持ち運びに便利で万能なコンパクトロッドとは?
「釣りをしたいのだけれど、どんなロッド(竿)を買えばいいのか分からない」という方にオススメの1本があります。
「コンパクトロッド」と呼ばれる仕舞い寸法が短いロッドで、携帯性にすぐれ、1本でキス、カサゴ、シーバス(スズキ)などあらゆる魚が狙える万能品です。
ただ、ひとくちに「コンパクトロッド」と言っても、通販サイトで検索するとさまざまなタイプが出てきて、どれを選べばよいのか迷ってしまいます。
そこで今回は、釣り歴30年のプロアングラーにコンパクトロッドの実釣チェックを行ってもらい、おすすめ順ランキングを作成しました。
コンパクトロッドの主な種類とは?
ランキング発表の前に、そもそも「コンパクトロッド」とはどういうものなのか、種類やこのロッドでできることなどを詳しく見ていきたいと思います。
冒頭でもお伝えしましたが、コンパクトロッドは「モバイルロッド」「パックロッド」とも呼ばれる、仕舞い寸法が短いロッドのことを指します。
※画像はAmazonより
ゴチュール(Goture)
Xceed コンパクトロッド
1.98m/2.1m/2.4m/2.7m/3.0m
実勢価格:5580円~6780円
使用時の全長が2m前後になるロッドでも、1m以下のコンパクトサイズに仕舞うことができるようになっています。そのため、バッグなどに入れやすく、いつでもどこでも気軽に持っていけるという訳です。
コンパクトロッドは「振り出し」と「継ぎ」の2タイプ
ちなみにコンパクトロッドには、1ピースの状態で中から引き出して竿を伸ばす「振り出しタイプ」と、複数の竿を継いで使う「継ぎタイプ」の2種類があります。
振り出しタイプ
シマノ(SHIMANO)
ホリデースピン
ショートモデル 250JXTS
実勢価格: 7301円
全長:275cm
仕舞寸法:79.5cm
自重:170g
オモリ負荷:10~20号
「振り出しタイプ」はパーツが1本に収められているので持ち運びしやすく、釣り場でも素早く準備することができます。
継ぎタイプ
シマノ(SHIMANO)
モバイルロッド 20 ルアーマチック S90ML-4
実勢価格:8921円
サイズ:全長274cm、仕舞73.7cm
継数:4本
自重:152g
適合ルアー:6~32g
適合ライン:PE0.6~1.5号 / ナイロン4~10lb
「継ぎタイプ」も振り出しタイプと同じようにコンパクトになりますが、1ピースには収められないので、収納時にややかさばります。ただし感度や軽量性ではこちらのタイプが断然上です。なお、継ぎタイプには、並継ぎ・逆並継ぎ・インロー継ぎタイプがあります。
初心者向けという観点では携帯性と準備のしやすさから「振り出しタイプ」の方がおすすめですが、より本格的な釣りを楽しみたいのな「継ぎタイプ」を選ぶのが正解です。
コンパクトロッドを使用するメリット
ここまでは、コンパクトロッドの種類を確認してきました。そんな中で「コンパクトロッドを使用するメリットは何?」と疑問を抱いている方もいらっしゃると思います。そこでこれから、コンパクトロッドを使用するメリットについてご解説します。
メリット1:持ち運びが便利
まずメリットとして挙げられるのは、持ち運びが便利であるということです。従来の釣竿と比べて、コンパクトに作られていることが多く収納や持ち運びが問題なくできます。
コンパクトロッドのサイズは従来の釣竿の約1/3程度であり、このサイズ感こそが大きな魅力です。コンパクトな作りになっているため使用用途は限られてきますが、その用途に合えば問題ありません。
メリット2:価格が安い
続いて挙げられるメリットは、ロッドの中では比較的価格が安いことです。また1本で複数の釣りが楽しめるので、コスパにも優れています。
従来の釣竿にかかるコストが気になるという方は、コンパクトロッドの購入を検討してみてくださいね。
コンパクトロッドのデメリット
前項目ではコンパクトロッドのメリットをご紹介しましたが、ここからはデメリットについてご解説します。コンパクトロッドの購入を検討している方は、デメリットを知った上で購入するのがおすすめですよ。
デメリット1:自重が重くなりやすい
コンパクトロッドは継数が多くなる為に、他のタイプのロッドに比べて自重が重くなりやすいというデメリットがあります。
デメリット2: トラブルが起きることがある
振り出しタイプは強く引っ張り出し過ぎると、収納時に元に戻らなくなる事があります。無理に戻そうとすると竿先を折るなんてこともあるので収納は慎重に行いましょう。一方、継ぎタイプは使用中に抜けてしまうことがあります。
そのためセッティングではしっかりと差し込むことが必要です。これは2ピースの場合でも同様ですが、継数が多いほど先端付近が抜けやすいと言えます。
コンパクトロッドでどんな釣りができる?
