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掃除機は今やコードレス全盛期! ダイソン型が売れています
ちょっと前まで掃除機と言えば、大きな本体を引き連れてゴロゴロと家中を回る「キャニスター」タイプが一般的でした。しかし、最近ではダイソンの登場もあり、コードレスのスティック型が人気となっています。
コードレスタイプの魅力は、コンセントの場所に縛られない手軽さが一番。また、これはダイソンの影響が大きいですが、スタイリッシュで「人に見せられる」デザインも人気の理由でしょう。
何が違う? どう選ぶ? タイプごとのポイントを解説!
主流は「スティック」型に移行しつつある掃除機ですが、そもそもどのような種類、特徴があるのか、ここでは解説していきます。
1.スティック型
コードレスのスティック型は今後の主役になることが予想される代表的な形です。厳密言えばコードレスではなく、ケーブル有りの製品も存在しますが、売れ筋のほとんどはコードレスなので、スティック=コードレスという認識でもOKです。
毎日使うことにも適した使い勝手の良さやデザイン性の高さが魅力です。従来は吸引力やバッテリー持ちに課題がありましたが、いずれもダイソンが解決案を提案できたことで、今や弱点の少ない形に進化しました。
また、スティック型は、着脱式でハンディタイプにもなる製品が多いです。ハンディタイプのみで販売される製品もありますが、よほど使い方が決まっている以外は、スティック型として購入するのがお得でしょう。
2.キャニスター型
ザ・掃除機とも言える、従来までの代表的な形です。コンセントからの電源を取るため吸引力の面では優位性がある反面、本体の大きさ、重さも相まって、使い勝手ではどうしてもコードレスタイプには劣ります。
ただ、最近ではその弱点を解消したコンパクトタイプも登場。また、スティック型には少ない「紙パック式」のゴミ捨て方式には清潔さがあります。格安でも吸引力に優れる製品も多いなど、まだまだ捨てたものではありません。
3.ロボット掃除機
「ルンバ」で有名なのがこのロボット掃除機です。「スイッチひとつで全自動お掃除!」…と聞くと、良いことづくめに聞こえますが、掃除途中で止まってしまったり、部屋の隅々までとはいかない掃除範囲など、課題もあるジャンルです。
これ一台ですべて完結とはいかないことも多いので、あくまで補助的な役割として考えるのがいいでしょう。
ふとん掃除も最近では スティック型で兼用できます
掃除機には布団専用の製品もあります。代表的なブランドは色んな意味で話題になった「レイコップ」です。当初は、「UVライトでダニを殺す」と話題になり、販売台数も100万台を超えるなど、大ヒットとなりました。ただ、その後、弊社の実験調査ではダニが死んでいないことを確認。その効果には疑問符が付きました。
◎布団(ふとん)掃除機:レイコップ
現在ではUVに頼ることなくダニを吸引できるよう製品も登場し、ふとん掃除機そのものがダメということはありません。ただ、コードレス掃除機の中には、ふとん用のブラシが付属し、兼用できる製品もあります。
こちらはダイソンです。他にもふとん用ブラシが付属する製品はあるので、コードレス掃除機でふとん掃除もしたいという人は、付属品をよく確認してから購入するようにしましょう、
買いの大本命はダイソンorマキタ! 全10製品をテストしました
では、いざコードレス掃除機を選ぶならどの製品がいいのでしょうか? 忘れてはいけない2台ブランドが「ダイソン」と「マキタ」です。
前述したとおり、コードレス掃除機の弱点を、次々と解消したダイソンは、日本でもスティック型の代名詞となるほどのブランドになりました。最近では「掃除機をすべてコードレスにする」と明言したこともあり、ベストバイ候補の大本命です。
新幹線の清掃や、ビル掃除など、業務用の掃除機として評価の高かったマキタ。その噂が広がり、一般家庭用にも愛用されるようになりました。今ではAmazonや家電販売店でも購入できるように、こちらもコードレス掃除機選びの本命です。
▼10製品テストの詳細はコチラ
今回は、上記の2台メーカーに加え、人気モデルから新製品まで、10機種をピックアップ。各性能の並列テストを行い、結果は最高をS、以降をA~Cの3段階で評価しました。
自宅で1カ月使ってみっちりテストしたことから、吸引力や稼働時間、騒音などのスペックだけでなく、メリット・デメリットまで判明。もちろん、その結果はしかとランキングに盛り込んでいます。
さぁ、いざ、ガチンコ検証の結果発表です!
