スピーカーもBluetoothからWi-Fiへ!
Wi-Fi接続にも対応する製品が増えたことで、Bluetoothスピーカーが進化しつつあります!
実はWiーFi接続のスピーカー自体は新しいものではなく、いわゆるスマートスピーカーとして普及しています。しかし、スマートスピーカーは音声認識や家電操作のためにWiーFiを利用しているという側面が強めでした。
では、BluetoothスピーカーがWi-Fi接続にも対応して何が変わったの?気になりませんか。
そこで、オーディオメーカー「JBL」のBluetoothスピーカーを実際にプロと家電批評編集部が使ってみて本音でレビューしていきます。
Wi-Fi化で機能も音質もレベルアップ!
今回レビューするJBLの「Charge 5 WiーFi」、「Authentics 200」、「Authentics 200300」の3製品には、以下の共通した特徴があります。
メリット1:ペアリングが不要に
Bluetoothスピーカーは音楽を送り出すデバイス(スマホやパソコン)とのペアリングが必須で、同時に接続できるデバイスも1〜2台に限られる製品が大半です。
一方、Wi-Fiスピーカーの場合はスピーカーと同一のWi-Fiに接続さえすれば、ペアリング不要かつ台数の制約もなく家中のスマホやパソコンから音楽を再生できます。
メリット2 :音質向上や接続の安定化が期待できる
BluetoothイヤホンではaptX HDなどの高品質な音声圧縮コーデックが普及していますが、BluetoothスピーカーではSBCという古くからのコーデックが主流。
一方、Wi-Fiならより大きなデータ量で音楽をスピーカーに転送できますし、JBL製品はWi-Fi 6対応なので、電子レンジと干渉しにくい5GHz帯を転送に使用でき安定性でも有利です。
メリット3 :組み合わせが自在!
Wi-Fi接続なら各部屋に設置して同時に再生したり、マルチルーム機能で個別に鳴らしたりが可能になります。Autenticsなら対応サウンドバーと組み合わせてサラウンド環境も構築できます。
メリット4:スマートスピーカーとしても使える
今回レビューするJBLのWi-FiスピーカーはAlexaとGoogleアシスタントにも対応。設定すれば従来のスマートスピーカーと同じように活用できます。
ニュースや天気を聞くのはもちろん、スマートホームを構築しているなら家電の操作だって可能です。
音のプロと編集部がJBLの3製品をチェック
音質
音質チェックは専門家の原田さん、川野さんが担当。一般家庭のリビングを模した晋遊舎のラボでスピーカーから1m離れて試聴しました。基準音量(80dB前後)のほか、大音量(85dB)や小音量(65dB)でも試聴しています。
使いやすさ
音質以外にも操作性などを考慮して編集部で総合評価を決定しました。
JBLの Wi-Fiスピーカーをまとめて検証!
【1位】JBL「Authentics 300 」
- JBLAuthentics 300
- 実勢価格: ¥53,986〜
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アイテム毎日更新中!楽天市場で見る¥53,986〜
- 音質評価(Wi-Fi)
- 低音域(Wi-Fi)
- 中音域(Wi-Fi)
- 高音域(Wi-Fi)
- 解像度(Wi-Fi)
- レスポンス(Wi-Fi)
- 音の広がり(Wi-Fi)
- 小音量(Wi-Fi)
- 大音量(Wi-Fi)
- 音質評価(Bluetooth)
- 低音域(Bluetooth)
- 中音域(Bluetooth)
- 高音域(Bluetooth)
- 解像度(Bluetooth)
- レスポンス(Bluetooth)
- 音の広がり(Bluetooth)
- 小音量(Bluetooth)
- 大音量(Bluetooth)
バッテリー搭載でサウンドの完成度も高い
JBL「Authenticsシリーズ」は天面には音量調節などをするダイヤルを配置、1970年代のスピーカーからインスパイアしたレトロデザインが特徴の据え置きタイプです。
中でもJBL「Authentics300」は大型でバッテリーを搭載。電源を入れるたびに内蔵マイクを使った音質の自動チューニングが働きます。
Wi-Fi接続では「一体型とは思えない」「無線なのに?」と識者2人が驚く高解像サウンド。女性ボーカルのニュアンスも再現しつつ低音も重低音まで伸びており完成度が高いです。
- おすすめポイント
-
- 素晴らしい音質
- バッテリー駆動ができる
- 天面のダイヤルが便利
- がっかりポイント
-
- 買いづらい金額......
