新製品はノイキャン搭載モデルが主流に !
2019年は各メーカーから完全ワイヤレスイヤホンが次から次へと発売されました。これまでの完全ワイヤレスイヤホンというと、やれ電池持ち、やれ音切れの心配をするのが普通でしたが、音質面でイヤホンを比較するほどレベルが高くなっています。
そんななか2019年下半期に登場したのが、ノイズキャンセリングイヤホン(以下ノイキャンイヤホン)。ソニーとアップルという大手メーカーが相次いで人気機種を発売したことにより、「ノイキャンイヤホン」の需要が加速化しています。“今、一番来てる”ガジェットが「ノイズキャンセリング機能付き完全ワイヤレスイヤホン」といっても過言ではありません。
そこで今回は、現在各メーカーから発売されている「ノイキャンイヤホン」をランキング。仕組みと一緒に解説していきます!
外音がカットされて聴こえるのはナゼ?
ところで、ノイキャン機能が備わったヘッドホンやイヤホンを何気なく使っていますが、今さら「ノイキャンって何スか?」とは聞けません。一体ノイキャンとはどんなシステムなのでしょうか。
そもそも航空機のパイロットの耳を保護するために、高レベルの騒音をカットしながら、管制塔などの外部の通信を可能にするものです。25年前にソニーが初めて商品化した「MDR-NC10」から現在に至っていますが、今後さらに需要が高まり、進化が期待されている機能です。
では、具体的にノイキャンとは一体何なのか説明していきたいと思います。
ノイキャンは「パッシブノイズキャンセリング(PNC)」と「アクティブノイズキャンセリング(ANC)」の2つから構成されていて、組み合わせることでノイズを低減させています。
●パッシブノイズキャンセリング(PNC)
PNCはイヤーパッドなどで物理的に中~高域の騒音を形状や素材で密着し遮断します。
●アクティブノイズキャンセリング(ANC)
ANCは、PNCで遮断できない低音を電気的な回路で遮断します。俗に「ノイキャン」と呼ばれていますが、主にANCが搭載されているものを指します。
ではそのANCを一言でいうと“ノイズに対して逆位相の音を生成し、ぶつけることで音を消す技術”のこと。下の図のように、緑の線で示すノイズが存在したとします。マイクでノイズを拾い、その音とは位相が正反対の音を生成します(青い線)。すると互いが打ち消し合い、結果的にノイズが低減されるのです。
[外からの音]
外部のノイズをマイクで拾います。
[逆位相を育成した音]
逆位相の音を生成します。
[耳に入ってくる音]
再生音にミックスします。
以上が、簡単なノイキャンの仕組み紹介です。次は、ノイキャンの進化の過程を順を追って深堀りしていきたいと思います。実際にノイキャンイヤホンを購入する際、気をつけておきたいポイントを紹介します。
ノイキャンはエントリーモデルからハイスペックモデルまでさまざま
ノイキャンの性能は、ノイズを拾う集音マイク、増幅するアンプなどのクオリティにより性能が決まります。
最初に製品化されたノイキャンは、集音し逆位相をぶつけるだけの割と単純な回路でしたが、日進月歩で進化を続けた結果、まるで別の代物にといってもいいくらい騒音をカットしてくれます。
それでは、ノイキャンの方式を紹介します。
●フィードフォワード方式
特徴1:外部マイクでノイズを拾う
特徴2:耳から遠いので性能は低め
特徴3:価格は安い
ANCの最もシンプルな方式がフィードフォワード方式です。ハウジングの外側に集音マイクを設置し、ノイズを拾い、逆位相の音を生成します。再生音にミックスすると、外部のノイズだけが消えるという仕組みです。シンプルで小型化しやすいので、安価なNCヘッドホンに採用されていることが多かったり、ノイキャン技術が未発達だった初期型に見られます。
ソニー
WF-SP700N
(2018年4月発売)
外部マイクがひとつだけついたモデル。左右独立のスポーツモデルとしては初のノイキャン搭載機として人気を博しました。
●フィードフォワード方式+フィードバック方式
特徴1:外と内の二重処理でノイズを遮る
特徴2:耳から近いので性能は高め
特徴3:価格は高い
フィードバック方式はヘッドホンの内側に集音マイクがあります。特徴として、いったんノイズと音楽をまるごと消してしまい、そこに改めて音楽だけを追加して再生します。マイクが耳に近い分、精度の高いノイキャン効果を得ることができます。オーディオメーカーによるノイキャンヘッドホンは大体フィードフォワード方式とフィードバック方式の長所をうまく組み合わせた製品です。
ソニー
WI-1000X
(2017年10月発売)
2年前に発売されたネックバンド型。外側と内側にもマイクを備えており、当時としては高いノイキャン精度でした。
●デュアルノイズキャンセリング方式+独自プロセッサ
特徴1:外と内の二重処理でノイズを遮る
特徴2:高い処理能力(プロセッサ)でノイズをさらにカット
特徴3:価格はさらに高い
ソニーやBose、Beatsのノイキャンが特に強力なのは、独自開発のプロセッサを搭載しているからだと思われます。ソニーの最新ノイキャン技術には、従来のプロセッサよりも高い処理能力でノイズを打ち消してくれる「高音質ノイズキャンセリングプロセッサー QN1/QN1e」が搭載されています。今後、ノイキャンイヤホンの開発競争が始まると予測されますが、技術に蓄積がないメーカーと差が生まれそうです。
ソニー
WH-1000XM3
(2018年10月発売)
ソニーのノイキャンヘッドホンの中で最新機である本機は、独自プロセッサを搭載した強いノイキャンを実現しました。
失敗しないBluetoothイヤホンの選び方
数ある製品のなかから、どれを選べばいいのかわからない……。イヤホンを選ぶうえで永遠のテーマですが、音質面をとってみてもさまざまな要素から“良い音質”が成り立っています。
そのうえで、完全Bluetoothイヤホンを買ううえで押さえておきたい「音質」「装着感」「接続安定性」「再生時間」「ANC性能」「防水性能」の重要性を解説していきます。
選ぶポイント1:音質「好みの音質を見極める」
