ダミーヘッドを使った本格テストで イヤホンの「音」を徹底解剖!
今回のテストではダミーヘッドを用いて「周波数特性」「減衰速度」「全高調並歪」「音密度の解析」「音の位相」を完全データ化。その上で3人の専門家による試聴テストを行い、プロの耳と取得データの両面から検証しました。
人間の耳の感覚に近い状態をシミュレートし、録音・計測ができるのが「ダミーヘッド」。今回使用したのは国内でも最上位クラスの「SAMREC Type 2700Pro」です。
イヤホンの性格を「周波数特性」で見える化!
データ測定のなかでも、イヤホンの特性をわかりやすく可視化したのが周波数特性。バランスのとれた音とされるイヤホンにみられる周波数は、全音域において波形がまるでさざ波のように穏やかです。
反対に荒波のように音域の差が激しくなればなるほど、強調される音域が生まれ、そのぶん存在が薄くなってしまう音域も出てきます。
低音域と高音域が強調されたドンシャリ型や低音域が中心に強調されている低音重視型といったイヤホンの性格は、この波形のうねりによって決まります。
ドンシャリ系
中音域の音圧が低・高音域より少ないので、低(ドン)と高(シャリ)音域が強調された音が鳴ります。
インパクト系
低音域の音圧が高く、迫力がある低音域を聴くことができるタイプ。フィット感によって左右されやすい傾向があります。
シャリ系
可聴帯域の高音域前に音圧が下がると、高音の信号に対応できず密度の低い高音(シャリ)が鳴ります。
「音密度」
赤色に近づくほど音の密度は高くなります。全音域にわたり同じ色であれば、バランス良く同じ密度がとられているということがうかがえます。
「減衰速度」
減衰の波は音域によってさまざまな形を表していますが、その形より波形の間隔が一定になっているのかを意識して見るようにしました。
測定データで音を分析しつつ あくまでもプロの耳で判断
今回のランキングでは、専門機材を用いてデータ化を行っていますが、あくまでも周波数特性などのデータは試聴後の参考資料として使用。
実際の製品選びの際にも、試聴することで「データ通りに聴こえるのか」「耳へのフィット感は自分に向いているのか」が実感でき、試聴こそが決定材料となるため、今回は3人の音のプロに試聴を依頼。
プロのインプレッションとデータによる確認を取りつつ、最終的に編集部にて得点付けを行い、全50製品のランキングとしました。
計測テストに加えてプロが50本すべて試聴!
ダミーヘッドでの計測結果で音の傾向、密度を分析しつつ、実際にすべてのイヤホンを試聴して採点をしました。
「リアルな音源」に一番近づいた 50製品中No.1の最高バランス!
ゼロオーディオ
ZH-DX210-CB
購入価格:3072円
型式:ダイナミック型
再生周波数帯域:6Hz~24,000Hz
OFCコード:1.2m[Y型]
質量:4.8g(コード除く)
ガチのテストで1位の評価を獲得したのは、ゼロオーディオ「ZH-DX210-CB」。全音域におけるチューニングの高さが、データ、プロ試聴の両方で見てとれます。とくに全体のバランスをとる中音域が抜群に良く、メーカーの音づくりが伝わるイヤホンです。
意図的に中音域を上げる 画期的なチューニングがキモ!
他のイヤホンにはないのが、中音の「出っ張り」。ゼロオーディオの“心臓”ともいえる特徴です。この部分を意図的に持ち上げることにより、大量に鳴る低・高音をバランス良く整える役割をもちます。このチューニングがあるからこそ「ゼロオーディオの音」ができるといっていいでしょう。
全音域にかけてバランス良く音が減速しています。そのため、明瞭な音がしっかりと聴こえてきます。
低音域と高音域に高い密度が見られます。さらに絶妙なチューニングで中音域の音も存在感を出しています。
試聴とデータの両方で証明された 良チューニングと「スピード感」
試聴した3人の専門家が口を揃えたのが「ZH-DX210-CBはチューニングのバランスが良い」という意見。さまざまな低音の音色を聴くことができたり、伸びやかな高音を感じることができるのは、細かなチューニングに時間をかけているからこそでしょう。
また、もう一つ、データには出ていないZH-DX210-CBの良さに「スピード感」があると、プロの意見。音のスピード感を簡単に説明すると「オーディオから出力された電機信号が音となって出てくる速さ。また、反対に出てきた音がなくなる速さ」のことを指します。
これが俗に言われている「反応の速さ」「音の立ち上がり・消え去り」です。そして音が出る・なくなるのが速ければ速いほど「スピード感がある」と言えます。
このおかげで「音源に近い音楽」を聴くことができるので、苦手なジャンルが少ないオールラウンダーで、かつ非常にレベルの高いイヤホンです。価格も3000円台と手頃なので、スマホの標準イヤホンから手軽にステップアップしたい人にはぜひおすすめです!
