一石二鳥なスピーカーテーブルに注目!
リビングや寝室にスピーカーを導入したいけど、スペースがなくて困っていませんか? それなら、スピーカーを部屋の一部として溶け込ませてはいかがでしょうか。
そこでおすすめなのが、スピーカーテーブル。スピーカー搭載(内蔵)のサイドテーブルのことで、小型で場所をとらないため持ち運びやすく、充電式のため好きな場所で使用可能。AV機器としてはもちろん、取り回しのよい家具としても活躍します。
スピーカーテーブルの人気ブランドは?
スピーカーテーブルで有名なブランドといえば、ドイツの「welle(ベレー)」です。
波を意味する「welle(ベレー )」は、スマートな技術と自然がもつ感性を結合したリビング商品を提案するトータルライフスタイルブランドです。
同社が手がける「Mellow」シリーズは、世各国でそのデザインと性能が支持されています。
welle(ベレー)
Welle Mellow Table Speaker W301T
実勢価格:3万9800円
サイズ:φ408×H610mm
重量:約7.9Kg
耐荷重:5kg
容量バッテリー:13000mAh
充電時間:約8時間
再生時間:最大12時間
最大出力88W、円形の本体には4つのスピーカーユニットを搭載し、360度サウンドシステムにより、部屋のどこにいても同じ高音質を体感できます。天板には本物のウォールナット木材、脚にはブナ材を使用し、重厚感のあるデザインです。
物欲をくすぐるアイテムではありますが、はじめてスピーカーテーブルを買うにしてはややお高め。もっとお手頃な価格帯だと検討しやすいですよね。
そこで今回は、1万円前後で購入できてインテリアを選ばず馴染みそうなデザインのスピーカーテーブル2製品を用意し、オーディオライターのゴン川野さんとスピーカーの音質や使い勝手を検証しました!
低価格帯のスピーカーテーブル2製品をプロとガチテスト!
今回、検証対象製品としてピックアップしたのは、ゲオ「スピーカー内蔵テーブル」(左)とCOCONIA「サウンドテーブル」(右)の2製品。
オーディオライターのゴン川野さんご協力のもと、スピーカーテーブルのテストを以下項目に沿って行いました。
テスト1:スピーカー性能
スピーカー性能を、6項目の音質、操作性、機能性に分けて評価しました。
音質(配点:計30点)
- 低音域(配点:5点)
- 中音域(配点:5点)
- 高音域(配点:5点)
- 迫力(配点:5点)
- 音の広がり(配点:5点)
- 音量をしぼった時(配点:5点)
操作性(配点:5点)
操作ボタンの押しやすさ(配置や形状)、音量調節のしやすさなどから、操作性を評価しました。
機能性(配点:5点)
スマホのワイヤレス充電や有線充電に対応しているかをチェック。また、Bluetooth以外の入力方式にも対応している場合は加点しました。
テスト2:テーブル性能
テーブル性能を、取り回し、汚れにくさに分けて評価しました。
取り回し(配点:5点)
組み立てやすさや、本体の軽さによる持ち運びやすさなどを評価しました。
汚れにくさ(配点:5点)
氷の入ったグラスと熱いカップを30分間テーブルに置き、跡が残るかどうかをチェックしました。
それでは、以上をふまえて、スピーカーテーブルの検証レビューへとまいりましょう!
ズンズン響く大迫力の低音! ゲオ「スピーカー内蔵テーブル」
ゲオ
スピーカー内蔵テーブル GRND-ST 21C BR
実勢価格:9878円(税込)
サイズ:約W396×D396×H630mm
重量:約5.0kg
容量バッテリー:6000mAh
充電時間:約8時間
▼テスト結果
スピーカー性能 | テーブル性能 | |||||
総合評価 | 総合点 | 音質 | 操作性 | 機能性 | 取り回し | 汚れにくさ |
A | 38/50点 | 25/30点 | 3/5点 | 3/5点 | 3/5点 | 4/5点 |
1つ目に紹介するのは、一部ゲオショップと公式EC限定で販売されているゲオ「スピーカー内蔵テーブル GRND-ST 21C BR」です。
Bluetooth接続可能なスピーカーを内蔵しており、スマホなどBluetooth対応機器から音楽や動画の音声を流すことができます。
▼音質評価の内訳
- 低音域:4/5点:量感があり、空間への広がりも自然
- 中音域:4/5点:ボーカルが滑らかで自然
- 高音域:4/5点:歯切れよく、スピード感もある
- 迫力:5/5点:大迫力! 音の響きまで味わえます
- 音の広がり:4/5点:やや下方向に、自然な広がり方です
- 音量をしぼった時:4/5点:バランスが良く、全帯域で音量を均等にしぼれます
ゲオのスピーカー内蔵テーブルは、低音の迫力が存分に感じられ、音の広がり方も自然。「一般的なBluetoothスピーカーよりも良い音が出ている」とゴン川野さんも絶賛でした!
