家電あえて買うべき「安くて良いモノ」はどれ?

あえて買うべき「安くて良いモノ」はどれ? イメージ

これまで、テストするモノ批評誌『MONOQLO』ではテストを通して最も優れたモノをベストバイとして紹介してきました。しかし、そんな至高のものや高級なハイエンド品以外にも、良いモノってあるんです。

そこで、各分野のプロへのアンケートや過去のテスト、新規の検証からアイテムをピックアップ。安いから妥協するのではなく、あえて選びたくなる理由がある「安くて良いモノ」を紹介します。

今回は、ドン・キホーテのチューナーレステレビ「TSM-4201F2K」を徹底検証する第2回。画質や機能など性能面をプロとテストしました。

家電ドンキの「チューナーレスTV」がバカ売れしています

ドンキの「チューナーレスTV」がバカ売れしています イメージ

今、「テレビが映らないテレビ」 が密かに注目を集めているのをご存知でしょうか。テレビ放送用のチューナーを搭載しないテレビのことで、2021年7月にはソニーがブラビアから、業務用という位置付けでチューナーレステレビを発売しています。

そして2021年12月にドン・キホーテが、一般のユーザーをターゲットにしたチューナーレステレビをリリースしました。

実は、ドンキは2019年にもチューナーレステレビを発売していて、今回はその第2弾なのですが、発売から数日後には在庫僅少になるほど売れているんです。 

▼ドン・キホーテ「42V型 チューナーレススマートテレビ」

▼ドン・キホーテ「42V型 チューナーレススマートテレビ」 イメージ
王冠アイコン

ドン・キホーテ(情熱価格)
42V型Android TV機能搭載
フルHDチューナーレス スマートテレビ
TSM-4201F2K
実勢価格:3万2780円

サイズ:W952×H588.3×D197mm(スタンド付)
解像度:1920×1080
メモリー:1G / 8G
消費電力:74W(待機電力0.5W)

そんなバカ売れ“ドンキテレビ”「TSM-4201F2K」の人気の理由は、前回の記事で紹介した以下のとおり。
1:安価
2:Android TV機能の搭載でNetflixが使える
3:NHK受信契約が不要

そこで今回はAV機器のスペシャリストにご協力いただき、肝心の性能面をチェック。「画質」「機能」「操作性」「音質」について検証しました。

家電画質○:クリアで視野角も広い

まず気になるのは画質です。YouTubeやアマゾンプライムの動画を使って検証しました。

格安テレビに見られる「にじみ」や「ムラ」なし

格安テレビに見られる「にじみ」や「ムラ」なし イメージ

ドット感が少なく、精細感のあるクリアな映像。色彩もリアルな表現ができていて、フルHDの映像としては十分にキレイです。

視野角が広くて白くならない

視野角が広くて白くならない イメージ

テレビの横に立って視野角をチェック。かなり横からでも映像がぼやけることなく見られました。画面は白っぽくならず、視野角は十分なレベル。寝ころんだり家事をしながら“ながら見”でも、違和感はありません。

家電機能○:映画も音楽もコレ一台で問題なし

幅広いコンテンツを楽しめるのが魅力のチューナーレステレビ。アプリの数や起動速度をチェックしました。

メジャーアプリはほぼ網羅!

メジャーアプリはほぼ網羅! イメージ

OSがAndroid TVのため、Google Playから任意のアプリを追加でインストールできるのが便利。ネトフリやアマプラ、YouTubeなどメジャーなアプリはほぼ網羅しています。

▼利用できる主な動画アプリ

  • Netflix
  • Amazonプライムビデオ
  • Hulu
  • DAZN
  • dTV
  • U-NEXT
  • TVer
  • Disney+
  • YouTube
  • AbemaTV

起動スピードは少し遅い

起動スピードは少し遅い イメージ

アプリの起動スピードを計測したところ、テレビをつけてすぐの起動(レジュームなし)は遅め。2度目の起動になると速度はアップしました。

▼アプリの起動スピード

起動スピードは少し遅い イメージ2

※ホーム画面から起動。レジュームなし

画像モードは多彩で手軽に画質調整できる

画像モードは多彩で手軽に画質調整できる イメージ

画像の調整は手軽。多彩に用意された画像モードから選ぶだけで、ゲームや映画を楽しむのに適した画質に調整できます。

接続性は問題なし

接続性は問題なし イメージ

接続できる端子の数も種類も十分。HDMI端子が3つ、USB端子が2つ、光デジタル端子が1つに、LAN端子も備えています。

家電操作性○:ストレスを感じる人は多いかも……

リモコンや音声検索の動作など、操作性のよさを検証しました。

Androidでも反応はやや悪い

Androidでも反応はやや悪い イメージ

搭載するOSはAndroidですが、レスポンスはやや遅め。ホームやメニュー画面でボタンを押しっぱなしにしたり、連打して速く動かそうとすると画面の動きがカクカクして遅くなるシーンが見られました。

音声検索は上出来!

音声検索は上出来! イメージ

リモコンに「Googleアシスタント」のボタンを搭載し、音声検索に対応。拗音などの認識しにくいワードでもしっかり認識し、検索できました。

リモコンは不要ボタンが多い

リモコンは不要ボタンが多い イメージ

リモコンはテレビ用を使いまわしているのか、操作が設定されていないボタンもあり。ただ、慣れれば使いにくさは感じませんでした。

家電音質△:こもった音はお値段相応

動画のセリフや効果音を聞いて、音質をテストしました。

ボリュームを上げても聞き取りにくい

ボリュームを上げても聞き取りにくい イメージ

底面のスピーカーから流れてくる音はかなりこもっていて、明瞭さはイマイチな印象です。映画や音楽では重厚感に物足りなさを感じたほか、YouTubeで普通に話している声も聞き取りにくかったです。音は値段相応といったところ。

サウンド調整はやや不親切

サウンド調整はやや不親切 イメージ

サウンドメニューは基本的な調整項目をカバーしています。しかし、YouTubeを視聴しながらメニューを開くことができず、動画に合わせた微調整ができないのは残念でした。

家電画質と機能で大健闘のドンキのチューナーレスTV

画質と機能で大健闘のドンキのチューナーレスTV イメージ

以上、ドン・キホーテのチューナーレステレビ「TSM-4201F2K」の性能の検証でした。テストしてわかったのは、画質と機能はなかなか優秀。AndroidTVも搭載しているので、3万円台というお値段なら十分満足なレベルといえます。

次回の第3回では、製品をガッツリ分解します。基盤や部品を調査して過去のドンキテレビと徹底比較。その安さの秘密に迫りますので、どうぞご覧ください!

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