Apple Watchとは?
現行3タイプのApple Watchのおすすめを解説する前にまず、Apple Watchの基礎知識から解説します。
Apple Watch(アップルウォッチ)とは、いわゆる「スマートウォッチ」。ひとことで言うと、アプリでいろいろできる時計です。電話の着信・応答、通知の表示、キャッシュレス決済、心電図・心拍数・血中酸素濃度の測定など、多岐にわたります。
そんな今さら聞けないApple Watchのキホンについて、まとめてみました。
Apple Watchのキホン1:iPhoneとセットで使う
Apple Watchは、iPhoneとペアリングして使うのが基本。iPhone以外のスマホとは連携できず、使用や設定にはiPhoneが必須です。ウォッチ上のアプリや決済方法の管理は基本的にiPhoneで行うので、ウォッチはiPhoneの「子機」ともいわれます。
Apple WatchとiPhoneのペアリング作業は簡単!
ペアリング自体はウォッチ本体をiPhoneのカメラで収めて認識させるだけと簡単でした。Apple WatchはiPhone1台に複数登録できますが、2台目以降も手順は同じです。
Apple Watchのキホン2:一部の設定はiPhoneから
文字盤の新規追加といった一部の設定はiPhoneの「Watch」アプリでしかできません。また、外部アプリの設定(たとえばLINEの返信用定型文の編集など)はiPhoneアプリで行う必要があります。
Apple Watchのキホン3:バンドは目的に合わせて付け替え可能
一般的な時計と同様、Apple Watchもバンドの付け替えが可能です。Apple Watch本体同梱の純正バンドのほか、多様なバンドがサードパーティから販売されているため、文字盤と合わせてバンドを付け替えることで、フォーマルからカジュアルまでシーンに合わせた“仕立て”が可能です。
純正品・ビジネス フォーマル
男性用の一般の時計でよく見かけるビジネスシーンに最適なステンレス製のバンドも複数のメーカーから発売されています。
女性向け
女性がつけても野暮ったくならない、レザーなどを使った可愛らしいデザイン・色のバンドもあります。
スポーツ向け・ケース一体型
ウォッチ本体の保護もできるケース付きのバンド。別途、保護ケースを買う必要がありません。
Apple Watchでできることは?
Apple Watchの機能は多機能ゆえに説明しづらいですが、Apple Watchでできることの中から、大きく次の2つの機能を解説します。
アプリ機能:決済や体調管理に加えiPhone連動まで
Apple Watchが単なる時計ではないゆえんが、アプリによる機能追加です。たとえば、iPhoneに取り込んだ電子マネーで決済する、本体背面のセンサーで心拍数・心電図・血中酸素レベルを測定する、マップや乗り換え案内アプリの経路ナビを表示する、などができます。また、iPhoneの各種通知の確認も可能です。
時計機能:文字盤の変更でさまざまなシーンに対応
時計の文字盤はデジタル表示の擬似的なものながら、その種類はとても豊富。フォーマルな場所ではシンプル、普段はアプリが使いやすい機能性の高い盤面と、用途で使い分けができます。
シンプル・フォーマル・カジュアルと種類豊富!
用意されている文字盤は類似種を含めると、なんと100種類以上! さらに、針や盤面の色を自分好みにカスタマイズ可能です。
基本中の基本となりますが、Apple Watchは見てのとおり腕時計という点。腕時計をつけるのが苦手な人は、ハードルがやや高めではあります。
Apple Watchはどんな場面で役立つ? “時計にまったく興味ないおじさん”が試す!
Apple WatchのキホンやApple Watchでできることはわかりましたが、実際にはどういった場面で役に立つのでしょうか?
そして、Apple Watchは結局使えるのか、持つ意味があるのかを、おじさん編集部員(腕時計未使用歴30年以上、時計に興味なし、健康にも無頓着)が「Series 7」を1週間試した結果とあわせてご紹介します。
結局Apple Watchは使える?
iPhoneをポケットから出す機会が減少して毎日がちょっとスマートに!