- 幅
- 34.2cm
- 奥行
- 18.3cm
- 高さ
- 19.56cm
- 重量
- 4.9kg
- スピーカー
- 25mmツイーター×2、133mmウーハー、165mmパッシブラジエーター
- 型番
- AUTHENTICS 300
【2位】JBL「Authentics 200 」
- JBLAuthentics 200
- 実勢価格: ¥40,491〜
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アイテム毎日更新中!楽天市場で見る¥40,491〜
- 音質評価(Wi-Fi)
- 低音域(Wi-Fi)
- 中音域(Wi-Fi)
- 高音域(Wi-Fi)
- 解像度(Wi-Fi)
- レスポンス(Wi-Fi)
- 音の広がり(Wi-Fi)
- 小音量(Wi-Fi)
- 大音量(Wi-Fi)
- 音質評価(Bluetooth)
- 低音域(Bluetooth)
- 中音域(Bluetooth)
- 高音域(Bluetooth)
- 解像度(Bluetooth)
- レスポンス(Bluetooth)
- 音の広がり(Bluetooth)
- 小音量(Bluetooth)
- 大音量(Bluetooth)
Wi-Fi接続時の音質は良好
JBL「Authentics200」はバッテリーを搭載していないモデルので電源の接続が必要です。レトロなデザインや電源を入れるたびに内蔵マイクを使った音質の自動チューニングが働く点は同シリーズの「300」と同様です。
Charge 5より音の輪郭がなめらかでボーカルの量(中音域)が多く、音色に艶やかさがないのは残念。Wi-Fi接続では解像感が増し、楽器や歌声の定位も顕著に改善します。
- おすすめポイント
-
- Wi-Fi接続時の良好な音質
- 天面のダイヤルが便利
- がっかりポイント
-
- Bluetooth接続時の音質
- バッテリー駆動ができない
- 幅
- 26.7cm
- 奥行
- 16.8cm
- 高さ
- 17.2cm
- 重量
- 3.2kg
- スピーカー
- 25mmツイーター×2、125mmウーハー、150mmパッシブラジエーター
- 型番
- AUTHENTICS 200
重低音のドカン!ズン!はしないので映画では低音を上げましょう。
【3位】JBL「Charge 5 Wi-Fi」
- JBLCharge 5 Wi-Fi
- 実勢価格: ¥24,508〜
タイムセールは毎日開催中!Amazonで見る¥24,508〜
アイテム毎日更新中!楽天市場で見る¥24,599〜
- 音質評価(Wi-Fi)
- 低音域(Wi-Fi)
- 中音域(Wi-Fi)
- 高音域(Wi-Fi)
- 解像度(Wi-Fi)
- レスポンス(Wi-Fi)
- 音の広がり(Wi-Fi)
- 小音量(Wi-Fi)
- 大音量(Wi-Fi)
- 音質評価(Bluetooth)
- 低音域(Bluetooth)
- 中音域(Bluetooth)
- 高音域(Bluetooth)
- 解像度(Bluetooth)
- レスポンス(Bluetooth)
- 音の広がり(Bluetooth)
- 小音量(Bluetooth)
- 大音量(Bluetooth)
小型&防水でモバイルバッテリーにもなる
JBL「Charge 5 Wi-Fi」は2021年発売の製品をWi-Fi対応にリニューアルしたモデル。小型&防水のBluetoothスピーカーらしいデザインです。その名の通り、背面のUSBポートからスマートホンなどを充電(チャージ)する機能も搭載。
音の輪郭が強調された硬質なサウンドなので小音量でもメリハリがあります。Bluetoothでは高音域を中心に繊細さが物足りませんが、Wi-Fiで再生すると顕著に情報量が増えます。
- おすすめポイント
-
- 小型で持ち運びしやすい
- 防水(IP67規格)
- モバイルバッテリーになる
- がっかりポイント
-
- Bluetooth接続時の音質
- 幅
- 22.3cm
- 奥行
- 9.7cm
- 高さ
- 9.4cm
- 重量
- 1kg
- スピーカー
- 30W RMS ウーハー、10W RMSツイーター、デュアル・パッシブラジエーター
- 型番
- CHARGE 5 WI-FI
音の輪郭が強調されているので『感電』など音数の多い楽曲向きです。
JBLのWi-Fiスピーカーの使いやすさは?
iPhoneでもアンドロイドでも簡単に初期設定できます
初期設定はスマホで!
初期設定には「JBL One」というスマホアプリで行います。スピーカーの電源を入れるとアプリ側で自動的にスピーカーを認識。そのままSSIDを選んでパスワードを入力するとスピーカーをWi-Fiルーターにつなぐ処理が始まります。
JBL Oneアプリは操作説明が大変丁寧で操作自体も簡単。今後のWi-Fiスピーカー検証ではJBLよりアプリが優れているかどうかが問われそうです。
Bluetoothボタンを押すとBluetoothスピーカーとしてもセットアップが可能。Wi-Fiでは接続できないデバイス(Fire TVなど)はこちらでつなぎましょう。
好きなプレイリストやアルバムを登録して指定の音量で好みの時間再生できる「モーメント」機能にも注目。スピーカーのハートボタンを押すと再生されます。寝る前のおやすみタイマー的な使い方に適していました。
Authenticsシリーズは背面にイーサネット端子があるので有線LAN接続も可能ですし、3.5mmジャックを使って有線で入力することもできます。スピーカーとして汎用性が高い!
