家中の隙間に最適なお掃除ブラシは?
窓のサッシやベランダ溝、シンクの水回りやお風呂のドア汚れ、洗濯機のホースの溝……。隙間のお掃除に使用済みの歯ブラシを使っている人も多いのでは?
最近では、すみっこ狙いの掃除ツールとして多くの「隙間掃除ブラシ」が登場しています。歯ブラシではかき出せない汚れもしっかり落とせると評判です。
使用済み歯ブラシより使いやすい
すみっこ掃除でよく使われる「使用済み歯ブラシ」は、毛が柔らかく汚れをかき出しづらいうえ、奥まった場所に入れづらいのも難点。一方、隙間掃除ブラシは柄の先が反って毛もしっかりした硬さなので、奥まった場所の掃除が得意なんです。
そこで今回は、お掃除のプロも愛用しているという「チャンネルブラシ」をはじめ、隙間掃除に最適なブラシを徹底比較してみました。
チャンネルブラシとは?
「チャンネルブラシ(チャネル式ブラシ)」とは、チャンネルと呼ばれるU字型の金属にブラシ毛材を挿入した高性能ブラシのこと。I型やJ型、ブラシタイプなどがあります。
塗装用途に使われることが多く、ホムセンでは主に塗料コーナーに置かれているのですが、掃除用具としても超優秀。掃除のプロの間では「家中のスキマをこれ1本で掃除できる」(塩月さん)として、かなり知られた存在なのだそうです。
市販の隙間掃除ブラシ11本を比較
今回はAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなどで人気の隙間掃除用ブラシを比較。
お掃除のプロである塩月孝仁さんと一緒に「ブラシ密度」「ブラシ幅」「操作性」の3項目でチェックし、家庭で持っておきたいベストなブラシを探しました。
チャンネルブラシ
家庭用で使いやすいJ型、ナイロンタイプの5製品を集めて比較しました。
すみっこ狙い掃除ブラシ
すみっこやすきまを狙って掃除しやすいブラシ3製品を集めて比較しました。
用途別のアイデア掃除ブラシ
髪の毛やペットの毛を取ることに特化したブラシや、トング付きなど用途別のブラシ3製品を集めて比較しました。
それでは、カテゴリ別にテスト結果を発表します。
チャンネルブラシのおすすめは?
高儀 GISUKE「チャンネルブラシ」
高儀(タカギ)
GISUKE
チャンネルブラシ
実勢価格:430円
サイズ・重量:W18×D23×H220mm・52g
▼テスト結果
評価 | ブラシ密度 | ブラシ幅 | 操作性 |
A+ | ◎+ | ◎+ | ◎+ |
チャンネルブラシのベストは、A+評価を獲得した高儀 GISUKE「チャンネルブラシ」でした。
今回検証したチャンネルブラシはどれも形状が似ており、そこまで高い製品ではないため「正直どれを買っても損はない」(塩月さん)のですが、細かく見ていくと、ブラシの幅や毛の密度が違い、汚れを落とす性能に差が出ました。
高儀 GISUKE「チャンネルブラシ」はブラシが密で幅が均一、毛の向きもきれいにそろっていて、汚れ落ちが抜群です。
特徴1:しっかり握れる
しっかり握れる形状がグッド。チャンネルブラシは多くの製品がこの形状を採用しています。
特徴2:毛の向きがそろっている
細かく見ると毛の向きがそろっていない製品もありましたが、GISUKEチャンネルブラシはキレイです。
特徴3:幅が均一で密度も高い
ブラシの密度が高いほうが汚れをかき出す性能がアップします。GISUKEチャンネルブラシはびっしり詰まっていました。
あらゆるスキマに入っていき汚れを手間なくゴッソリ取る
【洗面台】
カビや蛇口に付いた水アカだけでなく、洗面ボウルを磨くのにも使えます。
【換気扇】
