AppleのHomePodとは?
- AppleHomePod 第2世代
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そもそもHomePodとは?
「HomePod」はAppleによる音声アシスタント(Siri)を搭載するスマートスピーカーで、Amazonの「Echo」シリーズやGoogleの「Nest」シリーズのライバルです。
今回登場したのは、「HomePod」の第2世代。しかし、さまざまな要因で市場での存在感は薄く、iPhoneユーザーにとってもスマートスピーカーの第一候補にはなり得ない……というのが正直なところでした。
すでに第5世代まで到達している「Echo」シリーズに比べて新製品の投入ペースは遅く、今回の新製品でやっと3製品目。ユーザーを振り向かせられるのか、正念場と言えるでしょう。
ただ、「HomePod」にはスマートスピーカーとは別の側面もあります。それは「AirPlayスピーカー」でもあるということ。
「AirPlay」はWi–Fiを使ったワイヤレスのオーディオ伝送規格ですが、iPhoneやMacのシステムと深く統合されているので、Appleユーザーにとって音楽再生の使い勝手は抜群です。
またAppleも、スマートホーム用途よりも音質のよさを優先的にアピールしています。
「HomePod」の旧モデルとの比較:外観はほぼ同じだけど中身はかなり変わった
▼外観の比較
Apple「HomePod 初代」
Apple「HomePod 第2世代」
Apple「HomePod 初代」とApple「HomePod 第2世代」の外観の違いは、裏面と電源ケーブルくらい。コードが固定されているApple「HomePod 初代」に対し、Apple「HomePod 第2世代」はコードの着脱ができます。
▼中身の比較
Apple「HomePod 第2世代」はスマートホーム用途を強化する代わりにオーディオやWi-Fiのハードウェアは退化しているように見えます。ただし、搭載チップは高性能化されており、高度なデジタル処理で音質を強化する戦略です。
「HomePod mini」との比較:大きさも機能もちがう
Apple「HomePod mini」
Apple「HomePod 第2世代」
Apple「HomePod」の弟分に当たるのが、2020年発売のApple「HomePod mini」。価格は1万4800円。温湿度センサーも搭載されています(※)。
(※)HomePod miniの温湿度センサーは、発売時から長らく無効になっていました。最新のファームウェア「16.3」で有効になります。
iPhone/iPadユーザー専用なので設定はとっても簡単
Apple「HomePodシリーズ」の初期設定には、16.3以降のOSを搭載するiPhone/iPadが必須。
Apple「HomePod」をコードにつなぎ、しばらくすると自動的にセットアップ画面が表示されます。設定の簡単さだけはスマートスピーカーでNo.1。5分もあれば十分です。
しかし、約4万5000円という価格は、スマートスピーカーとしてはもちろん、ワイヤレススピーカーとしてもかなり高額。
オーディオ用ならステレオ再生のためにもう1台欲しくなりますが、占めて9万円。はたして、お値段なりの働きをしてくれるのでしょうか。競合製品と比較し、その実力をチェックしました。
比較した競合製品とテストのポイントは?
