ダニ取りシートとは?
ダニが増える時期は、湿度が高くなる6、 7、8月と言われています。
私たちの暮らしに大きな影響を与えているのは、屋内に潜むダニの中で最も数が多い(全体の70〜90%)と言われる「ヒョウヒダニ(ヤケヒョウヒダニとコナヒョウヒダニの2種類)」です。
このダニの死骸やフンなどは、吸い込んでしまうと気管支喘息やアレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎といったアレルギー疾患の原因になる強力なアレルゲン(アレルギーをひき起こす原因物質)。「ダニアレルゲン」と言われています。
数がそれほど多くなければ過度に心配する必要はありませんが、大発生して数が増えると危険度は上がります。
ダニの本格的な繁殖期は梅雨から夏にかけて
ヒョウヒダニの繁殖活動が活発になるのが、温度20〜30度、湿度60%以上の時。つまり、梅雨から夏にかけて、家の中のダニが最も増えやすいというわけです。
残念ながら人が住める環境であればヒョウヒダニも必ずいるそうなので、対策としては大発生を防ぐことが肝心。そのためにはこまめな掃除洗濯や布団干しはもちろんですが、さらにダニ捕獲シートを設置しておけば安心です。
敷布団の下などに設置してダニを捕獲するアイテム
布団やソファ、押入れなどに置くだけで、手軽にダニを駆除できるのが「ダニ捕獲シート」。
その仕組みはダニが好む香りでおびき寄せて、中の粘着物質で捕まえて逃げられなくしてしまうというもの。
この「捕獲」タイプの他、おびき寄せたダニの体に吸湿剤を付着させてダニを乾燥させてしまう「乾燥」タイプもあり、手軽にできるダニ対策アイテムとして人気です。
そこで、雑誌『MONOQLO』が市販されているダニ取りシートの人気製品を集め、ダニ対策に最適なおすすめを探してみました。
ダニ取りシートの選び方は?
ここでは、ダニ取りシートの選び方をまとめました。
選び方1:種類と捕獲方法
粘着タイプ
シートの中の粘着物質で捕まえて逃げられなくするタイプ。
メリットは、捕獲するのにすぐれていることです。デメリットは、捕獲後はすぐに捨てなければ、シート内でダニが繁殖する可能性があることです。
乾燥タイプ
ダニをおびき寄せて乾燥させ、死滅させるタイプ。
メリットは、死滅させるためシート内でダニが繁殖することがないこと。デメリットは、使用期限切れになるとおびき寄せる成分が薄まるため、ダニがシート内に止まらなくなる点です。
選び方2:安全性
小さなお子さんやペットがいる家庭では、ダニ取りシートの殺虫成分や誘引剤の成分が、安全かどうかもチェックしておきたいポイント。
最近では、殺虫成分不使用のものや、食品添加物を使用した誘引剤のものもあります。
選び方3:コスパ
使用期限や枚数など、費用対効果がいいかも考えるといいでしょう。コスパが良くても安全性は大丈夫かなど、チェックするようにしてください。
ダニ取りシートの人気商品を徹底比較
今回は、ドラッグストアやホームセンターのほか、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなどのネット通販で購入できる粘着タイプと乾燥タイプのダニ取りシートをピックアップ。
害虫防除技術研究所所長の白井良和さんと「種類と捕獲方法」「安全性」「コスパ」の3項目のテストで評価しました。
48時間後にシートが捕獲したダニの数で評価
家に潜む代表的なダニの一種「ヤケヒョウヒダニ」150匹の周囲に、ダニ捕獲シート5種類を設置。48時間後に各シートが捕獲したダニの数で評価しました。
1:四方を囲んだ空間にダニと製品を設置
ヤケヒョウヒダニ150匹の集団を中心として、それぞれ等距離になるように人気のダニ捕獲シート5種類を設置しました。
2:48時間後にかかったダニをカウント
48時間経過後、各製品を分解。マイクロスコープを使って、それぞれに付着していたダニの数を丹念に計数しました。
それではテストの結果を、捕獲数の多かった順番に紹介します。
ダニ取りシートのおすすめは?