換気扇のフィルターにこびり付いた油汚れもサクッとこそげます。
【シンク】
キッチンはシンクの水アカやコンロまわりのスキマなど、使えるポイントが多いです。
【サッシ】
窓やガラス戸のサッシにたまったホコリを一瞬で取り去れます。
【お風呂のドア】
お風呂のドア下にある換気口のスキマやサッシにたまったホコリもごっそり取れます。
【洗濯機のホース】
洗濯機などの蛇腹ホースに詰まったホコリもササッとかき出せます。
トラスコ中山「チャンネルブラシ J型 ナイロン」
トラスコ中山(TRUSCO)
チャンネルブラシ
J型 ナイロン
実勢価格:708円
▼テスト結果
評価 | ブラシ密度 | ブラシ幅 | 操作性 |
A+ | ◎+ | ◎+ | ◎+ |
A+評価のトラスコ中山「チャンネルブラシ J型 ナイロン」は、「実力だけならこちらもベストバイ級」(塩月さん)な高性能でした。ただし、価格を比べてみるとベスト製品の倍近くだったため、ベストバイは見送りになりました。
コパ・コーポレーション「めっちゃ使えるLブラシ」
コパ・コーポレーション
めっちゃ使えるLブラシ
実勢価格:1100円
▼テスト結果
評価 | ブラシ密度 | ブラシ幅 | 操作性 |
A | ◎+ | ○ | ○ |
A評価のコパ・コーポレーション「めっちゃ使えるLブラシ」は、ブラシの幅が狭くスキマに特化した仕様。コンロと台の継ぎ目など極小のスキマに使うなら便利ですが、汎用性で上位2製品に及ばずでした。
DCM「チャンネルブラシ曲/J-02 ナイロン」
DCM
チャンネルブラシ曲/J-02 ナイロン
実勢価格:437円
▼テスト結果
評価 | ブラシ密度 | ブラシ幅 | 操作性 |
B | ○ | △ | ◎+ |
B評価のDCM「チャンネルブラシ曲/J-02 ナイロン」は、柄の形状は上位製品とほぼ同じなので操作性は文句なし。ただ、ブラシ先端の幅がやや狭めで、密度にもばらつきがありました。
カインズ「チャンネルブラシ ナイロン J型 CWB-3131」
カインズ
チャンネルブラシ ナイロン
J型 CWB-3131
実勢価格:348円
▼テスト結果
評価 | ブラシ密度 | ブラシ幅 | 操作性 |
B | △ | △ | ◎+ |
カインズ「チャンネルブラシ ナイロン J型 CWB-3131」はB評価。全体的な使い勝手のよさは上位の製品とさほど変わりませんが、ブラシの毛の向きがまばらで若干つくりの粗さが気になりました。
すみっこ狙い掃除ブラシのおすすめは?
サンコー「すきまピカピカ 10本入」
サンコー
すきまピカピカ
10本入
実勢価格:628円
B評価のサンコー「すきまピカピカ 10本入」は、スポンジの付いたヘラで汚れを落とせ、後方のスクレーパーも便利な掃除ブラシ。ただし溝の掃除ではチャンネルブラシにかないませんでした。
キズを付けたくない場所の掃除にはありです。
マーナ「すみっこブラシ」
マーナ
すみっこブラシ
実勢価格:550円
B評価のマーナ「すみっこブラシ」は、ブラシが山型にカットされ、柄よりも前にでているのは使いやすいです。ただし、チャンネルブラシの汎用性に比べるとあと一歩でした。
このカタチは比較的ハズレが少ないです。
カインズ「2WAYバスブラシ」
カインズ
2WAYバスブラシ
実勢価格:398円
C評価のカインズ「2WAYバスブラシ」は、外側の白い部分のブラシを外して細いブラシとして使えるものの、柄が邪魔でスキマに入りづらいのが残念。普通のブラシのほうがラクです。
外側ブラシの毛足だけ長いのも掃除しづらい。
アイデア掃除ブラシのおすすめは?