どのジャンルでも“ハズさない” 高次元なオールラウンダー
ゼンハイザー
CX 3.00
購入価格:5418円
型式:ダイナミック・カナル型
再生周波数帯域:17~21,000Hz
インピーダンス:18Ω
接続ケーブル:ケーブル長1.2m(Y型)、3.5㎜ステレオミニプラグ(L型)
質量:約10g
※リンクは新モデルCX 300S BLACK
ドイツの老舗音響メーカー「ゼンハイザー」のカナル型モデル。CXシリーズは全音域でバランスがとられ、正確な音の再現力に定評があり、愛用しているファンも多いシリーズ。スムーズに装着できるだけでなく、耳にもフィットしやすい、角度をつけて付けられたノズルも特徴です。
モニタリングイヤホンとして理想の周波数
グラフからもわかるように、可聴帯域内の振れ幅が約10dBと、ほかのイヤホンよりが圧倒的に狭くなっています。一般的に、低音から高音域の音圧は、幅が狭いほうがバランスが良いとされており、本機は極端な音圧の変動がないので、どの音域でも明瞭です。
音の密度に関しても全域にわたり赤を示しています。全音域にわたり、バランスよく音を鳴らすことができることを証明しています。
聴感テストでもバランスの良さはピカイチ
「全域にわたって音圧のかかり方が自然で良いですね。さらに、音のスピード感・定位感も申し分なし(大澤大輔さん)」というように専門家のインプレッションも、全音域にわたりバランスがとられているというデータと一致しました。
ただし「全体のバランスが取られているなか、低音が多めに感じた(原田裕弘さん)」という見解も。バランスの良いイヤホンであるものの、低音にこだわる人は、実際に聴いてみてから判断するのがよいでしょう。
密度が高く楽器の音が とてもリアルに感じられる
ゼロオーディオ
ZH-BX500-DC
購入価格:5173円
型式:バランスド・アーマチュア・スピーカー
再生周波数帯域:20Hz~16,000Hz
インピーダンス:22Ω
接続ケーブル:OFCコード 1.2m(Y型)
質量:3.6g(コード除く)
ゼロオーディオの中でも超解像度の透明感を売りにしているイヤホン。ドライブ内部には選び抜いた材質や硬度を使用したユニットホルダーを組み込み、不要な振動をコントロールしています。
これによりスピーカーの性能を最大限に発揮させ、クリアでスピード感のある音の仕上がりになっています。
ドライブには高い解像度が得られるのが特徴の「バランスド・アーマチュア型ドライバー」を搭載し、高い解像度と音源に忠実な音を実現。とくに音の立ち上がりの良さを活かし、管・弦楽器などを用いた楽曲に適したイヤホンといえます。
周波数帯域のグラフでは、トップ10のほかのゼロオーディオ2製品よりも中音域が上げられており、バランスがしっかりとられているのがわかります。
ゼロオーディオ製品のなかでも、全域を通して一番の密度。全音域にかけてクリアな音を聴けるレベルの高さに仕上げられています。
「バランスが良いのはもちろんのこと、低音域はとても締まりがあって良いですね。また、高音域は十分に出ているのにうるさくない。
データをただいじっているのではなく、しっかりと音を聴きながらチューニングがされている証拠でしょう」と原田裕弘さんもデータの結果内容と同じく、バランスの良さを評価しました。
4位: 識者が評価した「低音ブースト」
嫌味のないドンシャリが魅力
PHILIPS
SHE9720
購入価格:4995円~
型式:ダイナミック
再生周波数帯域:6~23,500Hz
インピーダンス:16Ω
接続ケーブル:1.2m
「存在感のある低音」「バランスのある音」が特徴のイヤホン。ドライバーにあるターボバスのエアベンドにより、深みのある豊かな低音を再現します。
人間工学に基づき耳の穴の構造から設計されているボディは、ピタリと快適に耳にフィット。自然な着け心地が体感できます。柔らかなシリコン素材で作られたイヤーピースも手触りが非常に良く、耳内部にとても馴染みやすいです。
グラフを見るとこのイヤホンは明らかなドンシャリ型ですが、試聴テストでは「全音域がバランス良く調整されています。フィリップスらしい、しっかりした音のつくりと音像。さらに低音も深く伸びがあり、楽しく聴けますよ(大澤さん)」とドンシャリイヤホンとは思えない評価に。
ポイントは「音の密度」。中音域の音にほかのドンシャリ型にはない密度があり、歪みが少なく電気信号もスムーズに音へと変換できることから、特定周波数はドンシャリの形でありながらバランスの良い音を出すことが可能。
SHE9720は、ドンシャリと高密度がつくり出す「低音・バランス型」というハイブリッドタイプの聴こえ方をするイヤホンであるといえます。
5位: コンパクトなのに低音ハツラツ!
