ヨガの三種の神器のひとつ 「ヨガベルト」ってなに?
突然ですが、ヨガベルトは知っていますか?
ヨガストラップとも呼ばれ、ヨガマット、ヨガブロックと並ぶヨガ3種の神器のひとつ。綿やポリエステル製のバックルが付いたシンプルなベルトで、ヨガを行う上でなくてはならない器具なんです。
正しいポーズをサポートしてくれるアイテムですが、難易度の高いポーズを練習する際にも必要となります。
しかしこのヨガベルト、使ってない人が多いと言います。いったいなぜでしょう……?
そこで今回は、ヨガ関連動画の再生回数92万回を誇る人気ヨガインストラクター「頑晴るジム」代表の芹澤宏治先生に解説していただきました。
ヨガベルト選びにまつわる基礎知識はもちろん、ネット通販で買える人気製品のランキングも監修していただきました!
さっそくですが結果発表 1位は“ヨガデザインラボ”でした!
ヨガデザインラボ(Yoga Design Lab)
ヨガストラップ
実勢価格:2000円
※検証に使用したカラー・カレイドスコープはAmazonでは売り切れ。楽天では在庫ありです。
結論を先に言いますと、ヨガデザインラボの「ヨガベルト」がおすすめです。
触り心地や伸縮性も申し分なく、さらにデザインも美しい! お値段は平均よりやや高めですが、お手入れもカンタンで非常にヨガがしやすい、おすすめできる良品です。
とはいえ、ヨガベルトに何を求めるかはユーザーによって違いますので、2位以下の製品が購入候補に上がる可能性もあります。
ということでランキングをチェックする前に、ヨガベルトの基礎知識から見ていきましょう。
ヨガベルトはどうして あんまり使われていないの?
3種の神器といわれるほどの「ヨガベルト」ですが、どうしてあまり使われていないのでしょうか?
その理由を芹澤先生に聞いてみました。
理由1:“使うと効果がある”ことが
意外と知られていないから…
ヨガはポーズを保つのが大変ですが、ヨガベルトを使えば体にムダな力みが入ることなく、リラックスしてポーズを維持できます。
そのためヨガの健康効果も大幅にアップ。この効果はあまり知られていません。
理由②:“自分でポーズを完成させた感”が
なくなってしまうから…
ヨガベルトを使うと「自分でポーズを完成させた感」がなくて、使うのをためらう人がいます。
しかし自力で無理すると形が崩れたり、全身に力みが入ったりとヨガの効果が半減してしまいます。
では、“形が崩れる”とはどういう状態でしょうか? 芹澤氏に実際にポーズを取って解説してもらいました。
▼ヨガベルトを使わない場合
ベルトを使わないと、足を上げて手でつかむポーズでは初心者や体が硬い人は写真のように足が曲がり、背中が丸まってしまいがち。
▼ヨガベルトを使った場合
しかし、ヨガベルトを使えば、足を前方にまっすぐに伸ばし、背筋をピンと張ることができます。
このようにヨガベルトは、体が硬い人ほど、ぜひ準備してほしいアイテムなんです。
ヨガベルトには どんな種類があるの?
ポーズをサポートしてくれるヨガベルトですが、何でもよいというわけではありません。
まずはどんな種類があるのか知っておきましょう。
[ヨガベルトの種類1]
サイズ
一見同じように見えますが、「長さ」や「幅」は製品によっていろいろあります。
▼長さ
長さは1.5~2.5mくらいの範囲で、短め、長めのベルトがあり、主流となるのは2.0mです。柔軟性の補助で使用する場合や長身の方には長めのベルトがおすすめです。
▼幅
幅はだいたい3~5cmです。幅が狭いものは体に食い込みやすいのが難点。幅が広いものは食い込みにくく強度がありますが、逆に握りにくくなるというデメリットがあります。初めて使用する場合は平均的な幅4cmを使用するとよいでしょう。
[ヨガベルトの種類2]
素材
素材には、大きく分けて、綿とポリエステルの2種類があります。
▼綿
ヨガベルトの主流は綿素材。自然素材なので感触が良く、体に優しいベルトです。さらに、太い糸を編んで作られたものと、厚手の布を縫い合わせて作られたものの2タイプに分かれます。前者に比べ後者の方は触感が滑らかで、体にフィットする感覚があります。
▼ポリエステル
汗や汚れをサッとふき取れるので、清潔さを保てます。物によりますが、耐久性では綿に比べてやや低い印象があります。
[ヨガベルトの種類3]
バックルの形
バックルには大きく2種類があります。写真左が「Dリング」、右が「シンチバック」と呼ばれるものです。
▼Dリング
ベルトを通しやすく、取り外しをしやすい。プラスチックより強度が高いのが特徴ですが、やや重量感があります。
▼シンチバック
プラスチック製で滑りにくく安定感のあるバックル。Dリングと比べ軽量で扱いやすく、しっかりと固定できるのがメリットです。
ヨガベルトを選ぶときの 重要ポイントは?