ここからはコンパクトロッドで、どんな釣りができるのかをご紹介。1本で多彩な釣り方ができるので、初心者からベテランまで楽しめます!
ちょい投げ釣り
ちょい投げ釣りとは、読んで字のごとく“ちょい”と投げる釣りスタイル。本格的な投げ釣りの場合は重いオモリを付けて遠くのポイントに投げますが、ちょい投げ釣りは足元から30m程度先を狙います。
そのため初心者やお子さんでも手軽にトライできます。そして、コンパクトロッドをこのちょい投げ釣りで使う人が多いです。
ちょい投げ釣りの魅力は、とにかくたくさんの魚種が釣れること! 簡単な仕掛けでキスやメゴチ、ハゼ、カレイなどさまざまな魚が狙えます。
仕掛けは市販のものでOK! 中にはオモリと仕掛けがセットになっていて、パッケージから取り出して、糸につけるだけですぐに釣りができるタイプもあります。
ハヤブサ(Hayabusa)
かんたん投げ釣りセット
HA310 5-7
実勢価格:399円
中にはオモリと仕掛けがセットになっていて、パッケージから取り出して、糸につけるだけですぐに釣りができるタイプもあります。
ルアー釣り
いま流行りのルアー釣り。シーバスやヒラメなどをルアーで狙う釣りですが、コンパクトロッドを流用することができます。
中にはルアー釣りに特化したモデルもあり、バッグにロッドとルアーを忍ばせて旅先で手軽に釣りを楽しむ……なんてことも可能です。
※画像はAmazonより
コンパクトロッドには、適合ルアーの表示があります。
その範囲内の重さのルアーなら、基本的に問題なくキャストすることができます。
エギング
Croch
エギ10本セット
実勢価格:1350円
デュエル(DUEL)
イージーQ ダートマスター
2.5/3.0/3.5号
実勢価格:580~1648円
エギングとは、上の写真のようなエギ(餌木)と呼ばれる道具を使ってアオリイカなどを釣る釣法。ロッドをシャクって誘い、イカにエギを抱かせます。エギングは専用竿を使うのがベストですが、コンパクトロッドの中にはエギング対応のモデルもあります。
サビキ釣り
疑似餌針がたくさん付いたサビキ仕掛けと、まき餌を入れたカゴを連結させたものを使って釣る方法です。防波堤や、釣り公園などで手軽に楽しめるので、ファミリー層にもおすすめ。アジ、イワシ、サバなどが釣れます。
そして、多くのコンパクトロッドがこのサビキ釣りに対応しています。
タカミヤ(TAKAMIYA)
H.B concept サビキセット 下カゴ
実勢価格:457円
上記のようなセット商品も販売されています。このようなセット商品とコマセ(餌)を揃えさえすれば、仕掛けを道糸に付けるだけですぐに釣りができます。
以上のようにコンパクトロッドはさまざまな釣りができます。中にはブラックバス釣りやトラウト釣りに使っている人も。汎用性の高さはバツグンです。
コンパクトロッドを買う前にチェックしたいポイント
ここからはコンパクトロッドを買う前にチェックしたいポイントをご紹介します。コンパクトロッド選びに迷っているという方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
1:素材を確認する
コンパクトロッドに用いられている素材は様々です。例えば、カーボン素材や合成素材などがあります。
基本的に合成素材でできているコンパクトロッドは壊れやすいと言われているので、なるべく避けましょう。耐久性に優れたタイプの合成素材であっても危険です。
理想はカーボン素材でできているコンパクトロッドで、カーボン素材ならばもともと耐久性も備わっています。
2:設定ウェイトを確認する
コンパクトロッドには適正ウェイト(オモリやルアーの重さ)が設定されています。
たとえば……