Apple Watchをつけ始めて実感するのが、iPhoneをポケットから取り出す頻度が減ったこと。以前は通知を察知するとすぐにポケットから出していましたが装着中はほぼゼロになり、日々の生活が少しスマートになった気がします。スマホの情報を素早く確認できる点では「使える」といえます。
便利さを実感できた機能の一つがタッチ決済の管理アプリの「ウォレット」。QUICPay/iDやSuica、PASMOを使えるようにしておけば、通勤や買い物の決済がラクになります。実際、改札の通り抜けが以前よりスムーズになりました
もうひとつ、「これラクだわ〜」と便利さを実感したのが音声入力とLINEアプリの組み合わせ。通知でメッセージが確認できるほか、定型文や音声入力での返信も可能。音声入力は簡易なうえに認識精度が高く、LINEのやり取りで多いひと言返信なら即座に返せるのが魅力です。
フィットネス系のアプリはやや押しつけがましい通知もあり、気に触ることも。
Apple Watchは持つ意味ある? 本当に必要?
必須ではないけれど、つけていれば今後の生活が変わるかも
タッチ決済や通知の確認など、便利な機能を享受したい人ならApple Watchを持つ意味は大いにあります。また、フィットネス・ヘルスケア系機能やウェルネス機能など、あまり興味がない通知が長期間続いた場合、興味を持ち始めそうな気がしなくもないです。つけ続けていれば、未来の生活が変わるかもしれません。
Apple Watchの選び方は?
Apple Watchの現行モデルは3種類あり、それぞれで価格と機能が異なります。ここからは、Apple Watchのタイプ別の選び方についてご紹介します。
家族の見守りに使うなら「7」や「SE」
家族の見守りに使うなら、「ファミリー共有」対応の有無が購入のポイントになります。この機能があればiPhoneを持たない家族もウォッチが使えるようになり、位置情報などの共有が可能です。SE以上なら転倒検出もできるので親の見守りにも活用できます。
GPS+CellularモデルとGPSモデルの違い
Apple WatchはペアリングしたiPhoneと常に通信しますが、その方式によりGPSモデルとGPS+Cellularモデルの2モデルが用意されています。
GPS+Cellularモデル
Cellular(セルラー)モデルはペアのiPhoneやWi-Fi環境が近くになくても電話や通信が可単独通信できますが、使用には携帯電話会社のオプション契約が必要です。
GPSモデル
GPSモデルはiPhoneまたはWi-Fi接続環境が必須です。
Apple Watchのサイズ感は? 男女別の装着イメージ
Apple Watchは各製品とも2種類のサイズから選べますが、基本的に男性は大きいほう、女性は小さいほうがサイズ的にしっくりきます。ただ、画面の大きさはタッチ操作に影響するため、購入時は実際に確かめたほうが無難です。
Apple Watchの選び方のポイントがわかったところで、2022年現行モデルのApple Watch3タイプについて解説していきます。
現行Apple Watchのおすすめなのは「SE」と「Series 7」
現行3機種の主要スペックにはそれぞれ違いがあります。しかし、スペックからはディスプレイの表示領域は読み解けません。3→SE→7の順に広くなり、7は3の50%以上も表示が広くなっています。そのため、現行Apple Watchでおすすめできるのは「SE」と「Series 7」です。
Apple Watch Series 7
Apple
Apple Watch Series 7
実勢価格:5万2800円
※リンク先はいずれもGPSモデル、ミッドナイトアルミニウムケースとスポーツバンドの商品ページです
Apple「Apple Watch Series 7」は、「全部入り」の最上位モデル。「血中酸素ウェルネスアプリ」「心電図アプリ」「高速充電」「常時表示」に対応しているのはSeries 7だけです(現行製品では)。
また、ディスプレイが大きいため視認性と操作性も3モデル中1番です。ファッションの面ではアルミニウムケースが5色、ステンレススチールケースが3色、チタニウムケースが2色と素材と色が豊富に選べることも見逃せません。
モデル・価格
- GPS+Cellularモデル:6万800円~
