AV機器リモートと在社が混在するウェブ会議事情

リモートと在社が混在するウェブ会議事情 イメージ

同じ空間に複数人いる状態でウェブ会議を行う際、それぞれのデバイスから参加するとなると、ハウリングしないように「発言時はマイクオン・発言しない時は都度ミュートにする」「イヤホンで聴く」といった手間がかかってしまいます。

そこで活用したいのが、会議用のスピーカーフォン。1台で周囲の音声を拾うマイク機能と、相手側の音声を広範囲に届けてくれるスピーカー機能を備えており、音声の入出力を集約することでウェブ会議の煩わしさを軽減してくれるアイテムなんです!

そんな折、モバイルバッテリーでおなじみのAnkerのサブブランド「AnkerWork」より、注目すべき会議用スピーカー「AnkerWork SR500 Speakerphone」が1月13日に発売されました!

AV機器1月13日発売「AnkerWork SR500 Speakerphone」の実力は?

1月13日発売「AnkerWork SR500 Speakerphone」の実力は? イメージ

AnkerWork
SR500 Speakerphone A3311011
実勢価格:3万9990円


サイズ:約204×120×39.3mm
重量:約580g
オーディオ出力:5W
接続方法:有線接続
連結台数:最大5台
付属品:電源アダプタ、電源プラグ、PoE対応LANケーブル (3m) 、USB-C & USB-Aケーブル (3m) 、USB-A to USB-C変換プラグ、取扱説明書、安全マニュアル
カラー:ブラック

「AnkerWork SR500 Speakerphone」は、1台で最大12人程度の小〜中規模の会議室に対応しています。

また、さらに本製品同士を5台繋ぐことで、最大50人程度の大きな会議室にも対応可能で、通常の会議から、大人数のセミナーまでさまざまな会議環境で使用できるのだとか。

Anker独自技術「VoiceRadar 2.0」を搭載し、従来のVoiceRadar 1.0よりノイズリダクション効果を30%高め、よりクリアな音声を実現。

30,000種類以上の会議環境・会議室形態のデータをディープラーニングにより学習し、会議室の環境をAIが自動で識別。会議中の雑音やキーボードの入力音等のバックグランドノイズを除去し、通話相手にクリアな音声を届けてくれるそうです。

また、高感度のマイクを8つ内蔵し、約5m以内の音声を360°全方向からクリアに集音することが可能、とのこと。

果たして、スピーカーフォンから離れた場所から発した音声もクリアに拾ってくれるのか? また、純粋にスピーカーとしての音質はどうなのか?

今回は、オーディオライターのゴン川野氏に協力いただき、PC内蔵マイクと「AnkerWork SR500 Speakerphone」の音声を聴き比べてもらいました!

AV機器テスト1:1/2/3/4/5mの距離から発した音声を聴き比べ

結果:距離1mの場合、PC内蔵マイクとの違いは明らかだった

「AnkerWork SR500 Speakerphone」の「高感度のマイクを8つ内蔵し、約5m以内の音声を360°全方向からクリアに集音することが可能」という特長が本当なのか検証すべく、テーブルの端にノートPCとAnkerWork SR500 Speakerphoneを置き、1m/2m/3m/4m/5mの距離から発話。

別フロアにいるゴン川野さんとウェブミーティングをつなぎ、PC内蔵マイクと本製品の音声の聴こえ方を評価してもらいました。

松嶋千春 氏
商品テスト系編集者・ライター
松嶋千春 氏 のコメント

Microsoft Teams、Google Meet、Skype等のオンライン会議ツールに対応していますが、今回はとくに適合性の高いと言われているZoomを使って会話しました。

ゴン川野 氏
オーディオライター
ゴン川野 氏 のコメント

2パターンとも受け側はPC内蔵スピーカーで聴き取りました。

▼PC内蔵マイクと「AnkerWork SR500 Speakerphone」の集音性能

マイクの種類 1m 2m 3m 4m 5m
PC内蔵マイク 2/5点 2/5点 2/5点 2/5点 1/5点
AnkerWork SR500 Speakerphone 3/5点 2/5点 2/5点 2/5点 1/5点

▼1mの距離

結果:距離1mの場合、PC内蔵マイクとの違いは明らかだった イメージ

PC内蔵マイクでは高音がキンキン響き、感度がやや低い印象。「AnkerWork SR500 Speakerphone」の場合、発話者の声は低音〜高音までバランス良く聴こえました

ゴン川野 氏
オーディオライター
ゴン川野 氏 のコメント

「AnkerWork SR500 Speakerphone」使用時、周囲の音は高音のみ聴こえてきました。

▼2mの距離

結果:距離1mの場合、PC内蔵マイクとの違いは明らかだった イメージ2

PC内蔵マイクでは発言者の声が小さくなり、周囲の音は大きく聴こえました。「AnkerWork SR500 Speakerphone」では、1mの距離よりも高音が目立ちました。

▼3mの距離

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PC内蔵マイクでは、かなり小音量に。よく注意しないと聴き漏らすレベルです。「AnkerWork SR500 Speakerphone」使用時もやや聴き取りにくく、高音が目立って声がキンキンします。周囲の音も切れ切れに聴こえてきました。

▼4mの距離

結果:距離1mの場合、PC内蔵マイクとの違いは明らかだった イメージ4

PC内蔵マイクでは、3mの距離とほぼ変わらない音量で、周囲の音がうるさく感じました。「AnkerWork SR500 Speakerphone」使用時は、発話者の声が聴こえるものの、周囲の音も同様に聴こえました。

▼5mの距離

結果:距離1mの場合、PC内蔵マイクとの違いは明らかだった イメージ5

直線距離の限界・5mまで離れると、PC内蔵マイクではほぼ発話者の音声は聴こえず。「AnkerWork SR500 Speakerphone」使用時は、発言者の声が途切れ途切れになるものの、音量自体はPC内蔵マイクよりも大きく辛うじて聴こえるレベルでした。

AV機器テスト2:PCの正面で発話した時のスピーカーの純粋な聴こえ方は ?

