画期的な「1合炊きIH」はおすすめ?
自炊生活になくてはならない炊飯器ですが、 一人暮らしをしている人に限らず、“ご飯をちょっとだけ炊きたい”というシーンは意外とあるものです。
でも、5合炊きなどの大きな炊飯器は、美味しく少量を炊くのが不得意です。『家電批評』では、1〜2合サイズの小型炊飯器を検証してきましたが、美味しい! と言い切れる製品には、いまだに出会えていません。
そこで注目したのが、エレコム「LiFERE 小型IH炊飯器」です。
エレコム「LiFERE 小型IH炊飯器」とは?
炊飯器とは思えないコンパクトなポット型で、手にするとややチープに感じますが、加熱方式はIHという本格仕様。「1合だけ炊ける」というミニマムサイズは、一人暮らしや弁当作りなどにもぴったりです。
はたして、少量炊飯の救世主になるのでしょうか? 期待を込めて、おすすめ家電なのか検証しました。
エレコム「LiFERE 小型IH炊飯器」
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IH方式は3合が最小サイズだったが1合に採用!
IH(電磁誘導加熱)方式とは、内釜自体を発熱させる方式。火力が強く柔軟な温度制御が可能ですが、従来の1〜2合炊きには使われていませんでした。
しかし、エレコム「LiFERE 小型IH炊飯器」には、このIH方式が採用されています。
内釜は非常にコンパクト
内釜の直径は約11cmで、目盛りは片側についています。2合炊きの内釜と比べると、コンパクトさは一目瞭然です。
消費電力が小さいので、ポータブル電源等を使いアウトドアでも使えそうです。
メニューは持ち手に一体化
「選択」ボタンをタッチすることでモードの切り替えができ、長押しでスイッチを切れます。
吸気口に注意
ちなみに、本体下部には吸気口が。内部の温度が上昇してしまうので、塞がないように気をつけましょう。
付属品
内釜のほかにザル釜と計量カップ、しゃもじと電源コードで以上の5点が付属しています。
検証1:美味しく炊飯できる?
今回の検証では、過去の検証で小型炊飯器のベストバイとなった、ニトリ「ミニ炊飯ジャー2合 NJ201」と比較しました。
ニトリ「ミニ炊飯ジャー
2合 NJ201」
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炊飯テストでは、以下の3パターンで比較検証しました。
- お米を30分浸漬してから炊飯
- お米を浸漬なしで炊飯(早炊き・通常炊飯)
- 低糖質モードで炊飯
それでは結果を見てみましょう。
お米をといで30分浸して炊飯
まずは、内釜に沿わせるように米を混ぜながら研ぎます。強く研ごうとすると内釜の塗装に傷がついたり、米が割れたりするので注意しましょう。
目盛りまで水を入れて30分浸漬させます。30分経った米は水を吸収して白くなり、膨らんでいるのがわかります。
▼エレコム「LiFERE 小型IH炊飯器」
炊飯時間:45分
食感 :3.5/5点
エレコム「LiFERE 小型IH炊飯器」で炊いたご飯はふっくら感があり、さっぱりした味。芯もなくちゃんとご飯が炊けました!