俗に音質が良いと言われるイヤホンは、高音・中音・低音がバランス良く出力され、迫力のある音のことです。
完全ワイヤレスイヤホンは利便性が重視されがちで、正直なところ音質は期待されていませんでしたが、モデルが新しくなるごとに技術革新が行われ、音質はかなり向上してきており、今後はさらに発展していくと予測されます。
【1:対応コーデックの種類と特徴】
もっともわかりやすい音質面での技術でいうと、「コーデック」がそれにあたります。コーデックとは音声を圧縮する方式の名称で、その種類によって音質は変化します。圧縮率が低ければ高音質ともいわれますが、近年はQualcomm社のaptXシリーズの技術革新によって高音質を実現しています。
また後ほど解説する通信の安定にもコーデックが関わってきます。圧縮率が低いと通信速度にも影響が出てしまうので、データが大きければいいというわけではありません。高音質と通信速度を兼ね備えたコーデックが理想のイヤホンといえます。
●SBC
標準的な音質。汎用性が高く、ほぼすべてのBluetooth製品が採用しています
●AAC
データの変化が少なくSBCより高音質。iPhoneやiPadに搭載しています
●aptX
CD音源相当の音質で、SBCやAACより高音質。Androidスマホに標準搭載しています
●aptX HD
ハイレゾ音源の高音質を再生し、SBCやAAC、aptXより高音質です
●aptX LL
音源の伝送遅延量は圧倒的に低いですが、音質はAAC相当です
●aptX adaptive
ハイレゾ音源でaptX HDより高音質。対応スマホはSDM865搭載したAndroid
●LDAC
ソニー開発のハイレゾ音源を再生する最上位音質。圧縮率が低く通信環境を選びます。また現状だとLDACを再生できる完全ワイヤレスイヤホンはありません
と、コーデックの種類を紹介してきましたが、実はコーデックは手持ちのプレーヤーに依存してしまうため、iPhoneを使っている人はAACでしか再生できません。逆にプレーヤーにAndroidスマホを使っている人は、コーデックの種類が豊富なので状況に応じて好みのコーデックで再生することができます。
ただしAndroidユーザーでも注意することがあります。たとえばaptX adaptiveに対応するイヤホンでも、それに対応するプレーヤーは新しいスマホに限定されます。手持ちのスマホのCPUを確認しましょう。
【2:ドライバの種類と特徴】
一方でイヤホンの音質を担保するうえで重要なのがドライバーです。電気信号を音に変換するスピーカー部分で、イヤホンにとっての心臓部といえます。ドライバの種類や構造、また口径や素材を変えるだけで音の志向や良し悪しが変わるので、メーカーの腕の見せ所です。
●ダイナミック型
音の信号を振動版に伝え音を出力する仕組み。幅が広く低音域を出力した音は迫力と臨場感があります。比較的安価なイヤホンが主に採用しています。
●バランスド・アーマチュア型
振動版を小さなピンで振動する仕組み。高音域や中音域の音の再現が上手く、繊細で高解像度になる傾向があります。また小型のドライバーというメリットを生かし、複数のドライバーを搭載し、より細かい原音に忠実な再生を可能とします。価格が2万円を超えるハイクラスイヤホンが多いのが特徴です。
●ハイブリッド型
ダイナミックドライバーとバランスド・アーマチュアドライバーの両方を搭載。迫力さと繊細さを兼ね備えています。
ここまで音質を解説してきましたが、スペックが高ければ高音質というわけではありません。実際に試聴してみて、好みに合っているのか確かめるのをオススメします。
選ぶポイント2:装着感「フィットしないと、本来の音を引き出せない」
どんなにスペックが高く音質が良くても、耳にイヤホンがうまくフィットしていなければ、イヤホン本来の性能は引き出されません。付属品に各サイズのイヤーピースがあるように、フィット感はそれだけ重要です。
【1:装着方法の種類と特徴】
そして装着方法には大きくわけて「カナル型」「インナーイヤー型」「耳掛け型」「ネックバンド型」があり、特徴も異なってくるので、好みのタイプを見つけてみるといいでしょう。
●カナル型
耳の穴にイヤホンの先端を差し込んで聴くタイプ。耳栓のように耳の奥まで差し込むため、密閉製が高く音漏れがしにくいのが特徴です。また、低音域の表現に優れているので、重低音を楽しみたい人にオススメです。
しかしその一方で、長時間装着していると、耳に痛みが生じたり疲労が蓄積することがあります。
●インナーイヤー型
耳の穴の縁に引っ掛けて聴くタイプ。周囲の音を取り込みやすく長時間使用しても疲れにくいのが特徴です。また、カナル型と異なり、低音域の再生が苦手で高音域の再生が得意です。
なお耳への密着感がないため、音漏れがします。公共の場で使用する際は音量に気を付けましょう。
●耳掛け型
耳の付け根に引っ掛けて聴くタイプ。耳の穴にイヤホン差し込むタイプやオーバーイヤータイプがありますが、いずれも装着中の安定感が高いのでスポーツをしながら使用する人にオススメです。
●ネックバンド型
左右が独立しておらず、コードを首に回して掛けて聴くタイプ。一体型イヤホンやネックバンド型イヤホンがコレにあたりますが、イヤホン部はカナル型やインナーイヤー型だったり様々です。
【2:付属品のイヤーチップにも注目】
イヤホンを購入すると大抵付属品で同梱されている丸っこい何か。コレはイヤーチップというもので、耳の穴のサイズによって付け替えます。すぐにイヤホンが外れてしまう人は、そもそもイヤーチップが合っていません。
耳にぴったりのイヤーチップにすれば、装着感だけでなく、音質も別物になって聴こえるでしょう。購入時のイヤーチップを使い続けている人は、是非一度すべてのイヤーチップを試してみることをオススメします。
選ぶポイント3:接続安定性「旧チップのイヤホンは遅延が起こりがち」
発売当初から比べると格段に改善されましたが、Bluetoothイヤホンの宿命で音の遅延や音の途切れが発生してしまいます。混戦エリアともなるとブツブツと音が切れがちで音楽を聴くうえで相当なストレスです。