AKGらしい広がる音作り
AKG
Y23
購入価格:4540円
型式:密閉ダイナミック型
再生周波数帯域:20Hz~20kHz
インピーダンス:16Ω
接続ケーブル:1m(ストレートケーブル)
重量:1g(ケーブル含まず)
小型の5.8㎜径ドライバー採用により、重量わずか1gを実現した超軽量&コンパクトなイヤホン。シンプルで洗練されたデザインに加え、フィット感の良いシリコン・イヤーピースをXSからLまで4サイズ付属し、女性にも選びやすい製品です。華奢なボディながら「パンっ!」と勢いのある低音と、広がりを感じさせる音が特徴です。
周波数特性のグラフでは、低音域が勢いよく出ていますが、中音域もそれと同じくらい出ているので、バランスが保たれているのがわかります。
全音域にわたりしっかりと密度があり、なかでも低音から中音域にかけてはその傾向が強くみられます。「AKGらしく中高域がインパクトの瞬間に広がります(大澤さん)」「低音寄りに聴こえ、少しブーストしている感じです(井川さん)」と識者もその特徴を指摘。この低・中音域の密度の高さにより、音の破綻もなくのびのびとした音を鳴らしてくれます。
6位: 全音域にわたり歪みを抑えた
クリアな音が高評価
ゼロオーディオ
ZH-DX200-CT
購入価格:2847円
型式:ダイナミック型
再生周波数帯域:8Hz~24,000Hz
インピーダンス:16Ω
接続ケーブル:OFCコード 1.2m[Y型]
重量:3.2g(コード除く)
1位・3位と続き、ここでもゼロオーディオ製品がランクイン。「クリアなサウンドが良い(原田裕弘さん)」と歪みを抑えたクリアな音が高評価につながりました。
ボディには軽量で高強度かつ制振性に優れるカーボン+アルミを採用。5.78㎜径の超小型マイクロドライバーが、表情豊かな中低域再生を可能にしています。
全高調波歪のグラフから、波形の振れ幅が狭いのが確認できます。波形の振れ幅が狭いほど歪みが少なく、ZH-DX200-CTは全音域で音がクリアに鳴っていることが確認できます。
密度のグラフでは、中音域の密度よりも、低音域の音が高いのがわかります。このことから、ボディの見ためによらず、低音がよく鳴る傾向にあるといえます。
ただし実際に耳で聞くと「超低音が足りないが、細かな音をよく拾います(大澤さん)」「中高音域にピークを感じました(原田さん)」と、むしろ中高音域の方がよく鳴るとの評価でした。
7位: 安定した中低音域の密度で
ジャズやアコースティック向き
PHILIPS
SHE9710
購入価格:6580円
型式:ダイナミック型
再生周波数帯域:6~23,500Hz
インピーダンス:16Ω
接続ケーブル:1.2m
4位の「SHE9720」と外観は似ていますが、こちらはひとつ下のモデル。音の傾向も似ているものの、音の密度はこちらの方がやや低めです。ノズルはスピーカーから発せられた音波が鼓膜へと正確に届くよう設計され、ノズル先端のターボバス孔は深みのある豊かな低音を忠実に再現します。
周波数特性のグラフを見ると、フラットに近い形。ですが、「少しゆるいですが気持ちの良い低音がでます(原田さん)」「中音が強めですが低音も高音もしっかりと出ます(井川さん)」と試聴してみると人工的に音圧を上げられたことが伺えました。
全体的に均一な密度が出ているなか、高音域にやや高い密度が見られるため、高音がよく鳴ると考えられます。上位モデルに比べて密度は低く、迫力のある音というより、全音域で安定した音を出すイヤホンです。
3000円を切る価格を考えれば十分なパフォーマンス能力といえるでしょう。安定した中低音域の密度で、ジャズやアコースティックに向いています。
8位: 存在感ある低音域は優秀も
高音が好みが分かれそう
SOL REPUBLIC
JAX
購入価格:2360円
重量:約12g
小型ながらもパワフルでクリアなサウンドが楽しめるi2サウンドエンジンを搭載。「かなり低い音も再生されています(原田さん)」「全体的に力強く聴こえます(大澤さん)」と識者も認める低音がしっかりと出るイヤホンです。
周波数特性のグラフを見ると、ややドンシャリ傾向にあります。そのドンシャリを中音域の音圧によって上手く低・高音域のバランスをとっています。
中音域を中心にしっかりと高い密度が見えるため、どの音域の音でもしっかりと鳴らす傾向にあります。ただ「高音は丸く控えめ(大澤さん)」など、高音はそれほど評価が上がらず。
高音域のピークが低く、その分低音域の聴こえが強く感じられることが考えられます。高音の好みはハッキリと分かれそうです。
9位: 各音域に過度な主張がなく
非常に聴きやすい
SHURE
SE112
購入価格:5426円
型式:シングルダイナミック型MicroDriver
再生周波数帯域:25Hz~17KHz
インピーダンス:16Ω
接続ケーブル:1.27m
「ステレオ感が気持ちよく感じられる(大澤さん)」「自然にチューニングをしているような音を感じました(井川さん)」と聴きやすさに定評があったバランス型イヤホンです。人間工学に基づいたプロ仕様のデザインは、軽量で薄型のノズルが快適にフィット。
イヤーピースが雑音を最大37dBまで遮断するなど高遮音性も特徴です。耳の上側にケーブルをかける耳かけ装着は、ケーブルが邪魔にならず、タッチノイズの軽減にも効果があります。