・適合ルアーウェイト(g):6~32
・錘負荷(号):3~15
といった具合です。その重さの範囲内で使用するのが、ロッドの性能を最大限引き出すことにつながります。購入前にウェイトを必ず確認しましょう。
以上の2点を確認しながら、コンパクトロッドを選ぶのがおすすめですよ。ここではご紹介しませんでしたが、コンパクトロッド本体のサイズを確認することも忘れないでくださいね。
コンパクトロッドの正しい選び方ポイント
コンパクトロッドでできることは上記の通りなのですが、いざ購入しようとすると、種類が多すぎて何がベストなのか分りづらいですよね。
そこで今回は、携帯性にやコスパに優れ、サッと準備できて初心者にも扱いやすいコンパクトロッド11製品を集め比較テストを実施。
プロアングラーの山口さんに、コンパクトロッドを選ぶ際に注目したい「コンパクトさ」「クオリティ」「扱いやすさ」「コスパ」という4つのポイントを評価してもらいました。
選び方ポイント1:コンパクトさ(配点25点)
コンパクトロッドはその名の通り「コンパクト」になる点がメリットですが、仕舞寸法は製品によって異なります。
短いものでは50cm前後、長いものでは70~80cmになります。この20~30cmの差は意外に大きく、持ち運びやすさがまるで違います。携帯性を重視するなら、できるだけ仕舞い寸法が短いものを選ぶのがベストです。
選び方ポイント2:クオリティ(配点25点)
まず、上の写真をご覧ください。
写真上側のロッドはガイド数が少なく、間隔が大きく空いています。一方、写真下側のロッドはガイドの数が多くて間隔が短くなっています。このように、ロッドは製品によって作りの良し悪しが大きく異なります。
ガイドの数が少ないと糸が弓の弦のようになり、ラインの感度や強度が下がってしまいます。またロッドにかかる負荷も大きくなるので要注意です。
そこで今回は、ガイド数や素材、グリップ部の軽さなど、クオリティに関わる部分を細部までチェックしてもらいました。
選び方ポイント3:扱いやすさ(配点25点)
いくら携帯性やクオリティがよくても、扱いにくいようでは困ります。そこで、長さや重さ、操作性などをチェックしてもらいました。
ちなみに、初心者にとっては2.4~2.7mがもっとも扱いやすい長さだと思われます。重量はできるだけ軽い方がベター。今回はその2点を中心に評価し、グリップ部の重さなどを加味し、ロッドの操作性や扱いやすさをチェックしました。
選び方ポイント4:コスパ(配点25点)
今回は初心者でも手を出しやすいよう1万5000円以下の商品を11製品ピックアップしましたが、通販サイトに並ぶコンパクトロッドの中には1000~2000円という超安価のアイテムが多数見られます。
一概には言えませんが、格安商品はガイド数が少なく、ややお高めの商品はガイド数が多い傾向があります。つまり安価な製品の中には、作りが甘いものがチラホラ……。
そこで編集部では価格と品質のバランスをチェック。できるだけ安くて高品質なものに高いポイントを付けました。
耐久性や竿の調子はレビューでチェック!
コンパクトさや軽さ、適合重量などは商品のスペック情報を見れば分かりますが、耐久性や竿の調子、大物が掛かった場合の対応力などは実際に使ってみないと分りません。
そこで、ネット通販などで購入する際は購入者のレビューをざっと見てみることをおすすめします。「竿先がすぐに折れた」「ルアーが良く飛ぶ」「60cmのシーバスも余裕で引き寄せられた」など、リアルな情報を知ることができます。
なお、耐久性に関して心配がある方は、日本の釣り具メーカーの製品を選ぶことをおすすめします。
それでは、いよいよ初心者でも使いやすい「コンパクトロッド」のおすすめ順ランキングの発表です!
