AV機器サウンドバーがあれば、映画やアニメをゾクゾクするほどの臨場感で楽しめます

サウンドバーがあれば、映画やアニメをゾクゾクするほどの臨場感で楽しめます イメージ

『家電批評』が2022年上半期にテストしたデジタル家電を振り返ると、「サウンドバー」に優秀な新製品が目立ちました。

サウンドバーの役目は、臨場感あふれる音響で映像作品への没入感を高めることです。新製品の中で特に驚かされたのが、『家電批評』2022年5月号でテストしたボーズの「Smart Soundbar 900」でした。

そもそも、テレビのスピーカーやヘッドホンはステレオですが、本格的なサウンドバーでサラウンドに対応した作品を視聴すると、テレビの前に奥行きも高さもある3次元的なサウンド空間が出現しているように感じられます。

たとえば、アクション映画を観れば銃声や爆発音などが空間を伝わる様子がリアルで生々しくゾクゾクするはずです。派手なシーンでなくともセリフを喋っている人が目の前にいるかのようなリアリティがあります。

AV機器ボーズ「Smart Soundbar 900」を上半期ベストバイに選定した理由

ボーズ「Smart Soundbar 900」を上半期ベストバイに選定した理由 イメージ
王冠アイコン

ボーズ
Smart Soundbar 900
実勢価格:11万9000円

サイズ・重量:W1045×D107×H58.2mm・約5.75kg
入力:HDMI(eARC)、光デジタル
Dolby Atmos対応

ベストバイに選定した理由として、優秀ポイントと惜しかったポイントは以下のとおりです。

▼優秀ポイント

  • 別格の空間再現
  • AirPlayやBluetoothにも対応
  • 音声アシスタント対応

▼惜しかったポイント

  • スタンバイからの復帰が遅い
  • 筐体が大きく設置性に難あり

【試聴テスト】9つのスピーカーで広大なサラウンドを実現

【試聴テスト】9つのスピーカーで広大なサラウンドを実現 イメージ

「Smart Soundbar 900」は天井反射スピーカー2基、メインスピーカー4基など贅沢な構成で「天井や自分の左右などにあたかもスピーカーが存在するように聞こえる」と、試聴したAV評論家の折原さんもその立体的な音響に驚きを隠せませんでした。

▼音質の検証結果

  • 映画(Dolby Atmos作品でサラウンド感を中心にチェック):10/10点
  • 音楽(オーディオ機器としての実力をチェック):8/10点
  • YouTubeの映像(人の声を中心にチェック):8/10点
  • 合計:26/30点

映画のサラウンド再現(Dolby Atmos作品でサラウンド感を中心にチェック)

音の肉厚さ、クリアさはもちろん“空間再現が最強”。とにかくスケールが大きく、天井や自分の横にも音がレイアウトされて聞こえます。とりわけ、横方向の広がりが非常に優秀。複数のスピーカーを部屋に配置していないにも関わらず、そうしたスピーカーの存在を感じられる見事なサラウンドの再現性です。

音楽再生のクオリティ(オーディオ機器としての実力をチェック)

サウンドバーの音としてこれはかなり優秀で、余裕と迫力を感じるリッチ路線のサウンド。音の広がりももちろん優秀。ただし、解像感はやや物足りません。

YouTubeの映像

こちらも音楽同様に余裕があり、リッチ。人の声も空間のなかに実在感があります。BGMの音も立体感があって優秀な鳴らし方です。

折原一也 氏
オーディオ&ビジュアルライター
折原一也 氏 のコメント

とにかくスケールの大きい音が楽しめます!

【使い勝手】スマホで計測して部屋に最適な音響を簡単に実現できる​

【使い勝手】スマホで計測して部屋に最適な音響を簡単に実現できる​ イメージ
【使い勝手】スマホで計測して部屋に最適な音響を簡単に実現できる​ イメージ2

テレビの前だけでなく、斜めから見たりしても立体音響を感じられるように、サウンドバーのセットアップ時に部屋の反響などを測定します。測定用マイクが付属し、スマホの指示に従うだけで簡単に測定できました。

次に、サウンドバーで気になる2つの疑問に答えます。

Q1:サウンドバーの新製品が続々登場しているのはなぜ?