「内蔵チップ(プロセッサ)」や「Bluetoothバージョン」「Class」先に解説した「コーデック」によって接続安定が大きく左右されるので購入する際にチェックが必要になってきます。
【1:内蔵チップの種類と特徴】
日進月歩で進化を続けるイヤホンのなかで、最もスピードが速いのが内蔵チップです。あまりにも進化が速いため、割と新しいモデルでさえ、わずか半年で旧モデルと位置付けられてしまうこともあり、チップはワイヤレスイヤホンにとってかなり重要な部品となっています。
で、そもそも「チップって何?」って感じですよね。
一言でいうとスマホとイヤホンの「通信の安定接続」と「省電力」を担ってくれるものです。これまで100本以上のBluetoothイヤホンを試聴してきてわかったのは、チップがグレードアップすると、より快適に使用することができるということです。
そのためメーカーは新チップを搭載したイヤホンを開発するのに競争が起きています。ほとんどのメーカーはアメリカの大手半導体メーカーであるQualcomm社のものを使用していますが、開発力のあるAppleやソニーは内製化しています。
下の図は各メーカーが採用しているチップ一覧です。新しいチップほど音質や使い勝手の評価が高く、逆に古くなるほど音質は低下し、バッテリー持ちや通信安定性が微妙になっていきます。価格が安いからといって迂闊に手を出してしまうと、思わずしっぺ返しを食らうことがあるので、“壁”を見極めることが重要です。
●Apple(アップル)のチップ
「W1チップ」を内蔵したAirPods第1世代から3年を経て発売されたAirPods第2世代には「H1チップ」が内蔵されています。音質は2段階以上良くなり、通信速度やバッテリー持ちも向上しています。
また最新のAirPods ProにはH1チップをベースとしたアンプなどをパッケージ化したSiPを搭載しています。
●SONY(ソニー)のプロセッサ(チップ)
ノイキャンに力を注いできたソニーは、昨年ノイキャンイヤホン用にプロセッサを応用しました。ワイヤレスイヤホンは識者から高評価を得て、音質面でベストバイを獲得しています。
●Qualcomm(クアルコム)のチップ
ワイヤレスイヤホンを加速度的に進化させたクアルコムのチップ。通信方式に改善を加えながら、左右の音声を送信して音楽再生する「TWS Plus」という仕組みになりました。
※残念ながらすべてのAndroidスマホで使えるわけではなく、Snap Dragon845以降というQualcomm社のチップを搭載したAndroidスマホが必要です。なお最新のAndroidスマホであればほぼ対応しています。
内蔵チップのQCC3020とQCC3026にどのくらいの差があるのか気になるところですが、接続安定性はQCC3026の方が上です。また意外にも音質にも変化があり、QCC3026は力強い低音域が特徴です。格段に音質が向上していると識者が太鼓判を押しました。
QCC5121の特徴はaptX adaptiveコーデックやノイキャンにも対応したチップになっています。
●Bose(ボーズ)のチップ
2017年を最後に新製品のワイヤレスイヤホンを発売していないBose。おそらくチップも旧型を使用してるはずですが、高評価で人気も衰えていません。
ただし、イヤホンを購入するうえで物差しにもなる内蔵チップですが、公開していないメーカーもあります。その際は、以下で解説する「Bluetoothバージョン」を物差しにするといいでしょう。
【2:Bluetoothバージョンと特徴】
そもそもBluetoothというのはデジタル機器用の近距離無線通信規格のひとつで、対応する機器同士がワイヤレスでデータのやりとりを行うものです。
Wi-Fiと混同する人もいますが、Wi-Fiが複数の機器で通信をするのに対して、Bluetoothは1対1の通信を主な目的としています。転送速度はWi-Fiと比べると遅いですが、消費電力が少ないことからスマホやタブレットにも搭載されています。
●Bluetooth 1.1
初めて一般公開された最も普及したバージョン
●Bluetooth 1.2
2.4GHz帯域のWi-Fiなどとの干渉対策が盛り込まれた
●Bluetooth 2.0
最大通信速度を3Mbpsに切り替えられるEDRがオプションで追加
●Bluetooth 2.1
ペアリングが簡略化され近距離無線通信のNFCに対応
●Bluetooth 3.0
最大通信速度が24Mbpsとなり約8倍の速さに
●Bluetooth 4.0
大幅に省電力化されたLow Energyが追加
●Bluetooth 4.1
Low Energyにモバイル端末向け通信サービスの電波との干渉を抑える技術、データ転送の効率化、自動の再接続機能、直接インターネット接続できる機能が追加
●Bluetooth 4.2
Low Energyの通信速度が2.5倍高速化
●Bluetooth 5.0
Low Energyのデータレートが4.0の2倍、通信範囲が4倍、通信容量は8倍に。またメッシュネットワークにも対応
●Bluetooth 5.1
方向探知機能を追加
●Bluetooth 5.2
LE Audio規格の追加を含む複数の改良
イヤホンを選ぶ際は、新しいBluetooth5.0以降の機種が安定しやすい傾向があります。
【3:Classの種類と特徴】
Bluetoothには電波の強度を規定した「Class」があります。電波の強度により分類されていて、Classによって有効通信範囲が異なります。
●Class1
最大出力数は100mWで、想定通信距離はおよそ100m程度
●Class2
最大出力数は2.5mWで、想定通信距離はおよそ10m程度
●Class3
最大出力数は1mWで、想定通信距離はおよそ1m程度
イヤホンのほとんどがClass1もしくはClass2に分類されています。日常で使用する場合、スマホから100m以上離れることはないと思いますが、Class1だとより心強いです。
【4:各コーデックによる遅延と特徴】
先ほど音質面でも紹介しましたが、コーデックは音声データ容量差から、通信速度にも影響が出てきます。圧縮率が低いとデータ容量が重くなり、通信速度が遅くなる傾向がありますが、aptXシリーズは音質を良い状態にしたままで通信速度を安定させています。
