防カビ剤とは?
きれいに掃除しているのに、いつの間にか生えてくる黒カビ。黒カビは、「気温」「湿度」「汚れ(栄養)」の3つの条件が揃うと発生しやすくなるといわれています。
気温は20〜30℃、湿度は60%〜80%で、水回りや窓、エアコン、玄関など、目に見えないカビ菌が存在している場所にあらわれます。
なかでもお風呂場は、もっとも上記の条件が揃いやすい場所。毎日風呂掃除している人も多いと思いますが、実はカビ対策は、黒カビが発生してから掃除するよりも予防する方が大切なんです。
防カビ剤はカビが繁殖しにくくするアイテム
カビの発生を予防するアイテムには、カビ取りジェルやカビ取りスプレー、防カビ剤などがあります。
防カビ剤にはカビの発生前に使うカビ予防特化タイプと、カビ取り後にもカビ予防効果が持続するタイプがあり、塩素系の他、抗菌効果の高い銀イオンや天然微生物を使った商品があり、多くのメーカーから登場しています。
でも実際、どのくらい効果があるのか、わからないですよね。
そこで雑誌『LDK』が、お風呂を丸ごとカビ予防するくん煙剤タイプ、噴射タイプの防カビ剤を比較。家庭で使いやすいものを探しました。
防カビ剤の選び方は?
CMでもよく見る防カビ剤。さまざまなメーカーの商品があり、ドラッグストアやホームセンターをはじめ、Amazonや楽天などのネット通販でも購入できます。
ここでは、お風呂用防カビ剤の選び方のポイントをご紹介します。
選び方1:使う場所
カビを予防する商品にはさまざまな種類があります。カビ予防をしたい場所に適した商品かどうかをチェックしましょう。
カビが発生しやすい場所は?
お風呂場、キッチン、洗面所、トイレといった水回りは、頑固な黒カビや赤カビが発生しやすいです。クローゼットや家具、畳、下駄箱は、白カビが発生しやすいです。
選び方2:タイプ
カビ取り剤はタイプによって特徴が違うため、使用場所や使用目的に合わせて選びましょう。
直置きタイプ
湿気が溜まりやすいクローゼットや押し入れ、下駄箱などには、直置きタイプの防カビ剤がおすすめです。
そのまま置いておくだけで、3〜6ヶ月と比較的長い間防カビ効果が持続するため、手軽にカビの成長を抑制できるのがメリット。
クローゼットのポールハンガーにひっ掛けられるハンガータイプや天井に貼れるタイプなら、場所を取らず省スペースが叶います。
スプレータイプ
お風呂場やキッチン、押入れや玄関、靴箱など、さまざま場所に使いたいならスプレータイプがおすすめです。
使いたい場所にピンポイントで使えて便利なのがメリットですが、広範囲に使うのには不向き。
エアコンや革製品など、カビ対策したいアイテムに特化した商品や衣類やカーテンなどの布製品に使える商品もあります。
噴射(エアゾール)タイプ
最近ではワンプッシュで丸ごと部屋の防カビができる噴射式(エアゾールタイプ)の防カビ剤も登場しています。
くん煙剤タイプ
カビ対策したい場所を丸ごと予防したいなら、くん煙タイプがおすすめです。
くん煙剤を浴室やリビング、寝室、子ども部屋などの中央に置くだけで、お部屋のすみずみまで防カビ対策できるのがメリット。
しかし、使用中はその場所には立ち入り禁止で、使用後30分〜1時間ほど放置しなければならないのがデメリットです。
放置時間は使う商品によっても異なるため、事前に表示を確認するようにしましょう。
選び方3:成分
防カビ剤を選ぶ際には、使われている成分にも注目したいです。
衣類の漂白剤などにも使用され、漂白効果が高い塩素系は、ツンと鼻をつくようなニオイの刺激臭が特徴。
一方、非塩素系はカビとり剤特有のニオイがないので、ツンとしたニオイが苦手な人におすすめです。
そのほか、食器や制汗剤などに使われる銀イオンや重曹、乳酸、クエン酸などの天然成分を使用した製品なら、小さい子どもやペットがいる家庭でも安心して使えます。
浴室向け防カビ剤の人気商品を徹底比較
今回は、ドラッグストアやホームセンターをはじめ、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなどのネット通販でも購入できる、浴室向け防カビ剤からくん煙タイプ、噴射式の4商品をピックアップ。
テストでは、次の項目を検証しました。
カビ防止力
1:カビを付着させたシャーレを浴室の天井・壁に貼り製品を噴射
お風呂の天井と壁の2カ所で検証。お風呂の天井と壁にシャーレを貼りつけ、規定通りに防カビ剤を使用します。
2:1のシャーレをカビの繁殖しやすい温度・湿度に置き発育結果を見る
カビが発育しやすい環境に一定期間置いて、一定の室温・湿度の環境でカビを培養しました。
使いやすさ
待機時間
防カビ剤を噴射して浴室全体に広がるまでの、規定の待ち時間をチェックしました。
換気時間
防カビ剤を使った後の、換気するために必要な規定時間をチェックしました。
使用感
防カビ剤を使うための準備方法や、ボタンの押しやすさを検証しました。
以上を比較検証した結果は、評価の高かった浴室用防カビ剤からおすすめ順にランキングで発表します。それではどうぞ!