今回比較したのは、以下の5製品です。
Apple「HomePod 第2世代」
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今回の主役となるApple「HomePod 第2世代」。初代からの音質向上やライバル機のAmazon「Echo Studio」との差を確認できるかがポイントです。
- 幅
- 142mm
- 奥行
- 142mm
- 高さ
- 168mm
- 重量
- 2300g
- 型番
- HOMEPOD 2ND GENERATION ミッドナイト
Apple「HomePod 初代」
Apple
HomePod
初代
実勢価格:¥36,800
空間オーディオ対応のApple「HomePod 初代」。旧製品で1台しか確保できなかったため、ステレオやサウンドバー用途は未検証です。
Apple「HomePod mini」
- AppleHomePod mini
- 実勢価格: ¥13,800〜
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Apple「HomePod mini」は「HomePodシリーズ」の最安モデル。空間オーディオには非対応。大きさの違いが音質にどう影響するでしょうか。
Amazon「Echo Studio」
- AmazonEcho Studio
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機能がApple「HomePod 第2世代」に似ているAmazon「Echo Studio」。空間オーディオへの対応やサウンドバー用途も想定してる点で、Apple「HomePod 第2世代」最大のライバルです。
- 幅
- 175mm
- 奥行
- 175mm
- 高さ
- 206mm
- 重量
- 3.5kg
- 型番
- 53-021327
ソノス「Sonos Arc」
- ソノスSonos Arc サウンドバー
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雑誌『家電批評』のテストで高評価だったサウンドバーが、ソノス「Sonos Arc」。「AirPlay」に対応し、「HomePod」を2台揃えたときに近い価格帯のサウンドバーです。
- 型番
- ARC WHITE
今回は、こちらのサウンドバーとも比べてみました。
競合製品と音質を比較
「臨場感あふれる原音に忠実な音」Appleは「HomePod」の音質をこう喧伝しています。今回、比較した中でも注目は、Amazon「Echo Studio」との対決です。
どちらも設置場所の反響などを自動で測定・解析し、音の歪みなどを抑え音響を最適化する機能を搭載。
さらに、立体的なサウンドを演出できる空間オーディオにも対応しており、セットトップボックスと組み合わせればホームシアター用のスピーカーとしても使えます。
また、ネットフリックスなどで公開されている立体音響のコンテンツを再生できるので、サウンドバーとも競合するのです。
音質の検証
さて、ここからは音質の検証結果です。各項目ごとに、テスト結果の良かった製品順に解説していきます。
検証方法
評価はAV評論家の折原一也さん。単独・ステレオ再生の音質は、AppleMusic/Prime Musicの「三原色(YOASOBI)」「Dynamite(BTS)」で、空間オーディオの音質はAppleMusic/Prime Musicの「Habit(SEKAI NO OWARI)」を試聴。
サウンドバー用途ではNetflixの「ウェンズデー」と家電批評のYouTubeチャンネル、三原色のPVを試聴しました。
テスト1:単独再生での音質
ベーシックな使い方です。Apple「HomePod 初代」を含めて4製品で比較しました。
Apple「HomePod 初代」やApple「HomePod mini」とは大きな差があるので、既存のユーザーは買い替えるのもアリです。単独再生での音質はApple「HomePod 第2世代」がやや有利でした。
HomePod 第2世代【評価:7/10点】
1台再生のパフォーマンスは良好。歌声のクリアさ、楽器の再現性、重低音の沈み込みや引き締まりなどのバランスが2台再生と変わらないのは立派です。
Echo Studio【評価:6/10点】
歌声はクリア。1台でも空間に十分な広がりがあり、量感のある重低音も魅力。ただ検証場所では音量が波打つように上下しました。サウンド最適化との相性が悪かったのかもしれません。
HomePod 初代【評価:5/10点】
歌声はクリアですが楽器の音とのバランスが悪く、重低音が響きすぎ。近所迷惑が心配になります。なお、低音を抑えるモードもあります。
HomePod mini【評価:5/10点】