新たな大本命に「日立」が登場! ストレスフリーの究極系でした
ダイソン、マキタに次ぐ第三のベストバイに輝いたのは、日立 パワーブースト サイクロン PV-BE400でした。最近のコードレススティックはダイソンのように本体が手元の高い位置にあり、パイプ・ヘッドの順に接続していくタイプが多数を占めていますが、本機は重心が低い位置にあって自立するタイプ。
日立(HITACHI)
パワーブースト
サイクロン PV-BE400
実勢価格:2万7362円
サイズ:W230×D255×H840~1075mm
重量:2.5kg
連続使用時間:約8分(強)、約40分(標準)
パイプ部分が本体と一体化したこのタイプは、コードレス以前のスティック掃除機によく見られた形状ですが、重心が低く掃除中に腕に負荷がかかりにくいメリットがある反面、取り回しの融通がききにくい面もあります。しかし、本機は独自の変形機構により、その弱点を見事に克服しています。
テスト結果はこちら
ハンディにも変身するから 使いたい時にサッと使えて便利です
本機最大の特長がこちら、ハンドルの変形機構。パイプを最短にした状態でハンドルを回すと、根元を起点にハンドルが回転し、ヘッドを外すとブラシアタッチメントが引き出せて、すぐにハンディとして使えます。「変形ロボのようなメカっぽさが男性の心もくすぐる」とは、フリーライターの小枝祐基氏。
比較的重量のある本機ですが、ハンドル位置が変わることで持ち上げた際に腕にかかる負担も軽減されます。なにより、パイプを外してアタッチメントを換装して……という手間をかけずにハンディが使える手軽さは、ストレスフリーのひと言。持ち手をクルッと回転させると、裏にはハンディ用のスイッチが。使い勝手へのこだわりが感じられます。
ハンディとしての使用感も十分に維持しています。
ユーザーの使い勝手がよく考えられていて、かゆいところに手が届く、日立のパワーブースト サイクロン PV-BE400。しかし、気になるのはやはり性能です。早速、実力をみてみましょう。
カーペットはひと押しでキレイに! 集塵力もゴミ捨ても申し分なしです
まずは集塵力のテスト結果から。床掃除のキモとなるヘッドは、モーター駆動方式のパワフルスマートヘッド(幅25cm)を搭載。かけ心地は軽やかです。
フローリングでは前方の壁際に若干の吸い残しが見られたものの、多少床から浮かせることで最終的にはキレイに吸い取れました。
他機種では吸い残しが多発したカーペットですが、写真のとおり、ワンストロークでかなりキレイに吸い切っています。
細かなコーヒー粉も回収ができていて、カーペットとの相性はかなり良さそうです。重心が低いため、力をかけずともヘッドがしっかりと接地しやすく、ストロークの際に余計な隙間などが発生しなかった点も奏功したのかもしれません。
ゴミ捨てもワンタッチでOK。底が開くタイプのダストケースは以前のダイソンを思わせます。ケース部は分解できて、もちろん水洗いできます。
騒音のテストでも、音の大きさ自体は標準的でしたが、耳障りな高音もなく許容範囲でした。
3段階に伸縮するパイプと明るさ、 充電のしやすさもお見事です
続いては、使用感および機能性のテスト結果です。使って便利だと感じたのは、パイプの伸縮機構。手前のスイッチを押しながらパイプ部分を引き出すことで、写真のように3段階に伸縮します。
掃除場所によってパイプの長さを調節できるのは、非常に便利。そのままの長さで屈まずに掃除機をかけたり、段差がある階段やスペースの狭いところでは短くして省スペースに使ったりと、シーンによって使い分けができます。
小柄な女性の場合、パイプの長さが調節できない機種だと取り回しに苦労する懸念もありますが、本機は使う人の体格に合わせて使いやすいように長さを調節できます。
また、ヘッドの前方に備わったLEDライトで掃除箇所を明るく照らせるのも特長。LED搭載機はほかにもありますが、本機は光源が6箇所もあることから、広範囲に照らせて暗がりでもゴミがよく見えます。
ヘッドと本体が近い構造なので、狭い隙間は苦手ですが、テーブル・椅子の下など家具をどけずに掃除状況が視認できるのは好印象です。
ライトが光ることで電池残量やフィルターのお手入れのタイミングがわかります。