その低音の秘密はテーブル底面に仕込まれた直径120mmの大型スピーカー。
スピーカーそのもののサイズが大きく、布製のカバーがかかっていないため、パッシブラジエーター方式を用いている小型Bluetoothスピーカーよりも自然な低音が出るそうです。
また、スピーカー出力も10Wあるため、臨場感あるサウンドを楽しむことができます。
▼操作性
出っ張った音量ボタンは押しやすいものの、押すと一気にボリュームが変わってしまい、音量調節がやややりにくかったです。段階が細かく分かれているとなお良かったですね。
▼機能性
対応機器であれば、トップボード中央に置いてワイヤレス充電が可能。
操作部中央のUSBポートにケーブルをつないで、有線での充電も可能です。
本体への充電は、付属のmicro USBケーブルを使って、AC充電器やPCにつないで行えます。ポートがmicro USB Type-BじゃなくてType-Cだったらもっと良かったです。
▼取り回し
脚の組み立ては、回してはめるだけと簡単で、根元の安定感もあります。脚がグラつく場合は、先端のアジャスターを回して高さを調節することができます。
ただし、本体は結構重たいので、移動の際はやや大変かもしれません。
普通のスピーカーの構造に近く、こんなに良い音が出るのかと驚きました!
ウォールナット調のブラウンの色合いが渋くてかっこいいですね。有線でスマホを充電したいので、操作部とポートが一箇所に集約されているのは嬉しい。
3通りで接続でき小回りもきく COCONIA「サウンドテーブル」
COCONIA
サウンドテーブル STC-109BBT
実勢価格:9980円(税込)
サイズ:本体/約φ380×H90mm、脚/H430mm
重量:約3.5kg
容量バッテリー:8800mAh
充電時間:約5時間
▼テスト結果
スピーカー性能 | テーブル性能 | |||||
総合評価 | 総合点 | 音質 | 操作性 | 機能性 | 取り回し | 汚れにくさ |
A | 32/50点 | 18/30点 | 2/5点 | 4/5点 | 4/5点 | 4/5点 |
2つ目は、Amazonや楽天などで販売されているCOCONIA「サウンドテーブル STC-109BBT」です。
Bluetoothのほか、機器と直接つなぐAUX入力にも対応。さらに、USBメモリを挿して保存した音楽を聴くこともできる、3way仕様です!
▼音質評価の内訳
- 低音域:4/5点:量感があって下方向に広がる
- 中音域:2/5点:音量をあげるとややこもった音になり、下方向に広がる。ボーカルが不自然
- 高音域:3/5点:クッキリとした高音
- 迫力:3/5点:低音の迫力がある。小音量では迫力なし
- 音の広がり:3/5点:それなりに広がるが、音は下方向に向かう
- 音量をしぼった時:3/5点:低音と中音はやや減少して、高音中心の音に
しっかり音は出ていますが、設定音量によってよく聴こえる音が低音/高音に偏り、聴こえ方にややムラがある印象でした。
AUX入力にすると高音の抜けが良くなり、音の輪郭もクッキリします。選択肢としてAUXがあるのは音にこだわる人にとっては嬉しいポイントですね。
▼操作性
トップボードのタッチボタンで操作します。±ボタンを1回押すと曲送りでき、長押しで音量を調節できるのですが、音量を変えようとして曲を送ってしまうことがありました。
また、起動時や設定変更時のアナウンス音が大きいのも気になりました。
タッチボタンであるがゆえ、テーブルを移動させる際に胴体や手が触れると大きなアナウンス音が流れてしまうという場面もありました。
▼機能性
トップボードの底面に、本体充電用入力ジャック、USBスロット、AUX-INジャックがあります。
ゲオと同様、COCONIAもワイヤレス充電に対応しています。
▼取り回し
脚は回してはめるだけ。3.5kgと軽いので移動もラクちんです。
ゲオとCOCONIAのここが違った!