電車や自転車で移動する人にオススメ!シマノ「ルアーマチック」
シマノ(SHIMANO)
モバイルロッド 20 ルアーマチック S90ML-4
実勢価格:8921円
サイズ:全長274㎝、仕舞73.7cm
継数:4本
自重:152g
適合ルアー:6~32g
適合ライン:PE0.6~1.5号 / ナイロン4~10lb
対象魚:シーバス、青物、カサゴなど根魚
▼検証結果
- コンパクトさ: 24/25点
- クオリティ: 25/25点
- 扱いやすさ: 23/25点
- コスパ: 24/25点
- 総合点: 96/100点
第1位は4本継ぎで、仕舞寸法がコンパクトなシマノ「ルアーマチック」。
携帯性に優れ、電車や自転車での釣行にオススメです。
重量は152gと超軽量です。タイプは6種類あり、今回紹介したもの以外に、アジ、メバルやトラウトが狙えるS76UL-4やヒラメやマゴチなどの大物を対象としたS96M-4など全6種類が用意されています。
継数が多いですが、ティップの曲がりもスムーズで、2本継ぎに負けず劣らずの性能になっています。
ちょい投げにおすすめ!シマノ「275HXTS」
シマノ(SHIMANO)
ホリデースピン
ショートモデル 275HXTS
実勢価格: 7400円
全長:275cm
仕舞寸法:79.5cm
自重:170g
オモリ負荷:10~20号
対象魚:キス カレイ アイナメ ハゼ ベラ メゴチ イシモチ カサゴ
▼検証結果
- コンパクトさ: 23/25点
- クオリティ: 24/25点
- 扱いやすさ: 23/25点
- コスパ: 23/25点
- 総合点: 93/100点
2位はシマノの「275HXTS」で、投げ釣り用のコンパクトロッドです。
適合オモリが10~20号で、やや重めのオモリも投げられます。そのためターゲットもキス、カレイ、アイナメ、ハゼ、イシモチ、カサゴなど幅広く、防波堤からサーフ(砂浜)までさまざまな場所での釣りが可能です。
コントロール精度の向上に欠かせないキャスコングリップ(一体構造の高剛性グリップ)を搭載。また、新たに採用された塗装手法により高級感が出ています。しかし、リールシートがスライド式な点は好みが分かれるところです。
自重が170gと軽量で、レビューでも「軽くて投げやすい」と評価されていました。ちなみに、同ラインナップには305cmや405cmといった長めのロッドなど12種類が用意されているので、より本格的に投げ釣りをしたい人は自分の目的に合ったタイプを選ぶとよいでしょう。
なおホリデースピンはさまざまなタイプが用意されていますので、275HXTSが売り切れの場合は、それに近い長さやオモリ負荷のタイプを選ぶと良いでしょう。
ちゃんとした投げ釣り用のロッドに近い作りです。それほど長くないし、投げやすいので、操作性に優れたモデルだと言えます。ちょい投げ目的なら1位の商品よりもコチラをおすすめします。 カレイは遠投しなければいけないので微妙ですが、キスなら問題なく行けるでしょう。もちろんサビキ用にも使えるので、ファミリーフィッシングでも重宝します。
振出タイプでコンパクトな シマノ「フリーゲーム」
シマノ(SHIMANO)
振出 ロッド フリーゲームS86-ML
実勢価格:8776円
サイズ:全長259cm 仕舞74.1cm
継数:4本(振出)
自重:140g
適合キャストウェイト:5~35 g
適合ライン:PE0.4~1.2号 / ナイロン 4~12lb
対象魚:根魚、タチウオ、シーバス、アオリイカ
▼検証結果
- コンパクトさ: 23/25点
- クオリティ: 23/25点
- 扱いやすさ: 23/25点
- コスパ: 23/25点
- 総合点: 92/100点
第3位は振出タイプのシマノ「フリーゲームS86-ML」。シーバスやバス、トラウト、タチウオ、アオリイカなど様々な魚種で使えるコンパクトロッドで、作りはかなりしっかりしています。
振出竿にありがちな不自然な曲がりを克服しているのがセールスポイント。
シマノ振出竿の技術を応用することで、2ピースロッドと遜色ないスムーズで美しい曲がりを実現しています。
