余計な水分を使わないから 素材のうまみを最大限に引き出します
毎日やってくるごはん作り。疲れているときなど、できるだけカンタンに済ませたいと思う人も多いはず。でも、スーパーのお惣菜やインスタント食品はあまり使いたくない、どうすれば……。そんな悩みを吹っ飛ばす調理方法があったんです。そう、それが「自家製レトルト」なんです!
自家製レトルトとは、食材と調味料を耐熱・耐冷のポリ袋に入れて冷凍。食べるときにそのまま湯煎やレンチンなどで調理できる手作りインスタント食品のこと。手抜きのようにも見えますが、実はこの調理方法は、栄養素やうまみを袋に閉じ込め、逃すことなくいただける画期的な方法なんです。
今回は、料理のプロ3名にご協力いただき、自家製レトルトのおかずを開発。カンタンにできる本格的な超お手軽「ポリ袋レシピ」を紹介します!
[ちなみに]
こちらでは「ごはん編レシピ」をご紹介しています!
●この手があったか! ショートパスタをレンチン4分で完成させるワザ[レシピ4選]
ジップロックより安い 耐熱・耐冷のポリ袋でもOK
岩谷マテリアル
アイラップ 30枚入り
実勢価格:95円
旭化成ホームプロダクツ
ジップロック フリーザーバッグ M/16枚入り
実勢価格:218円
ジップロックは消耗品としてはお高めですが、アイラップは枚数も多くバンバン使えます。
ポリ袋の中で あえる、 こねる、 つぶせる!
調理工程をぜ~んぶ袋の中でできるから簡単&洗い物も出なくてラクちんです!
耐冷-30℃でそのまま 冷凍できます
空気を抜いてから袋をしっかり縛ります。耐冷仕様だから、具材を移し替えずに調理で使った袋ごと冷凍できるのが便利です。
袋ごと湯煎orレンチンで すぐに食べられます
湯煎
袋が直接鍋肌にあたらないように、具材の下に皿を置いて湯煎します。
レンチン
袋のままレンチンする場合は、具材を皿やトレイにのせ、袋に空気穴を開けます。耐熱120℃で袋のまま加熱調理が可能。この調理方法なら洗い物が少なく、時短できます。
では、実際にポリ袋で作った自家製レトルトのレシピをご紹介します。
本格的なドライカレーが 湯煎でたった約20分でできる!
密封調理なのでスパイスの香りが飛ばず、野菜もシャキシャキ。ポリ袋で作ったとは思えないほど深い味わいになります。下準備のポイントは材料を細かく均一に切ること。そうすることで湯煎の熱通りがよくなります。調理時間の目安は、湯煎で20分です。
〈材料 2人分〉
・しょうがチューブ 小さじ1
・にんにくチューブ 小さじ1
・カレー粉 大さじ1と1/2
・ケチャップ 大さじ2
・ソース 大さじ1
・バター 大さじ1
・顆粒コンソメ 小さじ1
・玉ねぎ 1/2個 (みじん切り)
・にんじん 1/4本 (みじん切り)
・セロリ 1/2本 (みじん切り)
・豚ひき肉 100g
よくもんだら袋を平らにします。こうして冷凍しておくと、湯煎したときに火が通りやすいんです。
あの韓国料理のチャプチェも 手作りのレトルトに早変わり
最初に肉と調味料を入れてよくもんでおき、野菜を加えたら、春雨を袋の真ん中に入れて、その上に野菜をかぶせます。このひと工夫で春雨が戻るんです。湯煎の途中で上下ひっくり返すとまんべんなく熱が通ります。調理時間の目安は、湯煎で約20分加熱調理です。
〈材料 2人分〉
・春雨30g (丸い形状のもの)
・玉ねぎ 1/4個(薄切り)
・にんじん 1/3本(短冊切り)
・ニラ 2本 (3cm幅に切る)
・牛薄切り肉 100g (3cm幅に切る)
・にんにくチューブ 少々
・しょうゆ、酒、砂糖、ごま油 各大さじ1
・中華スープの素 小さじ1
春雨の上に野菜を置いて冷凍することで、野菜から出た水分で春雨が戻ります。「春雨は丸いものを使うと袋が破れる心配がないです」と、料理研究家の酒寄美奈子さん
包むのが面倒なしゅうまいも 包まない、でカンタン調理
しゅうまいは作るのが面倒? このレシピなら混ぜた具材の上に切ったしゅうまいの皮をのせるだけで超簡単。凍ったまま器に移してレンチンするだけで、肉がびっちりと詰まったしゅうまいの出来上がりです。調理時間の目安は、レンジ600Wで約5~6分加熱調理です。
〈材料 2人分〉
・豚ひき肉 150g
・しょうがチューブ 小さじ1
・しょうゆ 小さじ2
・酒、砂糖、ごま油 各小さじ1
・片栗粉 大さじ2
・玉ねぎ 1/4個(みじん切り)
・えのき 1/4パック(みじん切り)
・しゅうまいの皮 適量(太めの1cm幅で千切り)
材料を混ぜ合わせて平らにした上に、千切りにしたしゅうまいの皮をのせるだけ。包まないからカンタンなんです! 「筋目をつけて冷凍すれば手で折れます」と、フードコーディネーターの小越明子さん。
まさかのレンチンメニューです 海老とイカのアクアパッツア風
トマトと白ワインをベースにした、魚介類がメインのイタリアンもポリ袋で作れるんです。イカやあさりなど、冷凍でさらにおいしくなる具材だからうまみも濃厚。「貝が開いてイカの色が変わるまで加熱しましょう」と料理研究家の橋本加名子さん。調理時間の目安は、、レンチン600Wで約10分加熱調理です。
〈材料 2人分〉
・トマト 1個(ザク切り) ・ブラックオリーブ 7個 ・イタリアンパセリ 適量 ・白ワイン 大さじ2 ・オリーブオイル 少々 ・塩 少々 ・海老 7尾 (尾を残して殻をむいて背ワタを取る) ・イカの輪切り 1杯分 ・あさり 7個
以上が、自家製レトルトおかずの作り方でした。袋に入れて調理をするので洗い物も少なく、時短できる調理方法。時間のあるときに作り置きしておくと便利です。ぜひ、お試しください!
今回、ご協力くださった料理のプロはコチラです。
(写真左)フードコーディネーター/小越明子さん
(写真中)料理研究家/酒寄美奈子さん
(写真右)料理研究家/橋本加名子さん