最強のスピーカーを実際に聴いて決定しました
有名・無名を問わずさまざまなメーカーからBluetoothスピーカー(以下BTスピーカー)が登場しており、どれを買えばいいのかは悩みどころですよね。そこで、最強のスピーカーを決めるべく、テストを敢行しました。
音質を中心に、時間をかけて行ったテストの結果には、一切の忖度なし。2020年のBTスピーカー選びの結論です。
自分にピッタリの一台を見つけるスピーカー選びのポイント
BTスピーカーを選ぶのに、ネットのレビューだけを参考にするのは危険です。自分がどんな環境で利用するのか、そのためにどんな機能がほしいのかを想像しながら、各製品のスペックも確認してください。
重要なのは以下の4つのポイントです。
1.サイズによって特性が変わります
小さいほど携帯性に優れ
大きいほど低音や迫力が増す傾向です
スピーカーのサイズによって差が出やすいのが迫力と携帯性です。サイズが大きいほど低音が出るため迫力が増し、小さいほど迫力は弱まりますが軽いため持ち運びしやすいです。
大きめのスピーカーと小さめのスピーカーのサイズを比較。中央はちょうど中間サイズでした。
2.音質の良し悪しには接続規格も影響します
再生機器とスピーカーをつなぐ
Bluetoothコーデックを確認
スピーカーと再生端末を接続するBluetoothには音質が異なるコーデックがあります。たとえばLDACで接続するには、スピーカーと端末の両方が対応している必要があります。
SBC:高圧縮で音質は今ひとつ
AAC:SBCより高音質な、現在の主流
aptX:CD並の高音質
aptX LL:aptXを低遅延にした規格
aptX HD:aptXよりも高音質
LDAC:ハイレゾ音源に使用される
スマホではAndroid端末の方が高音質規格に対応しています。
例えば右のXperia 1はaptX LL以外に対応していますが、左のiPhoneはSBC/AACのみ。SBC/AAC/LDACでハイレゾのスペックを維持したまま伝送できるXperia 1に対し、SBC/AACのiPhoneは音質が劣化してしまいます。
3.大勢で聞くなら無指向性がおすすめ
360°スピーカーなら
全方位同じ音で楽しめます
従来のスピーカーは正面から音が出るためいい音で聞ける範囲が限られましたが、無指向性の360°スピーカーならどの位置でも同じ音質なので、聞く場所を限定されません。
一般的なスピーカーは前に音が出ます
壁際に置くなら正面に向かって音が出る一般的なスピーカーで問題ありません。
360°スピーカーなら全方位に広がります
360°スピーカーなら部屋の中央に置いても、どの方向も同じ音で聞こえます。
4.屋外でも使うなら防塵・防水は重要です
防水性能がIPX7対応なら
30分の浸水に耐えられます
屋外、特に水辺で使用する可能性があるなら、防塵・防水性能を必ずチェック。IP67であれば汚れに強く、ちょっとした浸水にも耐えます。
防塵規格
IP4X:直径1mm以上の固形物が入りません
IP6X:粉塵がなかに侵入しません
防水規格
IPX1:上から落ちてくる水滴を防ぎます
IPX4:あらゆる方向からの水滴を防ぎます
IPX7:水深1m、30分までの浸水に耐えられます
たとえばIP67対応のスピーカーなら水がかかっても大丈夫。お風呂でも使えます。
「1kg以下」BTスピーカーの最強を紹介します
プロによる評価項目は下のとおり、音質の「高音/中音/低音/解像度」4項目に、屋外での使用を想定して「迫力」を加えています。
再生端末はiPad mini 4を使用し、音源はe-onkyoとmoraで購入しました。
屋外で使うことも想定して、周囲の雑音に負けない迫力があるかをチェックしました。
室内での据え置きスピーカーとしても、屋外での持ち運び用スピーカーとしても使える「1kg以下」は、製品数の多い激戦区。今回は定番メーカーの新製品からネットレビューの評価が高かった製品まで、37製品を聴き比べました。
ランキングの第1位はこちらです!
3部門制覇でベストバイに決定!Ultimate Ears BOOM 3
文句なしの第1位となったのがUltimate Earsの「BOOM 3」でした。
Ultimate Ears
BOOM 3
実勢価格:1万4900円
サイズ・重量:W73×D73×H184mm・608g
周波数帯域:90Hz~20kHz
最大通信距離:約45m
※リンク先はカラーが異なります
高音 | 中音 | 低音 | 解像度 | 迫力 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|
18 | 19 | 19 | 17 | 18 | 91 |
防塵・防水 | IP67 |
---|---|
360° | ◎ |
バッテリー | 約15時間 |
同時接続 | 最大150台(Ultimate Ears Appを使用) |
Bluetooth | SBC |
ポップス、ジャズ、クラブと多岐に渡るジャンルの楽曲を試聴しましたが、すべて違和感を感じることはなく、音量を上げても破綻することはありません。
高音・中音・低音それぞれがしっかり立っていて、バランスのいい音です。とくに低音は歯切れよく、迫力もありました。
操作ボタンは表面の音量ボタンと上部の「マジックボタン」だけと、シンプルなデザインを壊しません。
もうひとつふれておきたいのが、360°スピーカーやとしても性能が高いこと。どの位置から聞いても同じように聞こえることからも、完成度の高さを感じられました。
360°部門1位:
聞く方向を選ばないから大勢で音楽を楽しめます
通常のスピーカーが前面からしか音が出力されないのに対して、360°スピーカーはその名のとおり、全方向に音が出力されます。BOOM 3は全方向にバランスよく音が出力されており、この部門でも文句なしのNo.1です。
1kg以下のおもな360°スピーカー
BOOM 3:91p
BOSE SoundLink Revolve+:80p
BOOM 2:77p
UBOOM:75p
Soundcore Motion Q:73p
PULSE 3:68p
StormBox:66p
Soundcore Flare:65p
防水部門1位:
水に浮くからプールでも大胆に使えます
防塵・防水性能は「IP67」。最長30分間までの浸水に耐えるうえ、水に落としても水面に浮かんで再生を続けられました。IP67対応製品は多いですが、水に浮かぶことで防水スピーカーの枠を飛び越えました。
どんなインテリアにもなじむデザインも秀逸で、誰にでもおすすめできるスピーカーです。
家にいる時間が長くなる今年の連休、こちらのお風呂でも部屋でも使える最強のBluetoothスピーカーをぜひチェックしてみてください。