ちなみに、USB-Cポートもありますがこれは保守用です。
スマホからの再生は簡単!一方、 Windows PCや
Amazonデバイスだと使いづらい面も......
Bluetoothには音声を転送するための規格(プロファイルやコーデック)が定められていますが、Wi-Fiの場合スマホやパソコンからWi-Fiを経由してスピーカーに音声を転送(ストリーミング)する統一された仕組みがなく、アップルやグーグルが別々に取り組んでいます。
JBLのスピーカーは複数の仕組みに対応するのが強み。JBL Oneアプリに設定ガイドもありました。
iPhone/iPad/Mac/Apple TV
アップル製品向けの「AirPlay 2」に対応。AirPlay 2はiPhoneやMacにOSレベルで組み込まれているので、アプリを問わずJBLのスピーカーに簡単につながりますし、AirPlay 2対応のスピーカー(HomePodなど)との同時再生もできます。AirPlay 2は操作方法がとてもシンプルです。
Android や Google TV
Googleの「Chromecast built-in」に対応。Androidのキャスト機能を使って音声をJBLに転送できるので、再生アプリを問わず使えます。マルチルーム再生などの設定はGoogle Homeアプリで設定。操作はAirPlay 2のほうがやや簡単でした。
Windows PC
SpotifyやAmazon Musicのアプリ、Windows版のiTunesがJBLのWi-Fiスピーカーを認識します。また、動画サイトの場合はChromeブラウザで視聴するとキャスト機能を通じてJBLのスピーカーから音声を再生できました。
Amazon Music/Fire タブレット
Amazonの「Alexaマルチルームミュージック」に対応。Alexaアプリで設定すると、スマホやPC上のAmazon Musicと連携できます。
また、FireタブレットからはAmazon Musicの音楽をJBLスピーカーに転送できますが、Prime Videoは不可。Fire TVとも連携できませんでした。AmazonのデバイスとはBluetoothで接続したほうが良さそう。
接続の切り替えがスムーズなのもWi-Fiのメリット
上で説明したように、Bluetoothのほうが手軽な場面もあります。
しかし、接続の安定性やデバイスの切り替えやすさならWi-Fi。例えば、iPhoneから再生中にPCのSpotifyアプリでJBLを選ぶと再生が自動的にPCへ移ります。同じようにAndroidに切り替えるのもワンタッチ。Bluetoothでありがちな、「これはペアリング済みだけどこっちは設定してなくて……」みたいなこともなく家中のデバイスから再生できるのが便利でした。
JBLのWi-Fiスピーカーの音質は?
Wi-Fiにすると音が一変!ブルートゥースより明らかに高音質
音質は大柄な「Autentics 300」が最優秀でした
最後に音質を専門家と検証しました。
まず、いずれの機種もWi-Fiのほうがいいのは間違いありません。特に「Charge 5 Wi-Fi」と「Authentics 200」はWi-FiとBluetoothの音質差が大きく、一聴してわかります。反対にBluetoothで聴いてしまうと「この音でこの値段か……」と不満に感じるほどでした。
一方、「Authentics 300」はBluetoothとWi-Fiの音質差が少なく、Bluetoothでも高品位なサウンドを楽しめますし明らかにベストな音質です。
なお、「Charge 5 Wi-Fi」と「Authenticsシリーズ」は音作りが異なり、「Authenticsシリーズ」のほうが繊細でじっくり音楽を聴くスタイル向け。「Charge 5 Wi-Fi」はメリハリ重視なので小型の防水ボディを生かして家事や作業中のBGMとして家中を持ち歩く使い方が適しています。
「Authenticsシリーズ」は底面にパッシブラジエーターがあります。このため壁際に設置しても低音がダブつきません。家庭で使いやすい設計です。
まとめ:3製品ともWi-Fiの威力を実感できる!
以上、今回は3台まとめて検証しました。いずれも価格は高めですが、WiーFiならではの機能が詰め込まれ、アプリの完成度も高く、音質面のメリットも実感できます。また、WiーFi6対応なので陳腐化しにくく長く使えそうです。
なお、「Authenticsシリーズ」のスピーカーはステレオ構成ですが一体型ボディのため、左右の間隔はかなり狭め。左右が分離しているスピーカーとはボーカルなどの聞こえ方が違うことも……。分離型に慣れている人はその点に留意して買いましょう。
いずれにしても、3台ともWi-Fiの威力を実感できる製品でした。気になる人はチェックしてみてください。
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筐体が大きいので音量や音域を問わず余裕があり、かなり正確に音源の情報を再現!