▼ニトリ「ミニ炊飯ジャー2合 NJ201」
炊飯時間:36分
食感 :2/5点
ニトリ「ミニ炊飯ジャー2合 NJ201」はエレコム「LiFERE 小型IH炊飯器」より早い炊き上がりですが、一応炊けたという感じの硬めのご飯でした。
浸漬なしで炊飯(無洗米)
▼エレコム「LiFERE 小型IH炊飯器」(早炊き)
炊飯時間:32分(「早炊き」モード)
食感 :1.5/5点
▼エレコム「LiFERE 小型IH炊飯器」(通常炊飯)
炊飯時間:44分
食感 :3/5点
エレコム「LiFERE 小型IH炊飯器」は、浸漬なしで早炊きでは芯が残りポソポソでしたが、通常炊きはギリギリ炊けていました。
▼ニトリ「ミニ炊飯ジャー2合 NJ201」(早炊き)
炊飯時間:18分(少量向けの「高速炊飯」コース)
食感 :1/5点
▼ニトリ「ミニ炊飯ジャー2合 NJ201」(通常炊飯)
炊飯時間:35分
食感 :1/5点
ニトリ「ミニ炊飯ジャー2合 NJ201」は、浸漬なしでは早炊き、通常ともに炊けていません。おこげができている部分もありました。
エレコム「LiFERE 小型IH炊飯器」の「低糖質モード」で炊飯
エレコム「LiFERE 小型IH炊飯器」の低糖質モードも試しました。糖質を内釜に落とすイメージで、研いだ米を入れたザル釜を内釜に入れて低糖質モードで炊きます。
炊ける量は4分の3合まで。エレコムによると、通常の炊飯より、ご飯100gあたり糖質が2割減るとしています。
手順1:0.5合程度を測る
手順2:ザル釜に入れる
手順3:ザル釜で炊飯
手順5:できあがり
テスト結果:食感 2/5点
エレコム「LiFERE 小型IH炊飯器」の低糖質モードでの炊き上がりの評価は、いま一歩。ご飯の形はありますが、崩れるような食感でした。
低糖質ご飯は冷めると不味くなるので、温かいうちに食べ切ることをおすすめします!
沸騰速度や保温性能は十分良好
炊飯器内の温度変化を見てみると、IH式のエレコム「LiFERE 小型IH炊飯器」は、マイコン式のニトリ「ミニ炊飯ジャー2合 NJ201」よりも炊飯に適した加熱ができていることがわかります。
水温が急上昇するニトリ「ミニ炊飯ジャー2合 NJ201」に比べ、エレコム「LiFERE 小型IH炊飯器」は徐々に水温を上げて炊飯。じっくり水温を上げるので、米の内部にまで水が入りふっくら炊けたと考えられます。
エレコム「LiFERE 小型IH炊飯器」は圧力IHではないので、水温が100℃を超えることはありませんでした。
炊飯テストのまとめ
エレコムの製品はマイコン式のニトリの製品より炊飯に適した加熱ができていた
炊飯テストの結果、ご飯としての合格ラインに至ったのは、エレコム「LiFERE 小型IH炊飯器」でした。
マイコン式のニトリ「ミニ炊飯ジャー」は、エレコム「LiFERE 小型IH炊飯器」より炊飯時間は短いですが、お米の芯が残っていてご飯になる手前で炊き上がりがきてしまった印象です。
一方、エレコム「LiFERE 小型IH炊飯器」の炊き立てご飯は、しゃもじを入れた瞬間にニトリ「ミニ炊飯ジャー」との違いを実感! ふっくらとした炊き上がりで、芯も残っていません。
甘みは少なくさっぱりした食感ですが、炊き立ての美味しさを味わえます。なお、過去の検証に合わせ、浸漬なしの無洗米も炊きましたが、やはり味は微妙。浸漬は必須であることを再確認しました。
お米を浸漬してエレコム「LiFERE 小型IH炊飯器」で炊くと、蓋を開けたときにご飯の香りが広がりました。
検証2:使用感は?
洗いやすさ:細かいパーツをなくしそうになる
▼エレコム「LiFERE 小型IH炊飯器」:3/5点
エレコム「LiFERE 小型IH炊飯器」の内釜は小さく軽いので、楽に洗えます。ただし片手が入るくらいのサイズなので、スポンジを入れると中が見えづらくなります。
水で流したあとに、汚れが残っていないか確認しましょう。
フタのパッキンは取り外して洗いたくなりますが、取り外しは不可。無理して引っ張らないようにしてください。
上フタの蒸気口パッキンは外して洗えますが、1㎝角ほどでとても小さいので洗っている間に流されて紛失する可能性大。気を付けましょう!