バッテリー駆動時間は強運転で約8分、標準運転で約40分ほど。満充電まで約210分とまずまずですが、本体が自立した状態でセットできる充電ドックが付属する点も使いやすさに貢献しており、充電忘れが防げます。
ダイソンのような壁掛けタイプはドックを壁に設置する必要がありますが、住宅事情により壁掛けが難しい場合もあります。その点、本機のように置き型のドックであれば、設置の制約も少なく、いつでも使いたいときに掃除機を取り出しやすくなります。
一点注意したいのが、アタッチメント類が少なく、天井や高いところの掃除は不得手であること。ただ、そもそも高い位置の掃除機がけは日常的に行わない人が多いかと思います。
それよりも、あくまで床掃除がメインで、こまめな掃除のしやすさを保持しつつ、棚などは手軽にハンディとして使いたいという層にとっては本機のスタイルこそ最適解となり得るのではと、感じました。
吸引力もゴミ捨てもハイレベル! やっぱり「ダイソン」も本命です
日立と同じく同率1位に輝いたのは、見た目も機能も大きく一新され、「今後、コード付きの掃除機は開発しない」とまで言い切ったダイソンの渾身作「Dyson Cyclone V10」(以下V10)。
ご存知のとおり、吸引力は言わずもがな。パワーを3段階から選べるようになりましたが、正直もっとも弱い「パワーモード1」で十分すぎるほど。また、バッテリー残量が表示されるようになったので、いきなり切れるという焦りもなく使用できるのもグッドです。
ダイソン(Dyson)
Dyson Cyclone V10 Fluffy
実勢価格:6万6700円
サイズ:W250×H245×D1232mm
重量:2.58kg
稼働時間(モーターヘッド使用時):40分(パワーモード1)、20分(パワーモード2)、8分(パワーモード3)
個人的には約5年前から当時の最新モデル「DC62 モーターヘッド」を愛用し続けていて、その後新製品が出るたびにテストとインプレッションを行っていますが、前回のV8あたりから顕著に感じているのが「音が静かになった」ということ。繰り返しになりますが、ほとんど「パワーモード1」でしか使うことがないので、今回のV10の稼働音の静かさは圧倒的です。
テスト結果はこちら
最弱モードでも圧倒的な吸引力で 音もゴミ捨ても改良済とさすがです
集塵力のテスト結果も上々。大小あらゆるゴミを跡形もなく吸い込むソフトローラークリーナーヘッドを前モデルから引き続き採用しています。このヘッドを採用して以来、吸引力テストではダイソンが負けなしです。
モーター機構の進化により、今回からは3つのパワーモードを選べるようになりました。しかし、ヘッドが床面と密着するので弱モードでもゴミをほとんど残さず吸引。画像で比較しても一目瞭然です。
一方、カーペットではやや進みづらいと感じることも。カーペットが多い住宅環境の人は、カーペットに強いダイレクトドライブクリーナーヘッドを採用した「V10 animal+」をご検討ください。
アタッチメントも豊富で、実は一番左のヘッドもモーターヘッド。ソファーなどもスイスイ掃除できます。
ダイソンといえばあの独特のモーター音ですが、稼働音は前モデルと比べてもかなり静かになったと感じ、並列比較では特に最大モードでの音が静かになっていました。あまり耳障りに感じない周波数にもこだわっていて、今回は音の大きさそのものも改善されていました。
「ダイソン=うるさい」というイメージは慣れるまでの期間を除けば、もはや昔の話と言えるでしょう。
ゴミ捨て方法もかなり改善されています。こちらが前モデルのV8。つまりをなくすという意味では悪くありませんでしたが……、
今回はクリアビンが直線に配置され、レバーを引っ張るとゴソッとゴミが落ちる手軽さに加え、ユーザーとゴミの距離が前よりもかなり離れるように。ボックスの容量は他よりも大きいですが、しっかりゴミ捨てできます。
本体も立てられる上に充電も 直挿しOK、臭いも気になりません
盤石のダイソンにとって唯一のネックはサイズ感。体の大きい私にとっては全く問題ありませんが、大きすぎ、重たすぎるので敬遠する人もいるかと……。
サイズそのものの改善点ではないものの、V10では本体を立てておけるようになったので、置き場所はもちろん、掃除中にわざわざ床に置いたり、それをしゃがんで持ち直したりするという作業が減ったのも大きな進化ポイントです。
個人的にはダイソンが写真のように立っている光景は感動モノ!