結果:PC内蔵マイクよりもクリアに聴こえた!

結果:PC内蔵マイクよりもクリアに聴こえた! イメージ

今度は、互いにノートPCの前に座って近い距離で会話し、PC内蔵スピーカーと「AnkerWork SR500 Speakerphone」を使った時の音声を聴き比べてもらいました。

▼PC内蔵マイクと「AnkerWork SR500 Speakerphone」のスピーカー性能

スピーカーの種類 スピーカー性能
PC内蔵スピーカー 3/5点
AnkerWork SR500 Speakerphone 5/5点

「AnkerWork SR500 Speakerphone」を使った場合は、帯域がワイドになり、高音だけでなく低音もクリアに再生され、5点満点評価となりました!

AV機器テスト3:接続・操作のしやすさはどうなの?

結果:接続は有線でシンプル&カンタン!

結果:接続は有線でシンプル&カンタン! イメージ

本体を裏返すと、右→左の順に、デバイス連結用の入力ポート、電源ポート、PC接続用のUSB-Cポート、次のデバイスへの連結用出力ポート、ケンジントンロック装着用セキュリティスロット (3×7mmサイズ)が並びます。

結果:接続は有線でシンプル&カンタン! イメージ2

付属のACアダプタを使って給電します。コードが本体の下でモタつかないように、コードを通すための穴が本体の両サイドに空いています。

結果:接続は有線でシンプル&カンタン! イメージ3

USB-A端子をPCに挿し、しばらく経つと本体のランプが点灯し、接続が完了。Bluetoothよりも接続はシンプルです。

タッチボタン操作は視認性良好

タッチボタン操作は視認性良好 イメージ

本体のプラスボタン(+)をタップすると水色のランプが右に向かって広がり、マイナスボタン(-)をタップすると、左に向かって減っていきます。ランプの幅でスピーカーの音量を感覚的に把握できます。

ゴン川野 氏
オーディオライター
ゴン川野 氏 のコメント

音量表示がわかりやすく、サッと上げ下げできるのは良いですね。

松嶋千春 氏
商品テスト系編集者・ライター
松嶋千春 氏 のコメント

数字やダイヤルで細かく調節するタイプよりも、これぐらいざっくり調節できたほうが便利かも。

タッチボタン操作は視認性良好 イメージ2

中央のボタンをタップするとランプが赤く光り、発話者の音声がミュート状態になります。

松嶋千春 氏
商品テスト系編集者・ライター
松嶋千春 氏 のコメント

今回は使用していませんが、両サイドに通話ボタンも搭載しています。

ゴン川野 氏
オーディオライター
ゴン川野 氏 のコメント

異なる色のランプによって、薄暗い部屋でも操作しやすそうです。

AV機器音質と使い勝手は優秀! 中規模の会議や広めの部屋での聴講に活躍します

音質と使い勝手は優秀! 中規模の会議や広めの部屋での聴講に活躍します イメージ

距離による音の聴こえ方の違いは、スピーカーの音量を上げれば多少改善されるため、今回は採点基準に加えていませんが、PC内蔵スピーカーと比べて、「AnkerWork SR500 Speakerphone」のほうが明らかに声がよく通り、聴き取りやすかったです。

本体を5台連結できることから、たとえばウェブセミナーを広めの空間で聴講するようなシチュエーションで活躍しそうです。

また、今回は直線距離5mを想定して集音性能を検証しましたが、接続ケーブルが3mと長いため、実際に使用する際はテーブルの中央に置くことで集音のクオリティは改善が見込めるのではないでしょうか。

A評価テスト結果とアピールポイントを総まとめ!

テスト結果とアピールポイントを総まとめ! イメージ
テスト結果とアピールポイントを総まとめ! イメージ2

AnkerWork
SR500 Speakerphone A3311011
実勢価格:3万9990円


サイズ:約204×120×39.3mm
重量:約580g
オーディオ出力:5W
接続方法:有線接続
連結台数:最大5台
付属品:電源アダプタ、電源プラグ、PoE対応LANケーブル (3m) 、USB-C & USB-Aケーブル (3m) 、USB-A to USB-C変換プラグ、取扱説明書、安全マニュアル
カラー:ブラック

▼テスト結果

総合評価 総合点 集音性能
(平均点)
スピーカー性能 使い勝手
A 11.5/15点 2/5点 5/5点 4.5/5点

最後に、「AnkerWork SR500 Speakerphone」の良かった点・残念だった点をまとめてみました!

▼良かった点

  • 近距離だと音がとてもクリア(集音性能)
  • PC内蔵スピーカーよりも聴き取りやすく、遠くまでよく響く(スピーカー性能)
  • 接続がシンプル
  • ボタン操作・表示がわかりやすい

▼残念だった点

  • 距離に比例して聴き取りづらくなる(集音性能)
  • ノイズ(ザーザー音)は気にならないが、声だけでなく周囲の音声も拾ってしまう(集音性能)
  • 接続方法は有線に限られる
ゴン川野 氏
オーディオライター
ゴン川野 氏 のコメント

正直、集音性能はあと一歩ですが、スピーカーとしては問題なく使えますし、誰でもシンプルに操作できる点は良いですね。

以上、「AnkerWork SR500 Speakerphone」のレビューでした。ご自身の働く環境に合わせて、オフィス等でぜひ活用してみてはいかがでしょうか。