●SBC
遅延目安170~270ミリ秒。標準コーデック
●AAC
遅延目安90~150ミリ秒。主にiOSで採用され、Android8.0以降でも対応
●aptX
遅延目安60~80ミリ秒。主にAndroidで採用
●aptX HD
遅延目安130ミリ秒前後。aptXのハイレゾ版
●aptX LL
遅延目安40ミリ秒未満。aptXの低遅延バージョン
●aptX adaptive
遅延目安50~80ミリ秒。電波状況に応じて転送ビットレートを可変
●LDAC
(非公開)
遅延だけでみればaptXシリーズが圧倒的な数値で、データサイズが大きいLDACは遅延がかなり生じます。
音質と通信速度を兼ね備えたaptX adaptiveが今後台頭してきそうなので期待が高まります。
選ぶポイント4:再生時間「5時間以上+急速充電の対応」
どんなに音が良くても、すぐにバッテリーが切れては意味がありません。当初は2~3時間程度しか持たなかったバッテリーも、最近のイヤホンは10時間を超えるものまで登場しています。
またイヤホンを収めるケースにも充電を担うものまであり、ケースと併用して100時間を超えるものも珍しくありません。
オススメは10分ケースに収めると1時間以上連続再生してくれる急速充電にも対応するイヤホン。万が一イヤホン本体のバッテリーが切れてしまっても、すぐに使えて便利です。
選ぶポイント5:ANC性能「ノイキャンと合わせて外部音取り込み機能もチェック」
ハイエンドイヤホンのほとんどが搭載しているトレンドのノイキャンイヤホン(ANC=アクティブ。ノイズ・キャンセリング)。ヘッドホンほどの強度ではありませんが、より日常生活を快適にしてくれる機能がイヤホンにも応用されトレンドになっています。
ノイキャンの強度や使い勝手はイヤホンやメーカーによって思想がバラバラで、音質にも影響を与えてしまうことがあります。音質を楽しみたかったり、使い勝手を重視したかったりなどユーザーの好みが分かれるところでもあるので、しっかり吟味しましょう。
そこで見落としがちなのが「外部音取り込み機能」です。
耳栓の形状をしているカナル型イヤホンでも十分騒音はカットできますが、周囲の音を聞き取るためにには一度外さないといけないのが玉に瑕。その点、外部音取り込み機能があれば、触れたりタップするだけでシームレスに切り替えられるので、かなり利便性が上がります。
ノイキャンイヤホンの購入を考えている人はしっかりチェックしてみてください。
選ぶポイント6:防水性能「汗や雨にも強いと安心感が違う」
左右が独立しケーブルレスであることからスポーツ利用も多い完全ワイヤレスイヤホン。イヤホンに防水・防滴製用があれば雨のなかでのランニングや汗をかいてもへっちゃらです。
●IPX1
鉛直から落ちてくる水滴による有害な影響がない。防滴Ⅰ型
●IPX2
鉛直から15度の範囲で落ちてくる水滴による有害な影響がない。防滴Ⅱ型
●IPX3
鉛直から60度の範囲で落ちてくる水滴による有害な影響がない。防雨型
●IPX4
あらゆる方向からの飛沫による有害が影響がない。防沫型
●IPX5
あらゆる方向からの逆流水による有害が影響がない。防噴流型
●IPX6
あらゆる方向からの強い噴流水による有害が影響がない。耐水型
●IPX7
一時的に一定水深の条件に水没しても内部に浸水しない。防浸型
●IPX8
継続して水没しても内部に浸水しない。水中型
これだけ見てもわからないと思うので、補強しますと、IPX1~IPX3までは水滴が対象になっていて、IPX4は雨や水しぶきが対象になっています。
IPX5やIPX6になると、より防水機能が高まり、シャワーの水や流水に濡れてしまっても大丈夫です。
さらにIPX7になると完全に水中に落としても大丈夫。30分ほどなら水泳をしながら音楽を楽しめるようになります。
スポーツ専用イヤホンというと音質を疑いがちな時期もありましたが、近年登場しているイヤホンは防水・防滴性能に優れ、かつ音質も良いというイヤホンも少なくありません。スポーツ用に別途イヤホンを用意することもないので、考慮にいれるといいでしょう。
さて、長々と解説してまいりましたワイヤレスイヤホンですが、ためになったでしょうか。ここからは、豊富な知識と経験から裏打ちされた音のプロによる検証が始まります。
音のプロと編集部が音質と通信安定性を厳正にチェック!
いくらひとつひとつのスペックが高くても、必ずしも高音質になるとは限らないのが音の難しいところです。最終的に製品にあたり各メーカーの思想や技術者の手腕が試されるので、性能を生かし切れていないことも珍しくありません。
そこで今回は音のプロであるサウンドプロデューサーの大澤大輔氏と、東京音研放送サービス代表の原田裕弘氏にご協力いただき、「音質」「装着感」「遮音性」を検証してもらいました。
辛口識者による厳正なテストで行ったテスト内容は以下の通りです。
検証1:音質「各音域の出力量とバランスの良さが重要」※各20点満点
採点方法は音質にこだわるために、「高音域の質」「中音域の質」「低音域の質」を各20点満点。低音好き、高音好きなど好みはあると思いますが、純粋に万人に受ける音としてバランスの良さを重視しています。
また総合的なおとの広がりや響などを考慮する「ダイナミクス」も20点満点とカウントしています。
検証2:装着感「イヤーピースの進化も重要」※10点満点
激しい動きをするとポロポロ耳から落ちがちな完全ワイヤレスイヤホンですが、イヤーピースの進化により紛失の心配は格段に減りました。
また装着感の良さは音楽を聴くうえで大事な要素です。
検証3:遮音性「音漏れしないイヤホンはもはや常識」※10点満点
イヤホンを適切に装着した状態で、外の音がどの程度遮断できるかを検証。ノイズキャンセリングモデルについては、ノイズキャンセリングの精度を遮音性として評価しています。
以上、合計100点とし、接続安定性を考慮したうえで、今買うべきノイキャンイヤホンのランキングを作成しました。それではご覧ください!
