最強の一台はどれ? 最新4Kテレビ全20台を徹底検証
2021年も各メーカーの最新モデルが続々と登場している「4Kテレビ」。
テレビ放送を観ない人が増えている昨今、トレンドはサブスクとゲーミングに移行中。YouTubeやアマゾンプライムを存分に楽しみたい人や、ゲームモニターにするのが目的という人にもおすすめなんです。
そんなトレンドの変化に合わせて、これまでの採点基準からさらにバージョンアップ! 時代に合わせて最適化した採点方法で最新4Kテレビ全20台を検証しました。
なお、検証にはAVライターの折原一也さんにご協力いただきました。
採点基準をリニューアル!今回の検証方法は?
各メーカーの製品性能は年々上がっていて、ほとんどの製品が高評価を連発するように。点数に差がつきにくく、ぱっと見た印象でそれぞれの特徴や違いがわかりにくくなってきていました。
そこで、総合点105点満点は変えずに、トレンドに合わせて採点基準を見直すことに。特に機能性・操作性は、さらにチェック項目を細分化して、より厳しく採点することで、差をわかりやすくしました。
検証項目1:画質(配点35点)
地デジ放送、4K映像に加えて、YouTubeも視聴。映像モードは“自動”や“スタンダード”に固定。視野角も評価対象です。
検証項目2:音質(配点20点)
地デジ放送とYouTubeのネット動画、音楽MVが主な評価ソース。音場補正などの機能もチェック。モード切り替え等は採点対象外としました。
検証項目3:機能性(配点30点)
録画性能、対応サブスク、ゲームモード対応の3要素をトータルで採点。ゲームモードは入力遅延の性能も測定して加味しています。
検証項目4:操作性(配点20点)
リモコン、UIデザイン、音声操作、TVやアプリの起動速度が主な評価対象。特にネット動画関連の採点比重を上げました。
今回は、「とにかく安く」な人におすすめの型落ち有機ELテレビを紹介します。
型落ちモデルの良いところ&悪いところって?
発売後から月日の経過に比例して、どんどん価格の下がる薄型テレビ。コスパ重視で選ぶなら、新機種が登場して底値まで落ちた型落ちモデルの購入こそが狙い目です。
おすすめの製品を紹介する前に、まず型落ちモデルの良いところと悪いところを押さえておきましょう。
ポイント1:1年前のモデルなら約2/3~1/2の価格で買える!
薄型テレビは約1年でモデルチェンジ。発売直後の初値から2/3~1/2が底値になります。
たとえば、2020年6月発売のLGエレクトロニクス「OLED 55BXPJA」は、発売当初20万1000円だったのが、2021年7月には11万5000円まで価格が落ちています。
型落ちに狙いを定めれば、4K液晶テレビの予算で値段高めの有機ELテレビも検討対象に!
LGは型落ち在庫も多く狙い目です!
ポイント2:「地デジ画質」は落ちるけど価格差を考えれば十分キレイ
▼LG最新モデル「55A1PJA」
地デジ画質は劇的に進化しています。ただし、4K画質の変化は少なめで「少し見やすくなったかな?」という程度です。
▼LG型落ちモデル「55BXPJA」
地デジは色バランスやノイズの弱点がありますが、4K画質はそれでも有機ELの実力を発揮。実際の視聴では十分なレベルです。
ポイント3:最新のソフトウェアや映像エンジンは非搭載
メーカーによっては2020年モデルからソフトウェア更新のあった機種も。1年の間にソフトウェアや映像エンジンが世代交代する場合があるので、注意が必要です。
ということで、雑誌『家電批評』で過去にも紹介した、狙い目の型落ちモデルをピックアップして、2021年の新基準でコスパを再検証を実施しました。
検証の結果、高評価だった2製品を紹介します。
最新モデルより約10万円も安い! LG「55BXPJA」
LGエレクトロニクス
OLED 55BXPJA
実勢価格:11万5000円
サイズ・重量:W1228×D246×H744mm・19.9kg(スタンド含む)
チューナー:BS4K・CS4K×1、 地上デジタル×2、BS・110度CSデジタル×2
動画配信サービス:YouTube、Netflix、U-NEXT、Amazon Prime Video、Hulu、DAZN
▼検証結果
画質 :30/35点
音質 :18/20点
機能性 :25/30点
操作性 :15/20点
総合得点:88/105点
総合評価:A
型落ち有機EL部門でベストバイに輝いたのはLGエレクトロニクス「OLED 55BXPJA」でした。
型落ちといっても、現在の最新モデルが登場する直前まで、おすすめの良コスパモデルとして雑誌『家電批評』でも取り上げていた、注目のモデルです。最新モデルより約10万円も安く購入することができます。
有機ELでこの価格は画質コスパがスゴい。
ポイント1:基本性能も揃って合格!
最低限の録画機能を搭載しています。使い勝手もそこまで悪くありません。
また、3Dオーディオにも対応。独自のAIサラウンドも利用できて、サラウンド性能は優秀です。
ただし、リモコンに映像配信ボタンなしはちょっと古いデザイン。カーソル操作にイライラしてしまい、リモコンは使いにくい印象でした。
ポイント2:最新液晶テレビを上回る立体感のある画質!
4K映像は最新機種ほどではないですが、十分。有機ELで視野角も広く、映像全体の立体感、解像感のレベルは高いです。
ただし、YouTubeはぼやけた表示のままで、最新機種とは大きく差が……。明るい部分の白飛びが目立ち、YouTubeの画質はイマイチです。
もっと安く買うなら ハイセンス「U7F」
ハイセンス
U7Fシリーズ
(50U7F)
実勢価格:6万4593円
サイズ・重量:W1112×D250×H704mm・12.3kg(スタンド含む)
チューナー:BS4K・CS4K×1、地上デジタル×3、BS・110度CSデジタル×3
もっと予算を抑えたい人には、格安4Kのコスパ最強モデルのハイセンス「50U7F」が狙い目。2020年5月発売のモデルで後継機種もありませんが、すでに最安値6万4000円台と格安です!
2021年採点では総合点79点で十分な性能でした!
ポイント:設定変更で視野角を改善できる
コントラストを下げることで、視野角を広げる「ワイドビューアングル」を有効にすると色の変化が少なくなります。
以上、おすすめの型落ちモデル2製品の紹介でした。
▼最新4Kテレビ「地デジ&録画」が最強なおすすめはこちら
テレビの売れ筋ランキングもチェック!
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『家電批評』2021年9月号
晋遊舎
『家電批評』
2021年9月号
実勢価格:700円
『家電批評』2021年9月号では「2021年最新4Kテレビランキング」の特集を掲載しています。こちらもチェックしてみてください。
旧機種も2021年基準で再度採点します!