生活がラクになる!"ヒット家電"は買っても良い?
コロナウイルスの影響で日常が大きく変わりました。「もっとこうしたい」「ここがラクになれば」といった新しいニーズに応えるさまざまな“ヒット家電”が生まれています。そこで、生活をラクにするそんなアイテムを、本当に買っていいのか、テストとプロの目線でジャッジしました。
今回は、2Kながら最新の4Kレグザの画質エンジンを搭載した小型ハイスペックテレビ、東芝「REGZA V34シリーズ」を紹介します。
小さくても妥協なし! 東芝「REGZA V34シリーズ(24V34)」
東芝
REGZA V34シリーズ(24V34)
実勢価格:3万2799円
サイズ・重量/W55.3×D14.3×H35.7mm・3kg 画素数/1366×768 搭載チューナー/地デジ×2、BS・110度CSデジタル×2 入力端子/HDMI×2、ビデオ入力(映像1、音声1)、LAN×1、USB(録画専用1/汎用1)
東芝「REGZA V34シリーズ(24V34)」は、2020年9月に発売した24型のHDテレビ。2Kですがフルスペックな小型液晶テレビです。
レグザの現行ラインナップとしては最下位に近いモデルですが、「レグザエンジンPower Drive」という高画質エンジンにWi-Fi内蔵、映像配信対応、ネット動画を高画質化する「ネット動画ビューティHD」とネット志向の機能がてんこ盛りです。
ただし、あくまで2Kテレビなので放送チューナーは地デジ・BS・110度と4K対応ではありません。ラインナップは40・32・24V型の3モデルとなっています。
小型サイズなのにランキング2位に登場!
HDの高性能テレビが果たして売れるのか!? と思うかもしれませんが、価格.comの売れ筋ランキング2位にランクイン。
ベスト20まで4K液晶テレビ、4K有機ELがほとんどを占めるなか、2Kテレビで2位は業界を震撼させる結果です。
小型液晶テレビの機能比較
※各製品32インチモデルの場合。Z740Xのみ50インチです
※2 放送派だけじゃなくネット配信も対象のため
ちなみに、小型液晶テレビの機能を比較すると、この通り。東芝「REGZA V34シリーズ(24V34)」は、小型テレビにしては贅沢すぎるスペックを搭載しています。
機能的には上位モデルと変わりませんが、1366×768ドットのHDパネルを搭載した、あくまで2Kテレビです。
最新ネット番組にもきちんと対応
レグザのクラウド機能「みるコレ」にも対応しています。YouTube、Netflix、Amazonプライム・ビデオ、DAZN対応など4Kレグザと同じ仕様。
また、4Kレグザ用のチップをベースにしているので、画面のUIも4Kレグザにソックリ。レスポンスもかなり高速です。
ヒットの理由1:超快適ネット視聴&録画もスゴイ
それでは、東芝「REGZA V34シリーズ(24V34)」の注目すべきヒットの理由をご紹介しましょう。
上位モデルより高レスポンスな最新UIで快適!
テレビ番組視聴のUIも4Kレグザそのままで、フルHD表示となるのでレスポンスが超高速です。
ダイレクトボタンで起動できるNetflixは初回起動時でも2秒台、YouTubeも初回は遅いものの、2回目以降は2秒で起動。4Kテレビのライバルと勝負できるぐらいの超速レスポンスです。
HDD追加で自動録画テレビに!
ネット動画ばかり注目してしまいがちですが、テレビ体験には放送録画も欠かせません。V34はダブルチューナー搭載で、外付けUSB HDDの接続による録画も対応。なお、最大容量は8TBまでです。
また、自動録画を活用する「おすすめ録画リスト」という新UIによって、テレビ体験の質を高めています。
録画条件として「地デジ」「総合トップ50」「ドラマ」「野球」のようなパックを選択。ユーザーの視聴履歴による学習録画も可能ですし、通常のジャンルやキーワードも選べます.
録画された番組は見やすく整理されて表示されます。「おすすめ録画リスト」には外付けHDDに録画した番組が動画サイト風に表示されます。登録した条件がチャンネルになって、気軽に選んで見るというテレビ視聴の新スタイルな提案です。YouTubeっぽい試聴画面です。
ヒットの理由2:さすがのREGZA画質でフルHDでも不満なし
スペック上は24型のHDパネルなのですが、4K映像を前提とした画質エンジン「レグザエンジン Power Drive」のおかげで格安機にありがちな色バランスの狂いもなく、地デジ番組の精細感とノイズも巧み。ドット感もよほど近づかなければ文句ナシです。
▼同サイズのPCモニターと実機で比較
ASUS
VG249Q1R
実勢価格:2万6500円
人気PCモニターと比較も画質のよさは歴然!
24型サイズはPCモニターもサイズ・価格ともライバル。それでは薄型テレビではなく、PCモニターを買えばいいのではないか?という疑問に答えるべく、実機比較しました。
▼「REGZA V34シリーズ(24V34)」
拡大してみるとHDパネルが原因のドット感は見えるものの、コントラスト感とメリハリは一枚上手でした。また、鳥の毛並みや色のグラデーションもASUS「VG249Q1R」よりキレイ。テレビ的な映像処理の効果です。
▼ASUS「VG249Q1R」
拡大してもドット感がなく、画像の緻密さでは一歩リード。しかし、映像の先鋭感はもの足りません。また、色バランスはあっさりしています。モニター的とも呼べますが、映像鑑賞には階調が甘く残念でした。
ゲームモードの実力は?
テレビの用途のひとつがゲームという人もいらっしゃるでしょう。
ゲームモードの比較では、レスポンスは「V34」も速いですがASUS「VG249Q1R」は超高速で、動画残像もナシ。ゲーミングならASUS「VG249Q1R」です。
【まとめ】大型テレビ不要派には理想的!
さいごに、東芝「REGZA V34シリーズ(24V34)」のよかった点と残念だった点をまとめてみました。
【総合評価】S
▼よかった点
・上位超えのレスポンス
・最新のネット機能
・自動録画に対応
・リモコンも上位と同じ
・高コスパな価格
・きちんとREGZA画質
▼残念だった点
・ゲームモードでもゲーミングモニターより劣る
・音声検索に非対応
東芝「REGZA V34シリーズ(24V34)」は、パネルこそHDパネル(1366×768ドット)と格安テレビ級ですが、中身は東芝レグザの2021年仕様相当で、画質エンジン「レグザエンジン Power Drive」を搭載するなど実はハイスペック。
最新鋭の4Kテレビ用の仕様なだけにネット対応も完璧。録画機能も4Kテレビ相当で作り込まれ、ダブルチューナー搭載で、外付けHDD接続による自動録画にまで対応しています。
今の4Kテレビの当たり前がHDテレビに詰め込まれており、ありそうでなかった製品。さらに"テレビ漬け"になるレベルのテレビで、ヒットも納得です!
以上、東芝「REGZA V34シリーズ(24V34)」の検証レビューでした。
『家電批評』2021年6月号
晋遊舎
『家電批評』
2021年6月号
実勢価格:700円
『家電批評』2021年6月号では、『爆ヒット家電!買って良いモノダメなもの』を大特集。ぜひチェックしてみてください。
2Kでネット配信対応、これだけでも貴重なモデルです!