「EOS Rシリーズ」にエントリーモデルが2機種登場!
キヤノンのミラーレス「EOS R」シリーズにキヤノン「EOS R50」、キヤノン「EOS R8」という新製品が登場しました。キヤノン「EOS R50」はAPSーCセンサー機の、キヤノン「EOS R8」はフルサイズセンサー機の新しいエントリーモデルです。
そこで、この2製品をじっくりレビュー。それぞれの特徴や、違いについて解説します。
キヤノン「EOS R50」
キヤノン
EOS R50
実勢価格:ボディ/¥111,100、RF-S18-45 IS STMレンズキット/¥126,500、ダブルズームキット/¥156,200
キヤノン「EOS R50」はミドルクラス機のキヤノン「EOS R10」と同じAPS-Cセンサーと映像エンジンDIGIC Xを搭載しており、撮影面の基本性能はキヤノン「EOS R10」と共通です。
キヤノン「EOS R10」から初心者向きに操作パーツを減らし、小型軽量化を図ったモデルとなっています。
APS-Cとフルサイズの違い
APS-Cやフルサイズとは、写真を記録するイメージセンサーのサイズ。同じ画素数なら、大きいほうがノイズが少なく高画質な画像を撮影しやすい特性があります。
APS-C 47mm F4で撮影
▼フルサイズ 70mm F4で撮影
APS-Cとフルサイズを同じ絞り値で被写体の大きさをそろえた場合、フルサイズのほうが背景のボケと焦点距離が大きくなります。
APS-Cモデルとフルサイズモデルの価格の変遷
キヤノン「EOS R8」はミドルクラスに位置付けられていますが、正真正銘のエントリーモデルであるキヤノン「EOS R50」と同じような特徴がキヤノン「EOS R8」にも見られるため、市場ではエントリーモデルとして扱われるはずです。
キヤノン「EOS R50」の特徴
376gの超軽量ボディで、ホワイトとブラックの2色展開。イメージセンサーは2420万画素のAPS-Cセンサーです。
EVFの画素数はキヤノン「EOS R8」と同じですが、のぞきやすさはやや劣ります。エントリーモデルであるもののメニュー内容は上位モデルと共通でステップアップしやすいです。
グリップは短めで、設定変更のダイヤルは1つだけです。
キヤノン「EOS R8」
キヤノン
EOS R8
実勢価格:ボディ/¥264,000、RF24-50 IS STM レンズキット/¥293,700
キヤノン「EOS R8」は従来のエントリーモデルであるキヤノン「EOS RP」のボディをベースに、最新のキヤノン「EOS R6 Mark II」と同じ約2420万画素のイメージセンサーと映像エンジンDIGIC Xを組み合わせたモデルです。
フルサイズ機とは思えない小型軽量モデルとなっています。キットレンズも新登場の「RF24-50mmF4.5-6.3IS STM」で小型化されました。
価格が高く、特にレンズキットは割高感があるのは惜しいですが、供給が安定すれば実売価格が落ち着くなどの値動きが期待できるでしょう。
キヤノン「EOS R8」の特徴
461gの軽量ボディ。イメージセンサーは2420万画素のフルサイズセンサーです。
EVFはエントリークラスらしい236万ドットですが、粗さをあまり感じません。スペック以上ののぞき心地です。
グリップが大きく小型ボディですが、大変持ちやすいデザイン。設定を素早く変更できる電子ダイヤルは2つあります。
「EOS R50」と「EOS R8」に共通する特徴は?
小型軽量を優先したエントリー機らしい設計
エントリーモデルで欠かせないのが、とにかく気軽に持ち運べるように小型軽量であること。キヤノン「EOS R50」もキヤノン「EOS R8」もバッテリーや操作性をある程度犠牲にしてコンパクト化を図っています。
バッテリーは2機種ともに上位機種が採用するLP-E6(1865mAh・左)より低容量のLP-E17(1040mAh・右)です。
両モデルとも、ボディ内手ブレ補正にも非対応です。入門モデルこそ対応してほしいところではあります。
上位モデルよりダイヤルなどの物理的な操作パーツは少なく、タッチパネルでの操作を重視した設計になっています。
強力なAF機能で他社を大きくリード
従来のエントリーモデルと異なるのが、強力なオートフォーカス(AF)性能。
撮影に失敗する大きな要因は「ピンぼけ」「露出アンダー・オーバー」 「ブレ」の3つです。特にピンぼけはわかりやすく、また、撮影後に救済・軽減ができないため、撮影技術のないビギナーにこそ実は高性能なAFが必要でした。
その点、キヤノン「EOS R50」、キヤノン「EOS R8」の2機種はともにキヤノン「EOS R6 Mark II」とほぼ同等の被写体検出AFを搭載しています。
実はエントリーモデルにこの機能を搭載するのはキヤノンだけ。他社を大きくリードしています。
被写検出の自動モードを搭載
キヤノン「EOS R6 Mark II」の新機能である、被写検出の自動モードをキヤノン「EOS R8」とキヤノン「EOS R50」も搭載。被写体に応じて人物や動物優先などに設定する手間が減りました。
上の写真は自動モードが人物の胴体を検出している例です。ただし、実写で試すと2機種とも被写体に合わせた設定のほうがピントを外しにくい傾向でした。
被写体検出は人物(瞳/頭/頭部/胴体)と動物優先(犬/猫/鳥)に加え、乗り物優先(車/バイク)にも対応するなど抜かりありません。R8では鉄道/飛行機にも対応します。
上位モデルとの違いは大きい
▼上位モデルとの仕様を比較
エントリー機 | エントリー機 | ミドル機 | ミドル機 | |
製品名 | EOS R50 | EOS R8 | EOS R7 | EOS R6 |
センサー | APS-C | フルサイズ | APS-C | フルサイズ |
連写速度(メカ) | 秒12コマ | 秒6コマ | 秒15コマ | 秒12コマ |
公称撮影枚数 | 約310枚 | 約220枚 | 約500枚 | 約380枚 |
カードスロット | 1つ | 1つ | 2つ | 2つ |
マルチコントローラー | なし | なし | あり | あり |
手ブレ補正 | 非搭載 | 非搭載 | 搭載 | 搭載 |
こちらの表は、 キヤノン「EOS R50」とキヤノン「EOS R8」の仕様を上位モデルのキヤノン「EOS R7」、キヤノン「EOS R6」と比べたものです。マルチコントローラーなどの操作パーツや手ブレ補正の有無などで差別化されています。
参考として、上の写真で親指が触れているところがキヤノン「EOS R7」のマルチコントローラーです。
以上、キヤノン「EOS R50」とキヤノン「EOS R8」の機能や特徴を紹介し、共通点や違いについても解説しました。
実際に2機種で撮影し、画質や使い勝手などを検証したレビューも紹介していくので、ぜひチェックしてみてください。
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