お風呂の防カビ剤のおすすめは?
プロと一緒に実際に使ってみた、お風呂の防カビ剤のおすすめランキングです。それぞれの項目を緑のボタンで並べ替えられるので、商品選びの参考にしてみてくださいね。
商品 | おすすめポイント | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
ライオンルックプラス おふろの防カビくん煙剤 レギュラータイプ (フローラルの香り)
|
|
カビの発育が遅い/噴射まで30秒時間がある |
4g |
|||
リベルタカビダッシュ お風呂まるごと防カビ・抗菌 スパークリングジェット
|
|
待機時間15分と最短/広さに合わせて2段階噴出 |
100ml |
|||
アース製薬らくハピ お風呂の防カビ剤カチッとおすだけ 無香料
|
|
ボタンが押しやすい/待機時間30分と短め |
50ml |
|||
ジョンソン防ぐカビキラー シトラスの香り
|
|
カビの発育面積は抑えた |
105ml |
【1位】ライオン「ルックプラス おふろの防カビくん煙剤 レギュラータイプ(フローラルの香り)」
- ライオンルックプラス おふろの防カビくん煙剤 レギュラータイプ (フローラルの香り)
- 実勢価格: ¥498〜
11/29(金)~12/6(金)Amazonで見る¥930〜
アイテム毎日更新中!楽天市場で見る¥498〜
- カビ防止力
- 使いやすさ
最も防カビ力が高くて使いやすい
お風呂の防カビ剤おすすめランキング1位でベストバイに輝いたのは、ライオン「ルックプラス おふろの防カビくん煙剤 レギュラータイプ(フローラルの香り)」。
防カビ力が他の製品と比べて高く、カビの黒いモヤモヤがほぼ広がらず、カビの発育範囲が狭いです。
また、煙が出るまで30秒ほど時間があるのがうれしい! 待機時間が90分ほどありますが、煙を吸わずに触れずに使えて、簡単にカビとおさらばできちゃいます。
待機時間:90分
換気時間:30分
メーカー推奨頻度:2カ月に一度
- おすすめポイント
-
- カビの発育が遅い
- 噴射まで30秒時間がある
- がっかりポイント
-
- 待機時間90分と長い
- 内容量
- 4g
- 型番
- 4903301169994
カビ防止力:◎+
壁も天井もカビの発育が遅く、カビの黒いモヤモヤがほぼ広がりませんでした。
使いやすさ:◎
少量の水を入れて缶をセットするだけと、使い方も簡単!
水を入れた容器に缶をセットして、煙が出るまで約30秒あるので慌てず使えます。
【2位】リベルタ「カビダッシュ お風呂まるごと防カビ・抗菌スパークリングジェット」
- リベルタカビダッシュ お風呂まるごと防カビ・抗菌 スパークリングジェット
- 実勢価格: ¥1,032〜
11/29(金)~12/6(金)Amazonで見る¥1,150〜
アイテム毎日更新中!楽天市場で見る¥1,250〜
- カビ防止力
- 使いやすさ
換気しながら最短15分で防カビできる
お風呂の防カビ剤おすすめランキング2位は、リベルタ「カビダッシュ お風呂まるごと防カビ・抗菌スパークリングジェット」。
ワンプッシュでカビ予防ができるという塩素不使用の噴射式。カビ防止力はそこそこですが、待機時間15分と4製品中最短。換気扇を回しながら、あっという間に完了します。
広さに合わせて2段階噴出でき、ボタンも押しやすくて手軽に使えます。
待機時間:15分
換気時間:指定なし
メーカー推奨頻度:3カ月に一度
- おすすめポイント
-
- 待機時間15分と最短
- 広さに合わせて2段階噴出
- がっかりポイント
-
- カビ防止力はそこそこ
- 内容量
- 100ml
- 型番
- 4533213674066
カビ防止力:◯
時間が短いからか、少しカビが広がります。壁は短時間でも効果的で、天井は壁との差はあまり見られませんでした。
使いやすさ:◎
換気しながら防カビできるから短時間で防カビ完了。ボタンも広さに合わせて2段階噴出でき、押しやすく気軽に使えます。
【3位】アース製薬「らくハピ お風呂の防カビ剤カチッとおすだけ 無香料」
- アース製薬らくハピ お風呂の防カビ剤カチッとおすだけ 無香料
- 実勢価格: ¥485〜
11/29(金)~12/6(金)Amazonで見る¥485〜
アイテム毎日更新中!楽天市場で見る¥529〜
- カビ防止力
- 使いやすさ
使いやすいけど場所によりムラが出る
