今、プライベート家電(PB家電)がアツいんです！
安さが魅力でここ最近注目されているのが「プライベートブランド(PB)家電」。雑誌「家電批評」編集部では10ブランドの製品を集め生活家電の大テストを行いました。
製品と品質を伴うコスパ最強のアイテムが見つかるのか注目です。
Q. そもそも、プライベート家電(PB家電)ってなに？
A. PB(プライベートブランド)＝自社ブランド。ちなみに反対はNB＝ナショナルブランドです。PB(プライベートブランド)＝自社ブランド。ちなみに反対はNB＝ナショナルブランドです。
家電業界では一般的に製品開発や製造と販売する小売業は全く別の企業が担っています。
しかし、最近ではスーパーやホームセンター（ニトリやイオン）、家電量販店（エディオンやビックカメラ）などの小売・流通企業が家電の製品企画に乗り出し、自社ブランド（プライベートブランド）で売り出したりする例が増えてきました。
なお、PB家電の開発・製造は「ハイアール」「美的集団」などの中国系の家電メーカーや「シロカ」や「アイリスオーヤマ」などの国内中堅メーカーが担う例が多いです。
Q. プライベート家電(PB家電)のメリットは？
A. プライベート家電(PB家電)のメリットは、なんと言っても「低価格が期待できる」こと。
卸売業者やメーカーと小売の中間に入っている企業を省け、低価格を実現しやすいのが消費者最大のメリットといえます。また、余計な機能を省いたシンプルな製品が多い傾向です。
今回はDCモータータイプのサーキュレーターを比較！
部屋の空気を循環させて暖房や冷房の効率をアップしたり梅雨時の部屋干しの時短効果など、一年を通して活躍するのがサーキュレーター。
今回は、DCモータータイプに限定し、プライベードブランド(PB)の6製品で比較検証を行いました。
今回テストする「サーキュレーター」のブランドはこちら！
Amazon「Amazonベーシック」
シンプルなデザインで定番の機能を備えた製品を、手頃な価格で販売しており、Amazonユーザーなら一度は見たことがあるのではないでしょうか。
ガジェットの印象が強いですが、生活家電も販売しています。
イオン(AEON)「ホームコーディ」
イオンのホームコーディは、「トップバリュ ホームコーディ」シリーズを展開するほか、専門店「ホームコーディ」として出店しています。
日用品や食器、寝具や枕、家電など幅広く発売中。
エディオン(EDION)「e angle」
いろんな角度から商品を見つめ生み出されたのが、「e angle」なんだそう。
シンプルなデザインのものからくすみカラーといった、かわいいデザ インの家電まで、多種をラインナップ中。
ニトリ「ニトリ」
さまざまなPB家電を展開し、今回テストするドラム式洗濯機の発売でも話題になりました。
エディオンとの共同開発も行っています。
MUJI「無印良品」
衣服や生活雑貨、食品のイメージが強いですが、家電も多数展開中。無機質なデザインがオシャレで人気製品も多いです。
PB家電の先駆けのひとつです。
ビックカメラ「ORIGINAL BASIC」
乾電池などから生活家電まで、生活必需品を安価に展開中。
1カテゴリーに1製品のみ製品化がモットーで、赤いパッケージが目印です。
安いサーキュレーターの選び方は？
全6項目を専門家がチェック
※風量は「最強モード」に設定して検証しました。
テスト1：風のムラ
テスト2：風速×範囲
テスト3：最大風速
最強モード時の風速をマス目状に測定しカラーチャートを作成。風の出方やムラの少なさを視覚的に評価しました。
また、その結果から製品ごとの全風量と最大風速を抽出しています。
テスト4：静音性
ファンの中心から一定の距離に騒音計を設置。最強と最弱モード時の稼働音を測定しました。
テスト5：消費電力
ワットモニターで最強と最弱モード時の消費電力を一定時間測定し比較しました。
テスト6：使い勝手
風量モード数や首振り機能に加え、操作性や持ちやすさ、コンパクトさ、安全性、メンテナンス、付加機能の全8項目を識者が判定しました。