ソニー「WF-1000XM3」|令和にソニー神話が復活! 音質はズバ抜けた存在
SONY(ソニー)
WF-1000XM3
実勢価格:2万4996円
重量:約8.5g×2(イヤホンのみ)
充電端子:USB Type-C
再生時間:[NC ON]最長9時間(イヤホン本体のみ)、最長24時間(充電ケース使用時)[NC OFF]最長15時間(イヤホン本体のみ)、最長32時間(充電ケース使用時)
Bluetooth規格:5.0
対応コーデック:SBC、AAC
防水規格:なし
▼音のテスト結果
- 低音域の質: 17.5/20点
- 中音域の質: 17.0/20点
- 高音域の質: 17.0/20点
- ダイナミクス: 18.0/20点
- 装着感: 9.0/10点
- 遮音性: 8.5/10点
- 合計: 87.0/100点
▼ノイキャンのテスト結果
- 強度: 7.0/10
- 精度: 6.5/10
ワイヤレスイヤホンはソニー「WF-1000XM3」の登場で市場が一変しました。真のノイキャン搭載モデルだったこともありますが、なんといっても目玉は音質のよさ。本誌の辛口識者も「高級ブランドの音にそれだけの価値があるかといえば、からっきしでしたが、これは本当に音も高級で、従来のものとはオーディオとしてのランクの違いを感じる」と高い評価をつけました。
現在、ノイキャン完全ワイヤレスイヤホンでは、「Bose QuietComfort Earbuds」「AirPods Pro」と三つ巴の状況ですが、音質とバッテリー持続時間を優先する方には断然ソニーをオススメします。音質を最優先にするならソニー一択で間違いないでしょう。
上質のスピーカーを鳴らしたような有機的な音のエネルギーを感じます。ビビッドな高音質感です。
ソニーらしさを残しながら全域にわたってかなりの高音質。他の機種を完全に引き離しています。
また、操作性も、円形の部分がタッチパネルの感度が素晴らしく、軽く触れるだけで認識してくれます。
音のまわりに空気をまとった、しなやかさが魅力
Bose「Bose QuietCmfort Earbuds」|ノイキャンの心地よさで選ぶならコレ
Bose(ボーズ)
Bose QuietComfort Earbuds
実勢価格:3万3000円
重量:約8.5g(イヤホンのみ)
充電端子:USB Type-C、Qi(ワイヤレス充電器別売)
再生時間:[NC ON]最長6時間(イヤホン本体のみ)
Bluetooth規格:5.1
対応コーデック:SBC、AAC
防水規格:IPX4
▼音のテスト結果
- 低音域の質: 16.0/20点
- 中音域の質: 16.5/20点
- 高音域の質: 15.5/20点
- ダイナミクス: 16.0/20点
- 装着感: 9.0/10点
- 遮音性: 9.0/10点
- 合計: 82.0/100点
▼ノイキャンのテスト結果
- 強度: 9.0/10
- 精度: 9.0/10
第2位は、前作から約3年。黎明期の完全ワイヤレスイヤホンを牽引したBoseのノイキャン搭載モデルがランクインしました。
これまでの閉塞的で平面的な音と違い、動きと表情の豊かなダイナミックな音であり、Boseの新しい時代の幕開けをはっきりと感じられます。エネルギーに満ちあふれ音楽を聴くことができました。
特筆すべきはノイキャンで、どのイヤホンでも少なからず音質に悪影響を与えてしまうものですが、本機ではそれがほどんど感じられません。ANCイヤホンの真打ちといえる存在です。
直感的に操作ができるタッチセンサーを装備して、シンプルなジェスチャーで楽曲などをコントロールできます。
やわらかいシリコンを使ったイヤーチップは前作同様、耳にぴったりフィットします。3種類のサイズが付属しています。
耳あたりがやさしいノイキャンイヤホンです!
Apple「AirPods Pro」|ノイキャン&外音取り込み機能の完成度が高すぎる
Apple(アップル)
AirPods Pro
実勢価格:2万9050円
重量:約56.4g(充電ケース含む)
充電端子:Lightning-USB Type-C、Qi
再生時間:最長5時間(イヤホン本体のみ)、最長24時間(充電ケース使用時)
Bluetooth規格:5.0
対応コーデック:AAC
防水規格:IPX4
▼音のテスト結果
- 低音域の質: 14.5/20点
- 中音域の質: 15.5/20点
- 高音域の質: 15.5/20点
- ダイナミクス: 15.5/20点
- 装着感: 8.0/10点
- 遮音性: 9.0/10点
- 合計: 78.0/100点
▼ノイキャンのテスト結果
- 強度: 7.5/10
- 精度: 9.0/10
惜しくも音質面でソニーとBoseに後塵をとったAirPodsシリーズ初となるノイキャン搭載機が3位。その圧倒的な騒音の除去精度で、一躍大流行して品切れ騒ぎにまで発展しました。
そして本機の魅力はやはりノイキャンの完成度にあります。今まで幾つものノイキャン機を試してきた編集部員も「うわ、全部消えた」と驚愕するほどの外音除去で、しかもこれが、ノイキャンが強い機種特有の頭の痛くなるような鼓膜への圧迫感やツーンとした違和感が少ないんです。鼓膜を圧迫されることなく、ほどよいNC強度で外音を遮ってくれます。
これは、もうずっとつけてたいレベルです。
全体的にまったりした音で、まろやかな印象。音のバランス、音場感、音の表現ともに突出せずバランスのいい感じです。
量感たっぷりの中域からナチュラルで嫌味ゼロの高域の音はすごくリラックスした気持ちで音楽を聴かせてくれます。
ピロっと飛び出している棒部分のくぼみを触ると、NCを切って外音を取り込むことも可能です。この外音取り込みも何の違和感もないというのもポイントです。
AirPodsとの2台持ちで、iPhoneユーザーは完璧です
ノイキャンのスムーズさや外音取り込み時の自然さは別格です
4位: NUARL「NT10 Pro」|イコライザーを「フラット」にすると音質が向上
NUARL(ヌアール)
N10 Pro
実勢価格:2万6900円
重量:約7.4g(イヤホンのみ)
充電端子:USB Type-C
再生時間:[NC ON]最長5時間(SBC/AAC)・約3.5(aptX)、[ NC OFF]最長7時間(SBC/AAC)・約5時間(aptX)
Bluetooth規格:5.0
対応コーデック:SBC、AAC、aptX
▼音のテスト結果
- 低音域の質: 15.5/20点
- 中音域の質: 15.0/20点
- 高音域の質: 15.0/20点
- ダイナミクス: 15.5/20点
- 装着感: 8.0/10点
- 遮音性: 8.0/10点
- 合計: 77.0/100点
▼ノイキャンのテスト結果
- 強度: 6.0/10
- 精度: 5.5/10
高評価を獲得中のNUARLの「NT10 Pro」新製品はノイキャン搭載モデル。全域にわたってバランスが優れたイヤホンで、アプリのEQを「標準」から「フラット」にすると、さらに音質がアップします。NUARLらしい上品でクセのない、透明感のある音像は健在です。
専用アプリには3種類のイコライザーが用意されており、「標準」から「フラット」に切り替えると音質がアップします。
2種類合わせて3000円相当のイヤーピースが付属しています。
普段の音楽ライフを確実にアップデートできます
5位: HUAWEI「Free Buds 3」|中国のApple「HUAWEI」もイイ線いってます!
