スジスジしたスネ肉をトロトロに! 3パターンの調理法でじっくり検証
今回は、プロの協力のもと、かたいお肉を美味しく食べられる調理方法を検証していきます。
検証するお肉は、筋が多くて脂肪が少ない「スネ肉」。家庭では、使いどころにも困ってしまうお肉ですよね。私も、家ではあまり食べたことありません。
そんなスネ肉を調理するためなら、まず長時間煮込むこと!スネ肉のコラーゲンが分解されないと、かたいまま食べなきゃいけないなんてことも…。なので、最低でも2時間は煮込むことが必須!
そして、その煮込むときのコツが弱火でじっくり煮込むこと!
強火で煮込むのはNGなお肉なので、しっかり火加減をみて調理するのが大事なんですよ。
そのスネ肉をよりやわらかく&よりおいしく食べるために、以下の3パターンの調理法を実践してスネ肉シチューを作り、比較してみました!
・焼いてから煮込む
・特別な処理をせず2時間30分煮込む
・ワインにつけて煮込む
[材料]
・スネ肉(一口大より少し大きめにカット)150g
・たまねぎ (くし切り) 適量
[下味調味料]
・水 500cc
・ワイン 150cc
基本は煮込むことにアリ! ですが、果たしてどの煮込み方が1番おいしいのでしょうか。
気になる結果は、このようになりました!
もうコレはお店レベル! 焼いて煮込むとお肉がトロトロに
「コレもう洋食屋さんクラスの出来!」というくらい、香ばしくて味わい深いシチューになったのが、焼いてから煮込む調理法。
口の中でホロホロとほぐれ、トロトロなのに香ばしいという、かなり高レベルな仕上がりに! そのとろけるようなやわらかさに、思わずウットリ…。
しかも、表面に焼き色をつけてから煮込んでいるので、香ばしさがアップしています。
作り方はコチラ!
【焼いて煮込む調理法】作り方
1:玉ねぎを炒め、肉を焼く
まずは、フライパンで玉ねぎを炒めます。次に塩コショウを降ったスネ肉を入れ、焼き色をつけるように中火で焼きます。
この時のポイントは、裏表にキチンと焼き目をつける&、焼いたときに出た油は捨てないこと! あとから入れるワインにこの油を溶け込ませることが、おいしいシチューを作る決め手になりますよ。
2:ワインを入れる
お肉と玉ねぎを別の皿にとり、フライパンにワインを注いで沸騰させます。ワインが沸騰したら、それをそのままシチュー鍋に入れます。
3:煮込む
シチュー鍋に水を加え、お肉と玉ねぎも入れます。そこから2時間30分煮込み、様子を見ながら水を足していきます。
あとは、これにルーを溶かせば……
おいしいスネ肉シチューの完成です!
弱火でコトコトじっくり煮込んでいるので、筋や腱の繊維がホロッホロ。口に入れたときの感動を、ぜひ味わってほしい一品です。
では、焼かずに煮込んだ場合、仕上がりに違いは出るのでしょうか?
ふつうに煮込んでもホロホロ! だけど焼くより風味は劣ります
ただお肉を2時間30分煮込むだけでも、もちろんホロホロになります。ただ、お肉の風味は、焼いたときよりも薄めに感じます。
もちろん箸でもほぐれるし、口に入れた瞬間もホロッとほぐれます。
【煮込みのみの調理法】作り方
1:玉ねぎを炒める
玉ねぎを、クタクタになるまで炒めます。
2:ワインを入れてひと煮立ち
ワインを鍋に入れ、スネ肉を加えてひと煮立ちさせます。お肉の旨みをワインに溶かし込みながら、アクを取っていきます。
3:弱火でじっくり煮込む
さらに鍋の中に水と炒めた玉ねぎをいれ、弱火でじっくり2時間30分煮込みます。様子をみて、水を足していきましょう。
下ごしらえナシですが、煮るだけでホロホロお肉のシチューができました。
最後は、煮込む前にお肉に下ごしらえをしておいたパターンを見ていきましょう。
ワインに漬けて煮込むと コクたっぷりな大人味シチューに!
高級感ある大人味シチューを楽しめるのが、ワインに漬けて煮込む調理法。やわらかくてホロホロなスネ肉に、ワインの香りとコクがたっぷり!ワイン好きには、たまらない一品!
ただ、ワインが苦手な人には、ワインの味がキツすぎるかも…?
【ワインに漬けて煮込む】作り方
1:スネ肉を漬け込む
ローリエを入れたワインの中に、スネ肉を漬けこみます。その後、スネ肉に焼き色をつけ、玉ねぎも炒めます。ワイン好きな人なら、一晩漬けるのもオススメ! 今回は、2時間40分で検証してみました。
2:ワインを煮立たせて炒めた玉ねぎを加える
漬けていたワインを鍋に入れ煮立たせ、アクをとります。アクを取ったワインを150ccになるよう調整して注ぎ足し、水と混ぜあわせたあとに、炒めた玉ねぎを加えます。
3:肉を入れて煮込む
さらにスネ肉も入れて、弱火で2時間30分煮込みます。様子をみて、水を足していきましょう。
ワイン好きならオススメの調理法でした
最後は、ビーフシチューをおいしく仕上げるもう1つの秘訣をお届けします!
シチューはルウの溶かし方で差がつきます
スネ肉をおいしく煮込んだら、ぜひシチューのルウにもこだわっていただきたい! ということで、ルウの溶かし方のコツもお教えします。
グツグツの状態になっている鍋にそのままルウを入れてしまうと、溶けきれなくてダマになってしまうことが…。そこで、ムラなくルウを溶かすためには、別にして溶かすのがポイントになります。
まずは、ボウルの中に割ったルウをIN! そこに、お肉の旨みたっぷりのスープを注いでルウを溶かしていきます。
泡立て器でスープとルウを混ぜるように溶かすと、素早く溶かすことができますよ。これで、ムラのない均一な味のシチューが完成します。
これでスネ肉もおいしく調理することができますよ! お店のように上等なスネ肉シチューを、ぜひ味わってみてくださいね。
コラーゲンを分解することで、やわらかくなります。