買って損しない!暮らしが快適になる最新家電を紹介
スマートフォンや電子レンジ、カメラなど、生活必需品から趣味を楽しむものまで、私たちの暮らしに欠かせない家電は日々進化を続けています。
そこで、「安い家電は欲しい」けれど「せっかく買うなら妥協したくない」という人のために「絶対に買って損しない」最新コスパ家電をご紹介。責任をもってテストし、見つけた、暮らしがワンランクもツーランクもアップする製品を発表します!
今回は、4万円以下のミドルクラス炊飯器6製品の比較において、1位を獲得した象印マホービン「圧力IH炊飯ジャー 極め炊き NW-JW10」を紹介します。
▼テスト方法
今回のテストでは、令和2年の関東産コシヒカリ(無洗米)を使用。浸漬は行わず、標準の炊飯モードでご飯を炊き、「炊きたて」「保温」「冷やご飯」の味をプロがチェック。さらに、早炊きや冷蔵・冷凍状態から再加熱したときの味も踏まえ、ベストを選出しました。
炊飯器には「マイコン」「IH」「圧力IH」と大きく3つのタイプがありますが、ふっくらもちもちしたお米の食感を引き出すには、現状は「圧力IH」がベスト。五ツ星お米マイスターの片山真一さんも「選ぶなら、圧力IH一択でしょう」といいます。
そこで今回は、そんな「お米のプロ」片山さんが「高級機に近い味で、値頃感が一番高い」という圧力IHの炊飯器、最安機種6製品をピックアップ。炊き方やご飯の状態を変えながら、おいしさを比較しました。
高級炊飯器は、熱効率を高めるために内釜を工夫したり、お米に効果的に圧力をかけられるよう密閉度を高めたりしており、おいしく炊ける“ストライクゾーン”が広いのが特徴。
ただ、今はミドルクラスもかなりハイレベルな味に。決まったお米を食べる分だけ炊くような条件下では、高級機に負けないおいしさを引き出す製品も増えています。
最注目のミドルクラスで最高評価! 象印マホービン「圧力IH炊飯ジャー 極め炊き NW-JW10」
象印マホービン
圧力IH炊飯ジャー 極め炊き NW-JW10
実勢価格:3万2980円
サイズ・重量:約W27.5×D34.5×H21.5cm・約6.5kg
炊飯容量:5.5合
消費電力:1240W(最大)
最大保温時間:40時間
象印マホービン「圧力IH炊飯ジャー 極め炊き NW-JW10」は、炊きたてのご飯だけでなく、従来弱かった早炊きや保温後もおいしかった奇跡の1台。高級機に比べ、機能はシンプルですが、「迷わず使える」「毎日使うならこれくらいがちょうどいい」と高く評価されました!
▼検証結果
炊きたて :◎
早炊き :○
保温 :◎
冷やご飯 :○
冷蔵(再加熱):◎
冷凍(再加熱):◎
ご飯のおいしさは、炊きたての状態によって大きく左右されるため、今回のランキングでは「炊きたて」の項目を最重視しました。その結果、ベストバイに輝いたのが象印です。
炊きたてのご飯はキラッとつややかで、ひと粒ひと粒がふっくら。柔らかすぎず、かたすぎず、噛めば口いっぱいにお米の旨みがじゅわ~っと広がり、毎日幸せを感じる味。鼻に抜ける甘い香りも抜群で、評価はほぼ満点という結果に
さらに象印は、冷蔵・冷凍したご飯を再加熱したときの味もダントツ。ほかの製品のようにゴワゴワと団子状になったり、コシが抜けたりすることもなく、もっちり感があり、噛みごたえが十分だったことは驚きでした。
おすすめポイント1:「圧力IH」だから安くてもウマい!
テストした6製品はベストだった象印も含め、「圧力IHタイプ」の炊飯器です。ほかの2タイプとの炊き方の違いを知っておきましょう。
【圧力IHタイプ】
IHの高火力に加えて圧力をかけることでご飯の食感を引き出します。
【IHタイプ】
磁力線により内釜自体を発熱させることで高火力を実現しています。
【マイコンタイプ】
主に底面のヒーターによって内釜を加熱し、炊飯します。
このように、スペック的に「圧力IHタイプ」→「IHタイプ」→「マイコンタイプ」の順となります。おいしいご飯を炊く炊飯器として、「圧力IHタイプ」というのは重要です。
おすすめポイント2:象印は早炊きもしっかり炊けた!
製品によってはプロから「水分が入りきらず芯が残っている」「水っぽくベチャッとしている」といった辛口な意見も飛び出した早炊きテスト。
そんななか、高い評価を獲得したのが象印です。象印は早炊きにおいて最高評価だった日立に比べると、表面の水分やコシなどにやや圧力不足を感じる点もありましたが、芯まで火が通っており、ご飯の香りや甘みもしっかり感じられました。
おすすめポイント3:象印は保温しても甘い! ウマい!
ひと昔前なら、ご飯が黄色く変色したり、表面がカチカチになったりした保温機能ですが、最新のモデルは格段に進化しています。
今回のテストでは、4時間保温したご飯をチェックしましたが、どの炊飯器も変色はほぼなし。香りや甘み、旨みなどは、やはり炊きたてと比べると落ちましたが、食感は炊きたてに近い状態を維持しているものも多く見られました!
特に象印は、適切な温度をコントロールする「極め保温」が効果を発揮。見た目のツヤは少し抜けていましたが、口に含んだときのもちもち感や噛んだときに溢れ出す旨み、鼻に抜ける香りまでしっかり残っていました。
保温する機会が多い人は、保温モードを複数から選べる炊飯器がおすすめです。象印は「高め保温」「極め保温」「保温なし」の3種類から選択可能。
なお、保温可能時間や推奨時間はメーカーによって、まちまちです。最長で40時間もの保温が可能な製品もありますが、片山さん曰く「おいしく食べられるのは3時間くらいまででしょう」とのこと。
おすすめポイント4:毎日使うのに“ちょうどいい”機能
最近は、スタイリッシュさのために使いやすさを犠牲にしている炊飯器も少なくありません。象印の機能は比較的シンプルですが、持ち手や物理ボタンなど、昔ながらの使いやすい機能をきちんと残している点が◎。
このほか、かたさと粘りに対する感想を入れるだけで炊き方を調整してくれる「わが家炊き」機能など、独自の便利機能も搭載しています。
押したかわかりにくいタッチパネルより、物理ボタンが使いやすい!
スタイル重視で持ち手なしの製品もありますが、あるほうが持ちやすい!
機能過多になりすぎず、使いやすさに配慮していて好印象!
【まとめ】明らかに下位と味が違う! 象印がダントツでした
今回は炊きたてのおいしさに加え、どのテストでも高評価を獲得した象印マホービン「圧力IH炊飯ジャー 極め炊き NW-JW10」がダントツのベストバイ。これが3万円台前半で買えるのは正直安すぎです!
炊飯器を買うことを検討している方に、自身を持っておすすめします。
『家電批評』2021年5月号
晋遊舎
家電批評
2021年5月号
700円
「家電批評」2021年5月号では、今回ご紹介した炊飯器6製品のテストの詳細ほか、「安くて良い家電」を多数掲載しています。気になる方はチェックしてみてください。
今は中級機のレベルもかなり上がっています