お風呂の防カビ剤おすすめランキング3位は、アース製薬「らくハピ お風呂の防カビ剤カチッとおすだけ 無香料」。
煙が出ない噴射式。防カビ剤が斜めに出る仕様で薬剤が届かないのか、天井と壁とでムラが出ました。壁はカビの発育が遅いですが、天井はカビが多かったです。
使いやすさは普通。大きくて安定感のあるボタンは押しやすさが一番でした。待機時間も30分と短い時間のがいいです。
待機時間:30分
換気時間:15分
メーカー推奨頻度:2カ月に一度
- おすすめポイント
-
- ボタンが押しやすい
- 待機時間30分と短め
- がっかりポイント
-
- 天井と壁でカビ防止のムラあり
- 内容量
- 50ml
- 型番
- -
カビ防止力:◯
壁はカビの発育が遅いですが、天井は壁よりもカビが多かったです。
使いやすさ:◯
ボタンが大きくて押しやすいです。待機時間も30分のため、短い時間で使えます。
【4位】ジョンソン「防ぐカビキラー シトラスの香り」
- ジョンソン防ぐカビキラー シトラスの香り
- 実勢価格: ¥547〜
11/29(金)~12/6(金)Amazonで見る¥1,095〜
アイテム毎日更新中!楽天市場で見る¥547〜
- カビ防止力
- 使いやすさ
ボタンが使いにくくて4時間待ちは長い
お風呂の防カビ剤おすすめランキング4位は、ジョンソン「防ぐカビキラー シトラスの香り」。
プッシュして使うくん煙剤タイプ。カビの密度は少し高いですが、発育面積は少し抑えられました。
ボタンが小さくて固く、押すと薬剤が勢いよく吹き出してしまうので使いにくく、待機時間4時間と最長だったのが残念です。
待機時間:4時間
換気時間:30分
メーカー推奨頻度:2カ月に一度
- おすすめポイント
-
- カビの発育面積は抑えた
- がっかりポイント
-
- ボタンが小さくて押しにくい
- 待機時間4時間が長い
- 内容量
- 105ml
- 型番
- 4901609011373
カビ防止力:◯
カビの密度は少し高いです。発育面積が狭く、カビの色は少し濃い目です。
使いやすさ:△
ボタンが小さく固いので片手で噴射しにくいです。待機時間も4製品の中では最長。
防カビ剤の使い方は?
ここではベストバイのくん煙剤タイプの防カビ剤ライオン「ルックプラス おふろの防カビくん煙剤」の使用方法を紹介します。
くん煙剤タイプは濡れた直後も使える
くん煙剤は濡れたまま使えるので、エプロン内を乾かすついでに防カビができちゃいます。
大掃除後はもちろん、定期的に使いましょう。
使ってOK
- 浴槽、床、壁、水栓、手すり
- プラスチックの小物類
- 濡れている状態で使える
使用不可
- 銅、真鍮(ちゅう)、トタン素材
- 生き物や植物
使い方1:付属の半透明の容器に水を入れる
カップに書いてある点線まで水を入れます。
水を入れすぎると、缶を入れた時に反応しないこともあるので注意しましょう。
使い方2:水の入った容器に缶を入れてフタをする
水を入れた容器を浴室の中心に置いて缶を入れると、約30分後にくん煙剤が噴出します。
90分以上待ち、その後30分間換気すれば完了です。
エプロンは開けたまま、小物も置いたままでOK
浴室の隅々までくん煙剤が行き渡るよう、浴槽のエプロンは外しておくのがおすすめ。
風呂椅子や風呂桶などの小物も置いたままにして、一緒に防カビしちゃいましょう。
お風呂の防カビ剤のおすすめ まとめ
以上、お風呂の防カビ剤おすすめランキングでした。
お風呂の黒カビはできる前に予防するのが基本。今回比較した4製品は、防カビ力の差はあまりありませんでしたが、使い勝手や待機時間で明暗が分かれました。
ベストバイのライオンの「おふろの防カビくん煙剤」は、浴室のカビを丸ごと防いで、2時間で効果の期待大です!
ライオン「ルックプラス おふろの防カビくん煙剤」がベスト
ライオン
ルックプラス
おふろの防カビくん煙剤 レギュラータイプ(フローラルの香り)
ライオン「ルックプラス おふろの防カビくん煙剤 レギュラータイプ(フローラルの香り)」は、カビ防止力も高くて、煙を吸わず、触れずに使えるのでうれしいです。
お風呂の防カビ剤が気になっている人は、本記事のおすすめランキングを参考に、ぜひお気に入りを見つけてみてくださいね。
カビ取り剤のおすすめランキングもチェック!
カビ取り剤の売れ筋ランキングは、以下のリンクからご確認ください。
天井も壁もカビの発育が遅く、最も防カビ力がありました。