安いサーキュレーターのおすすめは？
プロと一緒に実際に使ってみた、安いサーキュレーターのおすすめランキングです。それぞれの項目を緑のボタンで並べ替えられるので、商品選びの参考にしてみてくださいね。
| 商品 | おすすめポイント | |||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
エディオンe angle ANGVA-FA15-DC
 |
|
最大風速も強くムラも少ない風質／3つの運転モード搭載／「ここピタ機能」で風向きを微調整可能 |
218mm |
218mm |
308mm |
1.8kg(約) |
8段階 |
|||||||
イオンホームコーディ HC-SD181
 |
|
操作パネルが見やすくわかりやすい／強めの風速とムラの少ない気流 |
230mm |
220mm |
332mm |
1.9kg(約) |
5段階 |
|||||||
無印良品MJ-OCF18
 |
|
広範囲に広がるムラのない風質／上下2段階、左右4段階の首振り機能 |
218mm(約) |
282mm(約) |
343mm(約) |
2.0kg(約) |
3段階 |
|||||||
ビックカメラORIGINAL BASIC OBR-DC181
 |
|
3つの運転モードを搭載／コンパクトで機能も充実 |
200mm(約) |
177mm(約) |
286mm(約) |
1.4kg(約) |
12段階 |
|||||||
ニトリSS01NC
 |
|
コンパクトなサイズ／リズムモード搭載 |
207mm |
198mm |
278mm |
1.4kg(約) |
5段階 |
|||||||
AmazonAmazonベーシック FC18-23ER
 |
|
風質はムラが少なく良好／5000円以下(検証時)とお手頃プライス |
220mm |
231.9mm |
327.9mm |
5段階 |
【1位】エディオン「e angle ANGVA-FA15-DC」
![家電批評: ベストバイ[リボンなし]](https://360life.ismcdn.jp/mwimgs/b/3/100wm/img_b3288d40ddd40fcbbae4c094af12cf8323865.png)
- 最大風速
- 風のムラ
- 風速×範囲
- 静音性
- 消費電力
- 使い勝手
- おすすめポイント
-
- 最大風速も強くムラも少ない風質
- 3つの運転モード搭載
- 「ここピタ機能」で風向きを微調整可能
- がっかりポイント
-
- 強モードはやや運転音が気になる
- 幅
- 218mm
- 奥行
- 218mm
- 高さ
- 308mm
- 重量
- 1.8kg(約)
- 風量切替
- 8段階
まっすぐきれいな円筒状の気流でムラが少ない点も高評価です。
羽根サイズ・枚数
- 羽根径16.4cm
- 3枚羽根
【最大風速&風のムラ】ムラの少ない直進的な気流。最大風速も6製品中でトップ
最大風速：5.8m/s
ムラはほとんどなくきれいな放射円状の気流で、最大風速は5.8m/sと6製品中でトップの強さです。
狙った位置に空気を届けて効率よく空気を循環できるので、サーキュレーターとしての実力は申し分ないといえます。
【使い勝手】風向きを微調整できる「ここピタ機能」が便利
ここピタ機能
ベストな風向きの位置まで「首振り待ち」が必要な製品が多いなか、好みの位置で止めて微調整もできる「ここピタ機能」が便利です。まさにこんな機能が欲しかった！
風向きを簡単に微調整できる「ここピタ機能」は重宝しそうです。
3つのモード搭載で操作性も抜群
運転モード
「リズム」「おやすみ」「衣類乾燥」と3つのモードを搭載。段階的に風量を弱めていく「おやすみ」モード時は、スイッチライトの明るさも通常時より減光します。
メンテナンス
工具を使わず、ファンや前後のカバーまですべて取り外せるのでメンテナンスは比較的容易です。
本体のモーター軸や取り外したパーツはふきんなどでお手入れが可能です。