HUAWEI(ファーウェイ)
Free Buds 3
実勢価格:1万6810円
重量:約57g(充電ケース含む)
充電端子:USB Type-C、Qi
再生時間:[NC OFF]最長4時間(イヤホン本体のみ)、最長20時間(充電ケース使用時)
Bluetooth規格:5.1
対応コーデック:SBC、AAC
防水規格:非公開
▼音のテスト結果
- 低音域の質: 14.5/20点
- 中音域の質: 14.0/20点
- 高音域の質: 15.0/20点
- ダイナミクス: 15.5/20点
- 装着感: 8.0/10点
- 遮音性: 8.0/10点
- 合計: 75.0/100点
▼ノイキャンのテスト結果
- 強度: 9.0/10
- 精度: 9.0/10
HUAWEIの「FreeBuds3」はAirPodsそっくりの完全ワイヤレスイヤホン。インナーイヤーにもかかわらずノイズキャンセリング機能がついてるため実用性が疑問視されていましたが、確かに騒音をカットしてくれます。
音質も侮れません。中音域の質がやや低く高音や低音域を強調してバランスをとる音作り。この強調もあってエネルギッシュに聞こえます。
音質の採点ではややAirPodsに劣るものの、ノイズキャンセルのおかげで遮音性はAirPodsを上回り、総合的な評価ではAirPodsに肉薄する好結果でした。
ファームウェアの更新やノイズキャンセル量などはAndroidの専用アプリから行います。右に回すと空調などの高音成分、左に回すとエンジン音などの低音が消えるという仕組みです。
なHUAWEIの最新端末では蓋を開けるだけでペアリングできるので特に快適に使うことができます。
ちなみにiPhoneでは細かい設定ができないので注意が必要です。
中央~西アジア圏で受ける音作りです
6位: HUAWEI「Free Buds 3i」|カナル型でAirPods Proそっくり
HUAWEI(ファーウェイ)
Free Buds 3i
実勢価格:1万4800円
重量:約62g(ケース含む)
充電端子:USB Type-C
再生時間:[NC OFF]最長3.5時間(イヤホン本体のみ)、最長14.5時間(充電ケース使用時)
Bluetooth規格:5.0
対応コーデック:SBC、AAC
防水規格:IP54
▼音のテスト結果
- 低音域の質: 13.5/20点
- 中音域の質: 14.3/20点
- 高音域の質: 14.5/20点
- ダイナミクス: 14.5/20点
- 装着感: 8.5/10点
- 遮音性: 8.5/10点
- 合計: 73.8/100点
▼ノイキャンのテスト結果
- 強度: 8.5/10
- 精度: 8.5/10
HUAWEI「Free Buds 3i」はオーソドックスなカナル型の完全ワイヤレスイヤホンです。ノイズキャンセルは可能なもののAirPods Proのように外音を取り込む機能性はありません。
ただし低価格なノイズキャンセルイヤホンと考えるとアリ! こちらもAndroid向けです。
7位: Panasonic「RZ-S50W」|パナソニック初の気合の入ったノイキャンモデル
Panasonic(パナソニック)
RZ-S50W
実勢価格:2万2000円
重量:約59g(充電ケース含む)
充電端子:USB Type-C
再生時間:[NC ON]最長6.5時間(イヤホン本体のみ)、最長19時間(充電ケース使用時)[NC OFF]最長7.5時間(イヤホン本体のみ)、最長22.5時間(充電ケース使用時)
Bluetooth規格:5.0
対応コーデック:SBC、AAC
防水規格:IPX4
▼音のテスト結果
- 低音域の質: 14.0/20点
- 中音域の質: 14.0/20点
- 高音域の質: 14.0/20点
- ダイナミクス: 14.5/20点
- 装着感: 8.0/10点
- 遮音性: 8.0/10点
- 合計: 72.5/100点
▼ノイキャンのテスト結果
- 強度: 7.0/10
- 精度: 7.0/10
Panasonicが発売した完全ワイヤレスイヤホンの上位モデル「RZ-S50W」にはノイキャン機能が搭載されています。ソニーとアップルには及ばなかったものの、音質はケチのつけようのない出来で、識者からも高評価を獲得しました。
大澤氏いわく「センター・フォーカスがしっかりしている割に音場の広がりもあり、くっきり・スッキリ・品のあるインパクトで、耳当たりもよく、聴き心地はとてもよい」と好印象でした。
一方、目玉のノイキャンの性能ですが、「フィードフォワード方式×デジタル制御」「フィードバック方式×アナログ制御」によるノイキャン性能を採用しています。強度自体は高くないので、日常レベルで使用するのがオススメです。
中音域重視で女性ボーカルを聴く人に合います。低音もしっかりしています。低~中音寄りの音づくりで、高音は控えめ。邪魔をしない程度に鳴らしてくれるので気持ち良く聴くことができます。音質がもう少し高級感があると、さらに高評価を得たかもしれません。
なお、接続端子はUSB Type-C。端子の種類によって新時代のイヤホンの指標になるので、比較をするときは是非チェックしてください。
8位: SAMSUNG「GALAXY Buds Live」|リニューアルして音質が向上
SAMSUNG(サムスン)
Galaxy Buds Live
実勢価格:2万673円
重量:約5.6g×2(イヤホンのみ)、約42.2g(充電ケース)
充電端子:USB Type-C
再生時間:[NC ON]最長6時間(イヤホン本体のみ)[ NC OFF]最長8時間(イヤホン単体)
Bluetooth規格:5.0
対応コーデック:SBC、AAC、Scalable Codec(サムスン開発のコーデック)
防水規格:IPX2
▼音のテスト結果
- 低音域の質: 14.0/20点
- 中音域の質: 15.0/20点
- 高音域の質: 13.5/20点
- ダイナミクス: 14.5/20点
- 装着感: 8.0/10点
- 遮音性: 6.5/10点