減衰速度のグラフでは、中音域で減衰速度の間隔がやや狭まっているのがわかります。狭まることで音と音がぶつかってしまい、濁りの原因に。少しこもって聴こえます。
周波数特性を見ると全音域で周波が穏やかに出ており、その差は10dBと低いため、バランスがよく聴き取りやすい音が鳴るのがわかります。中音域の音圧が下がってますが、その部分をチューニングすることにより全音域にバランスを持たせています。「低音は少なめに感じましたがバランスはしっかりとあります(原田さん)」
10位: 音源に近い自然な音
ただ、低音はもう少しほしい
日立マクセル
MXH-RF500-BR
購入価格:4510円
型式:密閉ダイナミック型
再生周波数帯域:20~22,000Hz
インピーダンス:16Ω
接続ケーブル:本体コード約0.3m
高級感があり見た目も美しい流線型デザインが特徴的。二層空間設計でドライバー背面の音圧エネルギーを緻密にコントロールします。聴覚による音の感覚は、派手さはないが自然な再生で、無理に音域を上げることによって生まれる人工的な音は聴こえません。
「自然で高級感ある音(大澤さん)」「音量を上げてもバランスを崩さないところが良い(原田さん)」とバランスは良さでは識者がそろって高く評価しました。
ただし低音に関してはもの足りないという評価に。周波数特性のグラフでも、50Hzでやっと80dBに到達する低音域なので、低音の迫力はなかなか期待できず、もうひとつというところでした。
密度のグラフでも、低音域は控えめというデータ。20Hzの密度は黄色となっており、ほかの中音域や高音域で赤くなっている部分と比べると密度は控えめになっています。
「目立ったピークが少ない分、聴き取りやすい音が鳴ります(井川さん)」というように、音源に近い自然な音が楽しめるイヤホンといえそうです。
11位: 整った中高音域
落ち着いた音楽に
radius
HP-NEF31K
購入価格:3350円
形式:ダイナミック型
再生周波数帯域:4Hz-25000Hz
インピーダンス:18Ω
ケーブル長さ:約120cm(Y型)
重量:約14g(ケーブル含む)
中音域でしっかりと音圧が出ており、バランスがあるイヤホン。歪みも穏やかな印象であり、クラシックなどの落ち着いた音楽に。
周波数特性のグラフでは、低音域は低めの音圧で、インパクト感にもの足りなさを感じやすい。中音は2kHz付近で急下降しており、高音は一気に伸びやかさが失われると思われる。
12位: 広い音域にわたり
ダイナミックな音が鳴る
Monster
N-LITE
購入価格:5630円
形式:ダイナミック密閉型
コード長:1.3m
重量:約15g
広い音域でダイナミックな音を鳴らす。歪みが少なくスムーズな音楽再生を可能としている一方、スピード感はやや弱い印象を受ける。
周波数特性のグラフでは、73Hzあたりの低音は、おとなしいドライブだと感じさせる。中音域は2kHz直前で微妙に落ちており、中音が鳴るときにブレーキとなる恐れがある。
13位: ロックやポップスに合う
アタック感
radius
HP-NEF11K
購入価格:1810円
形式:ダイナミック型
再生周波数帯域:10Hz~22000Hz
インピーダンス:18Ω
ケーブル長さ:約120㎝(Y型)
質量:約11g(ケーブル含む)
低音域を強調してチューニングし、低音を鳴らしたいという意図が伝わる。全音域のバランスも悪くない仕上がりとなっている。
周波数特性のグラフでは、可聴帯域内で音圧差が10dBとバランスがとれているが、音圧量が足りていない。音圧を上げることにより解消されるが密度など、ほかの要素が露呈されそう
14位: ソニーらしいドンシャリ
低音域強調イヤホン
SONY
MDR-EX450
購入価格:4950円
形式:ダイナミック型
再生周波数帯域:10Hz~22000Hz
インピーダンス:18Ω
ケーブル長さ:約120㎝(Y型)
質量:約11g(ケーブル含む)
ドンシャリ型で、低音域が強く鳴るタイプ。ハデな音を鳴らすが輪郭がぼやけており、中音域のバランスが崩れている印象も。
周波数特性のグラフでは、ドンシャリ波形を意図的にフラットにしている感じが出ている。190Hzや2kHzあたりの波長のしこりが全音域のバランスに大きく関わってくる要素をもっている。
15位: 低・高音域強め
音量は抑え気味に
radius
HP-NEF21K
購入価格:2780円
形式:ダイナミック型
再生周波数帯域:7Hz~24000Hz
インピーダンス:18Ω
ケーブル長さ:約120㎝(Y型)
質量:約14g(ケーブル含む)
スピード感のある音が特徴のイヤホン。想像以上に低・高音域の音が強く出るので、好みが大きく分かれることが予想される。
周波数特性のグラフでは、75Hzでやや低い音圧からスタートしている。中高域でぽっかりと空いた音圧が低音の存在感を存分に引き出している。密度があればクリアさは解消される。
16位: 中高音域の良質な音と
スタイリッシュボディ
RHA
S500
購入価格:5772円
ドライバーユニット:micro dynamic(マイクロダイナミック)ドライバー
再生周波数帯域:16-22,000Hz
インピーダンス:16Ω
ケーブル :1.35m
重量:12g