【静音性】風量レベル1～3は静かだが風量4以上は稼働音がやや気になる
静音モード(風量1〜3)は意識しないと音が聞こえないほど静かですが、最強モード時は60dB以上とかなり耳障りなレベルです。
夜間や寝室では、静音やおやすみモードの使用が必須です。
風量レベル4以上は音が大きいので、一気に空気を循環させるなど短時間での使用がおすすめ。
【消費電力】最強モードはやや消費が多め。最弱モードはかなり省エネ
※「電気代」は1kWh31円。年間電気代は1日3時間365日使用した場合で計算しています。
最大運転時は16.4Wと今回の製品中で最も電力を消費しましたが、最小時は1.1Wとかなりの省エネです。
長時間の使用では風量1〜3を推奨します。
最大運転時の風は強いので電力消費も大きめ。状況に応じて弱めのモードを併用しましょう。
【2位】イオン「ホームコーディ HC-SD181」
- イオンホームコーディ HC-SD181
- 実勢価格: ¥6,578〜
- 最大風速
- 風のムラ
- 風速×範囲
- 静音性
- 消費電力
- 使い勝手
- おすすめポイント
-
- 操作パネルが見やすくわかりやすい
- 強めの風速とムラの少ない気流
- がっかりポイント
-
- 機能はややシンプル
- 前ガードは外せるが羽根は外せない
- 幅
- 230mm
- 奥行
- 220mm
- 高さ
- 332mm
- 重量
- 1.9kg(約)
- 風量切替
- 5段階
操作パネルが見やすくてボタンも大きい。どんな世代でも使いやすい仕様はさすがイオンです。
【最大風速&風のムラ】やや横長の気流ですが風速や風量は合格点
最大風速：5.4m/s
スモークマシンのテストでは、ややバラつきはあるものの直進性の高い気流で遠い距離まで風を運びました。
最大風速も5.4m/sと強めなので、室内の空気をしっかり循環できる性能がありそうです。
【使い勝手】直感的に使えて視認性に優れた操作パネル
操作性
操作パネルの表示は日本語とアイコンを併用しています。機能はシンプルですが、取説なしで使えるわかりやすさは高評価でした。
【3位】無印良品「MJ-OCF18」
- 最大風速
- 風のムラ
- 風速×範囲
- 静音性
- 消費電力
- 使い勝手
- おすすめポイント
-
- 広範囲に広がるムラのない風質
- 上下2段階、左右4段階の首振り機能
- がっかりポイント
-
- 風量切替は3段階のみで風速は弱い
- リモコンが付属しない
- 幅
- 218mm(約)
- 奥行
- 282mm(約)
- 高さ
- 343mm(約)
- 重量
- 2.0kg(約)
- 風量切替
- 3段階
- 型番
- LA1SBA3A
【最大風速&風のムラ】風速は強くないもののムラのない気流
最大風速：3.9m/s
羽根径が24cmと6製品中で最も大きく、ムラのない気流が広範囲に広がり風量も多めです。
ただし、最大風速は3.9m/sと弱いです。
前面ガードの中央部にアロマケースを搭載しています。風とともにアロマの香りも楽しめます。
操作しづらいのにリモコンは付属しない
羽根部分よりも台座が小さく、特に正面を向いているときは羽根がジャマで操作しづらいです。
しかもリモコンもありません。開発者の意図がわかりません。
【3位】ビックカメラ「ORIGINAL BASIC OBR-DC181」
- ビックカメラORIGINAL BASIC OBR-DC181
- 実勢価格: ¥6,980〜
- 最大風速
- 風のムラ
- 風速×範囲
- 静音性
- 消費電力
- 使い勝手
- おすすめポイント
-
- 3つの運転モードを搭載
- コンパクトで機能も充実
- がっかりポイント
-
- 風量切替は12段階だが風速は弱い
- 風のムラが多く片側に寄った風質
- 幅
- 200mm(約)
- 奥行
- 177mm(約)
- 高さ
- 286mm(約)
- 重量
- 1.4kg(約)
- 風量切替
- 12段階
【最大風速&風のムラ】最強モードでも風速は弱めで風ムラが多い
最大風速3.7m/s
風ムラが多く、風の流れが片側に寄るので蛇行してしまい直進しません。