いわゆる振出竿ですが、シーバス釣りでも使うことができます。さすがに感度や扱いやすさでは2ピースロッドにかないませんが、コンパクトで旅行などに持って行くには最適です。
4位: 軽くてハイクオリティ アブガルシア「XRFS-904M-TE」
アブガルシア(Abu Garcia)
クロスフィールド
XRFS-904M-TE
実勢価格:1万553円
全長:274cm
仕舞寸法:78cm
自重:129g
適合ルアー:5~28g
対象魚:ブラックバス、シーバス、サバ、イナダ、ナマズ、キス、タチウオ、根魚
▼検証結果
- コンパクトさ: 21/25点
- クオリティ: 24/25点
- 扱いやすさ: 23/25点
- コスパ: 23/25点
- 総合点: 91/100点
4位はアブガルシアの「XRFS-904M-TE」。投げというより、ややルアー寄りのコンパクトロッドです。
さまざまなフィールド、魚種、釣り方を一本のロッドで可能にすることを突き詰めたモデル。自重が129gで2位の商品と比べるとかなり軽量。女性やお子さんでも扱いやすい1本といった感じです。
※画像はAmazonより
キスやロックフィッシュ(根魚)、ブラックバス、シーバス、イナダ、タチウオなど幅広い魚種に対応していて、汎用性に優れています。なお、同ラインナップには229cmと259cmのタイプもあります。
※画像はAmazonより
世界的なガイドメーカー「富士工業」のsicガイドや、アブガルシア独自のXカーボンテープラッピングなど、細かいところにもこだわりが見られます。また、ロッド表面に塗装を施さないアンサンドフィニッシュ仕様により、軽量性と感度を高めている点も特徴的です。
値段が若干高めですが、優れたコンパクトロッドです。軽くて汎用性が高いのですが、仕舞寸法が78cmとやや長め。また、初心者で「ちょい投げ」のようなライトな釣りを楽しみたい場合には、2位のシマノの方がおすすめ……という訳でアブガルシアは4位となりました。
5位: 仕舞寸法が超コンパクトな ダイワ「CROSSBEAT」
グローブライド
ダイワ(DAIWA)
振り出しルアーロッド
CROSSBEAT SW 836TML
実勢価格:1万2110円
全長:251cm
仕舞寸法:52cm
継数:6本(振出)
自重:155g
対応ルアー重量:5~28g
対応ライン:6~12lb/ PE0.6~1.2号
対象魚:シーバス、アオリイカ、タチウオ
▼検証結果
- コンパクトさ: 24/25点
- クオリティ: 23/25点
- 扱いやすさ: 22/25点
- コスパ: 21/25点
- 総合点: 90/100点
5位も振出タイプダイワ「CROSSBEAT SW 836TML」。投げる、シャクるといった動作をスムーズに行える、エギングやワインド釣法に最適なモデルです。
仕舞寸法はわずか52cm。バッグの中にすっぽりと収まる、小継ぎ振り出しで携帯性に優れています。クセのないブランクや、ダイワオリジナルのオーバルリールシート、SiCトップガイドなど、しっかりした作りになっています。
こちらも振出竿です。3位に比べて若干重くて継数が多いので、セッティングがやや面倒でトラブルも多いと思いますが、コンパクトさが抜群ですね。また全体の作りはかなりしっかりしていますね。
6位: 投げ釣り向きの高品質ロッド ダイワ「 ショートスイング 15-240」
※画像はAmazonより
グローブライド
ダイワ(Daiwa)
リバティクラブ
ショートスイング 15-240
実勢価格:7661円
全長:241cm
仕舞寸法:71cm
自重:180g
オモリ負荷:10~20号
対象魚:キス カレイ アイナメ ハゼ クロダイ メゴチ マダイ
▼検証結果
- コンパクトさ: 23/25点
- クオリティ: 22/25点
- 扱いやすさ: 22/25点
- コスパ: 22/25点
- 総合点: 89/100点
6位はダイワの「リバティクラブ 15-240」。同アイテムのラインナップには270、300、330cmタイプもあり、各長さでオモリ負荷のバリエーションもあるので、魚種や釣り方に合わせて自分に合った1本を選ぶことができます。
