趣味をもっと満喫できる最強のAV家電はどれ?
この数年でエンタメの主役はネットフリックスやプライムビデオなどのストリーミングになりました。画質はテレビ放送を大幅に上回る高画質・高音質で、4Kは当たり前。音声には大迫力の音響をつくれるサラウンドのデータまで入っています。
それなのにお家のAV家電が古いままではもったいない! ということで、本音の家電ガイド『家電批評』が、趣味やエンタメをもっと満喫できる「最強のAV部屋づくり」を提案。さまざまなAV家電を定番ジャンルごとに比較し、おすすめを探しました。
今回は、Amazonとヤマダが共同開発した、日本で初めてのFire TV内蔵テレビの概要と、ライバルのシャープのAndroid TVとネット機能を比較した結果をお届けします。
国内初のFire TV内蔵テレビ FUNAI「F340シリーズ」
FUNAI
F340シリーズ
FL-43UF340(43インチ)
実勢価格:10万970円
サイズ・重量:W96.9×D9.7×H56.4cm・8.1kg(いずれも本体のみ)
画面解像度:4K(3840×2160ピクセル)
スピーカー出力:10W+10W
テレビを手軽にスマート化できるデバイスとして人気のAmazon「Fire TV Stick」。これを内蔵したテレビ、FUNAI「F340シリーズ」が、2022年3月5日に国内で初めて発売されました。
アマゾンジャパン全面協力のもと開発されていて、ソフトウェアの内部バージョン的には最新の「Fire TV Stick 4K Max」とほぼ同じものです。
また、利用できる動画配信サービスやアプリ、ホーム画面などのUI、さらにアレクサによる音声検索やAmazon Echoとの連携が可能な点も同じで、高く評価されている高速レスポンスもそのまま。
ラインナップは43/50/55インチの4Kテレビ「F340シリーズ」と32インチのHDテレビ「F140シリーズ」の4製品となります。
なお、本製品の開発・製造を行っている船井電機(FUNAI)のテレビは、本製品に限らずヤマダデンキが独占販売。Amazonでもヤマダデンキストアのみで販売を行っています。
Fire TV Stickって?
Amazon
Fire TV Stick 4K Max
実勢価格:6980円
Amazon「Fire TV Stick」は、テレビに挿すだけで、各種VODサービスが使えるようになるデバイス。高速レスポンスと快適な操作がウリです。
それではFUNAI「F340シリーズ」が行った「Fire TV Stick」をテレビに内蔵することは、どんなメリットがあるのでしょうか?
内蔵のメリット1:テレビ視聴時に入力切り替え不要
Fire TV StickをテレビのHDMI端子に挿して使う場合、テレビから入力切り替えが必要。本製品ではその地味なひと手間がありません。
内臓のメリット2:リモコンがひとつですむ
テレビ用リモコンとFire TV用リモコンが一体化。音声検索したいときに、わざわざリモコンを持ち替える煩わしさから解放されます。
「F340シリーズ」は買い? ライバルのAndroid TVと比較
今回は、FUNAI「F340シリーズ」の43インチを『家電批評』編集部で購入。同シリーズは4Kテレビであるものの、パネルの倍速駆動やスピーカーのドルビーアトモス対応などはなく、ごくシンプルな4Kテレビです。
そこで、FUNAI「F340シリーズ」の実売価格10万円に近い価格で、Fire TV同様にアプリも追加できるテレビとして、Android TV搭載のシャープ「AQUOS 4T-C42DJ1」も購入。
AV評論家の折原一也さんと一緒に、FUNAIとシャープのテレビ2台のコスパや機能・性能などを比較検証しました。
比較したAndroid TV搭載のテレビはこちら
シャープ
4T-C42DJ1
実勢価格:7万2400円
シャープ「AQUOS 4T-C42DJ1」は、4K放送もVODも楽しめるシャープのスタンダードモデルです。
さて、ここからはFUNAI「F340シリーズ」とシャープ「AQUOS 4T-C42DJ1」のネット機能を比較した結果をお届けします。