サイズや素材、形などで違うことがわかりましたが、実際選ぶときは何をポイントで選べばよいのでしょうか?
芹澤先生に選び方を実演してもらいました。
[選ぶポイント1:触り心地]
触ったときの感触が良いか
表面がザラザラ、凸凹していたり、触った感じが悪かったりするとヨガに集中することができません。また表面が滑りやすいものもNG。つまり表面の感触が良くて、すべりにくいものがおすすめです。
[選ぶポイント2:伸縮性]
ちょうどよい伸び方をするか?
伸縮性が高く、ベルト自体が伸びすぎるものは体が安定しないので向いていません。逆に硬すぎるのも問題。反発力がなくなり、心地よく体をサポートできません。あまり伸びすぎないもの、硬すぎないものを選ぶのがベストです。
[選ぶポイント3:持ちやすさ]
握りやすいベルトかどうか?
あまりにも幅が狭いものだと持ちにくく、体にも食い込みやすいのでおすすめできません。また硬い素材では握ったときに手に違和感を覚えてしまいます。幅は4cmを目安に持ちやすいものが良いでしょう。
[選ぶポイント4:バックルの止めやすさ]
しっかり固定できるかどうか
バックルはしっかりと固定できるものが安定感もあり安全です。ただしあまり硬いと外すときに大変。ヨガでは途中でバックルを動かして、ちょうどよい長さに調整することがあります。そのためバックルが移動しやすく、しかも、しっかりと固定できるものがおすすめです。
今回は芹澤先生に検証対象のヨガベルト8製品を1週間使って、じっくり採点していただきました。配点は上記の4つのポイント各25点とし、100点満点としました。
通販サイトで買うときの 気をつけたいポイントは?
さて、ここまでヨガベルトの選び方を解説してきましたが、触り心地や伸縮性などは実際に手にしてみないとわからないですよね。
そこでネットで選ぶ場合の注意点を、芹澤先生に聞いてみました。
芹澤先生によれば、長さはできるだけ長いほうが使いやすいといいます。もし180cmと240cmがあるなら、240cmを選ぶのがおすすめ。
感触や硬さはレビューを参考にしましょう。「滑らかな肌触り」「滑りにくくて良い」「硬くない」「柔らかすぎない」といったコメントがあれば、その商品は買いだといえます。
さらにバックルですが、「しっかりと固定できる」「動かしやすい」などの肯定的なコメントがあれば良品だと言えます。
届いたらイメージと違ったということがないように、買う前にできるだけチェックしましょう。
それでは、いよいよランキングの発表です!