【ベストバイ】レック「バルサン ダニとりシート ダニーノ」
- レックバルサン ダニとりシート ダニーノ
- 実勢価格: ¥654〜
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最小サイズでも捕獲率は最大
ダニ捕獲シートおすすめランキングのベストバイは、レック「バルサン ダニとりシート ダニーノ」でした。
2位に倍以上の差をつけた捕獲力に加えてコスパも優秀でした。
人間とダニの嗅覚の違いは分かりませんが、今回比較した5製品の中では明らかに一番ニオイが強かったです。
- おすすめポイント
-
- 捕獲力は2位の倍以上
- コスパの良さもNo.1
- 内容量
- 4枚
- 型番
- H00390
ダニ捕獲数1位:26匹
検証開始から48時間後、バルサンから発見されたダニの数は26匹。粘着シートに貼り付いたダニはいませんでしたが、一度入り込んでしまえば、キャッチされるまでは時間の問題なのかもしれません。
すぐにたくさんのダニを見つけられました。
捕獲の仕組み:甘い香りで誘引
ダニが好むというフルーツの甘い香りでダニを誘引。さらに外側のカバーには、暗く密度が高い場所に隠れようとするダニの習性を利用した「黒色密集繊維」を採用し、ダニをどんどん中へと誘い込みます。
最後は中心にある粘着シートでダニをしっかりキャッチし、逃しません。
誘引剤で おびきよせ、黒いカバーの奥、白い網目状の粘着シートで捕獲
外側のカバーは繊維が超密。写真の中央に見える白い点はダニです。
目の詰まった黒い繊維はダニに効果が高そうです。
コスパ1位:約64円/1か月
4枚入で1枚あたり約192円。さらに有効期間が3カ月なので、1カ月換算すると、シングルベッド1台あたりはこの価格に。コスパも優秀です。
日革研究所「ダニ捕りロボ(レギュラーサイズ)」
- 日革研究所ダニ捕りロボ(レギュラーサイズ)
- 実勢価格: ¥1,728〜
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ダニから水分を奪う乾燥タイプ
日革研究所「ダニ捕りロボ(レギュラーサイズ)」は、乾燥タイプの定番。今回唯一の乾燥タイプが結果に繋がりました。
ダニの数ではベストバイに及びませんでしたが、捕獲タイプと異なり、おびきよせたダニを殺すことを目的とした仕組みは安心感があります。誘引剤は天然由来成分を使用。
- おすすめポイント
-
- おびきよせたダニを殺す仕組み
- 誘引剤は天然由来成分
- 内容量
- 1枚
- 型番
- R309
ダニ捕獲数2位:11匹
誘引剤とセラミックが入った袋(誘引マット)の中にダニは見当たりませんでしたが、マットの生地の上ですでに乾いていたダニの姿もありました。
捕獲の仕組み:セラミックを付着させて乾燥
他の4製品と異なり、おびき寄せたダニの体に吸湿性の高いセラミックを付着させて水分を奪い、カラカラに乾燥させてしまう仕組みです。
誘引剤でおびきよせ、誘引剤に含まれるセラミックがダニの体に付着しカラカラに乾燥
バルサン同様、繊維は非常に密です。
セラミックの吸湿力を考慮して早めの交換を。
コスパ5位:約576円/1か月
1カ月換算すると、シングルベッド1台あたりはこの価格に。2回目以降は詰め替え用の誘引マットを使えるので、割安になります。
イースマイル「さよならダニー」
- イースマイルさよならダニー
- 実勢価格: ¥1,080〜
11/29(金)~12/6(金)Amazonで見る¥1,579〜
アイテム毎日更新中!楽天市場で見る¥1,080〜
- おすすめポイント
-
- 立体構造で多数のダニを捉える
- 誘引剤は食品添加物
- 内容量
- 4枚
ダニ捕獲数3位:10匹
2桁の大台には乗りましたが、ダニ捕りロボにわずかに及ばず。メーカーによれば、シート1枚で約25万匹捕獲可能なのだとか。
捕獲の仕組み:誘引剤を練り込んだ粘着シート
不織布性のカバーの中にある発泡ウレタンの中心には、誘引剤を練り込んだ粘着シートが入っています。
誘引剤でおびきよせ、黒いカバーの奥、高い粘着性が持続する発泡ウレタンで捕獲
ウレタンの微細な孔に入ります。
立体的なので多くのダニを収納できそうです。
コスパ4位:約370円/1か月
