“安い=まずい”は、じつは間違い調理法次第で美味しく変わります!
スーパーなどで安いお肉を買って、「美味しくないけど、こんなもんか…」と思っている方に朗報です。諦めるのはまだ早い!
調理方法によっては、そのお肉、ごちそうに大変身しちゃうんです!
ということで今回は、お肉に精通するプロ監修のもと、幅広い年齢層に馴染みのある「牛丼」にフォーカス。美味しく食べるための調理法4パターンをテストしました。
美味しく食べる方法はもちろんですが、やっちゃうとまずくなる方法も見つけました。日々のお料理に取り入れてみてください。
調理法実践前の注意点をひとつ。本記事では、お肉を美味しく食べる調理法として“低温調理法”を推奨、プロ監修のもと、予熱を使って安全にお肉が食べられる方法をご提案しています。
しかし、お肉の種類や状態、季節、賞味期限などに関連する諸条件、高齢者の方、小さなお子さん、妊婦さんなどの抵抗力が低い身体条件によっては、実践する上で十分な注意が必要になる場合があります。予めご了承ください。
“美味しい牛丼”の調理法は?安い切り落とし肉で調理テスト!
今回、美味しい牛丼の調理法を探るために使用したお肉は、火を通しすぎるとかたくなりやすい牛の切り落とし肉。
どうやって調理したら、ふわふわのおいしい牛丼になるのか? 4パターンの調理法を用いてテストしました。
▼テストで使用した材料・調味料はコチラ
[材料]
・切り落とし肉100g
・たまねぎ1/2 (くし切り)
[調味料]
・割り下 適量
▼テストした4パターンの調理法はコチラ
[パターン1]お肉をしゃぶしゃぶする
[パターン2]炒めて煮る
[パターン3]短時間で煮る
[パターン4]長時間煮込む
果たしてどの調理法が、切り落とし肉をふわふわにするのか…。気になる結果を見ていきましょう。
味に感動! 切り落とし肉は「しゃぶしゃぶ」するのが大正解!
切り落とし肉が1番ふんわりしたのは、お肉をしゃぶしゃぶする調理法でした。
お肉を割り下にサッとくぐらせるだけで、切り落とし肉がしっとりふわふわに。食べると「いつもの牛丼じゃな~い!」と感動すること間違いなしです。
▼感動を読んだ調理法はコチラ
[手順1] 割り下の中に玉ねぎを入れ、玉ねぎが割り下をしっかり吸ってクタクタになるまで、中火で10分煮込みます。
[手順2] 弱火にし、菜箸で切り落とし肉を少量とって、しゃぶしゃぶするように割り下にお肉をくぐらせます。火を通しすぎて固くならないよう、お肉を加熱するのは、30秒ほどに。
ここでのポイントは、少しずつお肉を菜箸で取って、丁寧に加熱していくこと! 一気にお肉を加熱すると調整が難しいので、少しずつ入れて均一に火を通しましょう。
[手順3] 加熱後のお肉は、順次別のお皿にあげておきます。お肉に火を通し終わったら、全部のお肉を鍋に戻します。戻したら、すぐ火を止めて、予熱でお肉が固くならないうちにごはんにのせましょう。
▼完成した状態がコチラ
お肉が赤く見えますが、牛肉なので問題なし
赤身の風味が楽しめるうえ、お店の牛丼よりもおいしい、最高の牛丼が味わえます。(※前述の調理法実践前の注意点ご参照)
次にテストした調理法では、いかにもお店っぽい牛丼が完成しました。
“いかにもお店”なやわらか牛丼は短時間煮ることで作れました
お店で食べるようなやわらか~い牛丼を味わえるのが、定番の短時間煮る作り方です
お肉に火が通りすぎないように、玉ねぎを先に入れるのがポイント。味が染みてて程よい食感を味わえるので、バランスの良い牛丼を楽しめます
▼お店っぽい牛丼の調理法はコチラ
[手順1] 割り下に玉ねぎを加え、中火で10分ほど煮ます。玉ねぎがクタクタになるまで煮ると、玉ねぎの甘みを引き出すことができますよ。玉ねぎがこれくらいになると、味もしっかり染み込みます。
[手順2] 切り落とし肉を加え、中火で2~3分煮ます。菜箸を使って、お肉が固くなっていないかチェックしましょう。割り下が煮詰まってしまったら、水を足して調整します。
ここでのポイントは、お肉に火が通りすぎないようにすること! 2~3分で加熱を止めましょう。
[手順3] 固くなりすぎない程度にお肉に火が通ったら、火を止めてご飯にのせます。肉汁が溶け込んだ割り下をご飯にかけて、ツユダク状態にして食べると、さらにおいしさアップ!