- 合計: 71.5/100点
▼ノイキャンのテスト結果
- 強度: 5.5/10
- 精度: 5.5/10
SAMSUNGの「GALAXY Buds Live」は耳にカチッとはめ込む不思議な装着感のイヤホン。ファッション性が高いだけでなく、音もしっかり厚みがあり聴き応え十分です。ノイキャン効果は薄めですが、あまり強さを求めていない人にオススメです。
9位: ソニー「WF-SP800N」|トレーニングに最適なスポーツ系ノイキャンイヤホン
SONY(ソニー)
WF-SP800N
実勢価格:2万6400円
重量:約9.8g(イヤホンのみ)
充電端子:USB Type-C
再生時間:[NC ON]最長9時間(イヤホン本体のみ)、最長18時間(充電ケース使用時)[NC OFF]最長13時間(イヤホン本体のみ)、最長26時間(充電ケース使用時)
Bluetooth規格:5.0
対応コーデック/SBC、AAC
防水規格/IP55
▼音のテスト結果
- 低音域の質: 13.5/20点
- 中音域の質: 14.0/20点
- 高音域の質: 14.0/20点
- ダイナミクス: 13.0/20点
- 装着感: 7.5/10点
- 遮音性: 8.5/10点
- 合計: 70.5/100点
▼ノイキャンのテスト結果
- 強度: 6.5/10
- 精度: 6.0/10
「WF-SP800N」はSONYのスポーツタイプのイヤホンWF-SP700Nの後継機として発売されました。スポーツタイプとしては珍しいノイキャン機能を搭載していることでも話題になりましたが、今回はさらに使い勝手が強化されました。
行動や場所を検出し、AIで自動に解析し最適なモードに自動で切り替える「アダプティブサウンドコントロール」の実装により、止まっている時、歩いている時、走っている時、乗り物に乗っている時など、あらかじめ設定しておいたNC機能や外部音取り込みモードが自動で切り替えてくれます。
肝心の音質は、前モデルから進化し識者からも高評価を獲得。クリアサウンドで気も心地良く聴け、中音域の綺麗に出ており、音楽の感動を楽しむというよりも、運動しながら聴くのに向いています。
アークサポーターのおかげで激しく動いても外れにくい安定した装着感を実現しています。
IP55相当の防水・防じん性能で、汗や雨に濡れても問題がありません。
ビビッドな表現力こそないが、ソニーらしい安定の音です
9位: Technics「EAH-AZ70W」|高音好きは「Technics」を即ゲットでOK!
Technics(テクニクス)
EAH-AZ70W
実勢価格:3万2000円
重量:約79g(充電ケース含む)
充電端子:USB Type-C
再生時間:[NC ON]最長6.5時間(イヤホン本体のみ)、最長19.5時間(充電ケース使用時)[NC OFF]最長7.5時間(イヤホン本体のみ)、最長22.5時間(充電ケース使用時)
Bluetooth規格:5.0
対応コーデック/SBC、AAC
防水規格/IPX4
▼音のテスト結果
- 低音域の質: 13.5/20点
- 中音域の質: 13.5/20点
- 高音域の質: 14.5/20点
- ダイナミクス: 14.0/20点
- 装着感: 7.0/10点
- 遮音性: 8.0/10点
- 合計: 70.5/100点
▼ノイキャンのテスト結果
- 強度: 7.0/10
- 精度: 8.0/10
「EAH-AZ70W」はオーディオメーカーのTechnicsによる初の完全ワイヤレスイヤホンで、発売前から話題になっていた本機。「RZ-S50W」とはイヤホンやケースの形状が酷似していることから兄弟機として分類できそうです。しかし中身は別物です。
ドライバーは直径10mmの大口径グラフェンコートPEEK振動板を搭載しており、音場・空間性の広い音づくりが特徴です。
また、ノイキャン性能は、パナソニックのRZ-S50Wと同じく「フィードフォワード方式×デジタル制御」「フィードバック方式×アナログ制御」によるノイキャン性能を採用しています。
原田氏によると「基本性能が高く、とりわけ高音の質が高さが目立ち、必聴の価値があります」。やや調節は困難ですが、イコライザを使用すれば、さらに好みに近い方向にセッティングできるので、試してみる価値は十分にあります。
基本性能が高く、とくに質の高い高音がしっかりと出ています。ノイキャンをオンにすると低音が増強されました。
音の傾向は、解放感があり、広い空間で音楽を聴いている印象。良くも悪くもこの広がりの個性が強すぎるので、好みが分かれるところです。
高音の質は必聴。好みでイコライザーで中域を調節して補完することも可能です
11位: audio-technica「ATH-ANC300TW」|耳にやさしく無理のない音質
audio-technica(オーディオテクニカ)
ATH-ANC300TW
実勢価格:2万4800円
重量:64g(充電ケース含む)
充電端子:USB Type-C
再生時間:最長4.5時間(イヤホン本体のみ)、最長約18時間(充電ケース使用時)
Bluetooth規格:5.0
対応コーデック:SBC、AAC、aptX
防水規格:IPX2
▼音のテスト結果
- 低音域の質: 12.5/20点
- 中音域の質: 13.5/20点
- 高音域の質: 12.0/20点
- ダイナミクス: 13.5/20点
- 装着感: 8.5/10点
- 遮音性: 8.5/10点
- 合計: 68.5/100点
▼ノイキャンのテスト結果
- 強度: 7.0/10
- 精度: 7.5/10
audio-technica初のノイキャンイヤホン「ATH-ANC300TW」が登場。デュアルハイブリッドNCを搭載し、程よく騒音をカットしてくれます。気になる音質も、高域寄りの音像ですが、パンチ力があり、音楽を楽しめます。
低音質を求めると大音量になり、高音が多めに出がちなので、バランスを見て音量を調節しましょう。
イヤホンの大きさがやや気になるところです。