Q1:サウンドバーの新製品が続々登場しているのはなぜ? イメージ

Dolby Atmosや5.1chといったサラウンドの配信作品をNetflixなどが増やしているなかで、コロナによる巣ごもり需要が発生しました。動画配信を楽しむ人が増え、AVに詳しくないユーザーにも「サラウンドの存在」が浸透しはじめているためです。

Q2:「Dolby Atmos」って?

Dolby Atmosは、NetflixやPrimeVideoなどのオリジナル作品を中心に普及している規格です。対応するサウンドバーでは従来のサラウンド(5,1chなど)より大きなサウンド空間を楽しめます。

テレビとの接続はHDMI2.0/2.1のみ対応しており、テレビの音声出力は「ビットストリーム」に設定する必要があります。

AV機器ボーズは高すぎる…1万円&5万円クラスの優良サウンドバー2選

最後は、「ボーズのサウンドバーがいいのはわかったけど、高すぎる……」という人に、1万円クラスと5万円クラスのオススメを紹介します。

薄型テレビは「薄型」である以上、スピーカーの音質アップが難しいので、低価格なサウンドバーを買うだけでも、確実にグレードアップ感を得られますよ。

【1万円クラス】ドン・キホーテ(情熱価格)「サブウーファー付3Dサラウンドバー」

【1万円クラス】ドン・キホーテ(情熱価格)「サブウーファー付3Dサラウンドバー」 イメージ

ドン・キホーテ
(情熱価格)
サブウーファー付3Dサラウンドバー
実勢価格:1万978円

サイズ・重量:約W1000×D75×H53mm・約1.5kg(本体)

▼音質の検証結果

映画(Dolby Atmos作品でサラウンド感を中心にチェック):5/10点
音楽(オーディオ機器としての実力をチェック):6/10点
YouTubeの映像(人の声を中心にチェック):5/10点
合計:21/30点
評価 :S

テレビのスピーカーが抱える最大の問題は、低音を量としても音域としてもしっかり出せないこと。

2021年7月に発売されたドン・キホーテ「サブウーファー付3Dサラウンドバー」は低音再生に特化したサブウーファーもあり、重低音がしっかり出ます。

音が広がる「3D感」はほぼないものの、躍動感のある音なので、テレビや音楽番組を観るのが楽しくなります。

【5万円クラス】ソノス「Beam(Gen2)」

【5万円クラス】ソノス「Beam(Gen2)」 イメージ

ソノス
Beam(Gen2)
実勢価格:5万9800円

サイズ:W651×D100×H69mm
入力:HDMI(eARC)、光デジタル
Atmos対応

▼音質の検証結果

  • 映画(Dolby Atmos作品でサラウンド感を中心にチェック):8/10点
  • 音楽(オーディオ機器としての実力をチェック):8/10点
  • YouTubeの映像(人の声を中心にチェック):8/10点
  • 合計:24/30点
  • 評価 :A+

2021年11月に発売された、ソノス「Beam(Gen2)」はベストバイに選ばれたボーズ「Smart Soundbar900」と比べると、圧倒的にコンパクト。場所をとりたくない人にもおすすめです。

【5万円クラス】ソノス「Beam(Gen2)」 イメージ2

高さ方向の広がりは「Smart Soundbar900」には及びませんが「空間の奥行き感の再現が素晴らしくいい」(折原さん)と高評価。「楽器の音までもしっかりと聴ける真面目ないい音」でもあるので、誇張された音は苦手だなという人には第一候補になるでしょう。映画、音楽、放送すべてがハイレベルで楽しめます。

AV機器さいごに:サウンドバーを買わないのは、はっきり言ってもったいない

以上、サウンドバー部門で『家電批評』2022年上半期ベストバイに選ばれた、サウンドバー「ボーズ
Smart Soundbar 900」ほか、おすすめのものを紹介しました。

特に、「Smart Soundbar 900」のように天井の反射を生かす製品では、本当に上から音が降ってくるように聞こえることに驚かされます。

もっとも、サウンドバーはスピーカーなので本来の臨場感を楽しむには、ある程度の音量を出さないといけません。それができる住環境ならサウンドバーを買わないのは、はっきり言ってもったいないです。

サウンドバーを導入してみたいと思った方は、今回の記事をぜひ選ぶときの参考にしてみてください。

AV機器サウンドバーの売れ筋ランキングもチェック!

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