小型サウンドバーのメリットは?
サウンドバーと言えば、ある程度大きい製品がほとんど。テレビで使うならちょうどいいですが、最近流行りのPCゲームで使うには大きすぎますよね。
そこで注目したいのが、デスクに置けるサイズの小型サウンドバー。小型で取り回しもラクなので、スペースが限られる場所でも安心です。
ただ、サイズの問題で、サウンドバーに期待されるサラウンド感がイマイチという声も。
Razer「LEVIATHAN V2 PRO」の実力を検証!
今回取り上げるRazerの「LEVIATHAN V2 PRO」はヘッドトラッキング機能搭載のサウンドバー。
ユーザーの頭の位置を自動で認識することで、どんな位置に座っていても正確で迫力のあるサラウンド感を楽しめるんです。
では、専門家が聞いてみるとどうでしょうか。今回は、同製品の音質をAV評論家の野村ケンジさんと本気で辛口チェックしました!
【結論先出し】汎用性抜群の傑作!映画や音楽もおすすめ
結論を先出しすると、Razer「LEVIATHAN V2 PRO」の性能は優秀で、A評価を獲得しました。
【A評価】Razer「LEVIATHAN V2 PRO」
- 定位感
- サラウンド感
- 遅延
- 音質
- Bluetooth音質
- 映画音質
- おすすめポイント
-
- 左右に広がる音場で定位にも優れている
- 入念に作り込まれた音作りで基礎がしっかりしている
- 3Dバーチャルサウンドの完成度が高い
- Bluetooth接続でも音質劣化&遅延なし
- がっかりポイント
-
- Dolby Atmosなど最新の規格に対応していない
- サブウーファーがやや遅れ気味
- 幅
- 600mm
- 奥行
- 113.7mm
- 高さ
- 90.1mm
- 重量
- 2070g
- Bluetooth規格
- Bluetooth5.0
- 入力
- Bluetooth、3.5mmヘッドホンジャック
- 型番
- LEVIATHAN V2 PRO
検証1:定位感は?
結果:左右に対して大きく広がり、定位はしっかりしています
AV評論家の野村ケンジさんが実際に映像を視聴してチェックしました。
検証の結果、定位感は中央に感じられました。
ちなみに「定位感」とは、楽器や音源の位置、ゲームではキャラクターの足音などの位置がどれくらい正確にわかるかを示したものです。
左右に対して大きく広がる音場になっており、十分な迫力で音を楽しめます。
検証2:サラウンド感は?
結果:3Dサラウンドモードにしなくても、うまく広がっています
モードに関係なく、サイズ以上の音の広がりを楽しめました。
基本的な音作りがよく、3Dサラウンドモードを強くしなくても十分すぎるほど広がりのある音。独自設計のおかげか、よくできていると思います。
検証3:音の遅延は?
結果:ややサブウーファーの音が遅れがち
サブウーファーが付属しているのが、本製品のメリット。多少大きめですが、低音を感じられます。
ただし、音のズレを多少感じてしまうのが難点です。
サブウーファーの遅れが僅かながら感じられるので、設置場所には工夫が必要です。
検証4:ゲームの音質は?
結果:音の作り込みに優れ、好印象です
ゲームのサラウンド感を十分に楽しめて、臨場感たっぷりです。
作り込みが好印象。予想より遥かにステレオ再生がしっかりしていました。音色の傾向としても、低音・中音・高音のバランスがいいです。
検証5:Bluetooth接続時の音質は?
結果:音質の劣化をあまり感じません
あまり音質の劣化は気になりませんでした。スマホと繋いで、スピーカーとしても使えます。
USBで接続するほうが遅れは少ないですが、無線でも遅延が気になるほどではありません。また、AACコーデックでの接続が功を奏しているからか、スマホからのストリーミング再生も十分にスピーカーとして楽しめる音になっています。
検証6:映画音質は?
結果:迫力ある低音とバーチャルサラウンドで質の高い没入感を得られます
サブウーファーが付帯しているだけあって、低音は迫力十分。サラウンド感もあいまって、映画との相性は抜群でした。
バーチャルサラウンドとしては最高得点。実際に出てくる音は迫力があって、とくにアクション映画に向いています。Dolby Atmos未対応なのがとてももったいないです。
検証7:実際にゲームで遊ぶとどう?
結果:十分な迫力で購入に値します
担当編集が実際にPS5で「モンスターハンター:ワールド」をプレイしました。
そこまで大きな音量は出さずにプレイしたのですが、それでも実在感はたっぷり。モンスターがプレイヤーに向かってくる足跡や、咆哮の迫力はたまりません。
また、プレイしながら場所を移動したのですが、どこでもしっかりとサラウンド感を感じられて、ヘッドトラッキング機能の効果を実感しました。
【まとめ】小型サウンドバー「LEVIATHAN V2 PRO」は汎用性バツグンな一台
- 幅
- 600mm
- 奥行
- 113.7mm
- 高さ
- 90.1mm
- 重量
- 2070g
- Bluetooth規格
- Bluetooth5.0
- 入力
- Bluetooth、3.5mmヘッドホンジャック
- 型番
- LEVIATHAN V2 PRO
ヘッドトラッキング機能付きの小型サウンドバー「LEVIATHAN V2 PRO」を検証しました。
高いサラウンド機能を備えながら、迫力抜群の低音、正確な定位感を楽しめる汎用性の高いサウンドバー。大きなサウンドバーは置けないけど、サラウンド感を楽しめたいという人におすすめです。
2月末発売の「モンスターハンター:ワイルズ」をサウンド面からでも楽しむためにも、用意してみてはいかがでしょうか?
JBL「BAR800」との違いは?
結果:JBLは距離を取って使用するもの、Razerは近距離で使うものです
当初、価格的に近く『家電批評』での評価も高いJBL「BAR800」との比較を検討しました。
しかし、AV評論家の野村ケンジさんとの協議で、使用環境が大きく異なるため比較に適さないということで、単体での評価となっています。
「BAR800」は、最新のサラウンドにも対応し、上方向の音場や測定してきめ細かく音を作ることができます。最低でも2メートルは離れていないと実力を発揮できないので、リビングでテレビやプロジェクターに接続して使うのがおすすめです。
音質面で基本的な部分が作り込まれ、ステレオの音場感としてかなり整っている。定位感があり、ステレオスピーカーとしてちゃんと楽しめます。