お店の牛丼がお家で作れたら、ちょっとうれしいですよね。次にご紹介するのは、牛の香ばしいにおいが引き立つ調理法です
新感覚“香ばしい牛丼”炒めて煮ると香りが違う!
お肉のやわらかさは少しなくなってしまったけど、香ばしさが感じられた炒めて煮る調理法。焼くことで香りがよくなり、味わい深い牛丼になりました。
▼香ばしい牛丼の調理法はコチラ
[手順1] フライパンにお肉と玉ねぎを入れ、焼き色がしっかりつくまで中火で炒めます。やわらかさを残したまま香ばしさをつけたいなら、お肉は片側だけ焼くようにすると○。
ポイントは、しっかり焼き目をつけて香ばしさを出すこと! 玉ねぎは、しんなりするまで炒めます。
[手順2] 全体的に火が通ったら、フライパンに少しずつ割り下を入れていきます。中火で煮ていき、ひと煮立ちしたら弱火にして、10分ほど煮込みましょう。このときに、一度お肉を取り出してもOK。
[手順3] 玉ねぎが好みのやわらかさになったら、火を止めてご飯にのせます。肉を取り出していた場合は、フライパンに戻してからひと煮立ちしたらさせましょう。
玉ねぎがくたっとするまで煮込んでから、お肉を入れるとよりおいしい!
ひと煮立ちさせることで、お肉と割り下の味がなじみますよ。
最後に紹介するのは、やっちゃダメなNG調理法です。同じ轍を踏まないように、何がダメなのかも注意して読んでみてください。
食感ダメで味気もダメ…長時間煮る料理はNGでした
味がシミシミになると思っていた長時間煮込む調理法は、お肉がパッサパサになるという結果に…。お肉の風味が弱くなってしまい、調味料の味ばかりが目立つ、目立つ…。
▼マネしちゃダメな調理法はコチラ
[手順1] 鍋にお肉と玉ねぎと割り下を入れ、弱火で煮込みます。しっかり煮込むので、お肉の状態を確認せずにそのまま放置でOK。
[手順2] 煮詰まってしまったら、水を足します。味が濃くなりすぎないよう、様子を見ながら煮ていきましょう。
[手順3] 水を足しながら、30分煮込みます。煮込み終わったら、味を調えて火を止めてご飯にのせます。
30分も煮た結果、玉ねぎが煮込まれすぎて、クタクタを通りこしグジュグジュに……。
お肉の味がぜ~んぶ割り下の方に出てしまっているので、牛肉自体の味も薄れ気味。まあ、スープとしてはアリかも…?
牛丼は割り下も重要!絶賛される割り下の材料はコレ
牛丼は、お肉のほかに割り下の味も重要になってきますよね。そして割り下はお酒が決め手になることが多いんです。なので、どのお酒を使った割り下がおいしいのか、コチラもテスト!
日本酒・赤ワイン・白ワインと、3種類のお酒を試した結果、このようになりました!
[日本酒を試した結果は?]
1番おいしかったのは、日本酒の割り下でした! 程よい甘みの日本酒は、お肉にピッタリ。コクもしっかりと感じられました。
[赤ワインを試した結果は?]
赤ワインは牛肉との相性が良いのですが、個性が強いので好き嫌いが分かれそうな味でした。でも、コクはしっかり出ていましたよ!
[白ワインを試した結果は?]
3つの中で微妙だったのが、白ワイン。甘みとコクが大事な割り下なのに、酸味が気になってしまいます。
以上、安い切り落とし肉でもふわふわの美味しい牛丼を作るための調理法テストでした。調理法を工夫するだけで、極上の牛丼に変身させることができますよ。「安いから…」「固いから…」と諦めず、この記事を参考に、お肉をおいしく調理してみてくださいね。
お店で食べるスタンダードな牛丼が好きなら、これがオススメです!