改めて、ゲオ「スピーカー内蔵テーブル」とCOCONIA「サウンドテーブル」の違いについて振り返ってみましょう!
▼音質の違いは?
- ゲオ「スピーカー内蔵テーブル GRND-ST 21C BR」:音の迫力はゲオの圧勝! 低音に迫力があり、音の広がりも自然。
- COCONIA「サウンドテーブル STC-109BBT」:低音はそこそこ迫力があるが、音量によって不自然な聞こえ方になることも。
▼スピーカーの違いは?
- ゲオ「スピーカー内蔵テーブル GRND-ST 21C BR」:φ120mm×1、ネットなし
- COCONIA「サウンドテーブル STC-109BBT」:φ3インチ(約76.2mm)×2、ネットあり
▼出力・再生周波数帯域の違いは?
- ゲオ「スピーカー内蔵テーブル GRND-ST 21C BR」:出力:10W、再生周波数帯域:20Hz〜20KHz
- COCONIA「サウンドテーブル STC-109BBT」:出力:3W×2、再生周波数帯域:50Hz〜20KHz
2商品ともトップボードの底面にスピーカーが付いていますが、スピーカーのサイズも出力もゲオのほうが大きく、プロテクターのみでネットがかかっていないため音がこもりにくかったと考えられます。
また、再生周波数帯域は数字が小さいほど低い音が出ることを示すものですが、ゲオはより低い周波数に対応しているため、迫力のある低音が出せたと言えます。
▼操作性の違いは?
- ゲオ「スピーカー内蔵テーブル GRND-ST 21C BR」:物理ボタンは押しやすいが、音量調節はしづらい。
- COCONIA「サウンドテーブル STC-109BBT」:音量調節は滑らか。ただし、アナウンス音が大きく、タッチボタンの誤操作も多かった。
▼ポートのへのアクセスは?
- ゲオ「スピーカー内蔵テーブル GRND-ST 21C BR」:本体側面に集約されていてアクセスしやすい!
- COCONIA「サウンドテーブル STC-109BBT」:ポートが底面にあるため、ケーブルやUSBメモリを挿すのが大変。
操作性はゲオに軍配が上がりました。
▼充電の違いは?
- ゲオ「スピーカー内蔵テーブル GRND-ST 21C BR」:充電約8時間で約8時間再生、ワイヤレス充電、有線充電に対応
- COCONIA「サウンドテーブル STC-109BBT」:充電約5時間で約20時間再生、ワイヤレス充電に対応
スペック上、1回の充電で長く再生できるのはCOCONIAです!
▼取り回しの違いは?
- ゲオ「スピーカー内蔵テーブル GRND-ST 21C BR」:約W396×D396×H630mm・約5.0kg
- COCONIA「サウンドテーブル STC-109BBT」:約φ380×H90mm、脚/H430mm・約3.5kg
COCONIAのほうが軽くて運びやすいですが、頻繁に配置を変えないのであれば、ゲオでも問題無し。
▼汚れにくさの違いは?
30分間、氷水入りのグラスと熱いカップを置いても、2商品とも跡は残らず。
天板はフラットで拭きやすく、お手入れのしやすさに大きな差はありませんでした。
ベストバイは、本格的な音を楽しめる「ゲオ」に決定!
ゲオ
スピーカー内蔵テーブル GRND-ST 21C BR
実勢価格:9878円(税込)
▼テスト結果
スピーカー性能 | テーブル性能 | |||||
総合評価 | 総合点 | 音質 | 操作性 | 機能性 | 取り回し | 汚れにくさ |
A | 38/50点 | 25/30点 | 3/5点 | 3/5点 | 3/5点 | 4/5点 |
ゲオ「スピーカー内蔵テーブル GRND-ST 21C BR」は、BT入力のみで機能性はシンプルですが、約1万円で一般的なBluetoothスピーカーにも負けない大迫力のサウンドを楽しめるとあって、堂々のベストバイに認定です!
以上、テーブルスピーカーのおすすめ2選でした。
音質や機能性はもちろん、デザイン性やサイズ感にも注目して、お部屋に合う一台を選んでみてはいかがでしょうか。
大音量を出すと、床にズンズンと振動が感じられるほど音の響きを感じられます。音はやや下方向ですが、自然な広がりかたで聴きやすいです。