スマートフォンアイワに「安いイイ」は期待できる?

アイワといえば、1980〜1990年代に「安価でいい音のオーディオ」で市場をにぎわせたメーカーです。業績の悪化により2002年にソニーと合併。2008年にブランドが収束しましたが、2017年に十和田オーディオが商標権を獲得し、ブランドが復活しました。

さらに、「ポケトーク」などのデバイスを受託製造しているJENESISがライセンスの提供を受けたことで、デジタル分野に参入。スマートフォンとスマートウォッチは、その第1弾に含まれます。

まずは、1万円台のスマートフォン、JENESIS「aiwa JA2-SMP0601」の検証結果から紹介します。

B評価JENESIS「aiwa JA2-SMP0601」

JENESIS「aiwa JA2-SMP0601」 イメージ

JENESIS
aiwa JA2-SMP0601
実勢価格:1万6800円

サイズ・重量:約W76.6×D9.2×H164.4mm・約190g
カメラ:メイン・1300万画素、フロント・800万画素
SIM:nanoSIM×2
メディア:microSDカード
OS:Android 12 Go edition
ディスプレイ:6.5インチIPS
解像度:720×1600px
メモリ:2GB
ストレージ:32GB
通信:2G/3G/4G
バッテリー:4000mAh

JENESIS「aiwa JA2-SMP0601」は、1万6800円という思い切った価格で登場したスマートフォン。Android 12ですが、「Go edition」という低スペック機向けのOSです。

メモリは2GBしかなく、使ってみるとアプリを操作するたびに読み込みで待たされ、ちょっとしたストレス。5G未対応なのも残念なところ。電話とメールは比較的軽快なため、ビジネス用のサブ機としてなら需要がありそうです。

JENESIS「aiwa JA2-SMP0601」の検証結果

▼価格込みのおすすめ度

  • B評価
  • 3/5点

▼メリット

  • ビジネス用のサブ機として買いやすい価格
  • 画面が大きく見やすい
  • 低スペック機向けのAndroidを搭載

▼デメリット

  • ネット検索や動画再生はラグが大きい
  • Googleレンズ未対応
  • 5G未対応

操作性【評価:微妙】

操作性【評価:微妙】 イメージ

ホーム画面の操作はそれほど悪くないものの、アプリが起動するまでに時間がかかり、さらに操作のたびに読み込みが発生。数世代前のスマホのようです。動作に過度な期待は禁物です。

ベンチマーク【評価:難あり】

ベンチマーク【評価:難あり】 イメージ

処理能力を数値化したベンチマークは、2〜3万円台の廉価モデルの5割程度と、かなり低い数値です。軽快な動作は期待できません。

C評価JENESIS「aiwa JA2-SMW0001」

JENESIS「aiwa JA2-SMW0001」 イメージ

JENESIS
aiwa JA2-SMW0001
実勢価格:6236円

サイズ・重量:約W45×D11×H38mm・約57g
ディスプレイ:1.85インチ
解像度:240×280px
防塵防水:IP67
待機時間:最大約5日間

▼価格込みのおすすめ度

  • C評価
  • 2.5/5点

JENESIS「aiwa JA2-SMW0001」は、電話発信や音声再生が可能なスマートウォッチ。

JENESIS「aiwa JA2-SMW0001」 イメージ2

入門用のスマートウォッチとして、必要最小限のログは取得できます。ただ、睡眠ログは起きている時間も就寝中と記録され、ランニングのログは距離の誤差が大きいなど、記録精度に疑問が残ります。

後ほど紹介しますが、同価格帯のHUAWEI「Band 6」がログの精度が高く情報量が多いだけに、コスパも高いとはいえません。

スマホと連携して通話できるのはメリットです。

必要最小限のシンプルな測定項目

スマホとの連携には専用アプリの「aiwa wear」を使用します。同アプリはソースネクスト「POCKETALK W」の開発を行った中国のUMEOX社が提供しています。アプリを使った記録精度の評価は以下のとおりです。

測定項目【評価:合格】

測定項目【評価:合格】 イメージ

すべての項目を1画面で確認可能。日常的な健康管理項目はカバーしています。「歩数」には「距離/カロリー」も表示されます。

ログ(スポーツ)【評価:微妙】

ログ(スポーツ)【評価:微妙】 イメージ

ランニングのログは距離の誤差が大きめ。GPSログは未対応なので位置情報も取得できません。

道価格帯のライバル製品は?

最後は、JENESIS「aiwa JA2-SMW0001」を同価格帯のスマートウォッチ、HUAWEI「Band 6」と比較した結果を紹介します。

A評価HUAWEI「Band 6」

HUAWEI「Band 6」 イメージ

HUAWEI
Band 6
実勢価格:6951円

サイズ・重量:約W25.4×D10.99×H43mm・約18g(ベルトを含まず)

比較1:アプリ項目

  • aiwa :合格(6項目【歩数/心拍数/血中酸素濃度/睡眠/スポーツ】)
  • HUAWEI:合格(6項目【歩数/活動履歴/心拍数/睡眠/ストレス/血中酸素】)

比較2:スポーツログ

  • aiwa :微妙(2/5点)
  • HUAWEI:合格(3.5/5点)

比較3:睡眠ログ

  • aiwa :難あり(1.5/5点)
  • HUAWEI:良好(4/5点)

比較4:操作性

  • aiwa :良好(3.5/5点)
  • HUAWEI:良好(3.5/5点)

【総評】

【C評価】JENESIS「aiwa JA2-SMW0001」
タッチ操作の反応はよく、デジタルクラウンでスクロールできるのもよかったです。ただ、ログの精度はイマイチでした。

【A評価】HUAWEI「Band 6」
ログの精度が高く、数値の分析が表示されるのも役立ちます。ディスプレイは反応、視認性ともに良好でした。

スマートフォンおわりに

以上、新アイワの1万円台スマホJENESIS「aiwa JA2-SMW0001」と6000円台のスマートウォッチJENESIS「aiwa JA2-SMW0001」の検証レビューでした。

アイワと聞くと、40代以上なら「コスパが高い」というイメージがあるかもしれません。しかし、今回テストした2製品は安値ではあるものの、市場にある競合製品と比べると性能は物足りず。とはいえ、まだスタートしたばかりだけに、今後に期待したいです。

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