ファッション性も使いやすさも! 申し分なしのヨガデザインラボ
ヨガデザインラボ(Yoga Design Lab)
ヨガストラップ
実勢価格:2000円
※検証に使用したカラー・カレイドスコープはAmazonでは売り切れ。楽天では在庫ありです。
サイズ:約240×幅約4cm
重量:140g
素材:記載なし
▼テスト結果
触り心地:24/25点
伸縮性:24/25点
持ちやすさ:24/25点
バックルの止めやすさ:25/25点
総合評価:97点
第1位はヨガデザインラボ、240cmのロング・ヨガストラップでした。長さがあるので大きな輪にして足にかけても余裕です。
ファッション性の高い美しいデザインが大きな特徴。バリエーションも豊富で、好みの柄や色でヨガを楽しめます。
実際に使ってみた結果、触り心地、伸縮性ともに申し分なし。初心者だけでなくベテランにもおすすめの商品です。
バックルに裏表がないのも大きな特徴。不慣れな人でも安心して使えます。バックルもしっかりと固定でき、かつ調整しやすいところも高評価です。
お手入れはタオルで拭いた後、外の空気で乾燥させるだけと非常に簡単です。
ベルトの厚さは約4cmと広すぎず、狭すぎずと非常に持ちやすいベルトです。伸縮性も良く、適度な反発力があり、ヨガが非常にやりやすいと思います。
1000円を切る良コスパ 長めも選べるReehut
Reehut
ヨガストラップ
実勢価格:650円(305cm)
サイズ:長さ183/244/305cm
重量:記載なし
素材:ポリエステル、綿
▼テスト結果
触り心地:23/25点
伸縮性:24/25点
持ちやすさ:23/25点
バックルの止めやすさ:23/25点
総合評価:93点
第2位の「Reehut」は1000円でお釣りが来る、コスパに優れたベルトです。無地ですが全12色とカラーバリエーションが豊富。
バックルも動かしやすく、ヨガの最中に自由に長さを変えることができます。幅のスペックは未記載ですが、非常に持ちやすく、触り心地も良いベルトです。
長さは3種類あるので、自分の好みで選ぶことができます。最長はなんと305cm。どんなポーズにも対応できます。1本買うとしたら305cmを選ぶとよいでしょう。
バックルもしっかりと固定でき、しかも長さ調節がしやすいです。触感は1位製品のほうが上ですが、これは好みの部分もあるでしょう。
レビューでは「薄すぎず、厚すぎず、握りやすい」との感想がありました。
コスパに優れ、しっかりとした耐久性の良さを感じさせるヨガストラップです。伸縮性、反発力は1位商品のほうが上ですが、最初の1本としてはこちらもかなりのおすすめです。
裏と表がひと目でわかる バックルも秀逸なEverStretch
EverStretch
ヨガストラップ
実勢価格:780円
サイズ:長さ240cm
重量:未記載
素材:綿
▼テスト結果
触り心地:23/25点
伸縮性:23/25点
持ちやすさ:22/25点
バックルの止めやすさ:24/25点
総合評価:92点
こちらも1000円を切る商品ですが、正価は2250円と1位商品なみ。最大の特徴はバックルで、芹澤先生によれば「スライドさせやすく、固定しやすい」とのこと。
伸縮性や持ちやすさは1、2位商品にやや劣るものの、十分に優秀な商品と言えます。
表と裏の色が違うので、見分けやすいのも大きな特徴です。伸縮性に関してはそれほど伸びもなく合格点。また滑りにくい素材なので、しっかりとポーズを補助することができます。
長さは1位商品と同程度。長いのでさまざまなポーズに使用できます。持ちやすさでは2位に劣りますが、バックルの動かしやすさでは2位商品より上だと言えます。
4位: しっかりした作りで
耐久性に優れたアディダス
アディダス(adidas)
ヨガ&ストレッチ ヨガストラップ ADYG-20200CW
実勢価格:1728円
サイズ:長さ253×幅4.8cm
素材:ポリエステル、綿
▼テスト結果
触り心地:22/25点
伸縮性:23/25点
持ちやすさ:22/25点
バックルの止めやすさ:24/25点
総合評価:91点
有名スポーツブランドのヨガベルト。3位商品との差は触感で、実際に握ってみるとややゴワっとした感じが手に伝わります。
しかしながらしっかりした作りで伸縮性が少なく、適度な反発力を持っているため初心者にもおすすめです。
長さは1位商品と比べてやや長く、使いやすさでは引けを取りません。
ただし、レビューでは実測値とやや異なるとの報告も。また白色なので、汚れが気になるという人もいました。
耐久性はバツグンで長く使えるヨガベルトです。厚みがあるわりにはしなやかで、とても扱いやすい商品だと言えます。
5位: ポリエステル素材で汚れに強い
オーエイチプラス
オーエイチプラス(OHplus)
ヨガストラップ ベルト
実勢価格:1580円
サイズ:長さ約240×幅3.8cm
重量:約170g
素材:ポリエステル
▼テスト結果
