災害時でも使いやすいカセットコンロは?
防災のための備えは必要ですが、近年は備えるべき製品も多様化しています。たとえば情報収集にスマホは必需品ですし、それを活用するためにモバイルバッテリーやポータブル電源の重要性が増しています。
そこで雑誌『MONOQLO』では「シン・防災グッズ」ということで、進化中のさまざまなグッズに注目して徹底検証しました。
とはいえ、ライフラインを維持する防災リュックや簡易トイレ、家具の転倒や破損を防ぐ耐震ツールなど、基本的な災害対策として最初に挙げられるものは従来から変わらず必要とされています。
水の備蓄をしている人は多いと思いますが、「飲み水だけ」というパターンが多いのではないでしょうか。
確かに飲み水の確保は重要ですが、衛生面や調理などを考慮すると「飲み水」だけでは不十分。ストレス軽減にもなる、暖かい食事や飲み物を作る燃料やグッズは大事になってきます。
そこで備えをおすすめしたいのが、カセットコンロです。
カセットコンロをとくに用意すべき人は?
ライフラインが止まることを想定すると、とくにカセットコンロを用意したいのが、お子さんや乳幼児、妊婦さんのいるご家庭です。
不安がる子どもたちをあたたかい食事や飲み物で安心させられますし、赤ちゃん用のミルクの温めや、哺乳瓶の煮沸などにもお湯は必要です。また、お湯があれば湯たんぽなどを作って暖をとることもできます。
カセットコンロのメリットは?
カセットコンロは、コンセントがない場所でも使用できるのが最大のメリット。非常時だけでなく、キャンプなどのアウトドアでも活躍してくれます。また、カセットコンロがあれば、食卓でアツアツの料理を食べられます。
アウトドアやキャンプのお供に
カセットコンロはコンセントがない場所でも火を使えるので便利。電源コードが必要ないので、コンロを置くスペースさえあれば、どこでも使えます。
キャンプでバーベキューはもちろん、お湯を沸かしてコーヒーやお茶を楽しむこともできます。
ただし、外での使用で注意しておきたいのが、風の影響。強風が吹いていると火が消えてしまうだけでなく、服やテントに燃え移る可能性があります。
風によって火が消えづらいタイプのコンロを使用するか、周りに風よけを設置するなどの対策をするのがおすすめです。
料理を食卓でアツアツのまま食べられる
また、カセットコンロがあれば、おでんやすき焼き、しゃぶしゃぶなど鍋を使った料理を家庭で作る際、食卓で最後までアツアツのまま楽しめます。
このように、カセットコンロは日常生活の中でも非常に役に立つアイテムです。
カセットコンロの選び方は?
ひとくちにカセットコンロと言っても、家庭用やアウトドア向けなどさまざまな種類があり、製品によって特徴が異なります。
おすすめ商品を紹介する前に、まずはカセットコンロを選ぶときのポイントを見ておきましょう。
選び方1:使う人数で選ぶ
家族で暮らしているなら多機能なものがおすすめ
家族での使用を考えているのであれば、多機能なものがおすすめです。料理のバリエーションも増えますし、家族や個人の好みに合わせた調理が可能です。
たとえば、火力を細かく調節することができる製品を選べば、さまざまな料理を最適な火加減で調理することができます。グリルパンやホットプレートとしても使用できる製品であれば、煮込み料理のみならず焼く料理や蒸す料理などにも使用可能です。
家族の人数が多い場合は、サイズが大きめのカセットコンロがおすすめです。家族全員分の鍋料理を作るとなると、大きい鍋を使うことが多くなります。
その場合、小さいカセットコンロだとバランスが悪くて安定しなかったり、火力が足りなくなったりする可能性があります。
五徳部分が比較的大きいサイズの鍋にも対応している製品を選ぶのがおすすめです。多機能な製品を選べばカセットコンロで家族全員分の料理がまかなえるので、料理の手間を省くことにもつながります。
一人暮らしならシンプルで省スペースのものがおすすめ
一人暮らしをしている方であれば、機能がシンプルでサイズの比較的小さいものがおすすめです。
一人暮らしの場合、鍋などの調理器具はそこまで大きくないはずです。あまりにも大きいサイズのカセットコンロを選んでしまうと鍋の底と五徳のサイズが合わず、火が通りにくくなってしまう可能性があります。
自分の作りたい料理の量や調理器具の大きさをある程度把握したうえで、適切なカセットコンロを選ぶと良いでしょう。