投げ釣りに特化したエントリーモデルで、堤防でのチョイ投げからサビキ釣りまで対応。小継仕様で携帯性も抜群です。ただこちらも2位商品と同じく、リールシートがスライド式なので好みが分かれるところです。
比較的扱いやすいロッドです。330cmだと長めで扱いづらいので、初心者は240cmか270cmを選ぶとよいでしょう。またオモリ負荷が5~15号のタイプもあるので、軽めの仕掛けを使う人はそちらを選ぶとよいでしょう。
7位: コンパクトだけど扱いが難しい ダイワ「ライトパック 20-270」
※画像はAmazonより
グローブライド
ダイワ(DAIWA)
リバティクラブ
ライトパック 20-270
実勢価格:8504円
全長:280cm
仕舞寸法:45cm
自重:192g
オモリ負荷:15~25号
ルアー重量:7~30g
対象魚:アジ メバル イワシ キス ベラ ハゼ
▼検証結果
- コンパクトさ: 24/25点
- クオリティ: 21/25点
- 扱いやすさ: 20/25点
- コスパ: 23/25点
- 総合点: 88/100点
7位はダイワの「リバティクラブ ライトパック 20-270」。こちらもバリエーションがあり、180、210、240cmなどさまざまな長さから選べます。
小継万能ロッドの決定版といった製品で、ボート釣りやライトルアーフィッシング、堤防からのちょい投げ、サビキ釣りなどさまざまな用途で使えます。
6位にランクインした同社の「リバティクラブ ショートスイング」は継数が4なのに対し、コチラは9となっています。そのため仕舞寸法が45cmとかなりコンパクトになりますが、扱いやすさや感度は6位商品の方が上と言えます。
コンパクトなのはいいのですが、グリップエンドが短いところが気になりました。慣れない初心者には投げ辛く、人によって合う、合わないが分かれると思います。その点で評価を下げました。ただ、携帯性を重視する人にはおすすめです。
8位: 軽くて持ち運びやすい ゴチュール「エギングロッド 」
ゴチュール(Goture)
Xceed コンパクト エギングロッド スピニングロッド
(1.98m/2.1m/2.4m/2.7m/3.0m)
実勢価格:5580円(1.98m)
サイズ:全長198cm/仕舞56cm
継数:4本
自重:137g
対象魚:バス、アオリイカ、シーバス、根魚他
▼検証結果
- コンパクトさ: 24/25点
- クオリティ: 21/25点
- 扱いやすさ: 20/25点
- コスパ: 22/25点
- 総合点: 87/100点
8位はライターの田代氏も使用しているゴチュール「Xceed コンパクト エギングロッド スピニングロッド」。通販サイトではベストセラー1位を獲得しました。
立派な専用ケースに収納されており、持ち運びにも便利。
短いということもありますが、自重も1.98mは137g、2.4mは148gと非常に軽いのが特徴です。
硬さはM(ミディアム)/MH(ミディアムヘビー)ですが、それほど硬くなく初心者向けだと言えます。感度も思ったよりも良いですね。
9位: 格安さながら品質はまあまあ Goture「パックロッド」
ゴチュール(Goture)
海投げ釣パックロッド
実勢価格:3380円(270cm)
全長:270cm
仕舞寸法:44cm
自重:220g
オモリ負荷:約30~60g
ルアーウェイト:約15~20g
対象魚:シロギス、カサゴ、マガレイ、アイナメ、イシモチ、ハゼ他
▼検証結果
- コンパクトさ: 22/25点
- クオリティ: 19/25点
- 扱いやすさ: 19/25点
- コスパ: 23/25点
- 総合点: 83/100点
9位はGotureの「パックロッド」。通販サイトで人気の格安パックロッドで、サイズは他に180cm、210cm、240cm、300cm、330cmがあります。
自重は上位商品と比べるとやや重め。各パーツも上位商品に及ばない感はあります。ただ、レビューでは「45センチの黒ソイをタモ無しで抜いても折れなかった」「竿の曲がりが良い」などの高評価が多く見られました。