カインズ「毛づまりごっそりブラシ」
カインズ
毛づまりごっそりブラシ
実勢価格:498円
B評価のカインズ「毛づまりごっそりブラシ」は、髪の毛やペットの毛を取ることに特化したブラシ。毛の取れ具合ではカーペットクリーナーに勝てませんが、ペーパーを替えなくていい利点はあるので、エコ志向の人ならありです。
毛は取れるけどコロコロでいい
ニトムズのコロコロ(強接着タイプ)と比較してみると、毛が取り切れずブラシに付いた毛の処理も面倒でした。
アイワ「2WAYトングブラシ」
アイワ
2WAYトングブラシ
実勢価格:660円
C評価のアイワ「2WAYトングブラシ」はトング付きのアイデアブラシ。二股に分かれたブラシはそのままだと毛が少ないので、常にトングを締めた状態で使わないとダメ。それでもゴミはあまり取れず、大きなゴミを掃いて寄せる用途にしか使えません。
ブラシとしてはほとんど役立たず
ゴミを挟むトングとしてはそこそこ使えますが、ブラシの有用性を考えると敢えてこれじゃなくても……。力が入れにくく汚れも取りづらいです。
DCM「髪の毛ごっそりクリーナー 小ブラシ3本付」
DCM
髪の毛ごっそりクリーナー
小ブラシ3本付
実勢価格:767円
C評価のDCM「髪の毛ごっそりクリーナー 小ブラシ3本付」は、ケーブルは長いですが、ぐいぐい奥まで入ってはいかず、取れる髪の毛はほんのわずか。これならアルカリ性洗剤で一気に溶かしたほうが早いしラクかもしれません。
ワイヤーがグニャって金具の先に進めず
クルクルねじりながら排水口にブラシを入れますが、内部の金具に引っかかってそれ以上進めません。
窓サッシやベランダ溝の掃除方法は?
最後は、プロに教えてもらったサッシ・ベランダのお掃除方法を紹介します。
サッシの掃除方法
STEP1:チャンネルブラシでサッシの砂・ゴミを集める
ほうきでは届きにくい溝の細かい砂をチャンネルブラシですみにかき集めます。強くこすりすぎないように注意。
STEP2:砂をすみにまとめて掃除機で吸う
すみにまとめた砂は掃除機で一気に吸いながらチャンネルブラシでかき出すと、効率よくキレイになります。
STEP3:落ちなかった汚れは中性洗剤をスプレーしてクロスで拭き取る
溝全体に中性洗剤をスプレー。ガンコ汚れはチャンネルブラシでこすってマイクロファイバークロスなどで拭き取ります。
ベランダの掃除方法
STEP1:ベランダの側溝に溜まったゴミや泥・砂をほうきで掃く
枯葉やゴミ、砂など大きな汚れをほうきちりとりで回収。これで後の工程が格段にラクになります。
STEP2:チャンネルブラシでこすって泥のこびりつきをこそげ落とす
残った泥汚れのかたまりは、ブラシでこすればみるみるはがれていきます。端に集めて最後はちりとりで回収。乾いたままをキープしてください。
STEP3:お湯をかけてさらにこすり古タオルで吸い取る
ガンコ汚れはお湯でやわらかくし、ブラシでこすります。浮いてきた汚れと水分を古タオルで拭き取ります。
※コケの掃除には45度以上のお湯が有効と言われています。一般的なベランダの建材などは熱湯ほどの高温の耐熱性はありませんので、十分注意してください。
窓サッシ・ベランダ掃除は晴れた日がベスト
▼Before
▼After
以上でお掃除は完了です。
ベランダや窓サッシの掃除は乾いた状態で行うのがポイント。湿気の少ない晴れた日に掃除すると掃きやすいです。
※この掃除方法は『LDK』誌面で紹介された内容です。
まとめ
以上、掃除ツールとして1本持っておきたい隙間掃除ブラシのおすすめでした。
今回ベストバイに輝いたのは高儀 GISUKE「チャンネルブラシ」です。毛並みがキレイにそろっていて、先端までの幅もほぼ均一。操作性もよいうえに価格も安いという、完璧なチャンネルブラシでした。
もう1本、トラスコ中山「チャンネルブラシ J型 ナイロン」のチャンネルブラシも同等の評価でしたが、今回は430円と安かったGISUKE(高儀)「チャンネルブラシ」をベストとしました。
隙間掃除ブラシのおすすめはGISUKEチャンネルブラシ
高儀
GISUKE
チャンネルブラシ
実勢価格:430円
サイズ・重量:W18×D23×H220mm・52g
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あまり知られてはいませんがプロはみんな使ってます。