小さいサイズのカセットコンロは、カセットボンベのサイズも小さい場合があります。サイズが違うと火がつかないため、購入する際はカセットボンベのサイズも確認しておくと良いでしょう。
選び方2:火力と持続時間で選ぶ
カセットコンロは製品によって火力が異なります。火力が弱いと風に影響されたり、調理に時間がかかったりするので高火力のものを選ぶのがおすすめです。
また、カセットボンベ1本あたりの燃焼時間を示す連続燃焼時間も確認しておきましょう。今回のテストでは各製品の使用可能時間もテストしているので参考にしてみてください。
選び方3:安全機能をチェック
カセットコンロは、万が一の事故を防ぐ工夫や安全装置が搭載されています。
最近のモデルは、カセットボンベが過熱すると自動的に火が消える圧力感知安全装置や、つまみが「消」になっているときにだけカセットボンベが装着できる容器装着安全機能が搭載されています。
ほかにも、容器装着安全機構や立ち消え安全装置など製品によって搭載されている装置が異なるのでチェックしておきましょう。
また、マグネット式の受け口であればガスボンベの着脱が簡単。正しく装着できればカチッと音がするので、ご装着も防げます。
選び方4:お手入れのしやすさで選ぶ
使用後のお手入れのしさすさもチェックしましょう。五徳や汁受けに汚れが溜まりやすいため、パーツの取り外しができるものや、シンプルな構造だとお手入れがラクです。
カセットコンロのテスト方法は?
今回は雑誌「MONOQLO」が、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどネット通販で購入できるイワタニ(Iwatani)やアイリスオーヤマ(IRIS OHYAMA)など人気メーカーのカセットコンロをピックアップ。災害時も安心して使えるおすすめを探しました。
テストは、以下の3項目で行いました。
テスト1:加熱スピード
水温20℃の水1.8Lを最大火力で加熱した時、沸騰するまでの時間を計測。早く沸騰したものを高評価としました。
テスト2:省エネ性
加熱スピード検証で使用した際のガスの使用量を計測・評価しました。
テスト3:使用可能時間
新品のガス缶1本を最大火力で使用した際に使い切るまでどれだけの時間がかかったかを計測。長時間火を使えたものを高評価としました。
それでは、テスト結果が評価の高かった順に、カセットコンロのおすすめ商品を紹介します。
カセットコンロのおすすめは?
実際に使ってみてわかったた、カセットコンロのおすすめランキングです。それぞれの項目を緑のボタンで並べ替えられるので、商品選びの参考にしてみてくださいね。
商品 | |||||
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アイリスオーヤマカセットコンロ アルミニウム オフホワイト IGC-E1-W
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33cm |
27.4cm |
8.6cm |
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TTS火子ちゃん カセットコンロ フッ素加工 ネイビー TS35-5
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岩谷産業カセットフー 達人 スリムベータ CB-BS-1
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ニチネンマイコンロ・ブレイズ KC-338A
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【1位】アイリスオーヤマ「カセットコンロ アルミニウム オフホワイト」
- アイリスオーヤマカセットコンロ アルミニウム オフホワイト IGC-E1-W
- 実勢価格: ¥2,980〜
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アイテム毎日更新中!楽天市場で見る¥2,981〜
- 加熱スピード
- 省エネ性
- 使用可能時間
抜け目のない評価のアイリスが1位!
カセットコンロのおすすめランキングでベストバイに選ばれたのは、A+評価のアイリスオーヤマ「カセットコンロ アルミニウム オフホワイト IGC-E1-W」でした!