高音域がよく出るタイプのイヤホン。しかし中音域の密度が低いため、音量を上げ過ぎてしまうと、音が割れてしまう可能性がある。
周波数特性のグラフも示すように、低音から中音域で音が感じられず、高音域になるといきなり表れる音。さらに密度が低く、歪みが大きければ刃物を研いでいるようなシャリッとした高音が鳴る。
17位: 聴こえ方に影響する
楕円ボディイヤホン
Klipsch
Reference R6
購入価格:5400円
ドライバ形式:デュアルマグネット・ダイナミックムービングコイルマイクロスピーカー
周波数特性:10 Hz-19kHz
インピーダンス(抵抗値):18Ω
重量:13.2g
中高音域に比べやや低音域はおとなしめ。音量を上げると歪みが生まれることもある。楕円状のボディは独特で人によってはよくフィットする。
周波数特性のグラフでは、低音域は90Hzと音圧が高く、耳が痛くなる可能性がある。イヤーピースのサイズを変えたり、装着を浅くするなどして音の抜けをつくると解消されやすい。
18位: 密度がある中高音が
JBLらしい音を演出
JBL
Synchros E10
購入価格: 3771円
形式:密閉ダイナミック型(カナルイヤホン)
再生周波数帯域:10Hz ~ 22kHz
インピーダンス:32Ω
ケーブル長:1.2m
重量(ケーブル含まず):10g
JBLのイヤホンらしく、中音域がしっかりと出ている。全音域にかけてスムーズに音が変化、音の密度も十分にあり迫力十分の音が出る。
周波数特性のグラフでは、90Hz超えの低音域は、ほかの音域の音をかき消すほどの威力。音の抜けを調整しても改善されない場合は、耳に合わないと考えたほうがよいだろう。
19位: 全音域に統一された
スピード感ある音
Pioneer
SE-CL712T
購入価格:2130円
形式:密閉型ダイナミック
再生周波数帯域:5Hz~22000Hz
インピーダンス:32 Ω
接続コード:OFCリッツ線1.2 m
質量:4g
中音域の音圧・密度が高くバランスのとれた音に。低音域と高音域の音量を上げると再生できず、薄い印象になることがある。
周波数特性のグラフでは、73Hz付近の低音域はやや弱めだが、中音域はしっかりと鳴らしてくれそう。低音域と中音域のつなぎ目がうまく音として出ているか調べたいところ。
20位: コスパ重視の
バランス系イヤホン
Astrotec
AM700
購入価格:2770円
ドライバー:9.8㎜ダイナミック
再生周波数帯域:10-27,000Hz
インピーダンス:16Ω
コード長:1.2m
音域は狭く感じるが、その分、中音域の音に迫力が得られている。派手さはないが、中身はしっかりしているいぶし銀イヤホン。
周波数特性のグラフでは、低音域から高音域までフラットな音域でモニターイヤホンにうってつけ。低音域はもの足りなさを感じるが、実際に聴いてみて音を確かめてほしい。
21位: インパクトある音が
勢いよく出るイヤホン
Skullcandy
Dime
購入価格: 4530円
ドライバー:9㎜
周波数特性:18hz-20khz
インピーダンス:18Ω
コード長:1.2m
中音域が飛び抜け過ぎていることがあり、音量を上げた場合に耳が痛いと感じることも。イヤーピースをうまく調整し、フィットさせたい。
周波数特性のグラフでは、グンと放物線を描いた低音域は迫力ある音だと予測できる。中音域では1.3kHzで一度落ちてしまっているので、聴き取りにくいところがある可能性もある。
22位: 良好なチューニング
長時間でも疲れづらい
Astrotec
AM-800
購入価格:4530円
ドライバー:10㎜ダイナミック
再生周波数帯域:8-27,000Hz
インピーダンス:16Ω
コード長:1.2m
明るめの設定で、識者のなかにはAM-700より音域が広く感じる人もいる。バランスも悪くなく、迫力ある音が聴こえるイヤホンだ。
周波数特性のグラフでは、低音域が200Hz付近までゆっくりと上がっている。低音がぼやけてしまい、よく聴こえない可能性がある。高音域も2kHz前で落ちているので伸びづらい。
23位: 抑えられた迫力
バランス重心に
ONKYO
E300
購入価格:5830円
形式 :セミオープン
再生周波数帯域:7Hz-25kHz
インピーダンス:16Ω
ケーブル長:1.2m
本体質量:15g
全体的に音圧が抑え気味となっているためインパクト・ダイナミクス・音の広さは抑え気味。しかしその分音がまとまっている。
周波数特性のグラフを見ると12Hzと300Hzの間で盛り上がりがある。これは音圧を上げていることが読み取れ、実際に聴いてみて低音域が自然に聴けるかが評価するポイントとなる。
24位: 全音域に角なく
マイルドでまとまった音
JVC
HA-FXH20-B
購入価格:3816円
形式:ダイナミック型
再生周波数帯域:10Hz~25,000Hz
インピーダンス:20Ω
コード:1.2m(Y型)、φ3.5mm 24金メッキL型ステレオミニプラグ付
質量:4.0g(コード含まず)
変に強調したところがないため、全音域がしっかりとまとまっている。音量を上げて聴いたとき、中高音域が飛んでしまうことがある。
周波数特性グラフを見ても、低音域でいくつかチューニングしている痕跡がある一方、高音域は2kHzで落ちてしまっている。強調された低音域が高音を消してしまうかもしれない。