VODサービスへの対応やレスポンスはどちらも完璧
どちらも、主要なVODサービスに対応していて不満はありませんでした。レスポンスも高速で、体感差はまったくなし。音声検索は、Android TVだと発話した内容を文字で表示してくれます。
FUNAI(Fire TV)のテスト結果
- 主な対応アプリ:プライムビデオ、Netflix、YouTube、DAZN、Hulu、U-NEXT、TVer、dTV、ABEMA、Paravi、NHKWORLD、AppleTV+、Disny+、WOWOWオンデマンド
- Netflixのレスポンス:3.5秒
- YouTubeのレスポンス:2.0秒
- 音声検索:Alexa(文字表示なし)
アプリストアがあるため、VODサービスの充実度や使いやすさに関しては文句なし。音声検索時の文字表示がないのは好みの問題でしょう。セットアップも画面の指示に従えば迷いません。
シャープ(Android TV)のテスト結果
- 主な対応アプリ:プライムビデオ、Netflix、YouTube、DAZN、Hulu、U-NEXT、TVer、dTV、ABEMA、Paravi、NHKWORLD、AppleTV+、Disny+、WOWOWオンデマンド
- Netflixのレスポンス:3.7秒
- YouTubeのレスポンス:2.2秒
- 音声検索:Googleアシスタント(文字表示あり)
レスポンスの比較でわずかにFire TVに遅れたものの、ほぼ誤差の範囲内。Google PlayストアがあるためVODサービスも充実。Chromecast対応でAndroidスマホと連携しやすいです。
ホーム画面はFire TVのほうが“ネットと放送の融合感”がある
FUNAI(Fire TV)
アプリと同じ場所に、テレビ放送局のタイルを表示することで、放送とネットの融合感を高めています。
シャープ(Android TV)
シャープのAndroid TVのほうは、放送局の表示はありません。ココを押してからチャンネルを選択する必要があり、やや面倒です。
Fire TVはAirPlay対応でiPhoneとの相性は◯
▼スマホとの連携機能の比較
ミラーリング規格 | 対応OS | |
Android TV | Chromecast(※) | Android/Chrome OS |
Fire TV搭載テレビ | Miracast、AirPlay | (Miracast)Windows10/一部のAndroid端末、(AirPlay)iOS/iPad OS/macOS |
(※)Chromecast対応のアプリ(YouTubeなど)であれiOSでも動画や写真のミラーリングは可能
Fire TVはAppleの「AirPlay」に近日対応予定です。しかし実は現時点でも、すでに使用は可能。ただ、NetflixやYouTubeのミラーリングで挙動が不安定でした。
結論:ネット機能の評価はほぼ互角
テレビ向けのOSとして成熟の域に達しているAndroid TVも、ストリーミングデバイスとして性能に磨きをかけてきたFire TVも、使いやすさはハイレベル。VODサービスへの対応やレスポンスの速さなどはほとんど優劣の差はなさそうです。
スマホからのミラーリングは現状Android TVのほうが優れているといえますが、Fire TVが本格的にAirPlay対応となった場合、評価は逆転しそう。
Fire TVはAmazonのスマートディスプレイ「Echo Show」のカメラ映像や、Alexa連携が可能なネットワークカメラの映像を、ピクチャー・イン・ピクチャー機能でテレビに小窓表示できるなど、デバイス連携の面でも優秀。
テレビを見ながら別の部屋にいる子どもやペットを見守りたい、なんて使い方もできます(なお、Android TVでもセキュリティカメラの映像を写すことは可能です)。
以上、FUNAI「F340シリーズ」とシャープ「AQUOS 4T-C42DJ1」のネット機能を比較した結果でした。
画質や操作性などの検証結果もお届けしていくので、引き続きチェックしてみてくださいね。
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