触り心地:20/25点
伸縮性:23/25点
持ちやすさ:22/25点
バックルの止めやすさ:22/25点
総合評価:87点
ヨガベルトでは少数派のポリエステル素材。握った感じはややゴツさを感じます。耐久性を高めるために厚めにしているのか、重量も1位商品に比べやや重めです。
バックルは表裏のないDリングタイプで使いやすいです。
同じポーズで比べてみると、バックルの動かしやすさや柔軟性などで、4位製品に及びませんでした。
ポリエステル素材でややゴワゴワした触感です。その分丈夫で長く使いたい人にはおすすめでしょう。幅は3.8cmですが、握りやすさでは上位商品と比べやや落ちます。色は4位と同じく白っぽい色ですが、ポリエステルなので汚れにくく手入れもしやすいと思います。
6位: プラスチック製バックル採用で
軽量なヨガワークス
ヨガワークス(Yogaworks)
ヨガベルト240cm コーラル YW-E401-C016
実勢価格:2400円
サイズ:長さ240cm×幅4cm
重量:100g
素材:綿
▼テスト結果
触り心地:20/25点
伸縮性:23/25点
持ちやすさ:22/25点
バックルの止めやすさ:20/25点
総合評価:85点
プラスチック製のバックルを使ったヨガベルト。しっかりと長さを固定できますが、ヨガをやりながらの長さ調節はやややりづらい印象です。
バックルがプラスチック製なので重量は他商品に比べ軽量。その分扱いやすい点は評価できます。
触り心地や伸縮性、持ちやすさはほぼ5位商品と同じ。ただし値段がやや高めなので、初心者には手を出しにくいかもしれません。
プラスチック製のバックルは、ヨガ中の長さ調節がやや面倒だという印象です。握りやすさや伸縮性は合格点だと言えるでしょう。
7位: 軽量でコスパ優秀
初心者向けの秦運動具工業
秦運動具工業
秦運動具工業 ストレッチストラップ(ヨガストラップ) YK370
実勢価格:730円
サイズ:長さ約186cm×幅3.5cm
重量:約70g
素材:綿
▼テスト結果
触り心地:20/25点
伸縮性:23/25点
持ちやすさ:19/25点
バックルの止めやすさ:18/25点
総合評価:80点
こちらもプラスチック製のバックルを採用したヨガベルト。重量は70gとかなり軽量なので持ち運びには便利です。
ただし幅が3.5cmとやや狭く、長さが186cmと短いことから、持ちやすさではやや点数を下げました。
プラスチック製のバックルなので、長さ調節はやや面倒です。またレビューではバックルがきちんと締まらずズレたとの報告も。
長さが短い分できるポーズにも制約があるので、初心者向けと言えるでしょう。
コスパに優れているので、ヨガベルトはどんなものなのか、体験したい人にはおすすめでしょう。ただし短いこともあり、高度なポーズの補助には向いていません。
8位: 定番ブランドのマンドゥカ
ヨガベルトでは振るわず…
マンドゥカ(Manduka)
アンフォールド ヨガストラップ
183cm ミッドナイト 6f
実勢価格:2484円
サイズ:長さ183×幅3.2cm
重量:181g
素材:ポリエステル
▼テスト結果
触り心地:20/25点
伸縮性:20/25点
持ちやすさ:19/25点
バックルの止めやすさ:20/25点
総合評価:79点
ヨガマット、ヨガブロックなどではランキング1位を獲得したマンドゥカですが、ヨガベルトは8位。バックルはDリングでさすがの調節しやすさですが、触り心地や持ちやすさではやや評価を下げました。
長さ、幅ともに標準よりサイズが小さいので、できるポーズにも制限があります。
バックルが四角いのは珍しいタイプですが、Dリングに比べ、体に当たると多少気になります。
とはいえさすがのマンドゥカ。しっかりした作りで、耐久性に優れているのは高く評価できます。
長さがやや短め、幅が狭めなのが気になりました。伸縮性は優秀。バックルの形は初心者にはDリングタイプの方が使いやすいと思われます。またポリエステルなのにやや重めです。
ストレッチやトレーニングにも いろいろ活用できます
以上、プロが選抜したヨガベルト8製品のおすすめランキングでした。
ヨガベルトは、ヨガ以外にトレーニングバンドとしても使うことができます。ベルトによって力を入れやすい姿勢を作ることで腹横筋やハムストリングなどふだん使わない筋肉を鍛えたり、ストレッチバンドとして使って筋肉をほぐしたりすることも可能。
スポーツ選手でもヨガベルトを使っている人がいますが、使い方次第でダイエットや体のシェイプアップに役立てることもできますよ。
ぜひ1本自宅に備えておきたいアイテムです。
ポーズを取ったときに体全体の調和が取れて動きが良くなったり、体調がよくなったりというのが本来ヨガの目指すところです。しかし、多くの人は「ポーズを作る」ということにこだわり過ぎて調和を失っています。そういった意味では、積極的にヨガベルトを取り入れるべきだと思います。