歌声はクリアで低音も鳴っています。空間も適度な広がりですが、所詮は小型スピーカーなので余裕がなく解像度も不足していました。
テスト2:ステレオ再生の音質
2台でステレオペアを組んで音楽を再生。HomePod 第2世代とHomePod min、Echo Studioで試しました。Apple「HomePod mini」は超小型だからか、ボーカルが空間の真ん中に表現されるステレオらしい定位感が不十分です。
特筆すべきは、Amazon「Echo Studio」のサウンド。一聴してApple「HomePod 第2世代」を超えるリッチな音です。声や音の質感の再現がより上手に感じられました。
Echo Studio【評価:9/10点】
スピーカーの位置が消失するステレオらしい音像。低音はApple「HomePod 第2世代」より空間に馴染み声も楽器も情報量や質感の豊かさがあります。
HomePod 第2世代【評価:8/10点】
空間を満たすような低音は魅力的で、ステレオ空間もしっかり広がります。しかし、歌声は少しぼやけ気味でクリアさにかけていました。
HomePod mini【評価:6/10点】
歌声の聞こえる位置は引っ込み気味で、解像度不足を感じます。低音もボリューム感に乏しくリズムを刻んで聞かせる程度。小さなスピーカーの限界を感じました。
テスト3:空間オーディオ
新旧のApple「HomePod」とAmazon「Echo Studio」は空間オーディオに対応しています。今回は差がわかりやすいように1台再生でサウンドを比較しました。
AppleMusicやPrimeMusicの空間オーディオプレイリストを流すと、3台ともパッと聴いただけで通常再生との違いがわかるはずです。
HomePod 第2世代【評価:10/10点】
スピーカーのある空間に音が自然に広がって立体的に聞こえます。わざとらしさがなく空間オーディオとして高い完成度を発揮していました。
空間オーディオに対応する楽曲も増えています。
Echo Studio【評価:9/10点】
ステレオより音質が向上していますが、Apple「HomePod 第2世代」には及ばす。Apple「HomePod 第2世代」と異なる空間づくりで、スピーカーの上あたりの空間に高さを伴って音が広がるのが特徴です。
HomePod 初代【評価:6/10点】
スピーカーの位置にボーカルが定位。そこから空間が広がり音の前後方向の立体感もうまれます。通常再生より良好なサウンドです。
テスト4:サウンドバー用途の音質
サウンドバー「Sonos Arc」と空間オーディオに対応するHomePod 第2世代・Echo Studioの3製品を比較します。「HomePod 第2世代」はApple TV 4Kに、Amazon「Echo Studio」はFire TV 4K Maxに、「Sonos Arc」はテレビ直結で試聴しました。
なお、HomePodやEcho Studioをサウンドバー的に使用する場合、コンテンツの豊富さではテレビやレコーダーに直結できるサウンドバーに劣ることには注意してください。
Apple「HomePod 第2世代」は重低音や低音の深みや締まり方はいいですが、音空間の広がりはそこそこ。また、YouTube動画のような声メインのコンテンツでは声のクリアさがイマイチです。
Sonos Arc【評価:10/10点】
実力派のサウンドバーらしい完成度。映画では横を通り越して後ろまで音が回り込む感覚を得られ、臨場感の演出はかなり優秀。声メインの動画やPVの音質も良好でした。
Echo Studio【評価:10/10点】
スピーカーのサイズを意識させない画面サイズより大きな空間表現はサウンドバーに匹敵します。YouTube動画の音質はNo.1です。
HomePod 第2世代【評価:9/10点】
前方の音空間の再現は完璧。移動感も前から真横あたりまで再現するが後ろに回り込むまでは行きません。声のクリアさも不足しています。
エンタメ用途なら「Echo Studio」の方がおすすめ
実際に聞き比べると、Apple「HomePod 第2世代」は初代から明らかに音質が進化し、空間オーディオの完成度も最高です。
ただ、1万円以上安いAmazon「Echo Studio」のほうがコスパは優秀で、特にステレオ再生では「HomePodは体験に対して高価すぎ」と感じました。
Apple「HomePod 第2世代」を2台買うならサウンドバー用途でも活用して元を取るのがおすすめです。
機能チェック
音質の次はスマートスピーカーとしての機能チェックです。
HomePodは「HomeKit」というAppleの独自規格に対応した家電と連携できます。しかし、国内で流通している対応商品が少なく、特にエアコンやシーリングライトとの連携で多用されるスマートリモコンに対応品が皆無という課題がありました。