秘密は接地部分に搭載されたゴム。地味ですが画期的です。
排気口には空気清浄集塵フィルターを搭載。気になる嫌な臭いもありません。
バッテリーの残量が可視化されたのも、実は他の製品にはないポイント。
充電スタンドは前モデルまでと同じように壁に埋め込む設計ですが、今回からは壁止めせず、立てかけた状態でコードを直挿して充電してもOK。
それぞれのモードの稼働時間は下の表のとおりです。
最大60分のカラクリは、「モーター駆動ではないヘッドで稼働させた場合のみ」が条件。実際はヘッドを使いまわしながら使うので、実質40分強ほどとなります。
掃除性能に加えて、静音性、ゴミ捨てなどの使い勝手も盤石になったV10。家のメイン掃除機を担うという点においては、やはりダイソンがベストバイです。
サイクロン式の最軽量は本物! 「シャープ」はマキタの上位互換です
シャープが誇る業界最軽量のスティッククリーナー、RACTIVE Air EC-A1Rが3位にランクイン。「最軽量」と謳っているメーカーはいくつかありますが、サイクロン方式ではこのシャープのラクティブシリーズが一番軽いです。
シャープ(SHARP)
RACTIVE
Air EC-A1R
実勢価格:2万7787円
サイズ:W222×D220×H980mm
重量:1.5kg
稼働時間:約30分(標準モード)、約8分(強モード)
テスト結果はこちら
軽いから天井も片手で掃除できて 女性が使いやすいのも魅力です
使ってみると、確かに軽い軽い! この掃除機を持った後だと、他のどの掃除機も重く感じます。モデルさんもカメラマンさんも開口一番「軽!」。「女性でも大丈夫」と言い切れるほどの軽さです。
他の掃除機とは違い、本当に持ち上げても重たくないので、思わずエアコンとか窓のサッシとか、普段あまり掃除することがないところもいろいろ掃除しちゃいました。
天井などを片手で掃除しようと思えば、重たい掃除機ではかなり腕に負担がかかりますが、この写真を撮ったときも平気でした。軽すぎるので「よいしょ」と一息つく感じがなく、一番使用するハードルが低かったです!