25位: 音量は出ているが
こもる印象あり
Panasonic
RP-HJX5-S
購入価格:2890円
形式:密閉型ダイナミック・ステレオインサイドホン
再生周波数帯域:5~25,000Hz
インピーダンス:16Ω
コード長さ:約1.2m
質量:約17g(コード含む)、約6g(コード除く)
バランスが整っているが、中高音域がこもって聴こえるときがある。そのためスピード感や臨場感がハッキリとしない音が出ることも。
周波数特性ではドンシャリ型となっており、高音域はしっかりと伸びのある音が鳴る。中音域に高い密度があれば、臨場感のある音が聴ける可能性がある。
26位: 人工的につくられた
バランスが否めない
JVCケンウッド
HA-FX33X-S
購入価格:3630円
再生周波数帯域:5 Hz~25,000 Hz
インピーダンス:16Ω
コード:OFC約1.2 m(Y型)、φ3.5 mm 24金メッキステレオミニプラグ付
質量:約6.2g(コード含まず)
フィット感が良好で音のバランスもとれているが、チューニングのし過ぎか、音源からかけ離れた音が聴こえることがある。
周波数特性は中音域の音圧は低いものの、低音域と高音域は音量がある。ただ、音量を上げたときに音の割れや歪みが生じる可能性があるので実際に聴いて判断したい。
27位: 極端に強調された
低音域が惜しい
SONY
MDR-XB50
購入価格:6500円
形式:密閉ダイナミック型
再生周波数帯域:4-24,000Hz
インピーダンス:16 Ω (1KHz)
コード長:約1.2 mリッツ線
質量:約8g
音の反応が速く、音の広がりもよい。だが、人工的にチューニングされていることが強調され、自然な音から遠ざかってしまった。
周波数特性を見ても、中音域にいくつもの小さな波があり、もとは低かった中音域の音圧を上げている。密度が伴っていればバランスのとれた良音がなるといえるだろう。
28位: 音の反応が速いが
人工的な音がもったいない
audio-technica
ATH-IM50
購入価格:6020円
形式:ダイナミック型
再生周波数帯域:5~25,000Hz
インピーダンス:10Ω
コード:1.2m(Y型)
質量:約3g(コード除く)
きびきびとした音の反応が特徴的なイヤホンだが、人工的に調整されたドンシャリの特徴が顕著に表れてしまった印象を受ける。
周波数特性グラフでもドンシャリ気味ではあるが、そこまで中音域の音圧は下がっていない。しかし、全音域で音圧が低く音量を上げたときに音にクリアさがないかどうかは確認したい。
29位: 全音域のバランスが
無理やり整えられている
FOSTEX
TE-03B
購入価格:5500円
形式:ダイナミック型
再生周波数帯域:20Hz~20kHz
インピーダンス:16Ω
ケーブル長:1.2m
中音域が強調された音が特徴。もともと鳴っていない音域を無理やりにつくっているのか、どうしても音源から遠ざかった印象に感じる。
周波数特性のグラフを見ると、200Hzまでの低音の鳴りは不足している。高音域も2kHz前で下降しており、低音と高音が抜けたモコモコした音が鳴る。イコライザで調整したい。
30位: まとまりのある音を
鳴らすイヤホン
MUIX
IX1000-WH
購入価格:2808円
形式:ダイナミック型
再生周波数帯域:20-20,000Hz
インピーダンス:16Ω
中音域の音圧はしっかりと出ており、まとまりのある音を鳴らす。しかし、全音域の密度が低いためか、音楽にリアリティを感じにくい。
周波数特性グラフでは350Hz付近にチューニングの跡がみえるので、もとの低音域はさらに高い音圧の超低音型だった可能性があり、これでも音圧を抑えたのかもしれない。
31位: 整ったバランスが
ややドンシャリ
MUIX
IX3000
購入価格:4420円
形式:10mmダイナミック型
再生周波数帯域: 20 ~ 20kHz
インピーダンス:24Ω
ケーブル長 :1.2m
重量:14.5g
バランスが整った音に聴こえるが、ややドンシャリ気味のせいでダイナミックな音が鳴らず、全体的に締まりのない印象を与えてしまった。
周波数特性グラフでは中高音域にかけてフラットになっておりバランスがとれている。しかし、低音域では60Hzまで80dBに到達せず、低音に存在感を見いだせないのが残念。
32位: 迫力を出している
増強された低音域
Maxell
MXH-MB500WH
購入価格:4610円
形式:密閉ダイナミック型
再生周波数帯域:20~20,000Hz
インピーダンス:11Ω
コード長:約1.2m(Y型)
質量:約15g(コード含む)
低音は増強された音を出しており、迫力を感じる。ただ、音が反響してしまっているのか、輪郭がくずれておりぼやけてしまっている。
周波数特性のグラフを見ると可聴帯域の高音域に、ピークが2kHz手前に存在する。2kHzの高音はシャリッとした密度が低い、伸びやかさに欠ける音が鳴ることが予測できる。
33位: ハデなデザインが特徴の
低音増強イヤホン
SOUL
K-POP
購入価格:1204円
ケーブル長:1.2m
重量:18g
蛍光色のボディが目を引くイヤホン。音を出すことを強く意識して作られている一方で、音のスピードや音像がハッキリとしていない。