- GPSモデル:4万8800円~
画面サイズ
- 45mm
- 41mm
素材・カラー
- アルミニウム:5色
- ステンレススチール:3色
- チタニウム:2色
基本性能・機能面
- 耐水性能 :50m
- 血中酸素測定 :◯
- 心電図測定 :◯
- 心拍数通知 :◯
- 転倒検出 :◯
- ファミリー共有:◯
- 稼働時間 :最大18時間
- 高速充電 :◯
- 保存容量 :32GB
重量(画面サイズ:大・小)
- 38.8g・32g(アルミニウム)
- 51.5g・42.3g(ステンレススチール)
- 45.1g・37g(チタニウム
Apple Watch SE
Apple
Apple Watch SE
実勢価格:3万6800円
※リンク先はいずれもGPSモデル、44mm、ゴールドアルミニウムケースとスポーツバンドの商品ページです
Apple「Apple Watch SE」は、エントリーモデルのSeries 3より利用できる機能が多くコストパフォーマンスに優れたモデルです。ただし、販売戦略の都合からかSeries 4や5と同じ「第2世代の光学式心拍センサー」を搭載するにもかかわらずSeries 4や5で利用できた心電図機能は省略されています。ケースはアルミニウムで3色のみです。
モデル・価格
- GPS+Cellularモデル:3万8800円~
- GPSモデル:3万2800円~
画面サイズ
- 44mm
- 40mm
素材・カラー
- アルミニウム:3色
基本性能・機能面
- 耐水性能 :50m
- 血中酸素測定 :×
- 心電図測定 :×
- 心拍数通知 :◯
- 転倒検出 :◯
- ファミリー共有:◯
- 稼働時間 :最大18時間
- 高速充電 :×
- 保存容量 :32GB
重量(画面サイズ:大・小)
- 36.4g・30.7g(GPS+Cellularモデル)
- 36.2g・30.5g(GPSモデル)
Apple Watch Series 3
Apple
Apple Watch Series 3
実勢価格:2万6259円
※リンク先はいずれもGPSモデル、42mm、シルバーアルミニウムケースとスポーツバンドの商品ページです
Apple「Apple Watch Series 3」は、2017年発売ですが、最も低価格なエントリーモデルとして現在もラインナップに残されています。ただし、次期OS(watchOS9)に非対応であるため、Series 8が登場するタイミングで販売終了になると思われます。
ディスプレイが小さくベゼルが太いのでやや野暮ったく感じます。SEと比べるとApple Watchの大きな特徴である転倒検出が利用できないほか、セルラー版の販売が終了していることにも注意が必要です。ケースはアルミニウム2色のみ。
モデル・価格
- GPSモデル:2万2800円~
画面サイズ
- 42mm
- 38mm
素材・カラー
- アルミニウム:2色
基本性能・機能面
- 耐水性能 :50m
- 血中酸素測定 :×
- 心電図測定 :×
- 心拍数通知 :◯
- 転倒検出 :×
- ファミリー共有:×
- 稼働時間 :最大18時間
- 高速充電 :×
- 保存容量 :8GB
重量(画面サイズ:大・小)
- 32.3g・26.7g
おわりに
以上、Apple Watchの最新現行モデルおすすめ3選でした。
Apple Watchを試用した編集部員による結果は、劇的変化はないもののスマホの取り出し回数が激減するので、自身のニーズと予算が合うなら購入は断然アリという見解でした。
1週間使った実感としては、Apple Watchはいつもの生活を“ちょっと快適”にしてくれる、というもの。その内容は、他人に説明するのが難しい些細なことが多く、劇的には生活は変わりません。そして、当初に感じた快適さはすぐに慣れて普通になるため、変化に気付きにくかったりもします。腕時計に慣れていないと、最初は違和感がありますが、慣れるとつけていることが普通に感じます。
スマートウォッチとしては価格がやや高めなので購入に踏み切りにくいですが、この些細な快適さが自分の生活にハマった場合、一度手にしたら、手放せなくなる可能性が高いです。もし購入するなら、現行のApple Watchでは「SE」と「Series 7」がおすすめできます。
Apple Watchをつけてると、いつもの生活が地味に快適になります!