圧倒されるような強度感は無いけど、心地よく聴けます
11位: SONY「WF-1000X」|ソニーのノイキャンイヤホン初号機
SONY(ソニー)
WF-1000X
実勢価格:1万1799円
重量:約83.6g(充電ケース含む)
充電端子:USB Type-B
再生時間:[NC ON]最長3時間(イヤホン本体のみ)、最長8時間(充電ケース使用時)[NC OFF]最長8時間(イヤホン本体のみ)、最長35時間(充電ケース使用時)
Bluetooth規格:4.1
対応コーデック:SBC、AAC
防水規格:非公開
▼音のテスト結果
- 低音域の質: 13.5/20点
- 中音域の質: 13.0/20点
- 高音域の質: 13.5/20点
- ダイナミクス: 13.5/20点
- 装着感: 8.0/10点
- 遮音性: 7.0/10点
- 合計: 68.5/100点
▼ノイキャンのテスト結果
- 強度: 5.5/10
- 精度: 5.0/10
狙いのわかりやすい好感の持てる音で、最新の「WF-1000XM3」には及ばないものの、系譜の源としての出来栄えを感じさせてくれます。
11位: Mpow「X3 ANC」|コスパ最強のノイキャン
Mpow(エムポウ)
X3 ANC
実勢価格:1万778円
重量:約6g×2(イヤホンのみ)
充電端子:USB Type-C
再生時間:[NC ON]最長6時間(イヤホン単体)・最長24時間(充電ケース併用時)、[ NC OFF]最長7時間(イヤホン単体)・最長27時間(充電ケース併用時)
Bluetooth規格:5.0
対応コーデック:SBC、AAC
防水規格:IPX4
▼音のテスト結果
- 低音域の質: 13.0/20点
- 中音域の質: 13.0/20点
- 高音域の質: 13.5/20点
- ダイナミクス: 13.0/20点
- 装着感: 7.0/10点
- 遮音性: 7.0/10点
- 合計: 66.5/100点
▼ノイキャンのテスト結果
- 強度: 7.0/10
- 精度: 6.0/10
Mpowは中国の深?にある企業。1万円を切ったNCイヤホンがついに登場。バランスがやや低音に寄っている割に躍動感が不足していますが、NCをオンにすると低音が増強され気分が上がります。
14位: 1More「EHD9001TA」|意外に高性能の中華製ノイキャンイヤホン
1MORE(ワンモア)
EHD9001TA
実勢価格:1万9800円
重量:約7.9g×2(イヤホンのみ)
充電端子:USB Type-C、Qi
再生時間:[NC ON]最長6時間(イヤホン単体)、[ NC OFF]最長5時間(イヤホン単体)
Bluetooth規格:5.0
対応コーデック:SBC、AAC、aptX
▼音のテスト結果
- 低音域の質: 13.0/20点
- 中音域の質: 13.0/20点
- 高音域の質: 13.5/20点
- ダイナミクス: 13.0/20点
- 装着感: 7.0/10点
- 遮音性: 7.0/10点
- 合計: 66.5/100点
- 強度: 7.0/10
- 精度: 6.0/10
中華性イヤホンの機種1MOREのノイキャンイヤホン。瀬能も遠慮がちに装備されているだけではなく、デュアルハイブリッドノイキャン! 高音質のaptXコーデックまでサポートしています。間違いなくお値段以上の価値があります。
気になる音質は、悪くはありませんが極端なドンシャリサウンドで、バランスはよくありません。音量を抑えて聴くのがオススメです。
イヤホンの表面はモザイク調のデザインがあしらわれています。細部のデザインにまでこだわったつくりです。
ノイキャンが強すぎですが、音質は劣化しないのがいいところです
15位: スポーツ使用で活躍するド派手なイヤホン
SONY(ソニー)
WF-SP700N
実勢価格:1万5800円
重量:約7.6g×2(イヤホンのみ)
充電端子:USB Type-B
再生時間:[NC ON]最長3時間(イヤホン単体)
Bluetooth規格:4.1
対応コーデック:SBC、AAC
防水規格:IPX4
▼音のテスト結果
- 低音域の質: 12.0/20点
- 中音域の質: 12.5/20点
- 高音域の質: 11.5/20点
- ダイナミクス: 13.0/20点
- 装着感: 8.0/10点
- 遮音性: 6.5/10点
- 合計: 63.5/100点
▼ノイキャンのテスト結果
- 強度: 7.0/10
- 精度: 5.5/10
ノイキャンオンでかなり音質が劣化します。中域~低域のバランスは悪いですが、出音の質は決して低くないだけに残念です。
16位: 「AMPS AIR」がノイキャンを搭載して進化した
SOL REPUBLIC(ソル・リパブリック)
AMPS AIR+
実勢価格:2万4800円
重量:約6.5g×2(イヤホンのみ)
充電端子:USB Type-C
再生時間:[NC ON]最長5時間(イヤホン単体)、[NC OFF]最長7時間(イヤホン単体)
Bluetooth規格:5.0
対応コーデック:SBC、AAC、aptX
防水規格:IPX4
▼音のテスト結果
- 低音域の質: 12.5/20点
- 中音域の質: 12.5/20点
- 高音域の質: 11.5/20点
- ダイナミクス: 12.5/20点
- 装着感: 5.5/10点
- 遮音性: 7.0/10点
- 合計: 61.5/100点
▼ノイキャンのテスト結果
- 強度: 5.0/10
- 精度: 5.0/10
QCC5121という最新チップを搭載したSOL REPUBLICのノイキャンイヤホン。ノイキャンイヤホン黎明期早々に発売されただけに、もう少し開発をしてほしかった感があります。
以上、今回はノイキャンの完全ワイヤレスイヤホンのおすすめ人気ランキングでした。2020年はノイキャンイヤホンが本格化し多くのメーカーが発売しています。2021年もこの傾向は変わらないと思うので、このまま定点観測を続けていきたいと思います!
音質でいえばコレが一番。装着感が合えば最強