そこで注目されているのが、新たに対応したMatter規格です。MatterにはAmazonやGoogleも対応しているためHomePodで使えるスマート家電の増加が期待できるのです。
海外では2023年2月中にもMatter対応のスマートリモコンが登場します。しかし、Matter対応のスマート家電が国内で増えるにはもう少し時間がかかりそう。そのため、家電をコントロールするという用途ではまだオススメできない状況です。
主なMatter対応製品
SwitchBot「Hub 2」
SwitchBot
Hub 2
実勢価格:¥8,980
用途:スマートリモコン
SwitchBot「Hub 2」はApple「HomePod 第2世代」と連携できるスマートリモコン。HomePod 第2世代のユーザーではスマートホームも構築したいという人にとって必携アイテムと言えます。
発売されればApple「HomePod 第2世代」でスマートホームを構築したい人にとって必携アイテムになるのは間違いないでしょう。
Tapo「P125M V1」
Tapo
P125M V1
用途:スマートプラグ
Tapo「P125M V1」は、世界で初めて発売されたMatter認証取得済みの家電製品です。
IKEA「VINDSTYRKA」
IKEA
VINDSTYRKA
実勢価格:¥4,999
用途:空気品質モニター
IKEAのスマート家電にはIKEAのハブが必須でしたが、Matterに対応したことで、Apple/Googleなどでも利用できそうです。
IKEA「DIRIGERA」
IKEA
DIRIGERA
実勢価格:¥8,999
用途:IKEA製品のハブ
IKEA「DIRIGERA」は、MatterとHomeKitの両対応ですが、IKEA以外のMatter対応製品との互換性につては公表されていません。
奥の手で「Matter対応したらこんな感じ」を試してみました
HomePod 第2世代の検証時にはSwitchBot「Hub 2」はまだ発売されていませんでした。
しかし、「Homebridge(※)」というソフトウェアを駆使するとNature RemoやSwicthBotといった既存のスマートリモコンとApple「HomePod 第2世代」を半ば強引に連携させることができます。
※ HomeBridge:実用には英語圏のソフトを使いこなすPCスキルと24時間連続駆動できるPC(もしくはサーバー)を自前で用意する必要があります。
Homebridgeを使うことで「HeySiri、エアコンを消して!」でHomePodから「Nature Remo 3」を経由してエアコンの電源を切ることができました。。Apple「HomePod 第2世代」の音湿度センサーを使いエアコンを制御することも可能です。
高音質なHomePodを自宅に設置したらSiriの声の聞き取りやすさ・クリアさはハッとさせられました。
なお、「Nature Remo 3」は、【家電批評ベストバイ2022】に選ばれています。
MatterとHomeKitはQRコードで初期設定する点が共通。HomeKit対応品を買うとMatterのラクさを先取りできます。
Apple「HomePod 第2世代」の検証まとめ
以上、Apple「HomePod 第2世代」の検証レビューでした。
Apple「HomePod 第2世代」は初代から音質が明確に向上していました。
こんなにでるの? と驚くほどの低音は重低音好きには嬉しいでしょうし、空間オーディオの立体感は特筆もの。サウンドバーとしても十分通用します。
しかし、現時点で購入を判断するなら、本機に匹敵する音質をより低価格で実現し、多彩なスマート家電との連携できるAmazon「Echo Studio」のほうが完成度は高いと言えます。
ただし、Matter規格が普及すれば連携できるスマート家電が大幅に増え、スマートスピーカーとして本格的に使いこなせるようになるはず。
そうなれば、音質もスマート家電との連携にも優れた高級スマートスピーカーとしての地位を確立できるでしょう。
とはいえ、新規格にはトラブルもつきもの。「普及が進むまでちょっと待って買う」のがおすすめです。
最後に、Apple「HomePod 第2世代」のよかった点と残念だった点をまとめてお伝えします。
Apple「HomePod 第2世代」
- AppleHomePod 第2世代
- 実勢価格: ¥36,800〜
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- 総合評価
Apple「HomePod 第2世代」を購入しようか検討している人は、参考にしてみてくださいね。
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HomePodは設置後しばらくすると音質が少しずつ改善していくのが実感できました。今回の検証環境では音響の最適化機能がEcho Studioよりも良好に機能していそうですね。