災害時でも衛生用や食品の調理などでお湯を使う機会は多く、コンロは重要です。
今回4製品を比較したところ、ベストはアイリスに。加熱性能に加え、使用可能時間の長さが決め手です。
ガスの消費が気になる人におすすめです。
- おすすめポイント
-
- 他製品よりも使用可能時間が長め
- 加熱スピートが速い
- 幅
- 33cm
- 奥行
- 27.4cm
- 高さ
- 8.6cm
- 型番
- IGC-E1-W
テスト結果
- 95℃に達する時間:392秒
- 沸騰に使用したガス使用量:27.52g
- ボンベ1本を使い切る時間:95分4秒
加熱スピード
水温20℃の水1.8Lを加熱すると、約6分半で沸騰。実用的なスピードです。
省エネ性
1本あたり250gのガスが入っているので、環境によりますが単純計算だと約9回は使えます。
使用可能時間
数分差ですが今回のテストでは他製品より長め。少しでも長く使いたいならおすすめです。
【1位】TTS「火子ちゃん カセットコンロ フッ素加工」
- TTS火子ちゃん カセットコンロ フッ素加工 ネイビー TS35-5
- 実勢価格: ¥3,278〜
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- 加熱スピード
- 省エネ性
- 使用可能時間
TTS(ティーティーエス)「火子ちゃん カセットコンロ フッ素加工 ネイビー TS35-5」はカセットコンロのおすすめランキングでA+評価を獲得しました!
ほぼベストと同性能ですが、使用可能時間で5分ほどの差が。
ちなみに火力調整などの使い勝手面ですが、どの製品も大きな差はありませんでした。
- 型番
- TS35-5
テスト結果
- 95℃に達する時間:380秒
- 沸騰に使用したガス使用量:28.01g
- ボンベ1本を使い切る時間:90分10秒
【3位】岩谷産業「カセットフー 達人 スリムベータ」
- 岩谷産業カセットフー 達人 スリムベータ CB-BS-1
- 実勢価格: ¥3,512〜
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- 加熱スピード
- 省エネ性
- 使用可能時間
岩谷産業「カセットフー 達人 スリムベータ CB-BS-1」はカセットコンロのおすすめランキングでA評価を獲得しました。
ベストバイと比べて沸騰に要する時間が1分ほど違います。
ただ連続してお湯が必要になる場面ならまだしも、1度沸かす程度ならストレスは感じないです。
- 型番
- CB-BS-1
テスト結果
- 95℃に達する時間:450秒
- 沸騰に使用したガス使用量:27.63g
- ボンベ1本を使い切る時間:91分28秒
【4位】ニチネン「マイコンロ・ブレイズ」
- ニチネンマイコンロ・ブレイズ KC-338A
- 実勢価格: ¥2,400〜
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アイテム毎日更新中!楽天市場で見る¥2,400〜
- 加熱スピード
- 省エネ性
- 使用可能時間
ニチネン(Nitinen)「マイコンロ・ブレイズ KC-338A」はカセットコンロのおすすめランキングでB評価となりました。
加熱性能などで大きな問題はないのですが、ベストと比べて使用可能時間に10分ほどの差がありました。
連続して使用する場合は注意が必要かもしれません。
- 型番
- KC-338A
テスト結果
- 95℃に達する時間:439秒
- 沸騰に使用したガス使用量:28.07g
- ボンベ1本を使い切る時間:86分5秒
カセットコンロのおすすめ まとめ
以上、カセットコンロのおすすめランキングでした。
今回、ベストバイに選ばれたのはアイリスオーヤマ「カセットコンロ アルミニウム オフホワイト IGC-E1-W」でした。
カセットコンロのおすすめ
アイリスオーヤマ
カセットコンロ アルミニウム オフホワイト
IGC-E1-W
今回比較したカセットコンロで差が出たのが、使用可能時間です。
ベストバイとなったアイリスオーヤマ「カセットコンロ アルミニウム オフホワイト IGC-E1-W」は、水温20℃の水1.8Lを約6分半で沸騰させました。実用的なスピードで、すぐ使いたいときも問題ありません。
小さな差ではありますが、何かと物資が不足しがちな災害時ですから、少しでも長く使えるに越したことはないといえます。
避難生活でもお湯が使えるということは、食事の楽しみが増え、精神的に落ち着けるという大きなメリットがあります。優秀なカセットコンロを、予備のガスボンベ(カセットボンベ)と合わせて備えておくのがおすすめです。
あれば災害時だけでなく、日常生活でも便利なので、ぜひ購入の際は参考にしてみてくださいね。
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