集塵力にはあまり期待できませんが たいていのゴミは問題なく取れます
肝心の集塵力はというと、下の写真を見ればわかるように、ゴミを結構押し出してしまいました。
とはいえ、何度も言うように、この製品の最も良いところは軽さ。常に床と密着させながら掃除をしていくのではなく、ゴミを見つけたらそこに押し当てるように吸えば、たいていのゴミは問題なく取れます。そういう意味では「テスト映え」しない製品です。
カーペットでは、結構大胆にゴミを前に押し出してしまう結果に。
もう1つ気になったのが稼働音。ダイソンともマキタとも違う、独特なモーター音が部屋中響き渡りました。強モードの騒音は10機種中ワースト。夜使うのは近所迷惑かも。
充電はマキタ方式で2個持ちもOK! ちょい掛けできて置場も選びません
充電はバッテリーを取り外して充電台で行います。バッテリー持ちは標準モードで30分くらいです。
交換用バッテリーは単体で約8000円ほどで購入できます。バッテリーを取り外せることから、2個持ちしておくのもほかにはない使い方。常に1個を充電しながら掃除できる、バッテリー2個付きの機種「EC-A1RX」もあります。
本体はちょい掛けフックで様々なところに置いておけるので、電源を気にすることなく収納できます。
充電方式はほとんどマキタでしたが、マキタと違うところはサイクロンタイプで、ヘッドも自走式。アタッチメントは高いところを掃除するのに便利そうなものがたくさん入っていて、そこはさすがシャープだなという感じでした。
4位: 軽い・多機能・高性能の「東芝」も
個性派に押され存在感は薄めです
4位は東芝のトルネオV コードレス VC-CL140。高性能なダイソン、超軽量のシャープ、独自機構の日立と、個性派揃いの他社に比べて、これといって突出した得意分野は見当たりませんが、いざ使ってみると、あらゆる点で高いレベルにまとまっていることに気づきました。
シャープほどではないものの、本体もパイプも十分に軽量感が感じられ、かけ心地はスムーズ。しかもヘッドは自走式でフローリングはもちろん、カーペットの上もよく走ります。広々とした持ち手は握りやすいだけでなく腕を通せるほどの余裕があり、掃除機と一緒にアタッチメント類を持ち運びたいときなどに両手を使えるのは、地味に便利でした。
東芝(TOSHIBA)
トルネオV
コードレス VC-CL1400
実勢価格:4万112円
サイズ:W266×D224×H1030mm
質量:1.9kg
駆動時間:約20~25分(標準)・約8分(強)
テスト結果はこちら
ヘッドが優秀で集塵力テストは良好 騒音の静かさも持ち味です
集塵力テストの結果は良好。基本の掃除性能はモーターヘッド採用だけあって、壁際のゴミも難なく吸引しました。ワンストロークで取りこぼしもなく、ゴミが絡みやすいカーペットも、後ろに引く動作でかなりキレイになります。
カーペットはやや前方にゴミを押し出しましたが、手前に引いた場合はほぼ取り除きました。
隙間ノズルや延長ホース以外に丸ブラシやふとん用ブラシも付属と、アタッチメントが豊富。オールラウンドに使えます。
騒音は実測で最も静か。耳障りな高音もなく好印象でした。
エアブローなどの付加機能を搭載し バランスのとれた万人向けかも…
ありそうで意外とないのが、極細の隙間ノズル。掃除機アタッチメントの定番ですが、意外と太かったり吸引が弱かったりと不満がチラホラ。
その点では本機に付属するノズルはかなり狭い隙間に入り込み、吸引も強く、細部のホコリもしっかりと除去できます。これにはフリーライター小枝祐基氏も感激したようで、「これまで諦めてた溝なども細身のノズルでキレイになりました」と満足そうでした。
階段や壁際の窪み、サッシのヘリなどにたまったホコリも細身のノズルでどんどん取れます。ホースと組み合わせれば、掃除可能箇所の幅がさらに広がります。
エアブロー機能を搭載。取りきれない溝のホコリや庭の落ち葉なども力強く吹き飛ばせます。キーボードなどデスク周りでも重宝しそう。
持ち手が広くて握りやすいグリップや、