周波数特性では低音域が強く、極端に音圧が低い高音域とバランスをとるために低音域を下げたチューニングの跡がみえる。女性の歌声は聴きづらい可能性もある。
34位: バランスはあるが
ぼやけた音が残念
eme audio
D-200R
購入価格:2017円
形式:ダイナミックドライバーユニット/再生周波数帯域: 20Hz~18kHz/インピーダンス:32ohm/1kHz/コード長:1.2m Y-type/質量: 19g
音圧は全音域でバランスがとられているが、遠くから聴こえるようなぼやけた印象の音で、人工的な音を強調して鳴らしてしまっている。
周波数特性のグラフを見ると全音域の音圧の差が約10dBとバランスがとれている。低音域か高音域のどちらかに合わせたチューニングで、グラフ上では良音が鳴るような形となっている。
35位: 極端に上げられた
中高域の音がパワー不足
MUSE
M1+
購入価格:2680円
形式:φ10mm
再生周波数帯域:20~20000Hz
インピーダンス:32Ω
コード長:1.2m(Behind the Neck)
チューニングによって中音域が上げられているような音。だが、音圧を上げると耐えられず、臨場感ある音から遠ざかってしまっている。
周波数特性は、80dB上をキレイになぞる音圧。ひと言つけ加えるなら2kHz手前で音圧が下がっているくらい。あとはこの音圧に対して音の密度やクリアさがあるかどうかだ。
36位: 音が歪んでおり
人工的な音に
final
Adagio II
購入価格:4290円
形式:8㎜φダイナミック型
インピーダンス:16Ω
コード長:1.2m
質量: 約10g
個性的なボディが特徴のイヤホン。音の抜けが少なく歪んで聴こえてしまう。中高音域をチューニングすれば変わるかもしれない。
周波数特性のグラフでは、中高音域間にフラットな音圧がみられる。これは中音域のチューニングによってなった形と予測される。高音の伸びが増したらチューニングは成功だろう。
37位: 高音の密度が低く
音量は控えめに
T-PEOS
Popular 2
購入価格:3980円
形式:ダイナミックドライバー
再生周波数帯域:20Hz~15kHz
インピーダンス:32ohm/1kHz
ケーブル:1.2m half-flat cable / Y-type
質量: 17.3g(コード含まず)
スイープ音だと中高音域の音を拾うが、音楽となると極端に音域の幅の狭さを実感する。密度も低いため、音量はほどほどに。
周波数特性グラフ上は、低音域が強調されたドンシャリ。高音域の音づくりは、ほとんど意識していないかのように感じてしまうグラフだ。中音域の密度でカバーしたいところ
38位: 音域は広いが
ドンシャリ気味
DENON
AH-C710-K
購入価格:6240円
型式:ダイナミック型
再生周波数:5~25,000Hz
インピーダンス:16Ω
コード:0.7mY型 OFC線φ3.5mm金メッキステレオミニプラグ
質量:5.6g(コード含まず)
幅広い音域で音が鳴ることは実感できる。ただその音の質は厚みがなく、どこか間のびしているかのようにシャープさを感じない。
周波数特性を見ると、90dB近くに低音域と中音域のピークがあり、両方の音はしっかりと存在感を放っている。中音域の密度によっては迫力とバランスある音が鳴る可能性がある。
39位: いかにもドンシャリのサウンドは
好き嫌いあり
audio-technica
ATH-CKR5
購入価格:4940円
形式:ダイナミック型
再生周波数帯域:5~25,000Hz
インピーダンス:16Ω
コード:1 .2m(Y型)
質量(コード除く):約8g
周波数をチューニングし過ぎてしまい、できた音はジェットコースターに乗っているような起伏の激しさがある。典型的なドンシャリの音。
グラフ上では、低音域の音圧バランスも悪くなく、高音域はしっかりと伸びている。残るはこのふたつの音域を良音で再生するために必要な中音域の密度が備わっているかだ。
40位: 低中音域の密度が低く
リアルさに欠ける
TTPOD
T1
購入価格:5580円
形式:ダイナミック型6.2㎜x2
周波数範囲:8Hz~26,000Hz
インピーダンス:12Ω
ケーブル長:1.3m
重量:19g
ユニークな形をしているが、それがうまく耳にフィットしない。中音域の解像度と低中音域の密度の低さで、臨場感が乏しい音に。
周波数特性は、低音域は20Hzで63dBと存在感を消しているかのような音に。一方で中音域はピークの2.8kHzあたりまで伸び、シャリだけの形になった。
41位: 音の広がりが狭く
臨場感に欠ける
audio-technica
ATH-CKR3
購入価格:2980円
形式:ダイナミック型
再生周波数帯域:5~24,000Hz
インピーダンス:16Ω
コード:1.2m(Y型)
質量(コード除く): 約6g
圧迫感が強く着け心地の好みはハッキリする。低・高音域がスコンと抜けてしまったかのように、密度の低い音が鳴り、人工的な音に。
周波数特性グラフは、中音は85dB付近でカーブしているが、チューニング前は高い音圧にあった可能性がある。低音域から中音域の音がスムーズになっているか確認したい。
42位: 低音域があり過ぎて
