ティファール「テイエール1.5L」は茶こしの底が取れ、茶葉を捨てやすいです。
アイリスオーヤマ「IKE-G1500T」の茶こしの底は固定。目詰まりすると洗いづらいです。
操作方法のわかりやすさ:アイリス「IKE-G1500T」が優秀
ただ、操作方法はアイリス「IKE-G1500T」の方がわかりやすいです。パネルの文字が見やすく、「沸とう」「コーヒー」「日本茶」とよく使いそうな温度設定が独立したボタンに割り当てられていて、使いやすい操作性でした。
茶こしつき電気ケトルの比較検証まとめ
ティファール「テイエール 1.5L」
- ティファールテイエール 1.5L
- 実勢価格: ¥9,890〜
- 総合評価
アイリスオーヤマ「ガラスケトル 温度調整付 IKE-G1500T」
- アイリスオーヤマガラスケトル 温度調整付 IKE-G1500T
- 実勢価格: ¥6,720〜
タイムセールは毎日開催中!Amazonで見る¥6,780〜
アイテム毎日更新中!楽天市場で見る¥6,720〜
- 総合評価
人気メーカーの多機能電気ケトル、ティファール「テイエール 1.5L」とアイリスオーヤマ「IKE-G1500T」を比較検証したところ、両製品とも沸騰速度、保温性能は十分でした。
しかし、ティファールの付属のレシピを参考に、茶こしを使ってお茶を淹れているうちに徐々に差が出てきました。
まず、操作しやすいのはアイリスオーヤマ「IKE-G1500T」です。ティファール「テイエール 1.5L」は説明書を熟読しないと保温などの操作に迷います。お湯を沸かす目的ならアイリスオーヤマ「IKE-G1500T」のほうが手軽に使えました。
一方、お茶を淹れるとなると、広めの開口部で茶葉が入れやすく、茶こしの着脱や洗浄がしやすいティファール「テイエール 1.5L」のほうが便利。そのため、やや総合評価が高くなりました。
また、検証してみてわかったのは、大容量の電気ケトルで美味しくお茶を入れるのは難しいということ。
味の抽出もですが、茶葉が熱湯に浸かり切らないため蒸らしも不十分なのが課題です。800や1000mlでも試してみましたが、茶葉の量をただ倍にすれば美味しいとも言えず、検証は難航しました。
そんななか、印象的だったのがティファール「テイエール 1.5L」でつくった紅茶。これはとてもおいしく、茶こしの目の細かさがプラスに作用しているようです。
ただし、ティファールはレシピブックで650mlを推奨しているのに、650mlの目盛りがないところが不便でした。目盛りの改良を希望します。
以上のことから今回の結論は、紅茶をよく淹れるならティファール「テイエール 1.5L」、シンプルにお湯を沸かす目的ならアイリスオーヤマ「ガラスケトル 温度調整付 IKE-G1500T」をおすすめします。
茶こしつき電気ケトルの裏技:だしを手軽にとれる!
最後に、今回レビューした電気ケトルの裏ワザを紹介します。じつはだしをとるのに便利。鍋を使うより手軽にできます。
水を1L注ぎ、70℃にします。茶こしに鰹節を30g入れて3分置き、茶こしを外せばおいしい鰹だしの完成。
こす手間を省けるので手軽ですし、余った分は冷蔵庫で保管できます。
電気ケトルでとっただしで味噌汁を作りました。おいしいです!
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1回に1.5リットルのお茶を淹れることが可能なら「ラクできる電気ケトル」と言えます!