ヘッドを3秒間持ち上げると一時停止する節電機能も。そのまま60秒以内にヘッドを床に戻すと、スイッチ操作不要で運転を再開します。
連続運転時間が20~25分、満充電まで5時間と長めでバッテリーがやや気になりますが、おまかせ運転を備えるほか、エアブロー機能などの付加機能も搭載し、バランスのとれた万人向けと言えそうです。
5位: 掃除中も重くないプレミアムは
床掃除メインならありでしょう
5位に滑り込んだのは、スタイルを変えない老舗・エレクトロラックスのergorapido Lithium PREMIUMです。
手元に重心があるいわゆる「ダイソン型」製品が増えてきた関係で自立型スティックが実は減っていますが、こちらはエルゴデザインで床掃除をしている時に重さを感じることはほぼありません。むしろ軽すぎて、スルッと持ち手が抜けてしまうほどです。
エレクトロラックス(Electrolux)
ergorapido Lithium PREMIUM
実勢価格:4万3080円
サイズ:W265×D140×H1070mm
重量:2.5kg
稼動時間: 約48分(通常モード)、 最大モード(約16分)
テスト結果はこちら
一発ではキレイにならないものの 床掃除はトップクラスの実力です
集塵力テストでは、床掃除メインならいまだトップクラスの操作性で主力になりえます。壁際の取りこぼしの少なさは思った以上に健闘するも、一発でゴミを綺麗にとはいきませんでした。
カパッと外れるだけでハンディになるスタイルの製品が相対的に減ってきていますが、ハンディは思ったより使用頻度あり。
完全充電は約4時間で稼働時間は通常モードで約48分程度と、稼働時間も十分です。吸引力は比較するとやや物足りませんが、本体からカパッと外れるハンディも今や唯一無二。ぶれない北欧デザインを含め、安定感はバツグンです。
6位: プレミアムとほぼ同等レベルで
スルスル感No.1のカラーポップ
6位も同じくエレクトロラックスのエルゴラピードで、プレミアムより格下のカラーポップ。価格もプレミアムよりお手頃ですが、かけ心地も体感重量もほぼ同じ。ヘッドの構造も変わらないため、集塵力も使用感も際立った違いはありません。
エレクトロラックス(Electrolux)
ergorapido Lithium COLOR POP
実勢価格:1万7900円
サイズ:W278×D218×H1110mm
重量:2.4kg
稼動時間:約20分(通常モード)、 最大モード(約12分)
テスト結果はこちら
ヘッドの構造はプレミアムと同じで 安定感があってしっかり吸引します
ヘッドの構造は「プレミアム」と変わらず。かけている時に安定感があり、ゴミもしっかりと吸います。
ヘッドの小回りの良さが超スルスル。長年スタイルを変えないからこその、王道の使いやすさを感じます。
暗い場所を明るく照らすLEDライト。
プレミアムとの違いは稼働時間。連続48分のプレミアムに対し、カラーポップはその半分の約20分。最大パワーモードにすると、たったの約12分という短さです。しかし、この性能をもってトップ5の製品よりも購入しやすい価格であることが魅力でしょう。
7位: 唯一の優位性は本格紙パックのみで
重さ、使い勝手とも中途半端で残念
7位はパナソニックのIT MC-PBU510J。一昨年登場したパナのハイエンドスティック「IT」の紙パックバージョンです。見た目はスタイリッシュですが、手元付近に重心がありかなり重たい印象。
掃除機が一本の線のようになる構造は確かに便利ですが、ソファーやベッドの下など、掃除機を下げて掃除をしなければならないシチュエーションでは使いづらさも感じました。
パナソニック(Panasonic)
IT MC-PBU510J
実勢価格:4万945円
サイズ:W252×D153×H1160mm
重量:2.3kg
稼動時間:約10分(強)、約15~約30分(自動)
テスト結果はこちら
ガバ取り構造でしっかり吸い取って 壁際もキレイにします
吸引力自体も悪くなく、「ガバとり」構造で壁際のゴミをしっかり吸い取り、検証でも一定の効果を見せました。
壁に押しあてるとヘッドが開く仕組み。コレはよく考えられてます!