格安でコスパに優れたロッドです。さすがに品質では上位商品にかないませんが、初めてコンパクトロッドを扱う人にはいいでしょう
10位: お手頃だけど携帯性はイマイチ…プロマリン「PG サーフレンジャー」
プロマリン(PRO MARINE)
PG サーフレンジャー 15-270
実勢価格:2658円
全長:270cm
仕舞寸法:100cm
自重:184g
オモリ負荷:15号
対象魚:キス、カレイ、アイナメ、メゴチ、ハゼ
▼検証結果
- コンパクトさ: 19/25点
- クオリティ: 19/25点
- 扱いやすさ: 18/25点
- コスパ: 24/25点
- 総合点: 80/100点
10位はプロマリンの「PG サーフレンジャー 15-270」。継数3ということで、仕舞寸法が100cmと他より長めになっています。自重もやや重めで、携帯性は今ひとつと言ったところ。
しかし「サビキに使っている」「アナゴ釣りに使っている」といったビューが見られ、この1本で様々な釣りが楽しめそう。ファミリーフィッシングにはいいかもしれません。
継数が少ない分、仕舞寸法が長めになっていて携帯性に欠けます。クオリティも値段なりといった印象ですが、安さを重視する人にとっては魅力的なモデルかもしれません。
11位: サブロットとして使うのはアリ JINKING「初心者用ロッド」
JINKING
初心者用ロッド
実勢価格:2499円
全長:270cm
仕舞寸法:43cm
自重:210g
▼検証結果
- コンパクトさ: 19/25点
- クオリティ: 17/25点
- 扱いやすさ: 18/25点
- コスパ: 24/25点
- 総合点: 78/100点
残念ながら今回の比較テストでは、JINKINGの初心者用ロッドが最下位となってしまいました。
長さは他に180、210、240、300cmがあります。上位商品に比べてティップ部のガイドの数が少なかったりして、作りは今ひとつです。しかし、レビューでは「意外に丈夫」「相当硬い」などといった声がありました。
サーフからのカレイ釣りのように、何本も竿を出さなければいけないような場合には活躍するかもしれません。
以上、初心者でも使いやすい「コンパクトロッド」のおすすめ順ランキングでした。ロッドの購入を検討している方は参考にしてみてください。
価格や仕舞寸法はよいのですが、グリップ部の作りがいまひとつだったり、ティップ部のガイド数が少なかったりと作りはそれなりです。メインロッドというより、サブロッドとして備えておくのも手かもしれません。
コンパクトロッドを長く使うための注意点
最後にコンパクトロッドを長く使うための注意点を山口さんに解説してもらったので、こちらもあわせてご覧ください。
注意点1:ロッドは折れないように先から順に伸ばす
コンパクトロッドを伸ばすときに、グリップに近い方から伸ばす人を多く見かけますが、これは間違いです。先端から伸ばしていくのが正しいやり方です。
理由は穂先を折らないため。太い方から伸ばすと先端をどこかにぶつけたりして、穂先を折ってしまう可能性があるので要注意です!
注意点2:使用後はタオルで拭いて、無理に押し込まない
汚れたままの状態で片付けるのは劣化の元。長く使うためには、真水を含ませてから絞ったタオルで、ロッド全体を拭いてから片付けるようにしましょう。
また、ロッドを伸ばすときに強く引っ張り過ぎてしまい、うまく縮めることができない場合、無理に力を入れてねじ込むのはNG。ロッドが破損する恐れがあります。ロッドバンドなどをグリップに巻きつけ、ゆっくりとねじりながら押していくと比較的うまくしまえます。
いくらお手頃価格のロッドでも、「1回使い捨て」のような状態は避けたいもの。使用後のケアもお忘れなく!
以上、コンパクトロッドを長く使うための注意点でした。
4本継ぎのロッドです。2本継ぎに比べてセッティングや片付けが面倒というデメリットがありますが、仕舞寸法も短く持ち運びに便利。コンパクトロッドとしてはかなり作りが良く、感度、扱いやすさも抜群です。