中音域が聴きづらい
Sudio
TVA
購入価格:5370円
形式:ダイナミック型
周波数特性:20Hz-20kHz
ケーブルタイプ :マイク・リモコン付きフラットケーブル
質量:20g(本体のみ)
低音域の音が強く鳴り響き、ほかの音域の音のジャマをしてしまっているかのよう。音に締まりがなく全体的にぼんやりとした印象もある。
周波数特性を見ると150Hzより前は低音域の音に勢いがなく、中音も2kHz手前で急激に上昇。周波の上下間が開きすぎており、ある音域の音が聴こえづらいことがある。
43位: キレイな音が鳴るが
中音域がパワー不足
MEE Audio
M6 PRO
購入価格:5980円
形式:Moving Coil (Dynamic)
周波数レスポンス:20 Hz - 20 kHz
インピーダンス:16 Ohms @ 1K
コード長:130cm
耳かけ式だが、なかなか上手く耳にフィットしないのが残念。中音域にパワーがなく、臨場感のある音からは遠ざかってしまっている。
周波数特性グラフでは穏やかなカーブが全音域にわたり現れ、音圧も10dB内で収まっている。見ためは良音が出る気配がするが、残る密度やフィット感に影響される。
44位: 人工的で奥行きが
ない音が減点に
ヤマハ
EPH-32
購入価格:3430円
形式:密閉ダイナミック型
再生周波数帯域:20Hz~40kHz
インピーダンス:16Ω
ケーブル長:1.2m
質量:12.5g
このイヤホンでは表現力の低さ、薄さといった残念な仕上がりを露呈した。絡みにくい形状の安定したケーブルは評価したい。
周波数特性を見ると、中高音域で小さなコブがあり、チューニングによりほかの音域と合わせたかったことが予想される。音圧が10dB内にあるので、試聴して音を確かめたい。
45位: 低音域の強調で
中高音域が聴こえづらい
Blue Ever Blue
model 868B
購入価格:3680円
ドライバー:10㎜/ 周波数特性 (Hz) :20 ~ 20,000/インピーダンス: 16 Ω/コード長(m) :1.2
低音域が強過ぎた結果、全体的にくもった音が鳴ってしまう。フィット感も合う人と合わない人で大きく分かれたことが減点に。
グラフでは、高音域では2kHz手前から音圧が下がってきており、実際に聴くと高音がかすんで聴こえることも。中音域のチューニングで音圧が上げられている。
46位: ドンシャリだが
高コスパに評価あり
DENON
AH-C260
購入価格:1450円
形式:ダイナミック型
再生周波数:20~23,000Hz
インピーダンス:16Ω
コード長:1.3mY型 OFC線
質量:2.2g(コード含まず)
ドライブの動きが鈍いのか、迫力ある音が出ず面白みに欠けるイヤホンに。しかし、U2000円という高コスパは大きな魅力といえる。
低音域の出始めの音圧の低さと、高音域に4kHzがあるピークの影響で、高音域の音が強調されて聴こえるだろう。密度が高ければ低音も生きてくる。
47位: イヤーピースが
こもりの原因に
KOSS
The Plug
購入価格:1760円
形式:インナーイヤー
周波数特性:10Hz~20,000Hz
インピーダンス:16Ω
ケーブル: 1.2m、ストレート
質量:12g
低反発イヤーピースが売りのイヤホンだが、ドライバー孔の出口を塞ぎ、音のこもりの原因に。イヤーピース交換もしづらい。
グラフを見ると、モニターをするのにうってつけと言われる台形型。装着感や音の密度が高ければ文句なしの音が出るはずだ。
48位: 装着感と低音評価が
評価の足を引っ張る
moxpad
MO-X6
購入価格:4980円
形式:ダイナミック型
再生周波数帯域:20~20,000Hz
インピーダンス:16Ω
ケーブル長さ:130cm
質量:5g(ケーブル除く)
バランスは悪くないが、何度試してもしっくりこない装着感に加え、低音がほとんど鳴っていないように聴こえるのが大きな減点。
グラフ上では、低音域から中音域にかけてなだらかに音圧が減少している。中音域もまずまずの音圧がでているので、高音はしっかりと線の強い音が鳴るだろう。
49位: 中音域が出ず全体的
にコシがない音に。
YAMAHA
EPH-22
購入価格:2520円
形式:密閉ダイナミック型
再生周波数帯域:20Hz~40kHz
インピーダンス:16Ω
ケーブル長: 1.2m
質量:12.4g
中音域の音がハッキリと出ず、そのため全体がどんよりした印象に感じてしまうイヤホン。音量を上げると耳が痛くなるという意見も。
周波数特性グラフを見ると、全音域が5dB内にあり、バランスの良い音を鳴らす可能性がある。音の減衰やクリアさなど、ほかの要素がしっかりとあれば高音質になる可能性がある。
50位: 全体的な低評価の理由は
音の迫力・密度の低さ
TDK
TH-NEC300
購入価格:5980円
形式:ダイナミック型
再生周波数帯域:10-22,000Hz
入力インピーダンス:16Ω
ケーブル長:長さ1.1m(Y型)
バランスはあるが、全音域で音の迫力がない。そして耳にフィットする着け方が見つけられないため、最下位の50位に。
80dBの音圧で最低音圧が50dBなのは装着が上手くできなかった可能性がある。この周波数は実際ならば音楽が聴けるレベルとは言いがたい。