ゴミ捨ては当然紙パックなので清潔です。
広い持ち手でゴミのありかがわかる パナソニックらしさもありました
さまざまな体勢や掃除場所に合わせられるよう、持ち手が広く作られています。
ゴミのありかを知らせてくれる「ハウスダスト発見センサー」を搭載。
全体的なスペックも悪くないのですが、でも逆に、特筆すべきメリットが紙パックであることぐらいしか見出しづらい……。やや中途半端な製品という印象でした。
8位: 稼働時間40分とやや長めの
マキタCL182FDRFWが8位
マキタ(makita)
CL182FDRFW
実勢価格:2万6111円
サイズ:W151×D115×H1004mm
重量:約1.7kg(実測)
稼動時間:約20分(強)、約40分(標準)
9位: 対するCL107FDSHWは
稼働時間約25分と短めです
マキタ(makita)
CL107FDSHW
実勢価格:1万3438円
サイズ:W150×D112×H960mm
重量:約1.5kg(実測)
稼動時間:約20分(パワフル)、約12分(強)、約25分(標準)
8位と9位はお待ちかねのマキタブランドが登場! 8位はCL182FDRFWで、9位はCL107FDSHWとなっています。稼働時間の違いが順位の決め手となりましたが、その他の差はほとんどありませんでした。
マキタのコードレスクリーナーといえば、通販サイト・アマゾンの同ジャンルのベストセラーとして長らく君臨する製品。「シンプルですが、このデザインが好き」といったレビューや「軽くて充電もそこそこ持つので、広く浅く掃除するのに良さそう」(フリーライター小枝祐基氏)という意見が挙がりました。
2機のテスト結果はこちら
ゴミを押し出す、うるさい、臭う… やはりテスト結果はさんざんでした
ヘッドはかなりシンプル。吸引口も狭いので、テスト条件では不利になってしまいます。
いざテストをしてみると、ゴミはあまり吸わず、稼働音も結構うるさい、吸ったコーヒーの粉の臭いも両サイドから垂れ流し……といった有様。今回のテストでも、このようにゴミを前に押し出してしまっています。
しかし、コードレスクリーナーの最初のメリットだった「気づいた時にさっと使える」という特徴を一貫して守り続けているため、軽い! そういった使い方であれば、強力な吸引力は必要ありません。
マキタのバッテリーの良さは随一で 持ちを気にせず手軽に掃除できます
「正直、これのどこが受けているの?」 と思いますが、それでもユーザーから評価されているのは、コスパの良さはもちろん、コードレスクリーナーが今ほど盛り上がる前から一貫して「スーパーサブ」としてちょうどいい機能を備えているというところ。
工具メーカーのノウハウを生かしたバッテリーは性能が良いため、バッテリー持ちを気にする必要なく、手軽な気持ちで掃除できます。
あくまでサブ掃除機というマキタの流儀では、キャニスター掃除機に取って代わるというテーマでは、マキタが輝かないのはある意味必然。そんな“テスト映え”しないマキタがベストセラーになり続ける理由は、ユーザーからの絶大な支持とスーパーサブの一貫性があるからでした。
10位: そこそこ安くて一番軽い! 小さな
ゴミをサッと取る用におすすめです
紙パック式のコードレスクリーナーとしては最軽量となるアイリスのスティック掃除機、KIC-SLDC4がトップ10入りを果たしました。確かに、かなり軽い。それでいて価格もかなり抑えられていますが、軽量化の弊害か質感はややチープ。いわばマキタと同じようなコンセプトの製品といえるでしょう。
アイリスオーヤマ(IRIS OHYAMA)
KIC-SLDC4
実勢価格:1万4665円
サイズ:約W236mm×D162mm×H1003mm
重量:1.2kg
稼動時間:約30分(自動モード)、約20分(標準モード)、約9分(ターボモード)
テスト結果はこちら
テーブルの上の物を吹き飛ばしたり ゴミを引きずったりといいとこなし
実際に使ってみると、強モードでは大きい稼働音が気になります。また排気の吹き出し口の影響からか、ソファーやテーブルを掃除しようと思ったらゴミやテーブルに置いてある物を吹き飛ばしてしまうという事件も。
吸引力テストでもゴミを前に押し出してしまううえ、戻ってくる時にもゴミを引きずってしまっていました。
手前に引く時にゴミを引きずるきらいがあることから、マキタ同様、小さなゴミを気づいた時にさっと取る掃除に向いた製品でしょう。
ホコリセンサーや磁石収納といった アイリスらしいアイデアもあります
スペックだけで見れば、今回の掃除機の中でも最も軽いです。
ホコリセンサーや磁石でくっつける収納など、アイリスらしいアイデアが絞られた機能が搭載されています。
磁石による立てかけ機能は家の思わぬところに収納できる可能性がありそうです。
今回のテストの結果、ダイソンと同率ではあったものの、日立のパワーブーストが見事ベストバイに輝きました。これからはいよいよコードレス全盛時代の到来! メインの掃除機には、迷わず「変形ロボ」がおすすめです。