ライカレンズスマホの実力は?
あの「ライカ」のレンズを搭載したスマホとして話題となっているシャオミ「Xaomi 14 Ultra」ですが、果たして期待通りの実力があるのか気になるところですよね?
ライカの名前に相応しいカメラ性能があるかどうか? 気になる実力を「家電批評」編集部がチェックしました! 気になる結果をまとめたのでぜひ確認してください。
検証テスト方法を確認
Photography Kitを装着した状態で、人物ポートレート、マクロ、暗所、逆光(モノクロフィルター使用)で撮影を行い、その表現力をチェックしました。
専用アクセサリー「Photography Kit」とは?
今回の検証テストではシャオミ「Xiaomi 14 Ultra」には、撮り心地がカメラに近付く「Photography Kit」(2万2000円)※を用意。本体ケースとバッテリー内蔵グリップで構成され、グリップを装着すると半押しに対応した物理シャッターとズームレバー、録画ボタン、カスタムダイヤル(初期設定はEV調整)で操作可能。本製品の必須のアイテムです。
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グリップ装着でホールド感がアップ!
シャッター、ズーム機能を備えた専用グリップには、1500mAhのバッテリーも内蔵しています。
6枚羽根の物理絞りを採用
23mmのメインカメラにはF1.63~4.0の無段階可変絞りを搭載。物理羽根の機構も備えます。
高級コンデジを超えるカメラ性能を実現
シャオミ「Xaomi 14 Ultra」
- シャオミXiaomi 14 Ultra
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シャオミ「Xaomi 14 Ultra」はなんといってもライカレンズを搭載していることが特徴のスマホです。スペック的にも現行のハイエンドモデルとなっています。
もちろん期待するのは高性能なカメラ機能ですが、期待を裏切らない出来となっておりもはや高級コンデジクラスの撮影品質。高スペックと相まって日常使いで隙のないハイエンドAndroidスマホといえそうです。
- 幅
- 75.3mm
- 奥行
- 9.2mm
- 高さ
- 161.4mm
- 重量
- 219.8g
- メモリ
- 16GB
- ストレージ
- 512GB
任意のフィルターで表現の幅が広がる
2色のデコレーションリングのほかに、67mmフィルターアダプターリングも用意され、カメラフィルターを使った撮影も可能です。
あらゆるシチュエーションで撮影して検証してみました
検証1:人物編 ポートレートモードに頼らず自然なボケ感が出せます
ポートレートモード
75mm f/1.3 1/105s ISO50
ポートレートモードでは人物を引き立たせるように背景を自動で大きくぼかします。搭載するAIの画像処理により、レンズの絞り以上に大きくぼかせられますが、撮影環境によっては人物の輪郭部分にやや不自然なところがでることもあります。
輪郭部分に注目すると加工したような感じに受け取れます。
通常モード
71mm f/1.6 1/100s ISO262
通常モードで撮るとF1.63のレンズ性能そのままのボケ具合となるので、加工された写りより控えめになってしまうものの自然な写りです。控えめとはいっても普通のスマホカメラ以上ではあるので、通常モードでも十分アリでしょう。
検証2:マクロ編 望遠カメラでのテレマクロ撮影が可能
望遠レンズで撮影
75mm f/1.8 1/200s ISO50
マクロは75mm望遠レンズで最短10cmの距離から撮影可能。120mmのペリスコープ望遠カメラの場合は、最短撮影距離が30cmとなっています。今回の作例では屋外の花壇で花を75mmを使って撮影してみました。
至近距離まで寄れるので花の中心部や花弁1枚1枚にある筋までもしっかりと描写できました。背景も自然なボケが出てよい味になってます。
検証3:夜景編 夜景モードを使わなくても暗所表現はなかなか
通常モードで撮影
35mm f/1.63 1/10s ISO6400
撮影モードの中には当然、「夜景」や「長時間露光」モードも備えていますが、思った以上に補正されて明るくなりすぎることもあります。
本機はISO12800まで対応し、センサーが大きく絞りも広いため、通常の撮影モードでもカメラをある程度固定できればシャッタースピードを落とした撮影で見た雰囲気のままの画が撮れます。
検証4:モノクロ編 モノクロ撮影はハイコントラストがおすすめです
ポートレートモードで撮影
75mm f/1.3 1/250s ISO50
フィルター:Leica BW HC
【参考】Leica M11 Monochromで撮影
Noctilux-M f0.95/50mm ASPH.
50mm f/6.8 1/1000s ISO125
逆光の中で、モノクロのポートレイトを撮影しました。搭載のフィルターから「Leica BW HC」を選択しています。また、参考に本家ライカのモノクロ機「ライカM11モノクローム」でも撮ってみました。
さすがに写真の表現力はM11にかないませんが、背景のボケ味はなかなかよく出ています。なお、モノクロのフィルターは上述の「BW HC」以外に「BW NAT」もありますが、どちらかというと「BW HC」のほうがM11に近い感じがありました。
16bit RAW記録に対応しているので現像時の自由度は広い
RAW記録は一眼カメラで一般的な14bitより情報量の多い16bitに対応する「Ultra RAW」を搭載。撮影後の現像時に調整できる幅が広いため、よりこだわった画作りができます。
【まとめ】スマホを超える脅威の表現力を発揮!
海外で先行発売され、日本での発売も熱望されていたシャオミ「Xaomi 14 Ultra」がついに発売。スペック的にはSoCにSnapdragon 8 Gen 3、メモリ16GB、ストレージ512GBと現時点のAndroidスマホとして最高位に位置しています。
しかし、本製品のウリはそこではありません。高級カメラメーカーとして知られるライカと共同開発されたカメラ機能こそが本丸。
ライカのブランド、ズミルックスレンズにソニーの1インチイメージセンサーを搭載し、これまでのスマホを超える描写力を発揮。F1.6〜4.0の23mmメインカメラには、6枚羽根の絞り機構を搭載しており、通常のスマホでは表現できない点光源を光芒として写せます。
ほかに12、75、120mmのレンズも装備。12mmから240mmまでの6段階の焦点距離をカバーしています。撮影時にマニュアルでの細かい調整も可能となっており、これらで撮れる写真はもはや高級コンデジと大差ない仕上がりとなっていました。
シャオミ「Xaomi 14 Ultra」は日常的に持ち歩けるカメラスマホの最高峰として、今後の指標となるでしょう。