最大風速も3.7m/sと弱めで、部屋の隅々まで風を届けるにはややパワー不足です。
【使い勝手】運転モードや風量切替は充実。ただし操作性はもう一歩
運転モード
運転モードは「リズム」「おやすみ」「衣類乾燥」の3種類を搭載しています。
風量切替
風量切替はアップのみの一方通行で、下げられないのが不便です。
【5位】ニトリ「SS01NC」
- ニトリSS01NC
- 実勢価格: ¥5,990〜
- 最大風速
- 風のムラ
- 風速×範囲
- 静音性
- 消費電力
- 使い勝手
- おすすめポイント
-
- コンパクトなサイズ
- リズムモード搭載
- がっかりポイント
-
- 操作パネルの表示が見づらい
- メンテナンス面がイマイチ
- 幅
- 207mm
- 奥行
- 198mm
- 高さ
- 278mm
- 重量
- 1.4kg(約)
- 風量切替
- 5段階
【最大風速&風のムラ】風速は弱めで風の範囲が横長で狭め
最大風速4.2m/s
横長の気流で風の範囲も狭く、ややムラがあります。最大風速も4.2m/sと強くはありません。
操作性
操作パネルの表示はアイコンのみ。視認性はよくありません。
【6位】Amazon「Amazonベーシック FC18-23ER」
- 最大風速
- 風のムラ
- 風速×範囲
- 静音性
- 消費電力
- 使い勝手
- おすすめポイント
-
- 風質はムラが少なく良好
- 5000円以下(検証時)とお手頃プライス
- がっかりポイント
-
- 機能面は物足りない
- 運転音がややうるさい
- 幅
- 220mm
- 奥行
- 231.9mm
- 高さ
- 327.9mm
- 風量切替
- 5段階
- 型番
- DH2218-JP
【最大風速&風のムラ】風の範囲はやや狭いがムラが少なく左右対称の風質
最大風速5.4m/s
最大風速は5.4m/sで風のムラも少ないので、室内の空気を循環させるには十分な性能です。
操作性
操作パネルはアイコンだけですが、表示はわかりやすいです。
まとめ：風質のよさも使いやすさもエディオンの圧勝！コスパならイオンもあり
以上、安いサーキュレーターのおすすめランキングでした。
ベストバイに選ばれたエディオン「e angle ANGVA-FA15-DC」は、風質のよさだけでなく、操作性のよさやメンテのしやすさ、他製品にない独自機能を備えるなど、多くのテスト項目で高スコアを獲得しました。特に機能面の充実ぶりは、今回の製品中ではダントツです。
2位となったイオン「ホームコーディ HC-SD181」は、機能こそシンプルですが、部屋の空気を循環させるサーキュレーターとしての性能は十分。見ただけですぐに使える親切な表示は家電のプロも絶賛でした。
上位2製品は、サーキュレーターとして最も重要な風質の評価が高いだけでなく、大きな弱点がないのがポイント。機能面を重視するならエディオン「e angle ANGVA-FA15-DC」、コスパと操作しやすさで選ぶならイオン「ホームコーディ HC-SD181」がおすすめです。
3位の無印良品「MJ-OCF18」はムラのない広範囲の風質は高評価でしたが、風速はやや弱め。首振り機能が充実しており、羽根も大きめなので、小型扇風機としても活用できそうです。
4位のビックカメラ「ORIGINAL BASIC OBR-DC181」、5位のニトリ「SS01NC」は他製品よりも圧倒的にコンパクトで、狭い場所でも設置できるのはメリットです。
6位となったAmazon「Amazonベーシック FC18-23ER」ですが、5000円を切る価格(検証時)は魅力です。価格重視なら選ぶ価値はあります。
3位以下の製品にはそれぞれに苦手分野もあります。弱点を理解した上での購入ならアリでしょう。
安いサーキュレーターのおすすめ
エディオン
e angle ANGVA-FA15-DC
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白モノ家電が多い印象ですが、黒モノも今後増えていきそうです。