メーカー初!新機能搭載の最新有機ELテレビって?
高画質な映像を楽しめる有機ELテレビ。さまざまなメーカーから新モデルが登場し、画質や性能がどんどん向上しています。
そこで、本音の家電ガイド『家電批評』では、メーカー初となる新機能を搭載した2機種の有機ELテレビをピックアップ。
フナイ「8040シリーズ」とREGZA「X8900Kシリーズ」の新機能や、画質、音質など、あらゆる角度から専門家と徹底検証したレビューをお届けします。なお、検証にはAV評論家の折原一也さんにご協力いただきました。
第1回目と第2回目はそれぞれの検証レビューでしたが、第3回目はフナイ「8040シリーズ」と東芝「REGZA X8900Kシリーズ」の比較結果です。
▼フナイ「8040シリーズ」と東芝「REGZA X8900Kシリーズ」の検証レビュー
基本的な性能や機能は十分! フナイ「8040」
フナイ
55U8040
実勢価格:30万2500円
サイズ・重量:W1228×H757×D290mm・30.1kg(ともにスタンド含む)
チューナー数:BS・CS 4K×2、地デジ×3+6(まるごと録画ハードディスク)、BS・CS×3
▼検証結果
画質 :32/35点
音質 :19/20点
機能性:28/30点
操作性:18/20点
合計 :97/105点
検証の結果、B評価となったフナイ「8040シリーズ」。
全録機能は便利ですが、専用機器が外付けHDDというよりレコーダーのサイズ感なのがややネック。4K映像や音質は予想以上の高レベルですが、Netflix非対応なのは有機ELテレビとしてもったいないです。
検証結果1:画質や機能性などの評価
・画質
4Kは高レベル。地デジはまあまあです。
・音質
映画も音楽も十分の臨場感!
・機能性
Android TVの独自カスタムは便利でした。
・操作性
UIは問題ないですが反応はやや遅めです。
検証結果2:チューナー数【◎】
テレビ本体のチューナー数はスタンダードで問題ありません。全録対応なのが超便利です。
検証結果3:VOD
ほとんどのメジャーアプリはカバーしていますが、Netflixに対応していないのはマイナスポイントです。
検証結果4:遅延速度【△】
遅延反応テストの結果は19.2msと応答速度はやや遅めでした。ゲーミングスペックはやや物足りなさありました。
検証結果5:リモコン【◎】
6つのダイレクトボタンとインストールしたアプリを一覧表示する「アプリボタン」を搭載しています。
検証結果6:音声アシスタント【○】
Googleアシスタントによる音声操作に対応。言語の認識精度はハイレベルでした。
検証結果7:起動速度
YouTube……3.71秒
電源オン……5.03秒
YouTubeボタンによるアプリ起動と電源オンの速度は平均4秒前後とやや遅めに感じました。
録画や音声検索の操作性は優秀! 東芝「REGZA X8900K」
東芝
REGZA
55X8900K
実勢価格:19万4800円
サイズ・重量:W1226×H753×D229mm・19.5kg(ともにスタンド含む)
チューナー数:BS・CS 4K×2、地デジ×3、BS・CS×3
スピーカー:フルレンジ/4個、ツィーター/2個
▼検証結果
画質 :33/35点
音質 :19/20点
機能性:27/30点
操作性:18/20点
合計 :97/105点
こちらもB評価となった東芝「REGZA X8900Kシリーズ」。
録画機能や音声検索の使いやすさはプロも認めるハイクオリティ。ただ、4K画質が不安定だったり、未実装の機能が多めなのは気になるところ。フナイと同じく、Netflix非対応は今後の対応に期待です。
検証結果1:画質や機能性などの評価
・画質
4Kは不安定ですが地デジは精細です。
・音質
クリアで画面と一体感があります。
・機能性
AI録画の機能は従来より向上しています。
・操作性
従来から変わったUIは及第点でした。
検証結果2:チューナー数【○】
4Kダブルチューナーの標準的なモデル。タイムシフト非対応なのは少し残念です。
検証結果3:VOD
Netflixに対応しなくなったのが最も気になる点。ほかのメジャーアプリや「Net.TV」に対応しているのは評価できます。
検証結果4:遅延速度【◎】
遅延反応テストは9.8msと、応答速度はゲームでも十分なレベル。ちなみに4K/120Hzは2021年秋にソフトウェアDLで対応です。
検証結果5:リモコン【○】
アプリボタン6つのほか、任意設定できるボタンが1つと十分。ただ、配置に違和感がありました。
検証結果6:音声アシスタント【◎】
Googleアシスタントによる音声操作のほか、ハンズフリー操作対応なのが優秀です。
検証結果7:起動速度
YouTube……4.51秒
電源オン……7.11秒
YouTubeの起動と電源オンのスピードは遅め。ただ、カーソルの動きはスムーズでした。
有機ELテレビ12製品のランキングはこちら
ちなみに、有機ELテレビ12製品を比較した際のランキングがこちら。フナイも東芝も新機能があと一歩で順位が伸びず。同率で6位でした。
【まとめ】新機能もコスパも改善の余地あり
以上、フナイ「8040シリーズ」と東芝「REGZA X8900Kシリーズ」の比較結果でした。
今回テストしてわかったのは、どちらも前モデルよりも確実に進化しているけれど、その中で少しだけ物足りない部分があったということです。
そして、この2モデルは発売から間もないために値下がり幅も小さく、まだ価格が高め。コスパを考えると割高感は否めず、いまはまだ手が出しにくい状況です。
とはいえ、それぞれのモデルで新採用された機能には、今後まだまだ発展していく余地が十分にあります。これからどんどんと改善されていき、さらに魅力的な一台が登場することに期待です!
有機ELテレビの売れ筋ランキングもチェック!
有機ELテレビのAmazon・楽天の売れ筋ランキングは、以下のリンクからご確認ください。
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フナイ、東芝とも、新機能には少し気になるところが見られました。