シングルベッド1台あたり使用枚数は2枚。有効期間は約2カ月です。
アース製薬「ダニがホイホイ ダニ捕りシート」
- アース製薬ダニがホイホイ ダニ捕りシート
- 実勢価格: ¥702〜
11/29(金)~12/6(金)Amazonで見る¥770〜
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食品成分由来の誘引剤で粘着力は控えめ
アース製薬「ダニがホイホイ ダニ捕りシート」は、今回の5製品の中では一番シンプルな作りという印象でした。
粘着シートの目がかなり粗く、粘着力も他の製品に比べて控えめでした。食品成分から作った誘引剤のニオイはやや強めです。
- おすすめポイント
-
- 目がかなり粗く中に入りやすそう
- がっかりポイント
-
- 粘着力が他の製品に比べて控えめ
- 内容量
- 3枚
- 型番
- 4901080024619
ダニ捕獲数4位:1匹
48時間後の捕獲数は1匹という結果に。目が粗い分、中には入りやすそうとも言えますが、今回は振るいませんでした。
捕獲の仕組み:誘引剤入りの袋と粘着シート
やや目の粗いカバーの中に誘引剤入りの袋と粘着シートが入っています。ダニ捕獲シートの極めてオーソドックスなスタイルです。
誘引剤でおびきよせ、黒いカバーの奥、白い網目状の粘着シートで捕獲
薄くてやや目の粗いカバーです。
目が粗い分、中には入りやすそうです。
コスパ2位:約84円/1か月
シングルベッド1台につき、使用枚数は1枚程度。有効期間は約3カ月です。
キンチョウ「ダニがいなくなるシート」
- キンチョウダニがいなくなるシート
- 実勢価格: ¥859〜
11/29(金)~12/6(金)Amazonで見る¥859〜
アイテム毎日更新中!楽天市場で探す
殺虫成分不使用、天然麻を使ったシート
キンチョウ「ダニがいなくなるシート」は、「ダニが潜り込みたくなる材質・厚みを徹底調査」して採用したという天然麻です。
今回は目立った効果を見ることができず。誘引剤よりも麻の香りが強く感じられました。
- がっかりポイント
-
- 天然麻に目立った効果なし
- 内容量
- 3枚
- 型番
- 4987115543898
ダニ捕獲数5位:0匹
残念ながら今回の検証では1匹も成果を挙げられず。もう少し長く実験を行っていたらどうなっていたか、気になるところです。
捕獲の仕組み:嗅覚を刺激する誘引剤
嗅覚を刺激するニオイでダニをおびきよせ、カバーの中に入ってき たダニを粘着シートで捕まえます。
誘引剤でおびきよせ、茶色いネットの奥天然麻のシートで挟んだ粘着シートで捕獲
他の製品に比べると目は粗いです。
中身が全部見えるのは安心感がありますね。
コスパ3位:約87円/1か月
シングルベッド(商品HPでは布団1枚)に月1枚。有効期間は約3カ月です。
ダニ取りシートのおすすめ まとめ
以上、ダニ取りシートの検証結果でした。
今回5製品で行ったヤケヒョウヒダニの捕獲実験の結果、バルサン「ダニとりシート ダニーノ」がベストバイに。短時間の検証だったこともあってか、全体の捕獲数は想像していたよりも少なめな印象ではありましたが、製品ごとにかなり明確な差が出た形になりました。
バルサンの勝因を明らかにすることは難しいものの、香りの強さ、そして外側の黒いカバーの繊維の密度の高さは、他の製品よりも明らかに際立っていました。
実験を行った害虫防除技術研究所の白井さんは、特にバルサンの繊維の目の細かさと色の黒さに着目しました。
暗く密な場所を好むダニにとって、バルサンが一番入りたく、しかもそこにとどまっていたくなる一枚だったのではないでしょうか。
レック「バルサン ダニとりシート ダニーノ」
レック
バルサン ダニとりシート ダニーノ
実勢価格:¥769
内容量:4枚入り
バルサンは、捕獲数はもちろん、コスト面でも優秀。さらに薄くてコンパクトなので、敷布団やカーペットなどの下に敷いても目立ちにくい点もグッドです。
本格的な繁殖期が始まる前に対策をしておくのが最も効果的。気になる人は、今すぐサッと一枚置くだけのダニ対策を始めてみてはいかがでしょうか。
ダニ取りシートの売れ筋ランキングもチェック!
ダニ取りシートの売れ筋ランキングは、以下のリンクからご確認ください。
家庭に多いヤケヒョウヒダニでダニ捕獲シートの性能を調べてみました。