操作の簡単さ:炊飯時間が表示されないのが不便
▼エレコム「LiFERE 小型IH炊飯器」:3/5点
エレコム「LiFERE 小型IH炊飯器」は、フタを本体の印に合わせて閉め、モードを選択すると5秒後に炊飯がスタートします。
この点は一般的な炊飯器と同じ操作性のニトリ「ミニ炊飯ジャー2合 NJ201」のほうが正直わかりやすいですが、少し使えば迷わず操作できるようになりました。
惜しいのは、炊飯時に残り時間が表示されないところ。ここは改良してほしいです。
そのほか、コンセントをつなぐと「ピーーー」と長い電子音が響くことが気になりました。
一方のニトリ「ミニ炊飯ジャー2合 NJ201」は、モード選択ボタンと炊飯ボタンが分かれている一般的な操作性。エレコム「LiFERE 小型IH炊飯器」より安心して操作できました。
狭いキッチンにも置けて、設置性がいい
従来の炊飯器と異なり、縦に長細いデザインの「LiFERE 小型IH炊飯器」。狭い隙間に置けるので設置性が高いうえ、取っ手が握りやすく移動するのも容易です。古臭くないデザインも◎。
エレコム「LiFERE 小型IH炊飯器」の検証まとめ
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- 総合評価
今回テストしたエレコム「LiFERE 小型IH炊飯器」は浸漬時間(30分)をとることが前提となるものの、しっかりと「ご飯」を炊けることに感動しました。
炊き上がりのご飯には芯がなく、ふっくら。甘みは少ないですが、パックご飯よりおいしく、頻繁にご飯を食べるならパックご飯を買い続けるよりコスパも良好でしょう。操作性や洗いものに少々注意は必要ですが、トータルで楽できる、おすすめキッチン家電といえます。
ひとり暮らしをはじめ、糖質制限中や、消費電力の少なさを生かしてレジャーで使いたい人にも便利。結論としては、少量炊飯におすすめできる優秀製品です。
私もセカンド炊飯器として、購入を検討中です!
小型炊飯器のおすすめ活用法
最後に、小型炊飯器のおすすめの活用法を紹介します。
小型炊飯器としては優秀なエレコム「LiFERE 小型IH炊飯器」ですが、大型の炊飯器ほどはうまくは炊けません。ニトリ「ミニ炊飯ジャー2合 NJ201」のような小型のマイコン式は、さらに劣ってしまいます。
そこでおすすめしたいのが、炊き込みご飯やカオマンガイなど味付きの炊飯。ご飯の味が薄い(エレコム「LiFERE 小型IH炊飯器」)ことや、硬さ(ニトリ「ミニ炊飯ジャー2合 NJ201」)も気にならず、美味しく食べられます。
エレコム「LiFERE 小型IH炊飯器」のおすすめ活用法:炊き込みご飯
食感:4/5点
<材料>
お米(1合)、鶏もも肉 150g、人参 20g、油揚げ 1枚、酒 小さじ1、醤油 小さじ1/2、白だし 大さじ1
鶏もも肉は食べやすい大きさに切り、酒と醤油を揉み込んできます。水と白だしを入れて浸漬させ、鶏肉、薄切り人参、短冊切りの油揚げの順で入れて、炊飯します。
ニトリ「ミニ炊飯ジャー2合 NJ201」のおすすめ活用法:カオマンガイ
食感:5/5点
<材料>
お米(1合)、鶏もも肉 1枚、塩 小さじ1/4、酒 大さじ1、生姜、白ねぎ
【タレ】豆板醤 少し、ナンプラー・オイスターソース・レモン果汁・酢・味噌 各小さじ1、砂糖 小さじ1/2
米に酒と塩と水を入れて、浸漬。余分な脂肪を取り除いた鶏もも肉を半分に切り、生姜、ねぎの青い部分を入れ炊込みで炊飯します。最後にタレをかけます。
ニトリ「ミニ炊飯ジャー2合 NJ201」は内釜が大きいので、鶏肉を1枚おくことができます。
小型炊飯器で調理をするときは、ぜひお試しください。
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お米にしっかり吸水させてから炊飯開始! これが美味しいご飯への第一歩です!